桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
谷崎潤一郎の三番目の妻・松子の妹である田邊重子が語る、谷崎家、田邊家の裏事情。松子、重子姉妹は『細雪』の登場人物のモデルになっている。さらに、田邊家の嫁である千萬子を加えた三人の女性が、時期を変えながら谷崎の創作意欲を刺激し続けてきた。
誰が今、谷崎の関心の対象にあるのかということについて、立場の争いや嫉妬のような感情が裏に潜んでいる。
インタビュー形式のように見える箇所もあるが、いつ、誰に向かって語っているのかははっきりしない。
同じようなことを何度も語ったり、時期が行ったり来たりするあたりは、「作家が構成を練って書き上げた作品」ではなく「一般人が人前でしゃべっている内容」という感じがよく -
Posted by ブクログ
随分と昔に読んだ作品の再読。
ミロの父、善三が調査員になる前の話。
読んだはずなのに、何一つ覚えてない。
しかも、昔はハードボイルド系は一気に読むタイプだったのに、読むのに時間もかかる。
これが歳を取ることなのか…
物語の序盤は爆弾事件の犯人・草加次郎の話がメイン。
しかし、善三が甥を葉山のパーティから連れ出すことで、話の流れが一気に変わる。
未成年による売春。その延長線上の殺人。
善三の周りが目まぐるしく動き過ぎて、もう脳がついていかない。
草加次郎の事件の落とし所は、少し腑に落ちないが、やっぱりこの昭和の時代のハードボイルドは読み応えがある。
コンプライアンスも関係なく、自由な時代だったん -
Posted by ブクログ
代理母は海外で行われるケースしか知らなかった。
そこでは、遺伝子上の親と代理母との交流は一切なく、代理母も出産直後から子どもと引き離されるというもので、かなりビジネス色の強いものという印象だっただけに、今作品は代理母とそのクライアントの夫婦との直接的なやり取りがすごく生々しく描かれているのが面白かった。
とにかく自分の遺伝子を残すことにこだわり、子どもの意志よりも一流のバレエダンサーに育て上げることを第一に考えている夫に生理的な気持ち悪さが止まらなかった。
でも終盤はそんな自分のエゴを自覚していたし、とある懸念へも覚悟を決めているところが見えたのが救い。
りりこのあけすけな態度は読んでいて爽快 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最悪だし身勝手過ぎる結末だったけどどこか爽快感もあってなんだか読み終わったあとスカッとしてました。
まず登場人物がみんな身勝手で最高です。
特に主人公のリキが後先何も考えずただ今自分がこう感じたからこう!って行動してるんだけど、その分ちゃんと後でものすごい後悔してて、その起伏が見てて面白い。
「お前もうちょっと考えろ〜〜」って思うんですが、それもまたおかしくて良い。
他の登場人物も程よく身勝手で特にりりこが、全く関係ない部外者なのにしゃしゃり出てきて引っ掻き回してくるから良かったです。
代理出産という中々結論も出しづらい重いテーマなのに皮肉な感じがちょっと笑える。
様々な立場の人の言い分があ