桐野夏生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
かなり面白い。一気に読んだ。主要登場人物は、監督の薮内三蔵、カメラマンの有村、プロデューサーの玉置優子、主演男優の高見、女優の井上佐和など。彼らが、ひとつの映画をつくるために終結するが、個人の色々な思惑や確執が重なり、うまくいかず、破綻してしまう。文庫版の作品紹介では、逆プロジェクトX物語という紹介もされていた。ひとりひとりのキャラクター設定が、なかなか秀逸だと思うし、それらのキャラクターの思惑、キャラクター間の関係なども、とてもよく書けていると思う。書けそうで、なかなか書けない小説のように思えた。それにしても、桐野夏生は、とても色々なタイプの小説を書く人だな、と思う。「一作一作に変化を持たせ
-
Posted by ブクログ
ダーク、Dark。村野ミロシリーズは、この本以降書かれていないと思うので、いちおう、シリーズでは最新刊。村野善三が全くしまらない方法で死に、トモさんは人間が変わったように卑しくなってしまい、鄭はかなりヤキの回った老人になっていて、成瀬は獄中で自殺をしていて、それを知ったミロはきれてしまい、周囲にトラブルをまき散らし始めると共に自分自身も泥沼のようなトラブルに落ち込んでしまう。小説は、そのように始まり、村野ミロシリーズになじんでいた人は、当然私も含め、これまでのシリーズ中での人物設定や人間関係が全く異なるものになってしまっていることに気がつき、とまどってしまう。とまどってしまいはするが、でも、こ
-
Posted by ブクログ
韓国のアイドル歌手として成功した青年(ナダン)の絶頂期から転落まで光と影?を描いた小説。
タイトルはナダンがまだデビュー前に書いた詩の一節。
日本と違って韓国は一度罪を犯すと二度と復帰できず転落の一途を辿るらしい。
ナダンは兵役中に性加害の罪で告発される。だけどそれは、嵌められたってことで勝訴するんだけど、結局国を追われることのになる悲しい顛末を、デビュー前に知り合った裕福な環境で育って今は役者として認められているテミンによって語られていく手法。
著者の小説としてはちょっと物足りなく感じたのは私だけだろうか。
最初は魅力的に感じたナダンの末路が納得いかない、
でも、それこそが韓国の現実社会とい