桐野夏生のレビュー一覧
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だれもが、自分の影に怯えて生きている。自分に支えられて生きている。自分は結局、自分と付き合い続けなければいけないし、身の回りにあるものはすべて自分の選んだものだ。望んだものにしろ、生まれつき持っていたものにしろ、自分の行動で変化させてきたものだ。
主な登場人物。カメラマン、映画監督、プロデューサー、俳優。なぜかすべてに自分自身を見つけてしまう。若さゆえの奢りと理想、経験を重ねたからこそ捨てられないプライド、私生活への憤怒が生む仕事への熱と執着、過去の自分を捨てるために何でもしてみせるという覚悟、流されて一夜を共にする一時の愛、それで崩れる関係性、スキルが生むこだわりと美学、よいと考えつつ -
Posted by ブクログ
ねえ、もうミロどうしちゃったんだよおおおおお(涙)
村野ミロシリーズ最終章なの……か?
今回は、ミロが全てを失い、義父である村善を殺しに行くところからストーリーが始まる。
黒くどろどろした人間の性、女の性に噛み付いたら離さないね!
夏生は!
最初は知り得るミロは破綻してしまってどこにもいなくて、削ぎ落とされたミロの形に戸惑ってなかなか入っていけなかったんだが、ミロの怒りや虚無を知るごとにようやく受け入れることが出来、そうすると止まらなくなってしまった。
ミロ好きは前から公言していたことだけど、もう好きだとか惚れたとか腫れたとかそういうレベルじゃない。
もう村野ミロという一人の人間の記憶 -
Posted by ブクログ
大好きな桐野夏生なのですが、初のエッセイ集?あ、こんなのあったんだ、と手に取りました。どれも非常に短いけどパワフル。いつもどうやったらあんな世界を書き描くことができるんだろう、この人の頭の中はどうなっているんだろう、と思っていたので、彼女が書いている様子をちょっと覗けたみたいで嬉しくなりました。最終章の、彼女及び作品に対する不当な書評や無責任な非難に対しての、断固たる反論は非常に読み応えあり。まわりにもずいぶん「そんなものは放っておけ」と言われたらしいし、私も桐野さんほどの人がこんな軽い書評無視すればいいのに、と思ったが、あえて反論するところが彼女らしさなんだろうな。作家をするということがどれ
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Posted by ブクログ
桐野夏生の白蛇教異端審問を読みました。桐野夏生のエッセイ・日記・短編集でした。あとがきで東野圭吾が「このエッセイは彼女の口から吐かれた怒りの炎なのだ」と書いているように、桐野夏生の歯に衣着せない意見がこれでもか、と書かれていました。女性の視点から感情的で理論的な、そして結構過激な論説が展開されています。(と、書いたとたんに女性の視点とは何か、定義してから論説しろ、といわれてしまいそうですが。)このエッセイ集で主張されている意見は、私が日頃感じているものも多く、応援したくなります。表題作の白蛇教異端審問は、直木賞を受賞したときに、匿名の評論家からあしざまに批判されたことに対して、反論したエッセイ