あらすじ
「朴美愛(パクミエ)」偽造パスポートを手に入れたミロは海峡を越え韓国に渡る。偽ブランド品を手がける現地の男と即座に愛人契約を結ぶが、彼は自分の身代わりとなって撃たれ下半身の自由を失ってしまう。深い愛情で結びついた二人は復讐を決意した。覚醒剤、レイプ、殺人。善悪を超えて世界を圧倒する壮絶な魂の遍歴。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
名前を変えて韓国に逃亡したミロの、孤独な闘いが続く。
前作までは主人公がほのかに思いを寄せていた魅力的な隣人が、これでもかというくらい卑劣になり、義父も落ちぶれて、ミロの周囲の人たちのあまりの変貌に驚く。レイプは唐突だし、ミロを追う狂気の盲人もミザリーのようで、ここまで過激じゃなくても、というのが正直な感想。
それでも読まずにはいられないのが、桐野夏生の魅力的なのかな。シリーズを立て続けに読んだので、さすがに食傷気味ではあるが。
Posted by ブクログ
ぶっとんでるなー。
続きが気になってしょうがない!
上までは今までのミロと違ってて、あれ?ってなってた。が、面白かった。
みんな熱が漲っている感じ。
単行本はなんであんな高いのかな
ダークネス、早く読みたい。
ミロシリーズ一気読みしました。まさかこんなハマるとは。
Posted by ブクログ
読み終わった!
偽造パスポートで韓国にわたってからのミロの暮らし。
ジンホとこんなにも信頼関係築くとは思ってなかったなぁ。
ミロがすごく女!って感じした。
韓国に行ってからもまぁミロは辛い状況に何度も陥って、何だかんだで日本へ戻ることになって
パクミエの名は使えずに、結局村野ミロに戻ることになったり。
40歳で死ぬと言ってたのに出産したり。
人生何が起きるかわかんないよなぁ。
強烈な怒りと理不尽と、これでもかってくらい負の感情が渦巻いていたけど、ミロには幸せになってほしいなーと願ってしまう。
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共感は出来ないはずなのに、ミロを応援してしまう。最後のハルオの可愛さに救いを感じた。前作を読んでいないため過去の因縁がよくわからなかったので、前作もこれから読みたい。
Posted by ブクログ
主人公を取り巻く人間関係が刻々と変化していき、最初から最後まで目が離せず、一気に読んだ。敵が味方に、その逆も、こうも早く変われるものかなと思ったが、生死がかかった環境のプレッシャーがその変化を起こさせるのか。
Posted by ブクログ
下巻に入ったとたん、サクサク読めた。が、シリーズ物と知らずに読んだせいか、前後の話がわからずちょっとスッキリしない感じ
いつかシリーズの他の話も読んでみたい。
いつかね ....
Posted by ブクログ
なんだか、話が広がりすぎてしまった感が・・・。ミロの話は、作者の代表的なシリーズだったのか。全然知らなかったw こうなったら、シリーズの最初から読むしかないなぁ~ww
Posted by ブクログ
自分が作り上げた世界を崩壊させてしまいたいという著者の激しい欲望を感じた。人気シリーズの主人公のキャラクターをここまで壊してしまう度胸は凄い。
ちょっと偶発的な出来事が多すぎる気がしたけど、それにあまり違和感を覚えないのは著者の力量だね。
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命をかける程怒ったきっかけになった手紙と事実なのに、終幕では手紙ホント興味ないわー
という変わりように読み込み足りないせいかイマイチついていけず。
ここの登場人物達には、はなからそんな事アテにして読んじゃいけないんですが。
なんかもう、この先も厄介事しか待ってない雰囲気の終わり。
自分の親子関係をまた子どもに投影してしまうんだろうなーなど。
汚い描写も容赦がない迫力。
ついつい終わりまで読み耽ってしまう。
桐野夏生著作があってるんだろうな
Posted by ブクログ
ダーク、Dark。村野ミロシリーズは、この本以降書かれていないと思うので、いちおう、シリーズでは最新刊。村野善三が全くしまらない方法で死に、トモさんは人間が変わったように卑しくなってしまい、鄭はかなりヤキの回った老人になっていて、成瀬は獄中で自殺をしていて、それを知ったミロはきれてしまい、周囲にトラブルをまき散らし始めると共に自分自身も泥沼のようなトラブルに落ち込んでしまう。小説は、そのように始まり、村野ミロシリーズになじんでいた人は、当然私も含め、これまでのシリーズ中での人物設定や人間関係が全く異なるものになってしまっていることに気がつき、とまどってしまう。とまどってしまいはするが、でも、この小説の迫力に気おされて、そんなことはどうでもよくなり、Storyにひきこまれてしまった。これまでの村野ミロファンには、決して面白く読める小説ではないけれども、でも、最後は、これも村野ミロだということを、力づくで納得させられてしまう、そのような小説だった。
Posted by ブクログ
ミロは40歳で命を絶つと決めていたが自分を救う為に下半身不随となってしまった除に本気で恋に落ちる。
盲目の久恵との復讐劇の結末は想像の範囲内であった。
復讐が最後には自分を守る。人間の弱さが。
人を許すには自分の強さが無ければ、しかし、人間は欲深く自分のことしか考えない生き物だと作者に教えられた!
Posted by ブクログ
破滅的な展開。あれだけいがみあったのに、最後は「過去の事」として傷を持ちながらも次の段階を生きていく。
韓国の街並みや光州事件のとても詳細な描写があって、桐野夏生さんの守備範囲の広さを感じた。
Posted by ブクログ
衝撃だった… わたしの好きだった女探偵ミロシリーズどこ行った…
とにかく登場人物みんなぶっ飛んでて、ほんとにこれシリーズもの!?という感じ。文庫本の上の中盤くらいで、今までのシリーズとのあまりの落差に読むのやめようかとちょっと思ってしまったくらい。でも読みやすさは健在で、ミロがどうなってしまうのか気になって夢中で読んだ。光州事件の描写なんかはリアルでぞくぞくした。
たぶん読んだ人全員感じたと思うけど、特にトモさんの変貌ぶりは驚きとショックがすごい。善三のイメージも一部崩壊。
でも、人間誰しも目に見える人柄とは真逆の性質とか、変わった性癖とか、自分でも知らなかった自分の一面とかがあるんだと思う。それを見せつけられたような気もする。物語がクライマックスに進んでいくにつれ、そう達観(?)できてきた。人生って何があるかわからんし、どこでどう転ぶかも。
個人的には、最後に(了)って書いてなかったのが気になる。いつかシリーズの続編が出るのか、ミロの逃亡は続くと言う意味で敢えて書いてないのか。
Posted by ブクログ
村野ミロシリーズ完結編
「40歳になったら死のうと思っている」
愛する人の獄中自殺を知ったミロは、今まで生きてきた世界と訣別、周囲の人間を破滅させていく。
あまりの展開、圧倒的な負のエネルギー。
著者は全てを壊したかったのだろうか。
Posted by ブクログ
下を読み始める前に皆さんのレビューでチラッと見えたのが、ダークは『ミロシリーズ』と呼ばれるもののひとつと知り、読後にこの話だけでは知り得なかった部分があったなぁと。
久恵はどんどん大胆で図々しい性格になったな。
ミロは上の時と比べて多少なりとも性格が軟化した気もするが、好きになれないのは相変わらず。
鄭とは中途半端な終わり方の印象。
ジンホが唯一、一途で可愛げがあったからジンホといる時のミロは切なかった。
桐野さんのもっとえぐい性格描写が見たかったな。
Posted by ブクログ
ダークの後編となる下巻。
相変わらず先が全く予測できない。
何処に行くのだ「村野ミロ」。
子供に教えられて壊れた世界を後半取り戻してゆく。
全ては等価交換だ。
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韓国へと渡ったミロ。
そこで徐との新たなる生活が始まるが、追っ手の魔の手が忍び寄る・・・
運命に翻弄される中、なんとか生きながらえるミロ。
登場人物達を含めて、どのような結末を迎えるのか・・・
結末は賛否両論あると思うが、ひとまず長い物語が終わった。
「東京島」の時も感じたが、著者の作品は読むのにエネルギーを使う。
Posted by ブクログ
女探偵ミロシリーズの他の作品も含めて、この人の作品は殆ど読んできたが、本書だけ避けていた。あらすじを見た限りでは読むに堪えないと思ったからだ。それでも、今回何となく挑戦してみた。
読めない内容ではないが、おぞましい。「ダーク」という題は心の闇の意味だと思うが、このような闇の部分が本質の一部であるとしても、それだけで生きる人間が果たしているのだろうか。
何故このような作品を描かなくてならなかったのか。やはり理解できなかった。筋は追えるが面白いものではない。読後感がもっと悪ければそれなりの評価もできるような気もするが、そのようなインパクトもなかった。
Posted by ブクログ
う〜ん。。。
ダークですね(^^;)
まだまだ続くのか。
でもこの前作も、次の作品があったとしても、読まなくていいかな?
文章、物語の進行などは流石の読みやすさ(*^_^*)
Posted by ブクログ
どんどん村野ミロが嫌いになっていく。
レイプされて妊娠してしまったと分かったときでも、正直可哀想とか思えなかった。それくらい、村野ミロという人物と私は合わないのだと思った。
友部さんもシリーズ2作目のときとは大違い。
かなりがっかりしました。
Posted by ブクログ
村野ミロシリーズの五作目。
今までに出て来た登場人物が出て来るし、それまでの話を読んでいないとわからない内容なのだが、私の大好きなミロは既に居なくなってしまった。スマートなトモさんも、ダンディな村善も、ちょっと魅力的だった鄭もみんな居なくなってしまった。
小説としての出来はどうであれ、私は悲しい。昔のミロに戻って来て欲しい。
Posted by ブクログ
ううむ、これで完結か。
中盤まではダークだが、後半になると若干希望を持っちゃったかな。
だが光ある限り闇もまたある。
「わしには見えるのだ。再び何者かが闇から現れよう……。だがその時はお前は年老いて生きてはいまい。わははは………っ。ぐふっ!」
久恵は不気味なまま。
ミロも不気味なまま。
Posted by ブクログ
村野ミロ破滅録完結?編。相変わらずのアングラ感だけど、個人的には殺人を成り行きでなくもっと書きこんで欲しかった。トリックってか偽装の仕方はブラックな成分が渦巻いてて好きだけどね。
Posted by ブクログ
え!?
ちょっと・・・最後・・・なに?
あんな結末なの?
というか、あれで終わりなの?
納得いきません。
超尻切れトンボ感ありまくり。
憎しみが犯罪を呼び、犯罪が新たな憎しみを呼ぶ、負のデフレスパイラル。
抜け出せないいたちごっこのメロと盲人と徐とともさん。
とにかく暗い。ひたすらず~っと暗黒面に落ちていきます。
もうみんな、お腹の中ドス黒です。
ただ、やるかやられるかの追っかけっこってスリルがあって楽しいんですよね、読む分には。
だからこそ、盛り上がって、「さあ、親父の愛人をぶち殺せ~!」なんて時に、急に奴がしおらしくなって、メロも「愛するあなたを待ちます」なんてなっちゃって、え????なんですよ。
どっか重要な箇所読み落としたのかなぁ・・・
Posted by ブクログ
人には愛する人が必要である。それが異性でも自らの子供でも。ミロが再び輝きを取り戻したのもハルオの存在なのでは・・・。ミロシリーズの今後もありと期待する。
Posted by ブクログ
人間ここまで急激に人生変えることができるのか!?ええ、もちろんこれは小説ですけど、なんか実は本当にこんな経験をしたモデルがいるんじゃないかと思えるようなリアルさがあり、だからこれまでのミロと全然違うヒロインになったのかな、なんて思ったりして。とりあえず、甘っちょろい人生を送っている我が身を振り返った結果、一時期私をとらえていた凶悪な気分が去っていったのは事実。まあ、誰にでも進められる本でないことは確かだけどな。
Posted by ブクログ
途中まで星4つあげてもいいくらい、テンポは上巻からさらにアップして、引き込まれた。話の要素はキツイ(レイプ、拳銃、半身不随、妊娠、だましあい・・・)けれども、読み手を嫌な気持ちにさせるものではなかったし。 しかし、ラストが私にとってはイタダケナイ。もしかしたら、別の探偵ミロシリーズで深く書かれてるのかもしれないけど、本書では死んでる状態でしか登場してない「成瀬」の手紙とかを最後にもってきて。。。意味がよくわからない。微妙に「つづく」みたいな終わりに感じられた。冒頭に40で死のうと思うとかいうラストを暗示するようなことをいっておいての微妙なラストでギャップが感じられてしまい、残念だった。