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Posted by ブクログ
桐野夏生さんの「ミロシリーズ」全6巻中、第5巻となる『ダーク・上巻』を手にした。
主人公の村野ミロは、探偵の仕事で有罪とした男が獄中で自死したことを知り落ち込む。
犯罪者の男ではあったが、いっ時は身も心も許した相手だったこともあり、内心では男の出獄を心待ちにしていたことにミロは気付いたのだ。
4年前に男が自死した事をミロは全く知らなかった。
その事実を知ったミロは、「私の中の何かが死んだ」と自覚し、探偵を辞めて人が変わったような動きをとる。
事実を隠していた義父を許すことができず殺すと決め、北海道を訪れたミロは、計画通りに容赦のない行動をとる。
その後も義父の内妻、ホモセクシャルの親友、そして義父と永く仕事をしていたやくざの老人たちに災厄をまき散らす。
その結果、誰もが命懸けでミロを追い詰めて行くことになる。
そしてミロは、偶然の出来事から偽のパスポートを作って韓国へ渡る計画を立てる。
これまでのミロとは異なり、情け容赦のない性格へ変貌していた。
徐々に桐野夏生さんらしい激しい内容となりつつある。
『ダーク・上巻』が楽しみだ。
Posted by ブクログ
ミロシリーズ4作目。
心の支えを失い、義父を見殺しにしてから、主人公ミロは憎悪に巻かれ、転がり落ちていく。
上巻最終章に登場する韓国の光州事件。
つい先月、韓国に行く機会があり、事件の中心となった光州に滞在した。事前に事件に関する映画を観たり調べたりして、民衆化を訴える一般市民に、政権を握る軍部が無差別で行った蛮行を知り、たかだか45年前の出来事であることに驚いたばかりだ。
偶然とはおもしろいもので、つい先日再読したシリーズ第1作には、去年訪れたベルリンが登場している。
好きなシリーズって、本筋とは関係ないこんな部分でも御縁があるのかしら、とほくそ笑んだ。
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