あらすじ
高級タワーマンションに暮らす岩見有紗は窒息寸前だ。ままならぬ子育て、しがらみに満ちたママ友たちとの付き合い、海外出張中の夫・俊平からの離婚申し出、そして誰にも明かせない彼女自身の過去。軋んでいく人間関係を通じて、徐々に明らかとなるそれぞれの秘密。華やかな幸せの裏側に潜む悪意と空虚を暴き出す。人気女性誌「VERY」連載時から話題沸騰の衝撃作!
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Posted by ブクログ
母にオススメされて。
タワマンママ友界隈に限らず、狭い世界では人は人を蹴落として上に上がり続けるしかない。誰も信じられないまま仮面を被り続けて、ふと気づいた時に虚しくなる。本当はもっと世界は広くて、背伸びせずに生きても意外と大丈夫なようにできている。そこで、じゃあ何故自分はこんなに苦しい思いをしているのだろう?と自分を責めてしまいがちだけれど。
世間というものは、自分と重ねすぎてはいけない。言ってしまえば人間もただの動物の一種にすぎないのだから、"絶対にこうでなければならない"なんていう決まりはない。大人だって子供と地続きなのだから、時には失敗することや、人目を気にせず怒ったり泣いたりすることがあったっていい。ちゃんとしていなくたっていい。傷を負っても修復して、納得して、立ち直ることさえできればそれで良いのだ。
狭い世界で上を目指すのが苦でない人は留まるし、新たな環境に身を移す人もいて、とにかく自分で自分を縛らないことが一番大切だ。そして、そんな世界でずっと一緒にいられる人というのはとっても貴重な存在。今の自分の状況とも重なって、なんだかとっても身に沁みた。自分も、一緒にいてくれる周りの人も、より一層大事にしていきたい。
Posted by ブクログ
ママ友同士のドロドロはさほどでもなく、ママ友関係というよりは夫婦関係、家族関係を描いてる
なんとなくグループになったママ友同士がお互いに格付けしあって、様子を伺いながら付き合う様子はリアルかも
Posted by ブクログ
簡単にハッピーにはなれない人生をシニカルに描いた私には興味と苦笑と共感を感じられた一冊。タワマンから下界を見下ろす生活は幸せなのか、人より良い暮らしをしているとみえることが承認欲求を満たす手段なのか、一度はそんな罠にハマっていた私がいたなぁと痛い部分も思い出す。。。
Posted by ブクログ
プチセレブ生活。ママ友は家にあげない、あくまで外面しか見せない。結局みんな苦労してて、嘘と見栄ばっかりで、小さな世界でもがいてる、そういうもの。
Posted by ブクログ
タワマンを題材にした小説を
タワマン文学と呼ぶらしい。
タワマン✖️ママ友。
格差をテーマにするには
もってこいの題材。
同じタワマンでも
低層階の部屋と高層階の部屋
分譲と賃貸
景色の良し悪し
によって格差が生まれるらしい。
そして、そこに住むママ友とその子どもたちも
暗黙の了解で値踏みされるらしい。
どこの幼稚園に通わせるとか、
保育園はみっともないとか。
ああめんどくさい。
タワマンに賃貸で住む主人公の有紗と、
タワマンの近くに住む洋子。
この2人が最初はママ友としてお互いを
「◯◯(子どもの名前)ママ」というか呼び方から、
それぞれ自身の名前である有紗、洋子と呼び合うようになったあたりから、ママ友からリアルの友達同士になれたことが伺える。
そして、一見優雅に見えるタワマン住人のママたちも、それぞれに悩みを抱えていた。
ママ友の旦那と不倫をするというスリル?笑
考えられないけど、そんなことあるんかなぁ。
後半からは有紗の幸せを願うべくハラハラしたけど、
ひとまず良い方向に向かってホッとした。
Posted by ブクログ
タワマンに住むママ友たちの人間関係を描いた小説。
華やかに見えるあの人もこの人もみんな色々なことを抱えて生きている。
29階の一室に主人公有紗が3歳の娘と暮らす(夫は単身赴任中)描写は読んでいて上手く呼吸ができないような何とも言えない息苦しさを感じました。
けどママ友との関係、夫婦のあれこれ、色々なことを乗り越えて徐々に強くなっていく有紗の姿に励まされます。
この小説が雑誌VERYに掲載されてたのを知って、うわぁー正に!と思いました(笑)
Posted by ブクログ
タワマンママたちのカースト群像劇。
虫唾が走る程吐き気がするような会話が続くが、テンポよく進む会話のためか、徐々に現実味を帯びてきて、気づいたら引き込まれていた。
妻の隠された離婚歴・出産歴を知った夫の気持ちはわからなくもないが、2年以上帰国しないで妻と娘をタワマンに放置するなんてことがあり得るのだろうか。単身赴任先アメリカでの浮気の告白、その晩の仲直り、さすがに現実離れしすぎていると思うが、それもアリと思わせるのは、作者の妙とも言うべきか。
やや強引なエンディングだが、まぁそれもよし。
見栄を張ることの虚しさと、自分を保つことの難しさを考えさせられた。
ハピネスとは何か、難しい問題だ。
Posted by ブクログ
ママ友グループのなかで不倫関係になるの危うい。
憧れのタワマンにやっと住めてもご近所付き合い、階数のカーストあるのキツい。
でも門仲で飲む酒はうまい
Posted by ブクログ
最初の方では、主人公の毎日退屈そうでかつお互いマウント合戦しているようなママ友の付き合いの描写に飽きそうになったのですが、徐々に主人公の過去やママ友の不倫など明らかにされていき、読んでいるうちに止まらなくなりました!不思議なハマり方で、他にはない感覚です。
また、他にも書いてる方がいましたが登場人物は全員好きになれませんでした。それでも気になって読み進めてしまう。面白い!
Posted by ブクログ
月1 桐野夏生
結婚は打算から始まる。そして見栄の衣をまとう。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親たち。
しがらみに満ちたママ友たちとの付き合いの中で、軋んでいく人間関係。そして徐々に明らかになるそれぞれの秘密。
華やかな幸せの裏側に潜む悪意と空虚。
基本的にはそのまんまのストーリーが展開さていく。もちろん共感できる登場人物など一人も出てこない。
その最たるものが主人公であり、彼女の身勝手さに苛立ちを覚えながら「おいおい・・・」と突っ込みながら読むのが正しい読み方なんだろうなと感じます。
Posted by ブクログ
途中までおもろいし湊かなえ読んでる時のわくわく感だったが、、後半ちょっと雑な展開な気がした、、笑
結果的に有紗が成長できたのは良かったし、自信をつけるには、行動して失敗して経験していく。それしかないのだと思う。
そして登場人物みんなから学びは大いにあった。
いぶママみたいな人いたら、息が詰まるのはめちゃわかる。
てかなんで総合的にイマイチかと言うと、旦那がしょうもなすぎる。まじでしょうもないww
Posted by ブクログ
都内の一等地に聳え立つ高層タワマン。
ここに住む子供を持つ母親同士の関係、いわゆる「ママ友」のコミュニティを描いた小説。
タワマンの立地やそれぞれの家庭の事情が妙にリアルだった。
ドラマ「砂の塔」が頭に浮かんだ。
見栄っ張りで小心者の主人公は常に人目を気にしている。そして事あるごとに嘘をつく。
「自分だったらどうするだろう?」と考えさせられる場面がいくつもあった。
主人公のように嘘はつかなくても、嘘をつきたくなる気持ちは痛いほどよく分かる。
Posted by ブクログ
タワマン人間関係+ママ友関係…
更に更に…海外に単身赴任してる夫から離婚を突きつけられてるというヽ(´o`;そんな有紗。
あぁ〜恐ろしや!
でも、私、タワマンでもないし、子どももいないけど、有紗の気持ち何か分かるわ〜^^;
んで、最後はほっこり〜^ ^
ちょっと細かいけど…みんな『あなた』と呼んでるのが・・・そんなもん?
続編『ロンリネス』も読みます♪
Posted by ブクログ
タワマンの人間関係を描いていて
それぞれの家庭に事情があり
しかしそれを悟られぬようにしっかりした、正しい母親を演じ続ける、という世界を見た
主人公の過去の過ちを再確認する場面で
あのときは仕方なかったんだ、みんな、と
再会することで過去の整理をしたのが印象的だった
自分も思い出したくない嫌な過去がたくさんあって、それによって自分を過小評価する癖がある
主人公のように過去と向き合ったときに、そんなに悪いことじゃなかった、と強く前を向ける自分で居たい
Posted by ブクログ
ママ友の話はこれが初めて。
ママ友、女性同士のドロドロはドラマでよく見かけるが、小説ではどんな感じで描かれているんだろう?とワクワクしながら読んでいった。
表では出さないけど、裏では色々思うことある、人間である以上、色んな感情が出ること、環境や関係で人柄が変わってしまうことは、リアルでもよくあることだと思う。
身分や立場がある分、違う人と一緒にいると今まで思わなかったことが出てくるんだろうな。自分自身が居心地良い関係を作らないと、何だか息苦しくなってしまう。「心の防衛」が大事になってきそう。
Posted by ブクログ
タワマン文学というやつですね。こういうのってちょっといじわるな気持ちで読む物だから、一気に読むよりも日々少しずつ読み進めるのに向いている気がする(実際雑誌での連載だったようだし)。美雨ママがいちばん好きでした。
Posted by ブクログ
タワマンとその周辺が世界のすべてで、ママ友たちとの関係を中心に回る生活。
狭い世界の中での話が息苦しくて、私は読んでいて辛くなりました。しかし、彼女たちの結末が知りたくて、続きを読まずにはいられない、そんな作品でした。
続編「ロンリネス」もあると聞いて、気になっています。
Posted by ブクログ
タワマンで繰り広げられるママ同士のマウント合戦と書いてしまうと下世話になってしまうが、主人公の成長も描かれており、自分の考えに基づいた結論を出すところに救いが見えました。解説にも書かれていましたが、VERY で連載されていたのですね。それが一番怖いな。
いぶママ視点での話も読んでみたいとも思った。
Posted by ブクログ
ママ友の世界にタワマンというさらに狭い世界が加わるから相手のことが見えたり値踏みできたりして怖いよね
自分に世界をいくつも作ることが1つの価値観にしばられず、どこかで嫌なことがあっても別のところで楽しむことができて、いいのかな
Posted by ブクログ
女性のドロドロした部分から想像できない世界観を毎回楽しませてくれるものと思い込んで読み始めるも、スケールの小さな世界でハッキリしない主人公に苛立ちを覚えつつラストにかけてキャラ変していく姿は潔ぎよく、なんなら共感すらした読後。
特筆すべきはこれが10年ほど前の作品でVERY掲載しててそれなりに高評価だったってことだろうな。風刺が利いてるなぁ、しかもいまだに色褪せないって、この10年どんな現実を生きてたのだろうとすら思えてくる。やっぱり桐野夏生恐るべし…ということなのだろう。
続編もあるようなので楽しみだけど、一気に分かりやすく現実離れしたような桐野夏生の世界観を楽しむならば間違いなく別の作品を勧める。
Posted by ブクログ
タワマンに住む女達。
見栄と嫉妬と嘘にまみれた女達が繰り広げる物語。
面白かったです。
他人に振り回されず、
平和に生きていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
3
こーゆー感情になる事、私もあります
人と比較したり、羨ましがったり、イケてるグループに入って勘違いしたり、でも自分は自分
自分を好きになって考えて強くなっていかなければいけない
一人で生きてはいけないけど、「自分」をしっかり持つ事は大事
幸せの基準なんて人それぞれ違うし、正直何を抱えてるかなんて全部はわからない
最終的に決めるのは自分 もっと自分を大切にしていきたい
みんな、少しでもあるような気持ちなど描かれているなと思う
Posted by ブクログ
ハピネス=幸福
タワマン怖いよー。怖いよー。
マンションの中の世界に支配されて生活してたら窒息しちゃうよ。。。家=ホッとできる場所。でありたいのに、そう出来ないなら私は住みたく無いかなー。景色とかは良さそうだけど^_^
読んでるうちにそうゆう世界の中ではみ出さない様にしようと頑張る有紗。次は失敗したく無いと頑張る有紗を応援したくなった。この先有紗に良い生活が待っている事を願って。。。
続編ロンリネスも読んでみようかな。
Posted by ブクログ
ただ単純にかわいそうな人はほとんどいなくて、かわいそうな人をどんどん追い込むようなストーリーが苦手な私には良かった。
けど、高層マンションにはほんと住みたくないとあらためて思った。
分厚いけど一気読みでした。
Posted by ブクログ
最近桐野夏生さんの本を漁り出しつついます。
絶対無理だなと思うタワマンママ友の世界が知れて面白いがママ友のやりとり読んでて疲れてきました。。にしても世界が狭い!
とりあえず最後はハッピーエンドになっていますが、続きであるロンリネスも近々読んでみようと思います。