桐野夏生のレビュー一覧

  • ポリティコン 上

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    コミューンに暮らす村人の人間模様や欲望、嫉妬、孤独、野心、優しさといった人間くささはとても面白く読めた。
    ただ、テーマとして何を書きたかったのかが最後までよくわからなかった。

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    2015年01月24日
  • 緑の毒

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    本作のタイトルは『緑の毒』だが、あまり毒は感じなかった。

    開業医の川辺は妻の浮気に嫉妬し、水曜の夜に街に出て女性に乱暴を繰り返す。彼の言動は身勝手の一言で同情の余地ゼロ。一方、被害者女性たちはインターネットで繋がり合い、川辺に復讐することを誓う。最低のクズ男に桐野姐さんがどう鉄槌を下すかとわくわくしていたのだが…

    重いテーマを扱っている割には展開・登場人物の心理描写ともに何だか他人事のような軽い感じが否めない。終盤の展開に至ってはまるでB級コメディを見ているようで失笑した。私を含め、ある意味破壊的なダーク桐野を期待して肩透かしをくらった読者は多いのではないだろうか。

    漫画のキャラクターの

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    2015年08月22日
  • ファイアボール・ブルース2

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    1の続編......と思ってたら、PWPは潰れてないし、では前日談かというと、近田の年齢や経歴も違ってる

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    2014年10月07日
  • ファイアボール・ブルース

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    荒ぶる魂( ´ ▽ ` )ノ。
    熱血スポーツ物と思って読んでたら、途中からミステリーになった( ´ ▽ ` )ノ。
    女子プロ探偵なんて、珍しいにもほどがある( ´ ▽ ` )ノ。
    初期作らしく、まだまだ文章が練れてなくて、ところどころ読みづらいけどね( ´ ▽ ` )ノ。
    後のアウトやダークなんかの「強い女性」像の原型がここに( ´ ▽ ` )ノ。
    ある程度なっつを読み進めた人向きかな?( ´ ▽ ` )ノ。これを最初にすると、その後は勝手が全然違って戸惑うだろうな( ´ ▽ ` )ノ。
    1014.10.6

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    2014年10月06日
  • 優しいおとな

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    桐野作品の中では毒が薄くて読みやすいけれど、何か中途半端なまま終わってしまった感じ。ただただ切なくて、桐野作品なのに毒がまわってこないのが不思議でした。何が言いたかったのかわからないままになってしまったけれど表にでない部分でやはり毒が潜んでいる気がします。

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    2014年10月04日
  • 優しいおとな

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    福祉制度が崩壊した日本においてホームレスとなった子供たちが生き抜いていく姿を描いているというもの。近未来小説か、すでに現実か。爽やかさのかけらもない書きっぷりは恐ろしさもあるが、作者はここで何を描きたかったというのか今ひとつ受け止められず。地上とアンダーグラウンドの対比はどういう意味があったのだろう。

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    2014年08月14日
  • 優しいおとな

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    読み終わってなんかかなしい。ハッピーエンドではない。現実的というか。

    思ったのは、村上春樹の地下におりて何かを得たり失ったりする概念的な話。
    あれが現実的で概念じゃなくなって経験や体験で表現したのがこの作品なのかなと思った。
    作家は地下の深いところをみてるんだなと思った。書くことは同じで書き方が違うだけ。だから作家になれるし食べていける。
    なんか、もう少し救いのある話が良いな。桐野夏生っぽいといえばそうなのかもしれないけど。2作目だからなんとも。
    2014.06

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    2014年06月14日
  • 白蛇教異端審問

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    ショートコラム、日記、エッセイ、ショートストーリー、表題作となっている論戦などが収録されている作品。
    やはり桐野夏生さんは、とてもまっとうな方なのだと納得した。こういう人間としてのまっとうさを抜きにして、「OUT」や「グロテスク」のような圧倒的な作品は書けないだろう。

    それにしても方々で絶賛されるハイスミス作品、私は10年以上前に放り出していた。珍しい。でも今なら読めそうだ。

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    2014年06月03日
  • 女神記

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    ヤマトの南の海上に位置する海蛇島の、巫女の家系に生まれたナミマという女性が主人公の物語です。

    彼女は幼い頃、一つ年上の姉であるカミクゥから引き離され、「陰」の巫女として、毎日カミクゥの食べ物を届ける役目を担うことになります。やがてナミマは、第二巫女の家系のマヒトという青年とともに、カミクゥの残した食べ物を口にするという禁忌を犯し、その後ナミマはマヒトの子を身ごもります。

    ある日、マヒトは島を出ようとナミマに言い出し、ナミマはそれを受け入れて、2人は舟で沖へと出ていきます。ナミマは、海上で娘の夜宵を出産しますが、その後マヒトは、ナミマの首を絞めて殺してしまいます。

    死んだナミマは黄泉の国に

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    2014年05月19日
  • ポリティコン 下

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    東一のむき出しの欲望に、嫌悪感をもよおす
    その嫌悪感が自分に向いているような気が…

    桐野作品の男の気持ちはシンクロしたり、
    理解出来たりするんだけど、
    あいかわらず女性の気持ちが理解できん。
    女って、こんなん?

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    2014年03月26日
  • ファイアボール・ブルース

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    女子プロレスの小説ってありそうでないと思っていた。
    ちゃんとあったんですね。
    作者のホームページによると、タイトルの『ファイアボール』は、
    薔薇の品種だそうで、DEEP PURPLEの曲とはまったく関係がないみたいです。
    作者のHPを見るまでもなく、火渡抄子はやはり神取忍がモデル。

    一応、長編ミステリーという扱いらしいが、
    わし個人的にはミステリーと呼ぶにはかなり抵抗がある。
    なぜなら、殺人事件の犯人があまりにも露骨で無防備でアタマ悪すぎだから。
    警察は登場しないが、かなりマヌケである。
    女子プロレスラーと編集者が探偵ごっこをしている間に、(この小説の世界に警察が存在するとして)警察はいった

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    2014年02月24日
  • 女神記

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    ネタバレ

    多くの人がイザナギ・イザナミの神話を「永遠の二項対立」の物語と理解しているだろう(私もそうだ)。イザナキは生命を産み続け、イザナミは生命を奪い続けるのだと。しかし本書で桐野氏は神話を物語として発展させ、イザナミにもっと過酷な現実を突きつける。
    語り手であるナミマは人間であるため、憎むべき男が些かでも改心したかと感じられれば安らぎを得ることが出来た。イザナキは男神ゆえ己の運命すら覆して「死を経験できるかと思うと嬉しい」と言う。
    しかし愛する男によって突然黄泉の国に送られ、閉じ込められたイザナミは、決して変わることが出来ない。許すことも仕事を放棄することもできない。
    「真の破壊者」となってすべての

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    2014年01月26日
  • 優しいおとな

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    ネタバレ

    数年前に、読売新聞の土曜版に連載されていたもの。

    エピローグがよかったかな。
    (乙一の『失はれる音楽』みたいだったけど)

    イオンを軸に、関わった人々が結びついているようだった。

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    2014年01月12日
  • ファイアボール・ブルース

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    平成七年に出版された当時は女子プロレスブームだったという。確かに主人公のヒントとなった神取忍や長与千種は知っているが、マイナーなスポーツであることは間違いない。そんな日の当たらない世界を舞台にしたあまり服部夏生らしくない小説。ミステリーとして読むよりスポーツ物としてならいくらかたのしめるか。

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    2013年12月12日
  • 女神記

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    難しかったけど、なかなかおもしろかった。読むのに時間がかかった。
    イザナギ イザナミ カミクゥ ナミマ

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    2013年11月14日
  • ダーク(下)

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    韓国へと渡ったミロ。
    そこで徐との新たなる生活が始まるが、追っ手の魔の手が忍び寄る・・・

    運命に翻弄される中、なんとか生きながらえるミロ。
    登場人物達を含めて、どのような結末を迎えるのか・・・

    結末は賛否両論あると思うが、ひとまず長い物語が終わった。
    「東京島」の時も感じたが、著者の作品は読むのにエネルギーを使う。

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    2013年11月02日
  • ダーク(上)

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    探偵村野ミロは愛する人の死を知ってから、その生き方を大きく変える。
    まずは自分の義父の殺人に向かう。
    周囲を顧みず、自分の思うがままに生きるミロは、多くの人に狙われる。

    おそらく読者が抱くであろう登場人物達に対する負の感情は大きい。
    読んでいてかなり不快になるが、
    その内容にはかなり引き込まれる不思議な小説。

    日本を離れてからのミロのその後が気になるが、それは下巻を楽しみにしたい。

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    2013年11月02日
  • 優しいおとな

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    路上生活者が溢れる繁華街を舞台に孤独を恐れずに生きようとする少年の物語。スラム化した街の描写や飢えに苦しむ人々の様子が真に迫り胸をざわつかせる。遠くない未来を見せられているようで閉塞感に満ちた救いのない話であり、最後に仄かにさす希望の光でさえあまりにも弱々しく映る。

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    2013年10月20日
  • ダーク(下)

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    ネタバレ

    女探偵ミロシリーズの他の作品も含めて、この人の作品は殆ど読んできたが、本書だけ避けていた。あらすじを見た限りでは読むに堪えないと思ったからだ。それでも、今回何となく挑戦してみた。
    読めない内容ではないが、おぞましい。「ダーク」という題は心の闇の意味だと思うが、このような闇の部分が本質の一部であるとしても、それだけで生きる人間が果たしているのだろうか。
    何故このような作品を描かなくてならなかったのか。やはり理解できなかった。筋は追えるが面白いものではない。読後感がもっと悪ければそれなりの評価もできるような気もするが、そのようなインパクトもなかった。

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    2013年06月29日
  • ダーク(下)

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    う〜ん。。。
    ダークですね(^^;)
    まだまだ続くのか。

    でもこの前作も、次の作品があったとしても、読まなくていいかな?

    文章、物語の進行などは流石の読みやすさ(*^_^*)

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    2013年06月23日