桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんか、最初から最後まで痛い感じの小説だった。映画作りのためにみんなで力を合わせて頑張ろう!っていう話にはもちろんならず(桐野さんだから当然)、登場人物みんな自分の思惑に心を奪われ、映画製作は完成どころか途中でバラバラになる。その瓦解の有り様が読んでて虚しくなるような・・・読み終わって深いため息が出た。
元アイドルの女優志望の佐和も、プロデューサー優子も、野心の塊みたいにギラギラしてるのに、男どもはその欲望に知らぬ間にからめとられて、なんだか人生が自分の思わぬ方向にいっちゃっうのである。結局は、有名俳優の高見は、女々しくも愛に生きる決意をするわけだが、その選択も実際は女に後押しされてのこと -
Posted by ブクログ
ネタバレ古事記!? 神話!?
読み切るのは難しそう。
そう思いながらも買って、結構すぐに手をつけた。
読み方が難しいし、カタカナの名前がどんどん出てくるし。
心の中で泣きそうになりながらも読み切れたのは、適度に流す術を身につけたからだろう。
何年か時間を置いて読み直すのもいいかもしれない。
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遥か南の島、巫女の家に生まれた姉妹。六歳の誕生日、姉は家族から引き離された。大巫女となり、後継ぎの娘を産むのだ。やがて姉の元に食事を届けることが妹の役目に。--ひもじくても、けして食べてはならない。--だが島の男と恋に落ちた妹は、禁忌を破り、聖域に足を踏み入れてしまう。激しい求愛の果て、地下に落ちた妹が出