桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ファイアボール・ブルース」と「ファイアボール・ブルース2」。PWPという、架空の女子プロレス団体を舞台にした小説である。「ブルース」の方は、PWPの看板女子レスラーである、火渡抄子を主人公としたミステリー仕立ての中篇。「2」の方は、火渡の付人の近田を主人公にした、連作の短編集。「ブルース」も「2」も、付人の近田の語りという形で小説は書かれている。題名のファイアボールは、火渡のニックネームである。私としては、近田が自分の才能に限界を感じて、プロレスから引退する、「2」の方が好きだ。年末くらいから、桐野夏生の本をかなり集中的に読んでいる。もともと、「魂萌え」とか「グロテスク」や「out」等の、比