桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
展開とキャラクターは率直言って面白い思う。映画に携わる話ですが、専門的な用語や裏話的なところも丁寧な説明があるのでわかりやすいし、何か一緒に映画製作をしているような感じさえしてくる。映画監督の三蔵さんは考えが若すぎてちょっと同意できませんが、他の有村さん、玉ちゃん、高見さんに井上さんの気持ちはよくわかりました。 ラストはハッピーエンドともいえず、きれいさっぱり解決するという類のものでもないので、読む人によっては結局何が言いたいの?と思うかもしれないが、私は前述したキャラクターそれぞれの個性が出た上で話の世界に入り込めておもしろかったのでそれでいいと思います。
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Posted by ブクログ
この著者の小説は好きではないのですが、タイトルに惹かれて買ってしまったエッセイ集。表題作は『OUT』に対して「不当」と著者が思う批評に対して正面から闘う連載をまとめたもの。私にとっては、『頬に降りかかる雨』も『OUT』も最初は面白いんだけど、読んでいるうちに主人公の心情がどんどん私の手の届かないところにずれていって、あれあれと思う間に物語が終わる、常に着地点の違う作家――そういう人だ。これは読者である私の好みの問題なので、責められても困るが、批評家は個人の好みで発言すべきではない、であれば作家の反論に応えてしかるべきという著者の主張はわかる。残念なのは、何かの事情で半端で連載が終わっていること
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Posted by ブクログ
「ファイアボール・ブルース」と「ファイアボール・ブルース2」。PWPという、架空の女子プロレス団体を舞台にした小説である。「ブルース」の方は、PWPの看板女子レスラーである、火渡抄子を主人公としたミステリー仕立ての中篇。「2」の方は、火渡の付人の近田を主人公にした、連作の短編集。「ブルース」も「2」も、付人の近田の語りという形で小説は書かれている。題名のファイアボールは、火渡のニックネームである。私としては、近田が自分の才能に限界を感じて、プロレスから引退する、「2」の方が好きだ。年末くらいから、桐野夏生の本をかなり集中的に読んでいる。もともと、「魂萌え」とか「グロテスク」や「out」等の、比