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読みやすく、引き込まれて、一気に読みました。
水矢子は、滞納でアパートを追い出され、3ヶ月路上を彷徨っている。
井之頭公園の中で、夜を過ごす場所に決めて座ってベンチ。
そこに、昔勤めていた銀行で、同期入社して親しかった佳那が現れた。佳那に、同期で職場結婚した望月昭平は、元気か?と尋ねると、「うん」と。
そこから、一気に舞台は、何年か前の福岡へ戻って、物語が始まる。
3人は、東京へ出るという野心を胸に、日々葛藤していた。
第一章バブル
水矢子、佳那、望月の3人を中心に、
バブル期に、証券会社で起こっていたであろう物語が紡がれていく。
危うさを秘めながら、富と名声を得て行くが…
第二章フィーバー
NTT株の白熱ぶりが描かれている。
望月は、敏腕証券マンに変貌し、太い顧客を求めて、ヤクザとも繋がりをもち…
どうなるのでしょう?
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面白い‼︎冒頭のエピローグから度肝抜かれました。。えぇ、、最終的にこうなっちゃうの、、って。順風満帆のように思えたけど、後半から大金の額がどんどん跳ね上がってなんだか不穏だな。。どきどき。下巻が楽しみです‼︎
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バブル期当時、主人公三人と同世代だった私にとって、当時の空気感や情景がくっきりと脳裏に浮かび上がり、めちゃくちゃ引き込まれた。
上昇気流に乗って成り上がっていく証券マンの望月。恋人の佳那と同僚の水矢子。
お調子者の望月が好きになれず、何で利発な佳那がついていくのかモヤモヤ。
堅実な水矢子には転落して欲しくないんだけど‥。
バブル絶頂からの、不穏な気配をちらつかせ下巻へ。
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当時まだ小学生だった
私は見も知らぬ世界。
私も大金を積まれたら
身近な人をも裏切って
しまうのかな・・・。
理性を持たず昏い衝動
に忠実な獣と、
その姿ははたしてどれ
ほど違うのか。
この作品はその時代を
生きた人たちにとって、
良い思い出だけでなく
苦い記憶も呼び覚ます
使い魔になりそうです。
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ケチンボのにこにしては、珍しい正規購入本。だって、上巻の帯ウラで
「桐野夏生が描く当世地獄絵図(めぐり)」などと煽られたら、ねぇ。
上巻の表紙は小島佳那。1986年入社の証券会社のフロントレディ。いわゆるバブルでアゲアゲだった時代の話です。萬三証券という中堅どころの証券会社の福岡支店を舞台に、佳那、水矢子、望月という3人の若者を軸に物語はすすみます。佳那は短大卒、望月は大卒男子、水矢子は高卒。貧しい家庭の出身の彼らは、当時のバブルの勢いを得て、自分の力だけで生きるための資力を得ようとするのですが、果たして。
当時の証券業界のデタラメっぷりが、垣間見えます。ネットなんて、影も形もなく、どぶ板と称されるような飛び込み営業で証券を売る。売る相手にも知識なんかなく、いいように転がして、ノルマ達成の道具にするだけ。モラルゼロ。こんな風潮を「男の世界」と称して、もっともっとと煽り立てる。佳那はこんな世界で、なんとか頑張っていこうとするのですが、なまじ美貌だったために、そこにつけ込まれてしまう。姉の交際相手で富裕な医師の須藤に枕営業を持ちかけられ、危うく逃げた佳那でしたが、同期の望月はそのことを利用して須藤に取り入り、のし上がる足掛かりにしていく。福岡支店トップの売り上げを達成し、イケイケの望月。その望月に望まれて、婚約者となった佳那。このまま順風満帆、夢の海外生活も射程内か、と思われたのですが。NTT株の放出を契機にできた山鼻とのつながりが、望月と佳那の将来に暗い影を落とす。以下、下巻へ。
NTT株の放出とか、なんか懐かしいです。貧乏育ちだったにこには、縁もゆかりもない話でしたが。この本を読むと、なくて幸いだったな、って思います。
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バブル期の証券会社で働く3人の男女を中心としたストーリー。
3人の視点で語られていきます。
80年代の半ばとあって、男尊女卑がひどく、男女で職種の区別がはっきりとあり、この30年ほどでかなり変わったんだな〜と思います(証券会社の実態はわからないので、少なからずまだこういう風潮が残っているのかもしれませんが)。
このあとバブルが崩壊するのを知っているだけに、投資に熱狂する日本の雰囲気に危うさを感じてドキドキします。
証券会社の社員をはじめ、酒と女に溺れる怠惰な医者や正体の知れないヤクザなど、バブルの崩壊でどうなってしまうのか、ページをめくる手が止まりません。
上下巻に分かれていますが、文字は大きめなので割とサクッと読めます。
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もともと証券会社の営業をやっていて
今も金融機関で営業の仕事をしている☆彡
だからなのか、とてもおもしろかった♪
場が開いてからの電話の音や営業マンの声〜
昔のことはわからないけど、とてもリアル。
今後が気になるので下巻も楽しみ♪
ヤル気がみなぎっていて仕事のモチベもあがった!
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私が社会人になりたての時期、全く関係ない者として過ごした日々に、こんな世界が身近に広がっていたとは!小説の中に、全く違うあの時代を過ごせる思い!ページを捲るごとに面白さに引き込まれる。下巻をすぐさま手に取った
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バブル時代を知らないけれど、
熱気が伝わってくる小説でした
後半になるにつれて面白く一気に読んでしまいました
気になる終わりかたで
下巻も楽しみです
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久しぶりの桐野夏生さんでした。
バブルの時代を知っている50代以上の方には特に刺さるのでは?
その頃、金融業界に身を置いていたので、懐かしさと同時に苦しさも思い出され…
是非是非味わっていただきたいです。
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このバブル期に働き盛りの男性方、本当にこんな感じだったなら…そりゃ失言政治家や、やたらと偉そうに言ってくるおじいさんになるわなーと思った。
考え方がそもそも現代とは違い過ぎる。コワッ
あんまり期待せずに読んだけど、めちゃ面白い。
下巻へ。
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プロローグを少し読んだだけで、桐野夏生さんの小説、やっぱり好きだわと思った。
そこからの第一章で、そういう小説だったのかと思い、そのあとは一気に読んだ。下巻の展開が気になる気になる。
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福岡を舞台に、二人の女性の、バブルと崩壊を描いた。
1986年、証券会社の福岡支店に同期入社した、伊東水矢子と小島佳那。
佳那は短大卒で、フロントレディ。
水矢子は高卒で、事務職と、待遇は異なっていた。
実家が貧しい二人は、お金を貯めて、東京に出てゆくと言う夢を持っていた。
折しも、バブル期。
NTT株を政府が放出することが決まった。
絶対、値上がりすると、世間と証券会社は、浮き足だった。
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一気に読んでしまった。下巻から読んだから結末は知ってるけど。。
ギラギラしてるなー。
下巻だけ読んでると、何でこんな言動なんだと思ってしまったけど、上巻で3人ともお金への執着がすごい事が理解できる。
やっぱり借りを作るのは良くないな。。
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この後どうなるの?やばい展開やん?はらはらする〜!早く下巻読まなきゃ!
バブル期の証券会社ってこんなにギラギラした仕事場だったのかー。今で言うセクハラパワハラが横行してたんだろうな。桐野夏生さんの描く人間の醜さが生々しくて好き。
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バブル前夜からバブルに浮かれた景気のよい頃の萬三証券福岡支店に勤める会社員たちのはなし
サンデー毎日2021年4月から連載をまとめたもの
バブル時代、なんとなく記憶にある
NTT株を買うための抽選があったり、運良く買ったあとにいつ手放すかとか やらなきゃ損とばかりに、多くの国民が株に手を出していた
証券会社社員の上昇志向も、今では考えられないほど 飛行機ならファーストクラスに乗り、スイスかフランスに家を買い、ニースやカンヌ、ハワイに別荘を買うと夢を見ている望月 入社後すぐに外務員試験に合格しフロントレディとして働く野心むき出しの佳那 高卒社員で、仕事はほどほどにお金を貯めて東京の大学進学を目指す水矢子 年齢の違う同期3人が、主な登場人物 私は苦労人の水矢子を応援したい
が、プロローグを読むと、水矢子はホームレスになっているようで、ちょっと先が読めてしまった感じ
ウォーターフロント事業という言葉も懐かしい 日本語では、臨海部を埋め立てして開発することかな
そういえば
令和のいま、反社の方は証券会社に口座を持てないのではなかったか 昭和はまだ緩かった
一定以上の年齢のひとには、響くはなしだと思う
その時代を振り返りながら、上巻365ページを一気に読めた
下巻も期待大
Posted by ブクログ
この作品、表紙にまず目を奪われますよね!森園みるくさんって漫画家さんの描く絵に感じが似てて、ちょっと懐かしい気持ちになりました。でもこちらの表紙は、Kaminさんってイラストレーターさんが手がけているみたいです(^-^;
ストーリーは、ホームレスの水矢子が、かつて一緒に証券会社で働いていた佳那と井の頭公園で再会したことがプロローグで触れられている…。その後の本編では、1986年の福岡を舞台に同じ証券会社で働く水矢子と佳那、そして同期の望月のことが描かれている…。高卒の水矢子は事務員として、短大卒の佳那はフロントレディとして、大卒の望月は営業マンとして勤務していた。3人とも貧しい家庭に育ったこともあり、2年後には福岡から東京に出ていきたいとの目標があった。佳那は望月に、ふたりで結託してお金を稼ごうと誘われたのがきっかけで交際するようになっていた…。折しもバブル絶頂期で、株の売買が盛んにおこなわれていた時期でもあり、その波にのった形になっていた…。一方、水矢子もふたりに株を購入しないかと持ちかけられたが、購入費用がないとクラブでのバイトをはじめる…。
読んでいて、ぐいぐい引き込まれます!そして、先が気になってほぼ一気読みしました。この1986年というバブル絶頂期、時代背景もよかったです。上巻を読んだだけなので、なぜ水矢子はホームレスになっているのかはわからないまま…ここまでは、順調にのし上がった感じですかね…。きっと下巻では上京して、バブルが崩壊するのかなぁ…とか、予想しつつ、下巻を読むことにします。
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バブル時代の証券会社が舞台。
当時私は子どもだったので
バブルと言ってもピンとこなかったけど
これ読んでるだけでも
ちょっとわくわくしちゃうんだから
当事者さんたちは
相当浮かれてたろうなあ。
今おとなになって
株はこわいってイメージだけど
このどんどん上がってく
NTT株
少しくらいなら買いたい…
しかし
久しぶりの桐野夏生
さすが読ませるなあ
後編どうなるのか期待
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バブル期を生きた証券会社に勤める同期3人組の人間模様。
上巻。
プロローグ
第一章 バブル
第二章 フィーバー
福岡の萬三証券に同期入社した水矢子、佳那、望月。
世の中はバブル景気で、不遇な境遇の三人は、今の生活から抜け出すべく、株を売りまくる望月、それに引っ張られる佳那、独自の独立を望む水矢子。
病院の御曹司、九州のやくざの大親分など、黒い関係も巻き込みつつ、3人は果たしてどうなっていくのか。
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バブル期の証券会社という、喧騒たる職場が舞台。あの時代にありそうな、男尊女卑の社会。男は女を仕事の潤滑油としか見ず、邪険に扱う。やり手は皆、人間としては終わっている。
不倫をしたら、女は仕事を辞めさせられたり、将来的に要の業務は女なので絶対任せられず、男性社員と結婚するのが一番安泰であるが不倫女とは誰も結婚したがらない。対して男は我が物顔で職場に残ることができ、飽きずに女遊びを続ける。
男は上の者に怒鳴り散らされて、嘘を巧みにつき、がめつく金集めしていく者しか生き残れない。対して女も、そもそも男と同じ土俵にあがらせてもらえず、女遊びをした挙句平気で捨てて果ては陰口まで叩く男どもに差別を感じざるおえない。
実際に望月のような男がいたら自身の目的のために平気で仲間を売りそうなのでお近付きになりたくはないが、本書で追う分には夢を追う人間臭くて面白い。
佳那は今どきな感じだが、望月に気を許しすぎて謎すぎる。自分を持っているように見えたが、結構都合のいい女。この時代のこの職場じゃ仕方ないのかもしれないが。
美矢子は冒頭の路頭に迷う姿が話の終着点のようだが、真面目ちゃんすぎて失敗するのだろうか。2年頑張って金を貯めて東京へ、という目標はリアルで、共感できて好き。
美穂さんのキャラクターが素敵。
佳那の姉と付き合い、結婚目前だったのに逃げられた、医者で金持ちの須藤。未練タラタラで妹の佳那に近づく。望月と佳那による復讐。
Posted by ブクログ
バブル期に証券会社に入社した同期3人の三者三様と癖のある周囲の人物を交えてバブルの狂乱を描いた作品。
バブルの末路についてはネタバレとかいうレベルではないだろうからそれを桐野夏生がこの登場人物達でどう着地させるのか。
Posted by ブクログ
地方の証券会社で出会う3人の若者
バブル期絶頂の最中、水矢子、佳那、望月
は希望と此処では無い何処かを求め
金と言う荒波の中に飛び込んで行くが、
行き着く先は希望の地なのか、先の読めない
綱渡りの様な展開が此方にも伝わり
手に汗握る様だ。
プロローグの水矢子と佳那の現在の姿と
出会いは、下巻への不穏さを感じさせ
るが、この後どう言う人生を辿ったのか
早く下巻を読みたい!
Posted by ブクログ
バブルと金融業界、未知の世界。自分が生きる福岡と地続きのはずなのに最早ファンタジーである。
望月が動き始めてからが面白いが、思考行動すべてが場当たり的でハラハラする。「マジか望月…」と心の中で3回は呟いた。博打が当たり続ける望月くん。誠実さが欠片もないので友達にしたくないタイプだが、成り上がって他を見下してやる、という人間臭い欲望を純粋に追い求める姿はなんか羨ましい。緩やかな諦観がずっと流れている現代を生きていると、良くも悪くも熱量がある人間って眩しい。
稼いだ奴がエライんじゃひれ伏せ!という価値観はシンプルで楽だが、そこから落ちてしまった時、絶望するのか、笑い飛ばせるのか。でもこんな時代に生きてみたかったなあ、なんて思う。
素敵な名前の水矢子は報われてほしいのだけど、プロローグ…。身の丈でいいんですと対照的なことを言っていたのに、下巻でどうなっちゃうの。