桐野夏生のレビュー一覧

  • 夜また夜の深い夜

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    国籍のないマイコの自らの道を選んでいく姿が潔い。同調圧力に弱い人でいいの?と耳元で囁かれたような気持ち。

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    2024年10月09日
  • インドラネット

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    いやぁー面白かった。
    平凡でうだつの上がらない契約社員の晃。高校時代に親しくしていた野々宮兄弟の父親の葬式に参列したことから空知を探す旅に誘われカンボジアに向かう。
    カンボジアで起きる出会い、再会。それは仕組まれたものなのか、また空知に会うことはできるのか最後の衝撃の展開に瞬読した。

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    2024年09月27日
  • インドラネット

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    一気に読めた。
    カンボジアの描写が秀逸で情景が容易に思い浮かんだ。
    ダークでロードムービー的な側面は個人的に村上龍の歌うクジラを思い出した。

    物語の後半、三流私立大学卒業の派遣社員風情がカンボジア現地人や欧米人とよく会話するのだが、そんな都合よく英語?で会話できる?と思ってしまうのは野暮なのか

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    2024年09月22日
  • 燕は戻ってこない 第1話

    匿名

    購入済み

    桐野さんと坂井さんだから購入。現代日本の問題が全部詰まってる。どこもかしこもリアル。やはり、さすがの一言。ぜひ最後まで読みたい。

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    2024年09月21日
  • 夜の谷を行く

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    連合赤軍で活動していた西田啓子は何故「夜の谷をを行く」ことになったのか?
    刑期を終え、ひとり目立たぬ様に暮らしてきた彼女は告白する。「確かに、あたしは自分のやってきたことは、どこかで道を間違えたんだと思う。でも、出発点は間違っていなかったと思う」と。
    連合赤軍のトップだった人たちも無惨にリンチで殺されていった人たちもきっとそうであったのだろう。
    まだ自分が小学生だった頃の事件。
    おかしな人たちの起こした無惨な事件てしてしか見ていなかったが、この作品を読んで、彼らの言葉も読んでみたいと思った。
    主人公の啓子は親にも死なれ、妹の和子ともあまり関係が良くなく、過去を知られた姪からも拒否される。
    そんな彼女の過去を知りたいと近づく若いライター古市。
    啓子の事を記事にはしないと言いながら、何故彼女の話を聞きたがるのか?
    それは最後の1ページ、彼女が頑なに守り通してきた秘密から彼女を解放し、物語にひと筋の光を投げかける。暗く苦しい物語から解放された。

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    2024年09月06日
  • インドラネット

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    めちゃくちゃに面白い…!!
    カンボジアが舞台であるが、神秘性や人間の闇についてもドラマティックに描かれていた

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    2024年09月05日
  • インドラネット

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    桐野夏生『インドラネット』角川文庫。

    タイトルの『インドラネット』とはインドラの網ということで、物語が急展開する後半で説明がある。全く予備知識も無く読み始めたのだが、予測不能の展開と驚愕の結末に一気読みだった。読み終えてみれば、物凄く練られた小説だと非常に感心した。

    東南アジア独特の熱量、海外ならではの平和ボケした日本人が遭遇する危険的状況が桐野夏生の手により、見事に描かれている。


    年収260万円で働く非正規雇用の25歳になる八目晃はゲーム三昧の無為な生活を行なっていた。

    ある日、晃は実家の母親から近所に住む仲の良かった同級生の野々宮空知の父親が亡くなったという連絡があり、葬儀に顔を出す。空知はモデルのような風貌とカリスマ性を合わせ持ち、何故か平凡でクラスでも不人気な晃だけを特別扱いしてくれたのだ。

    晃はその葬儀に息子の空知と空知の妹の美貌の2人の姉妹の姿が無かったことに驚く。聞けば、空知も2人の姉妹も東南アジアに向かい、消息不明になっているらしい。

    晃は葬儀に出席していた安井と名乗る男から資金を出すので、カンボジアで消息を絶った空知と2人の姉妹の行方を探して欲しいと頼まれる。非正規雇用に嫌気を感じていた晃は仕事を辞め、カンボジアへと向かう。

    海外旅行は初めてで右も左も解らない晃に吉見というバックパッカーの女性が近付き、格安のドミトリーを紹介すると言われ、連れて行かれたドミトリーハウスで初日の晩に30万円を盗まれ、途方に暮れる。

    晃はカンボジアで同級生の空知と2人の姉妹を見付け出すことが出来るのか。3人がカンボジアに留まり、帰国しない理由は一体何だったのか。

    本体価格860円
    ★★★★★

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    2024年08月26日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    QM

    購入済み

    おもしろい

    今までユーミンの曲をあまり聴いたことがなかったけど、物語も面白かったし次は曲を聴いてみてからまた読み返したい。

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    2024年07月25日
  • バラカ 上

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    地元紙の子供版で、紹介されてて手に取ったが、かなりダークな内容で驚きながら一気に読めた。読んでいて怖くなるような世界に引きこまれた。

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    2024年06月22日
  • 燕は戻ってこない

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    全員の言い分がわかる気がするからこそ、代理母がうまくいくかは運や縁になる気がした一冊。本書では、産まれてからうまく噛み合わなかったので、ああいうラストになってしまった。言い方は悪いですが、全員初めてだったのでどういう気持ちになるかまったくわからなかったのではないでしょうか。しいて言うならその気持ちの動きをフォローできなかったコーディネーターのミスなのかもと思いました。
    わたしが日頃思っていることがあります。子供を産み育てるときに責任が伴うのは当たり前。でも、その責任が重くなりすぎると誰も持ちたくなくなる。何でも個人の責任、親の責任と言いたくなってしまうような世の中の流れの中で子を持つことはとても難しいものだと思いました。
    産めない女性とは?子を持つとは?代理母とは?男性とは?取引とは?なんてことをずっと考えさせられる本です。

    ■本書全体に大きくのしかかる貧困
    「全部貧困のせいだ」って言いたくなるほど、すべての根源となっているように思いました。どの場面でも、その行動をするのは「お金」だよね?と思わされました。一生懸命でも適当でもずっと同じ賃金。かといって、会社も派遣さんを正社員登用するほどのお金はない。人材不足と言われつつ派遣制度は減らない。田舎に戻ったら仕事は限られる。でも、働かないと生活できない。その一方で・・と考え始めるときりがなく、重かったです。

    ■りりこの潔さ
    本書のなかの清涼感あふれる人物りりこ。意見がはっきりしていて清々しい印象を持ちました。意外な過去が出てくるかと思いきや、出てこなかったところが、より清々しさを引き立てました。彼女の仕事の描写は、はじめはドキッとすると思いますが、「快楽のみであえてその先の苦しみは書いてない」など話の中でいいアクセントとなっていました。

    ■リキのこの先・・
    心配しかありませんでした。解説では「清々しさ」という表現でラストシーンを表現されていましたが。確かにわたしも一瞬その感覚を覚えました。赤ちゃんって不思議と「かわいい。守りたい」と思わせてしまうんです。それが赤ちゃんの生存戦略とも言われています。しかし、子供を育てる親として心配してしまうのです。ひとりで初めて子育てをする困難さを。「かわいい。守りたい」と感じなくなった先のことを。特にリキは今までの行動からして危なっかしいところがあったのもそう思わされます。元手があるとはいえ、リキにはラストシーンの時点で収入の手立てがありません。住むところも。体調も万全でない。親も手伝えない。資格もなくて子持ち。繰り返されるってこういうことなのではと思ってしまいます。

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    2025年05月07日
  • 真珠とダイヤモンド 下

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    バブルの時代の物語。地元の証券会社の現地採用で貧しい家庭に生まれ育った水矢子と佳那は自分達にまとわりつく負の連鎖を断ち切りたいと願い、二年後には東京へ出ようと心に誓う。

        また、コネもカネも学歴もない営業の望月昭平は、佳那と縁のあった客を足掛かりに、なりふり構わず成績を上げていくが、何かに憑かれたかの如き姿に、この先に待つ時代の終焉を案じずにはいられなくなかったが、永遠に株価も地価も値上がりを続ける右肩上がりのこの時代なら、この天国が永遠に続くものと思ってしまった。

     あっという間に読めた。まさにその頃、金融機関で働いた己を思い出した。

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    2024年05月26日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    読みやすく、引き込まれて、一気に読みました。

    水矢子は、滞納でアパートを追い出され、3ヶ月路上を彷徨っている。
    井之頭公園の中で、夜を過ごす場所に決めて座ってベンチ。
    そこに、昔勤めていた銀行で、同期入社して親しかった佳那が現れた。佳那に、同期で職場結婚した望月昭平は、元気か?と尋ねると、「うん」と。


    そこから、一気に舞台は、何年か前の福岡へ戻って、物語が始まる。
    3人は、東京へ出るという野心を胸に、日々葛藤していた。

    第一章バブル
    水矢子、佳那、望月の3人を中心に、
    バブル期に、証券会社で起こっていたであろう物語が紡がれていく。
    危うさを秘めながら、富と名声を得て行くが…

    第二章フィーバー
    NTT株の白熱ぶりが描かれている。
    望月は、敏腕証券マンに変貌し、太い顧客を求めて、ヤクザとも繋がりをもち…
    どうなるのでしょう?

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    2024年05月22日
  • ハピネス

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    タワマンの中でのママ友関係がおもしろかった!義実家との確執?や、子供とのやり取り、改めて読んだらすごくおもしろかった。

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    2024年04月30日
  • 水の眠り 灰の夢

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    ネタバレ

    30年前の作品ではあるけど、無駄な読書をしたくなくて、桐野夏生を選んだ。

    作品の舞台はオリンピックの前年。切ないほどの昭和の描写に、何度も本を置き、アイビールックや古いフランス映画、バイタリスの匂いを脳裡に蘇らせる作業は甘やかな悦びがあった。

    最後になって、ああ、これは村野ミロの義父の話なんだ、とわかった。いろんなレビューに書かれているようだったけど、そこはチェックしてなかったので、わかった時は嬉しかった。
    「顔に降りかかる雨」と「天使に見捨てられた夜」の再読をしようと思うと少し嬉しい。また、未読の「ダーク」も楽しみになった。

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    2024年04月28日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    バブル期当時、主人公三人と同世代だった私にとって、当時の空気感や情景がくっきりと脳裏に浮かび上がり、めちゃくちゃ引き込まれた。
    上昇気流に乗って成り上がっていく証券マンの望月。恋人の佳那と同僚の水矢子。
    お調子者の望月が好きになれず、何で利発な佳那がついていくのかモヤモヤ。
    堅実な水矢子には転落して欲しくないんだけど‥。
    バブル絶頂からの、不穏な気配をちらつかせ下巻へ。

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    2024年03月06日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    当時まだ小学生だった
    私は見も知らぬ世界。

    私も大金を積まれたら
    身近な人をも裏切って
    しまうのかな・・・。

    理性を持たず昏い衝動
    に忠実な獣と、

    その姿ははたしてどれ
    ほど違うのか。

    この作品はその時代を
    生きた人たちにとって、

    良い思い出だけでなく
    苦い記憶も呼び覚ます
    使い魔になりそうです。

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    2024年01月28日
  • グロテスク 上

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    名門女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。
    「わたし」とユリコは日本人の母とスイス人の父の間に生まれた。母に似た凡庸な容姿の「わたし」に比べ、完璧な美少女の妹のユリコ。家族を嫌う「わたし」は受験しQ女子高に入り、そこで佐藤和恵たち級友と、一見平穏な日々を送っていた。ところが両親と共にスイスに行ったユリコが、母の自殺により「帰国子女」として学園に転校してくる。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。「わたし」は二人を激しく憎み、陥れようとする。

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    2024年01月27日
  • バラカ 下

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    震災のため原発4基がすべて爆発! 警戒区域で発見された一人の少女「バラカ」。ありえたかもしれない日本で、世界で蠢く男と女、その愛と憎悪。ノンストップ・ダーク・ロマン。

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    2024年01月27日
  • バラカ 上

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    震災のため原発4基がすべて爆発! 警戒区域で発見された一人の少女「バラカ」。ありえたかもしれない日本で、世界で蠢く男と女、その愛と憎悪。ノンストップ・ダーク・ロマン。

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    2024年01月27日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    ネタバレ

    ケチンボのにこにしては、珍しい正規購入本。だって、上巻の帯ウラで
    「桐野夏生が描く当世地獄絵図(めぐり)」などと煽られたら、ねぇ。

    上巻の表紙は小島佳那。1986年入社の証券会社のフロントレディ。いわゆるバブルでアゲアゲだった時代の話です。萬三証券という中堅どころの証券会社の福岡支店を舞台に、佳那、水矢子、望月という3人の若者を軸に物語はすすみます。佳那は短大卒、望月は大卒男子、水矢子は高卒。貧しい家庭の出身の彼らは、当時のバブルの勢いを得て、自分の力だけで生きるための資力を得ようとするのですが、果たして。

    当時の証券業界のデタラメっぷりが、垣間見えます。ネットなんて、影も形もなく、どぶ板と称されるような飛び込み営業で証券を売る。売る相手にも知識なんかなく、いいように転がして、ノルマ達成の道具にするだけ。モラルゼロ。こんな風潮を「男の世界」と称して、もっともっとと煽り立てる。佳那はこんな世界で、なんとか頑張っていこうとするのですが、なまじ美貌だったために、そこにつけ込まれてしまう。姉の交際相手で富裕な医師の須藤に枕営業を持ちかけられ、危うく逃げた佳那でしたが、同期の望月はそのことを利用して須藤に取り入り、のし上がる足掛かりにしていく。福岡支店トップの売り上げを達成し、イケイケの望月。その望月に望まれて、婚約者となった佳那。このまま順風満帆、夢の海外生活も射程内か、と思われたのですが。NTT株の放出を契機にできた山鼻とのつながりが、望月と佳那の将来に暗い影を落とす。以下、下巻へ。

    NTT株の放出とか、なんか懐かしいです。貧乏育ちだったにこには、縁もゆかりもない話でしたが。この本を読むと、なくて幸いだったな、って思います。

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    2023年12月15日