桐野夏生のレビュー一覧

  • 真珠とダイヤモンド 上

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    ネタバレ

    ケチンボのにこにしては、珍しい正規購入本。だって、上巻の帯ウラで
    「桐野夏生が描く当世地獄絵図(めぐり)」などと煽られたら、ねぇ。

    上巻の表紙は小島佳那。1986年入社の証券会社のフロントレディ。いわゆるバブルでアゲアゲだった時代の話です。萬三証券という中堅どころの証券会社の福岡支店を舞台に、佳那、水矢子、望月という3人の若者を軸に物語はすすみます。佳那は短大卒、望月は大卒男子、水矢子は高卒。貧しい家庭の出身の彼らは、当時のバブルの勢いを得て、自分の力だけで生きるための資力を得ようとするのですが、果たして。

    当時の証券業界のデタラメっぷりが、垣間見えます。ネットなんて、影も形もなく、どぶ板

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    2023年12月15日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    バブル期の証券会社で働く3人の男女を中心としたストーリー。
    3人の視点で語られていきます。
    80年代の半ばとあって、男尊女卑がひどく、男女で職種の区別がはっきりとあり、この30年ほどでかなり変わったんだな〜と思います(証券会社の実態はわからないので、少なからずまだこういう風潮が残っているのかもしれませんが)。

    このあとバブルが崩壊するのを知っているだけに、投資に熱狂する日本の雰囲気に危うさを感じてドキドキします。
    証券会社の社員をはじめ、酒と女に溺れる怠惰な医者や正体の知れないヤクザなど、バブルの崩壊でどうなってしまうのか、ページをめくる手が止まりません。
    上下巻に分かれていますが、文字は大

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    2023年12月11日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    もともと証券会社の営業をやっていて
    今も金融機関で営業の仕事をしている☆彡
    だからなのか、とてもおもしろかった♪
    場が開いてからの電話の音や営業マンの声〜
    昔のことはわからないけど、とてもリアル。
    今後が気になるので下巻も楽しみ♪
    ヤル気がみなぎっていて仕事のモチベもあがった!

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    2023年12月02日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    私が社会人になりたての時期、全く関係ない者として過ごした日々に、こんな世界が身近に広がっていたとは!小説の中に、全く違うあの時代を過ごせる思い!ページを捲るごとに面白さに引き込まれる。下巻をすぐさま手に取った

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    2023年11月09日
  • グロテスク 上

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    女は常に他社から評価されている視線を意識して生きている
    そのことがたまらなく苦しくて苛立つのに、その意識をどうしても拭い去れないどうしようもなさと、でもそこに抗って生きたいという相反する気持ちを残酷に描いた傑作だと思った

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    2023年10月08日
  • ハピネス

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    母にオススメされて。

    タワマンママ友界隈に限らず、狭い世界では人は人を蹴落として上に上がり続けるしかない。誰も信じられないまま仮面を被り続けて、ふと気づいた時に虚しくなる。本当はもっと世界は広くて、背伸びせずに生きても意外と大丈夫なようにできている。そこで、じゃあ何故自分はこんなに苦しい思いをしているのだろう?と自分を責めてしまいがちだけれど。

    世間というものは、自分と重ねすぎてはいけない。言ってしまえば人間もただの動物の一種にすぎないのだから、"絶対にこうでなければならない"なんていう決まりはない。大人だって子供と地続きなのだから、時には失敗することや、人目を気にせず

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    2023年09月09日
  • だから荒野

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    46歳の専業主婦が誕生日の日に家族と決別、旅に出る物語。SAで売春婦と間違えられたり、車を若い訳あり女性に盗まれたりしながら長崎に辿り着く。家族崩壊の話でありながら雨降って地固まる。人生とはこういうものかもしれない。

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    2023年08月10日
  • グロテスク 上

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    ネタバレ

    実際の事件を題材にした小説とのことで、色眼鏡で読んでしまうのでは.....と自分で自分が心配だったのだが、全くそんなこと気にも止まらないほどおもしろい。
    性を売るユリコ、そのユリコを軽蔑しているようで気にし続ける姉、なぜか売春を得意げに語る和恵、そして優等生のミツル。4人の女達のそれぞれの終着点はどこなのか。

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    2023年07月24日
  • ハピネス

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    ママ友同士のドロドロはさほどでもなく、ママ友関係というよりは夫婦関係、家族関係を描いてる
    なんとなくグループになったママ友同士がお互いに格付けしあって、様子を伺いながら付き合う様子はリアルかも

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    2023年07月14日
  • グロテスク 上

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    ネタバレ

    おもろい!!!!
    これは湊かなえ好きにはたまらんドロドロさ( ̄∇ ̄)
    こーいうのを見てると、男の方が人間関係はやりやすそうって思う笑
    ユリコ以外の全員に共通する感情が、周囲に勝ちたい、負けたくないということ。
    無駄なプライドは身を滅ぼすことが改めて分かる(ᐡ⸝⸝o̴̶̷᷄ ·̫ o̴̶̷̥᷅⸝⸝ᐡ)

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    2023年07月06日
  • バラカ 下

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    ネタバレ

    バラカへの、これでもかという不運な境遇。人の裏切り、今度こそ信じてもいいのか、と疑心暗鬼になる気持ち。
    自分の義父に震災の広告塔とされてしまったり、反対に崇め祭られる対象にされたり。
    本当に信じられるのは、一番最初に見つけてくれた決死隊のおじいちゃん。
    おじいちゃん、死んでなくてよかった。
    『わたしを離さないで』が遺品って、カズオ・イシグロのだと思うけど内容が合いすぎてる。
    毒をもられ話せなくなってしまったけど、バラカと心が通じるから話したいことがわかる、そんな心温まるシーンも少しだけあって。
    そして健太、康太。
    40歳超えて定住するバラカの様子、そして幸せでよかった。
    いつ日本がこの様になっ

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    2023年07月03日
  • バラカ 上

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    ネタバレ

    被災地でボランティアをしていた老人が見つけた少女・バラカ。
    日本からドバイに行った若夫婦の娘がベビースーク(人身売買市場)で売られ、キャリアを積み出産時を逃した沙羅に買われる。また日本に戻る。沙羅に懐かない購入した赤ちゃんに愛情を注げず、また自分が妊娠した為、手放す。
    その直後、悪魔としか思えない男と結婚し、その翌日福島で被災。
    上巻で様々の話が広げられ収集つくのか心配になるが、下巻に続く。
    気分が悪くなる話、登場人物ばかりで、それなのに手が止まらない。

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    2023年07月03日
  • だから荒野

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    家出の途中でさまざまなトラブルにあってハラハラしますし、山岡先生のような本当の荒野に生きる覚悟をした人の言葉にジーンとしたりしました。

    それにしても息子の態度はまだ許せますが、夫の態度にはムカつきますね。桐野さんはこういう絶妙にむかつく男を描くのが上手です。これじゃあ私も家出しちゃうなー

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    2023年06月24日
  • メタボラ

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    面白すぎて700ページ弱イッキに読んだ。
    沖縄貧困について。記憶を取り戻していくシーンは秀逸。ネット集団自殺や工場労働などはあまり知らなかったため勉強になった。考えただけでぞっとする。
    登場人物皆が受動的すぎたり情報欠如故に努力する方向がズレてたり、、、。最後の解説の自己責任という言葉が刺さった。

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    2023年06月14日
  • メタボラ

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    ネタバレ

    自分が20代の時に、この小説に登場する人物達と似たようなことをやっていた。 日雇い労働、季節労働者、バックパッカー、渡り。 楽しいけれど、自由であるけど、地に足がつかず不安定で病む精神。
    立ち寄った、精神科では冷たくあしらわれ。
    いろんな事を思い出した。

    そして、沖縄。 2007年くらいが背景だと、自分が行っていた年代とかぶる。 あの頃、通り過ぎていった皆は元気だろうか。

    今回、大人の沖縄旅行がダメになった。 この本を読んでいる時は、自分の心は沖縄に飛んだ。

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    2023年04月05日
  • メタボラ

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    いやはや、凄かった!
    674ページ!夢中で読みました。
    ギリギリの世界を生きる若者たちの息苦しさと、容赦ない描写と、しばしば危うさを感じ、苦しみも伴いました。(普通にずっと出てくる沖縄の島の方言、正確には分からないまま読んでいたけど、雰囲気で分かるの)

    記憶喪失…って、昔はよくマンガで読んだ気がする。自分が何者なのかさっぱりわからないって、よく考えたら(考えずとも)物凄く恐ろしく怖いことだ。しかも、自分が何者か教えてくれる人が周りに皆無なのだ。何も持たず何も分からず、ただただ生きることだけを考える前半と、あることから記憶が蘇ってくる後半。上手い!
    貧困、格差、ニート、請負労働者、バックパッカ

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    2023年04月01日
  • 優しいおとな

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    凄く悲しくて福祉とは大人とは…と考えさせられるお話でした。
    でもただ悲しいだけでなく、与えられた人生を一生懸命明日に向かって生きようとするその姿に心がぎゅっとなりました。
    もしかしたら、この作品のテーマは現代においての永遠の課題なのかもしれません。

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    2023年02月09日
  • 夜の谷を行く

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    面白く読み応えがあった。最初のチラッと読んだらやめられなくなり一気に読んでしまったほど。
    連合赤軍、ニュースでしか知らなかったし、リンチや特定の中心人物しか知らなかった。だから末端の西田敬子に焦点をあて描いているのは大変興味深かった。
    主人公の西田啓子には1ミリも共感出来ない。共感出来るのは同志だけなんだろうなぁ。
    孤独感に苛まれる西田啓子、ラストは鳥肌ものでした。
    希望が見えた感じがした。

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    2023年02月03日
  • 夜の谷を行く

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    ネタバレ

    思想や情熱を持って何かを変えようとしていたはずなのに、変わらずに命が失われてしまい、それに加担したことを償いきれないからこそ覆い被せて隠して生きていくしかない。その孤独を生きる主人公の奥底に希望があった。そしてその希望は生まれてきた喜びをいう。それが救いになって、終わったことに満たされたから、今まで読んできた山岳ベースに関しての物語のなかで一番好きかもしれない

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    2023年01月15日
  • 夜の谷を行く

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    思い出した。桐野夏生は読み出すと止まらない。

    連合赤軍事件、興味はあるけど敢えて映画や小説に触れようとはしなかった。メンタルがやられそうだから。
    これはそれほど凄惨なシーンがないので読めた。
    が、興味が深まり事件についてもっと知りたくなってしまった。

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    2022年12月11日