桐野夏生のレビュー一覧

  • 砂に埋もれる犬

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    序盤から重苦しく嫌な予感しかしないのに、結局一気に読んでしまった。『つみびと』の子どもたちはお母さんを好きなまま飢えて死んでしまったけれど、本作の子どもたちとどちらが幸せだったのだろう。

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    2025年10月04日
  • 柔らかな頬 下

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    ネタバレ

    全く予備知識なしに読みました。失踪した娘をどう探すかというわかりやすいカタルシスをイメージしていたので、読み終わった直後は「え?」となりました。解説を読みこの本のテーマを初めて認識し腑に落ちました。この本のテーマは「人は取り返しのつかない喪失をどう抱えて生きるか」ということで、カスミや内海や石山などの登場人物がどうしようもない現実に対してどう生きるかを読者は突きつけられます。現実にはどうにもならないこともあると思います。この本はこれを読んだ読者にとても深い示唆を与えてくれる素晴らしい作品だと思います。

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    2025年09月23日
  • オパールの炎

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    日本でピルが解禁された1999年の約30年も前からピル解禁を訴えていた女性。当時その女性と関わりのあった人物達の話から少しずつ浮き彫りになっていく彼女の姿。彼女の人生を多角的に捉えることで物事の表と裏を明らかにしていく。
    女性の強さと弱さを同時に見ることができた。

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    2025年09月21日
  • 砂に埋もれる犬

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    虐待と貧困の連鎖から逃れた少年ー
    私たちはまだ、彼の苦しみを何も知らない(帯より)


    *:.。o○o。.:*。o○o。.:*。o○o。.:*


    過去「OUT」「柔らかな頬」「グロテスク」etc…とにかく読み漁った桐野作品。
    この作品のあらすじを読み、無性に読みたくなり、久しぶりに手に取りました。

    生活する中で身近に感じることはできない、虐待・ネグレクト・貧困テーマという作品ながらも、本当にそのいち家庭の様子を覗いているかのような感覚に陥る桐野さんの圧倒的な筆力✨

    果たしてエンディングはどちらに転ぶのか⁈
    …そんな思いを抱えながら読み進めた作品。

    描かれていないこのストーリーの続き。

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    2025年09月10日
  • ダークネス

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    第一章では息子の視点から謎多き母親を描き、第二章では母親が身を隠しながら生きている理由が語られるというように章毎に物語の視点が変わっていく。
    息子とミロの夫との刑務所での面会から因縁のある人物たちの待ち伏せ。
    マザコン気味のハルオは自らの出生の秘密を知り、由惟の母親はハルオとの因縁があり、東京の病院経営の鄭はミロとは因縁深い関係であり、ミロの夫の殺人事件など。
    因縁が絡んだミロの過去がじわじわと迫り来る緊張感がリアルであり、母親の強さと脆さが交差する心情の変化に説得力がある。
    ミロとハルオに迫ってくる過去のしがらみの嫌な感じが、如何にも桐野夏生作品という感じで、逃げ場が無く追い詰められる展開に

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    2025年09月06日
  • 緑の毒

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    ネタバレ

    バレないと思ってやってしまった罪。
    しかし色々な繋がりの中から、犯人が浮かび上がり、追い詰めていくところは、
    (追い詰められていくところ)どんどん読み進めてしまいました。
    色々な登場人物がつながっていく様子がとても面白かったです。

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    2025年08月21日
  • ダークネス

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    まさか20年以上経って続編が出るなんて思ってなかった村野ミロシリーズ。
    邪悪で暴力が溢れてた濃ゆいハードボイルドの前作『ダーク』から時は流れた。
    ミロが産んだ息子ハルオは20歳になり、医学部の学生だ。
    若いイケメン男子のハルオが爽やかでミロの癒しだなって思ってたら、ミロの過去のしがらみに囚われてダークサイドに引き摺り込まれてしまう。

    ドキドキしながら一気読みした。
    60歳のミロの闘いを堪能した。

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    2025年08月21日
  • 燕は戻ってこない

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    桐野さんワールド全開。
    えぐられるけど、えぐられる覚悟で読むことをおすすめします。たまたま電車で隣り合った人がこういう人生を生きている可能性があるから

    コンビニのコーヒーとスタバの違いが、胸に刺さっていて、この小説を読んだ後はテイクアウトされた(した)コーヒーを見ると一瞬体が止まります。
    やはり、非正規雇用を恣意的に拡充してきた社会の失敗だったのだろうか。

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    2025年08月11日
  • オパールの炎

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    ここには女性の孤独な
    素顔が描かれています。

    ふわっと香るサボンの
    霧のなか、

    鏡越しにほどいた髪の
    隙間から、

    そっとのぞき見る名も
    なき私がそこにいます。

    著者の紡ぐ女性たちは
    いつも崖の先に立って
    います。

    風に髪を煽られ足元の
    岩に爪を立てています。

    この、ヒリヒリとした
    剥き出しの痛みが好き
    です。

    読みながら自分の内に
    ある幾つもの顔と向き
    合いました。

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    2025年07月19日
  • 燕は戻ってこない

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    面白くて一気読み。桐野夏生はやっぱり推し。『柔らかな頬』以来の一気読み。最後のラストは予想外で衝撃だった。主人公に完全に共感はしなくとも最後までどこか主人公の味方だった自分がいた。桐野夏生の書く「女」が本当にリアルで恐ろしくて好き。

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    2025年06月05日
  • グロテスク 下

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    長い時間をかけて、大切に読み進めました。読めて良かったです。上巻を凌ぐ衝撃。壮絶。ラストは、百合雄ちゃんに心のすべてを奪われました。この小説は、読み手によって好みが別れると思われますが、人間関係のドロドロした内容が大丈夫な方に、特におすすめしたいです。桐野夏生さんの他の小説も読みたいです。

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    2025年05月23日
  • グロテスク 下

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    張万力
    小牛、秀蘭、安基、根徳、梅華、美君
    野呂義明
    沈毅

    ドラゴン
    牛虎
    阿呉

    山本ふみ
    山本彰
    原善美夫
    高橋先生
    健平
    東真
    金竜
    露珍
    李拓民
    玉偉
    白潔

    田村弁護士
    亀井嘉子
    田中宏司
    樺野
    吉崎康正
    新井和歌雄
    カナ
    マルボロ婆
    エグチ

    平田百合子
    佐藤和恵
    ヤン・マーハ
    平田幸子
    佐藤嘉男
    聡子
    ミツル
    タカシ
    百合雄

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    2025年05月14日
  • グロテスク 上

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    わたし
    ユリコ
    佐藤和恵

    野中
    水沢
    ジョンソン
    マサミ…バサミ
    カール
    イボンヌ
    アンリ
    チャン
    ミツル
    花ちゃん
    ウルスラ
    木島先生…木島高国
    キジマ…木島高志
    杢美…モック
    中西
    キリン娘
    安治

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    2025年05月10日
  • 砂に埋もれる犬

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    ネタバレ

    ラスト1ページ、唐突な終わり方。
    涙が止まらなかった。
    養母洋子のすべてを受け止める覚悟と真っ直ぐな包容力。
    優真の初めて見せる涙と「どうしたら良いのか分からない」という言葉。
    健全な親子関係を知らない彼が、初めて親に甘えることが出来た瞬間。
    それに応える、養父目加田の「ごめん、お父さんも分からないよ。」という言葉。
    ようやくここで心を通わせる会話が出来た2人に、一筋の光をみた。
    流石、桐野夏生。

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    2025年04月23日
  • インドラネット

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    主人公が、親友を探すという強い思いのみで、慣れないカンボジアの土地に旅に出て、ハラハラドキドキシーンが多発する冒険小説  想像以上におもしろかった

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    2025年04月20日
  • オパールの炎

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    実際にあった事件、実在の人物をモデルにしたお話で、私はその運動も人物も全く知らないし、過激な感じから、この物語を読むのを躊躇したが、読み始めたら引き込まれた。
    塙玲衣子という女性を主人公にして、彼女の目線から物語を進めるのではなく、ライターである女性が証人を訪ねて、塙玲衣子について語らせることで、彼女の人物像が語られていく。
    今では、普通語られるピルの話。女性が自分の生きたいように生きるための主張、正しいと考える女性は当時からいたのに、彼女の活動は早過ぎで過激だった。でも、彼女がいなければ、ピルの解禁はもっと遅れていたかもしれない。女性の権利も。
    そんな事をこの物語を読んで考えた。しかし、今現

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    2025年04月19日
  • グロテスク 上

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    怪物的な美貌でニンフォマニアのユリコを妹つ持つ「わたし」を主人公にした小説。「わたし」の語りが明晰で観察眼も優れていて良い。語り手は、かくあってほしい。後半に近づくにつれ、人間関係がドロドロしてきて俄然面白くなってきました。下巻も是非読みます。

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    2025年04月08日
  • 砂に埋もれる犬

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    ネタバレ

    心優しいコンビニ店員の日加田、実の母とその交際相手から虐待を受ける優真、優真の実の母亜紀、優真が心を寄せる同級生花梨の視点を行き来しながら物語が進んでいく。
    紆余曲折あり日加田と彼の妻洋子は里親として優真を迎え入れることになる。優真は中学生になるが、なかなかクラスに馴染めず、問題行動を起こして孤立していく。
    でもこれ読者からすると優真くん自身は全然悪くないように思う。彼の行いには問題があるけれど、それはきっと全て彼の成育環境に起因するものだからである。
    普通の、一般的な環境で育った人たちは無意識に世渡りの術、社会で生きていく上でのマナーのようなものを習得する。しかし本当の意味で社会というものに

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    2025年04月06日
  • 真珠とダイヤモンド 下

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    イケイケドンドンのときはいいけど・・・の典型なんだろうな。でも現在進行形でその渦中にいたらこの先になにが待ってるかなんてわからないし、あと1回あと1回と引き際が分からなくなってしまうんだろうな。怖い怖い。でもバブルとは関係なしに、地方から東京を目指すギラついた若者って今でもいるのかしらん。いつの時代だってそういう若者はいそうな気もするし、今の時代ならいないのかもって気もするし・・・

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    2025年04月05日
  • インドラネット

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    いらいらとはらはらの連続でした。終わり方が最高。内容を忘れてしまう本が多いけど、これは忘れないはず。

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    2025年04月05日