桐野夏生のレビュー一覧

  • 路上のX

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    『路上のX』は、トー横キッズの実情を生々しく描いた作品だった。
    18歳以下で家庭環境が不安定な場合、本当に居場所を失ってしまうことがあると知り、胸が痛んだ。

    そんなときに安心できる別のコミュニティがあればと思うが、日本にはまだその制度が十分に整っていないように感じる。

    「買う側」と「買われる側」。
    作中に登場する大人たち(主に男性)は、自分の欲望を満たすためなら、無垢な少女たちの感情や希望さえ踏みにじる。その姿はあまりにも幼稚で、醜く見えた。

    少女たちはただ、幸せになりたい、衣食住の整った普通の生活を送りたいと願っているだけなのに、社会は彼女たちを「メンヘラ」や「性非行」といった言葉で片

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    2025年11月06日
  • ダークネス

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    ミロ・シリーズは全作読んでいるはずだが、彼女の背景すっかり忘れていた。
    しかし、それでも楽しめた。
    ミロが還暦になっても、たくましく美しい人間であることは嬉しいこと。

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    2025年10月31日
  • ダークネス

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    まさかまたミロのシリーズが出版されるとは!桐野ファンだがミロにはあまり思いれがないため、本作もそこまで待ちわびていたわけではないもののやはり面白かった。もうミロが60歳という衝撃。そして20歳の息子もいると。過去作の展開もわりと拾っているので記憶がなくても問題なく読めた。強そうで脆いミロ。ああ、そういえばこんな人だったな。あらすじには『最終幕!』とうたいながらもまだまだ真実は藪の中。息子の心情をもっと深堀してほしかった。また続編が出てもおかしくはない。

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    2025年10月30日
  • だから荒野

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    めっちゃおもしろくて一気読み!
    最初は男どもが凄く嫌だった。
    いや最後まで嫌。
    高速で車盗まれるとか最悪。
    その女の末路を知りたかったなー。
    これはハッピーエンドなのか?
    不明だけど面白かった。やっぱ桐野夏生さん好き。他のも読みたいけど勿体なくて読めない・・・。

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    2025年10月28日
  • ダークネス

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    20年前の憎悪が牙を剥く。顕になった因縁がまとわりつきミロとハルオを苦しめる。
    最後にハルオはうまく逃げて再出発できることを信じてます。

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    2025年10月21日
  • ダークネス

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    大好きだったミロシリーズの最新刊が出ていると知り、驚きと喜びで本を開いた。

    あまりにも長い年月の経過。
    前作「ダーク」から23年…ミロも読者の自分もそれだけの時間を重ねて来たことに感慨を覚える。

    母親として息子ハルオを育てて来たミロ。
    息子が愛おしくてたまらないミロ。
    出生の秘密を話せずに苦悩する心情が切ない。
    ミロを追いかけるダークな運命から、ハルオを守り抜こうと懸命に生きて来たのに、物語はそれを許さない。

    ラスト残り数頁の思わぬ展開は息を呑む。
    本当にこれで最後?
    違うよね?桐野先生!と叫びたくなる余韻はさすが。
    絶対に続編があると信じて。

    さて、大好きなミロシリーズ、どこにしまっ

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    2025年10月13日
  • グロテスク 下

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    ネタバレ

    和恵が日記をつけていることが上巻で明かされたときから、和恵の日記は視点として出てくるだろうなと思ってたらやっぱり出てきて、しかしその支離滅裂っぷりがあまりに凄すぎて圧倒されてしまった。自分が何を求めているのか、何が辛いのか、悲しいのか、そういうものがわからなくなって、本人は理論的なつもりなのに世間とは明らかにズレはじめてしまっている、これはギャグなのではないか?と疑うくらいの滑稽さ。既視感あるなと思ったら、闇金ウシジマくんに出てくる女性に似てるんだと気づいた。自分は一生懸命なんの問題もなく振る舞っているのに、周りはドン引きして離れていって、それがどうしてかわからないっていう感じ。読んでて本当に

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    2025年10月12日
  • ダークネス

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    ええっ!?ラストの展開、想像もつかなかった。でもどこか納得してる自分もいる。だってミロの今までの生き様を見ていれば、安全な生活に辿り着けるのは無理だろうと思うし。でもだからって、ミロに対して酷すぎないかな。

    色んな男がミロを愛し、そしてミロから去っていった。そのときそのときは楽しめたと思うが、ミロの暮らしはいつも不安定だった。ハルオとの20年間だけが、彼女の安寧の日々だったんだろう。

    ハルオが自分の出生を知ったときにどうなるのかが怖くて、読んでいる間、なかなか緊張した。ハルオのどこか冷酷なところのある性格から、彼がミロとの訣別を選択することも容易に想像できたし。あんなに葛藤してハルオを産ん

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    2025年10月10日
  • ダーク(下)

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    名前を変えて韓国に逃亡したミロの、孤独な闘いが続く。

    前作までは主人公がほのかに思いを寄せていた魅力的な隣人が、これでもかというくらい卑劣になり、義父も落ちぶれて、ミロの周囲の人たちのあまりの変貌に驚く。レイプは唐突だし、ミロを追う狂気の盲人もミザリーのようで、ここまで過激じゃなくても、というのが正直な感想。
    それでも読まずにはいられないのが、桐野夏生の魅力的なのかな。シリーズを立て続けに読んだので、さすがに食傷気味ではあるが。

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    2025年10月07日
  • グロテスク 上

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    あるツイートで腐女子は読むべき課題図書であると書いてあり、いずれ読まなくてはなぁと思いながらも機会がなかったのですがようやく読み始めました。まだ上巻しか読んでないし、元ネタの事件のことも知らないのでどのようなストーリーが展開していくのか楽しみです。

    語り手である「わたし」が、いわゆる信用できない語り手なので、物語のどこまでが真実でどこまでが嘘なのかまったくわからない中での読書はちょっとだけしんどいです。
    しかもこの語り手、底意地の悪さが半端じゃないので、読んでいてすごく嫌な気持ちになります。よくぞここまでひどい性格や思考でいられるな、と思いつつ、ちょっとだけ似ている人を知っていて(学生の頃の

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    2025年10月07日
  • ダーク(上)

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    ミロシリーズ4作目。
    心の支えを失い、義父を見殺しにしてから、主人公ミロは憎悪に巻かれ、転がり落ちていく。

    上巻最終章に登場する韓国の光州事件。
    つい先月、韓国に行く機会があり、事件の中心となった光州に滞在した。事前に事件に関する映画を観たり調べたりして、民衆化を訴える一般市民に、政権を握る軍部が無差別で行った蛮行を知り、たかだか45年前の出来事であることに驚いたばかりだ。
    偶然とはおもしろいもので、つい先日再読したシリーズ第1作には、去年訪れたベルリンが登場している。
    好きなシリーズって、本筋とは関係ないこんな部分でも御縁があるのかしら、とほくそ笑んだ。

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    2025年10月06日
  • 新装版 天使に見捨てられた夜

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    AVに出演後に失踪した女性の捜索を依頼された探偵が、業界の裏側に踏み込むうちに自身も翻弄されていく、ミロシリーズ第2弾。

    単行本として出版されたのは、1994年。今でこそ女性の弱みに付け込んだ悪質な商売は問題視されるようになったが、当時は際どい部分に社会問題として先駆者的に斬り込んだ作品だった。
    再読になるが、ミロシリーズの魅力は、探偵としても女性としても、ミロが完璧ではないところだと思う。むしろ、本能の赴くままに行動し、失敗して迷走してそれでも挫けずに突き進んでいくクールな強さがいい。

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    2025年10月05日
  • 砂に埋もれる犬

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    「正しさを教えることは正義に思えるが、相手の背景を知らない正義は暴力になる」と語る解説者の言葉に納得。家庭の温もりや、そもそも生活することがどういうことなのかも分からずに育った主人公にとって、社会のルールなど言って聞かせても、分からないし、まるで自分が悪いのかと責められているような気持ちになるのだろう。常識的な正論は、時には非情な責め苦になる。口は慎まなければならない時がある。深い小説でした。

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    2025年10月04日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    村野ミロという魅力的なキャラクターを知り手に取った。携帯電話やインターネットは普及していなかった時代のミステリー小説として、当時の東京や世相を懐かしく味わえる。続編も順次読んでたい。

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    2025年10月04日
  • グロテスク 上

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    登場人物それぞれに共感するところがあり、一人の人間のある部分をデフォルメして各人物が出来ているのかなと思いながら面白く読み進めることが出来た。

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    2025年10月01日
  • グロテスク 下

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    ネタバレ

    途中までとても面白く読んでいたが、和恵の日記からタイトル通りのグロテスクな世界に引き込まれそうで怖くなった。
    メンタルが弱っている時は読まない方がいいかも。
    最終的に登場人物が1人に収束していくような。

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    2025年10月01日
  • ダークネス

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    ネタバレ

    前作までの流れを思い出せるかちょっと不安になったけど、読み始めたらすぐに思い出した。
    壮絶なミロの人生。
    登場人物はろくでなしばかりだし、物語自体の異様な雰囲気もそのままで一気読みしてしまった。
    これで完結??
    ミロのこれからがまだまだ気になるけどなあ。

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    2025年09月19日
  • ハピネス

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     簡単にハッピーにはなれない人生をシニカルに描いた私には興味と苦笑と共感を感じられた一冊。タワマンから下界を見下ろす生活は幸せなのか、人より良い暮らしをしているとみえることが承認欲求を満たす手段なのか、一度はそんな罠にハマっていた私がいたなぁと痛い部分も思い出す。。。

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    2025年09月18日
  • 砂に埋もれる犬

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    ネグレクトと虐待で里親に預けられる少年、その母親、後に里親になるコンビニ経営者、3人の視点で物語が進む。
    一つ一つの出来事は決して過剰なものでなく、リアル、とにかくリアル。きっと筆者は詳細な取材を重ねているのだろう。緻密な人物描写、誰もが多面性を持ち、その心情が痛いほど伝わる。物語に引き込まれる。そして誰もが単純には幸せにはならない。虐待、貧困の真実はそうである。でも微かな希望は感じさせる。さすが桐野さん、本領発揮。

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    2025年09月15日
  • ダークネス

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    前作ダークから何年経過したんだろ
    ダークを読んだ時にはミロに共感できないと感じた記憶があるけど、ダークネスは完結編にふさわしく、ミロの気持ちを語ってくれて、なるほどと言う気持ちになりました
    ミロの名前以外はほぼストーリーを忘れていましたが、ハルオに語る過去で前作までの大まかな流れがわかったので、助かりました

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    2025年09月14日