桐野夏生のレビュー一覧
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桐野夏生『真珠とダイヤモンド 下』毎日文庫。
いよいよバブル崩壊により、株で莫大な財産を築こうとしていた人たちの人生が狂い出す。
特に終盤の緊迫感は半端無く、この世には神も仏も居ないのかと思うような無慈悲な展開が待ち受ける。人を騙して泡銭を稼いだ者も、慎ましやかに堅実に暮らす者にもバブル崩壊の火の粉は同じように降り注ぐのだ。
そして、何と潔い結末。何も残さず、潔く全てを描き切った桐野夏生の手腕に感服した。
華やかな酒と薔薇の日々を過ごしていた小島佳那と、慎ましやかに堅実に暮らす伊東水矢子の2人の人生は……
小島佳那と結婚し、東京にある証券会社の本社の国際部に栄転した望月は九州のヤ -
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桐野夏生『真珠とダイヤモンド 上』毎日文庫。
始めこそ大昔の安っぽいテレビドラマを見せられているかのような感覚だったのだが、読み進めるにつれ知らぬ間にストーリーに引き込まれていった。
バブル前夜の証券会社に入社した2人の女性を中心にストーリーは展開していくのだが、バブル期を知る者は懐かしさを覚えることだろう。
自分自身もバブル期の中で就職活動を行い、意外と簡単に第一志望を含め、数社から内定を貰えたのだが、内定を貰った証券会社に断りを入れるのには難儀した。人事担当に断りを入れたのに何度となく、飲みに行こうとか、卒業旅行をプレゼントするから入社して欲しいなどと3月末までコンタクトがあったのだ -
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クラクラする。濃い。パンチ力抜群の498ページ。
村野ミロシリーズ第一弾「顔に降りかかる雨」から読んでるけど、本著が20年ぶり…ミロが還暦…感慨深い。
こんなに悪い人たちいるのかな…いるよね悪い人。
その悪い人たちがホントに活き活きと描かれてる。著者の真骨頂と言えるでしょう。書いてて楽しいんだろな。
本著がミロのシリーズ最終章らしいけど、まだ続きありそう。続けてください。
妄想キャスティング
ミロ 夏川結衣
ハルオ 奥平大兼
ジンホ 佐藤浩市
ジンホはもちろん韓国人俳優がいいんだけど、知らないのよね…
夏川結衣は最近は良妻賢母みたいな役が多いけど、若い頃はけっこうハードボイルドな役演じて -
Posted by ブクログ
なんてハードボイルド! なんて激しい・・・
村野ミロシリーズ3作目
本作は若き頃の村野善三が主人公
高度成長期真っただ中、翌年に東京オリンピックを控えた昭和38年の東京が舞台。
週刊誌の記者をしていた村野は、連続爆弾魔・草加次郎事件を調べるうち女子高生殺人事件に巻き込まれる。
いわゆるトップ屋として走り回るうちに、真相に近づくにつれ自身の身辺も危うく、緊迫していく。
当時のファッションや車に懐かしさを感じる隙もなく、殺人、危ない薬、ヤクザ、妖しいパーティーなど繰り出される展開に圧倒される。
そんな中でも村善の、女性に揺れ動く心情なども折り込まれ大変興味深い。
子ども時代のミロも登場して、楽