桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物の分類される重要な立場が女か男かのふたつだと感じた。
主人公は女という概念がナミマという皮を被っただけであるし、イザナミ、イザナギ、マヒトもまた同じ。
陰にされた女、陽になった男、
自分勝手な男、昔のことを忘れる男、突き放され怨む女、昔に戻れればそれでいいはずの女。
徹底的にイザナギを恨み尽くすイザナミと、マヒトに優しくされたら揺らぎそうなナミマがいるが、ナミマだけが独白の文体があって感情移入しやすいし、多くの女性はイザナミよりナミマ寄りなのでは。
そのナミマがラストでイザナミに尽くすことを誓ったということは、多くの女性にイザナミと同じく男に屈しないことを奨励している?
イザナギとイ -
Posted by ブクログ
一つ一つの物語が個性を持っていて、印象強く本当に面白かった。
特に『愛ランド』と『浮島の森』は面白い!!!
東京島のベースとなった本とされている『愛ランド』はエロいけど女の人が本当に隠している本性、本音、願望?みたいなのを言い当てて、登場人物たちだけではない『女』の姿を上手く表現できてた。
あと『浮島の森』は谷崎潤一郎、佐藤春夫、千代夫人の3人の話をベースに、娘の立場からそれらが語られてて面白い。2人の父親の作家という仕事をクリティカルに分析し、拒否する彼女の姿勢が面白かった。
他の作品も、人間の深い黒い部分を細かく描いていて、おもしろい!!!おすすめです。 -
Posted by ブクログ
女子プロレスが舞台の小説・・いったいどんな内容なんだろう?
そう思ってパラパラとめくったら、それだけでも面白さが伝わってきた。
「ファイアボール」とは女子プロレス界きっての強者・火渡(ひわたし)選手の別名のこと。
そしてこの小説は、火渡の付き人兼女子プロレス選手でもある近田(ちかだ)の目を通して描かれてゆく。
彼女たちが所属するPWPという女子プロ団体は、財政状況も悪く倒産寸前だ。
その中で外人選手の失踪事件や、新人選手へのリンチ事件、事務所の独立問題などが次々と起こりストーリーが盛り上がる。
また、何といっても近田はいまだに一試合も勝つことができないのだ。
女子プロ -
Posted by ブクログ
「女子プロレスの小説なんて…」初めはそう思った。
人に勧められて手にした本だった。しかし、次第に物語にのめり込んでいく自分がいた。
緻密な取材に基づく、男性作家の格闘小説にも見劣りしない臨場感と、その中に巧妙に仕込まれたミステリー。
やはり桐野夏生さんの作品は読んでいて心地よい。
僕は作中に音楽のタイトルやアーティスト名が出てくる小説が好きだ。
なぜならスマホを使ってその曲を検索し、音源をBGMにその作品の世界にどっぷりと浸れるから…。
村上春樹の作品がそうである様に。
「ファイアボールブルース」
続編があることを知った。
to be continued ですね。