桐野夏生のレビュー一覧

  • ダーク(上)

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    ミ、ミロちゃんが壊れていく!!

    なんだかミロの周りって普通の人が居ないな。エヴァンゲリオンに出てくる大人みたい。みんな危なっかしい。

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    2011年03月21日
  • アンボス・ムンドス ふたつの世界

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    一つ一つの物語が個性を持っていて、印象強く本当に面白かった。
    特に『愛ランド』と『浮島の森』は面白い!!!
    東京島のベースとなった本とされている『愛ランド』はエロいけど女の人が本当に隠している本性、本音、願望?みたいなのを言い当てて、登場人物たちだけではない『女』の姿を上手く表現できてた。
    あと『浮島の森』は谷崎潤一郎、佐藤春夫、千代夫人の3人の話をベースに、娘の立場からそれらが語られてて面白い。2人の父親の作家という仕事をクリティカルに分析し、拒否する彼女の姿勢が面白かった。
    他の作品も、人間の深い黒い部分を細かく描いていて、おもしろい!!!おすすめです。

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    2010年10月14日
  • ダーク(上)

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    ミロシリーズ その3
    めちゃくちゃすぎる。
    シリーズ当初はまだ普通よりだったミロがどうしてこんなになっちゃうのっていう、桐野のこのめちゃくちゃ具合が好き。
    シリーズ最初の2作が地味なだけに壊れ具合が引き立ちます。

    何度読んでも面白い!

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    2010年06月22日
  • 光源

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    映画を作っていく中で、主演の大物俳優が降板してしまう。
    その裏にはC級の相手女優が思ったより存在感があって現場の雰囲気がその俳優にしてみれば面白くなく・・・ということを軸に展開されてく話。
    これも分かるわーって思う。
    そりゃあるよねー面白くないことも。
    人を妬んだり、自分ばかりしんどいと思ったり。

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    2010年02月04日
  • 白蛇教異端審問

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    桐野夏生さんの作品はすごく面白くて好きだったけど、ご本人も好きになった。

    いくつかの小節にわかれているのだが、タイトルにもなっている白蛇教異端審問が1番面白く、桐野さんを尊敬した。

    あと私もアウト的な、危ない主婦の方なのだろうかとぼんやり考えていた。反省。

    東野圭吾さんの解説、寄稿も面白かったです。インタレスティング的な意味で。

    桐野夏生を好きな人も嫌いな人も、一度読むべきではないだろうか。
    にょろ。

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    2009年12月14日
  • 白蛇教異端審問

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    読み物としてどうかとかよくわかりませんが、
    桐野ねーさん、応援してますっ!!!!って言いたくなりました 笑

    いつもとても真剣で、生真面目に正直に生きている人なんだろうと思います。
    そんなあなたが大好きです。 笑

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    2009年10月04日
  • ファイアボール・ブルース

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    女子プロレスが舞台の小説・・いったいどんな内容なんだろう?

    そう思ってパラパラとめくったら、それだけでも面白さが伝わってきた。



    「ファイアボール」とは女子プロレス界きっての強者・火渡(ひわたし)選手の別名のこと。

    そしてこの小説は、火渡の付き人兼女子プロレス選手でもある近田(ちかだ)の目を通して描かれてゆく。



    彼女たちが所属するPWPという女子プロ団体は、財政状況も悪く倒産寸前だ。

    その中で外人選手の失踪事件や、新人選手へのリンチ事件、事務所の独立問題などが次々と起こりストーリーが盛り上がる。

    また、何といっても近田はいまだに一試合も勝つことができないのだ。



    女子プロ

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    2009年10月04日
  • もっと悪い妻

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    短編というフォーマットのひとつの大きな魅力を十全に表現している。たとえば日常の瞬間を切り取るスナップ写真がその背景を、その過去と未来を見る人に想像させるように、その書かれているものを読んで「書かれていない世界」に思いを馳せることができる楽しみ。そんなことを思い出させてもらった。単純にぶったぎるタイミングがとても好みだったというのもあるけど。

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    2025年12月03日
  • 砂に埋もれる犬

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    私はこの小説を読み、“こんな現実が本当に起こり得るのか”と衝撃を受けた。

    亜紀のように母親としての役割を放棄し、息子より同棲相手に媚びる生き方は、あまりにも残酷だ。優真が店長に引き取られたことは、不幸中の幸いであり、唯一の救いであったように思う。

    一方で、洋子の温かさは純粋で、読む側にも深く沁みた。しかし、彼女の花梨に対する執着は危うさをはらんでいた。優真の覗き見や窃盗のような行動は、虐待や愛着形成の欠如によって生まれる“心の穴”が原因であり、社会不適応や危険な衝動として表れる。その姿は哀れでもあり、恐ろしくもあった。

    ただ私は、もしこの話が現実であれば、優真はもう少し里親に心を開く余地

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    2025年12月02日
  • 新装版 ローズガーデン

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     ミロシリーズ第三弾。ミロの生い立ちと携わった三件の案件を描く。中でも標題作の「ローズガーデン」が秀逸、

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    2025年12月01日
  • ダークネス

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    まさかラストにこんな展開が待っていっとは!
    ミロの息子のハルオに瀕死の状態にさせた盲目の久恵と刺し違える覚悟で乗り込んだとこに昔の仲間、友部が現れ久恵を(今は妻)刺殺するとは!
    20年の刑期を終えてジンボとも結局別れ、ジンボは韓国に帰り、車椅子で坂道から転げ落ちて死亡。(これ殺されたんだとね、息子もグル?)
    紗奈のお陰で死なず(ハルオが)にすんだと感謝してるみたいだけど、ハニートラップで近づいて部屋にあった通帳ごと2千万も盗まれたのは紗奈の裏切りのせいだよね。
    医学部もたいがくしてしまったハルオは紗奈と那覇でミロのお店”ダーク”で働くのかしら。
    大学の同級生の由惟が姪でその美貌の母親とは異母姉

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    2025年11月21日
  • ダークネス

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    続編を読めると思ってなかったので単純に嬉しかった。内容は簡潔にまとめてあって読みやすいし、やっぱり心動かされる。

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    2025年11月14日
  • だから荒野

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    自分は思っているより他人を知らないし、他人は思っているより自分を知らないし、自分は思っているより自分を知らない

    共にいる時間が長いほど色んなことを見つめようとしなくなってきて、心に残る嫌な部分だけが目立ってしまう
    本音を隠しすぎないのは大切だと感じた

    時に離れることは大事だと思った
    一度惹かれた人には惹かれたなりの理由があるはずだから

    振り返ると嫌な奴しか出てこなくて笑う
    そんなもんか

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    2025年11月09日
  • 路上のX

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    『路上のX』は、トー横キッズの実情を生々しく描いた作品だった。
    18歳以下で家庭環境が不安定な場合、本当に居場所を失ってしまうことがあると知り、胸が痛んだ。

    そんなときに安心できる別のコミュニティがあればと思うが、日本にはまだその制度が十分に整っていないように感じる。

    「買う側」と「買われる側」。
    作中に登場する大人たち(主に男性)は、自分の欲望を満たすためなら、無垢な少女たちの感情や希望さえ踏みにじる。その姿はあまりにも幼稚で、醜く見えた。

    少女たちはただ、幸せになりたい、衣食住の整った普通の生活を送りたいと願っているだけなのに、社会は彼女たちを「メンヘラ」や「性非行」といった言葉で片

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    2025年11月06日
  • ダークネス

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    ミロ・シリーズは全作読んでいるはずだが、彼女の背景すっかり忘れていた。
    しかし、それでも楽しめた。
    ミロが還暦になっても、たくましく美しい人間であることは嬉しいこと。

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    2025年10月31日
  • ダークネス

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    まさかまたミロのシリーズが出版されるとは!桐野ファンだがミロにはあまり思いれがないため、本作もそこまで待ちわびていたわけではないもののやはり面白かった。もうミロが60歳という衝撃。そして20歳の息子もいると。過去作の展開もわりと拾っているので記憶がなくても問題なく読めた。強そうで脆いミロ。ああ、そういえばこんな人だったな。あらすじには『最終幕!』とうたいながらもまだまだ真実は藪の中。息子の心情をもっと深堀してほしかった。また続編が出てもおかしくはない。

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    2025年10月30日
  • だから荒野

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    めっちゃおもしろくて一気読み!
    最初は男どもが凄く嫌だった。
    いや最後まで嫌。
    高速で車盗まれるとか最悪。
    その女の末路を知りたかったなー。
    これはハッピーエンドなのか?
    不明だけど面白かった。やっぱ桐野夏生さん好き。他のも読みたいけど勿体なくて読めない・・・。

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    2025年10月28日
  • ダークネス

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    20年前の憎悪が牙を剥く。顕になった因縁がまとわりつきミロとハルオを苦しめる。
    最後にハルオはうまく逃げて再出発できることを信じてます。

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    2025年10月21日
  • ダークネス

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    大好きだったミロシリーズの最新刊が出ていると知り、驚きと喜びで本を開いた。

    あまりにも長い年月の経過。
    前作「ダーク」から23年…ミロも読者の自分もそれだけの時間を重ねて来たことに感慨を覚える。

    母親として息子ハルオを育てて来たミロ。
    息子が愛おしくてたまらないミロ。
    出生の秘密を話せずに苦悩する心情が切ない。
    ミロを追いかけるダークな運命から、ハルオを守り抜こうと懸命に生きて来たのに、物語はそれを許さない。

    ラスト残り数頁の思わぬ展開は息を呑む。
    本当にこれで最後?
    違うよね?桐野先生!と叫びたくなる余韻はさすが。
    絶対に続編があると信じて。

    さて、大好きなミロシリーズ、どこにしまっ

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    2025年10月13日
  • グロテスク 下

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    ネタバレ

    和恵が日記をつけていることが上巻で明かされたときから、和恵の日記は視点として出てくるだろうなと思ってたらやっぱり出てきて、しかしその支離滅裂っぷりがあまりに凄すぎて圧倒されてしまった。自分が何を求めているのか、何が辛いのか、悲しいのか、そういうものがわからなくなって、本人は理論的なつもりなのに世間とは明らかにズレはじめてしまっている、これはギャグなのではないか?と疑うくらいの滑稽さ。既視感あるなと思ったら、闇金ウシジマくんに出てくる女性に似てるんだと気づいた。自分は一生懸命なんの問題もなく振る舞っているのに、周りはドン引きして離れていって、それがどうしてかわからないっていう感じ。読んでて本当に

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    2025年10月12日