桐野夏生のレビュー一覧
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最高に楽しめた。
やはり上下巻合わせて読むと達成感ある。
上巻は主にQ女子校の階級闘争の話。
内部生と外部進学生徒たちとの、「努力では獲得できないもの(ヒエラルキー上層部やコネ等)」を描いていて、下層部生徒への風当たりがきつく、酷くて強烈だった。
努力を嘲笑う場面では反吐が出そうだった。
変わって下巻では、そんな学園の劣等生だった佐藤和恵が一転、大学を経て一流企業に入りバリバリ働いているではないか。
下克上。
今まであたしをバカにしていた奴ら、ざまあみやがれ!!
という勝気な和恵の叫びが聞こえてきそうだ。
しかし、そんな彼女は高スペックOLの傍ら街に繰り出し娼婦として生きるようになる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ怖くて、かわいそうで、腹が立って、ハラハラして、文字通り一気読み。ページをめくる手が止まらなかった。
一言で言うと、児童虐待・ネグレクトの物語。
主人公の優真は、母親の亜紀から完全に育児放棄されている。小さい弟と一緒に放置され、学校にも行かせてもらえず、母親はおにぎりとカップラーメンを置いて、男とゲームセンターで遊び、数日は帰ってこないことが当たり前。飢えて、小さい弟は暴れ、隣の男からうるさいと怒鳴られ、おびえながら暮らす日々。母と男が帰ってくると、家が汚いなどと言って殴られる。暴力も日常茶飯事。
母親の亜紀は、優真の父親のことは本名も知らず、弟の父親のことは好きだったということもあり、どち -
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重い重い。でもこれぞ文学。女性という生き物をこれでもかとグロテスクに描き、絶妙に私の何かを突いてくる。凄みがあり素晴らしかった。
下巻ではチャンの上申書から始まり、グッと惹きつけられた。この目線が後からかなり効いてくる。木島先生の手紙パートも味わい深くて良い。
このグロテスクさを味わうには今の年齢じゃないと読みきれなかったんじゃないかなーと思う。
桐野夏生さん他も読みたい。
でも一旦美しいものに触れるぞー!バランスが大事。
「わたしが考えるに、水とは、女の場合、男なのです。
わたしはユリコと違って男という生物が大嫌いです。男と好き合うこともなければ、抱き合うこともない。だから、発酵も -
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すげえかった…一気に読み終わった今、頭がぐわんぐわんしている。
このあいだ読んだ、田中美津さんの「かけがえのない、大したことのない私」の中で本作品について言及しているところがあって興味を持った。自分はこの事件が起きたときしっかり小学生だったはずだけど、全然覚えていなかったので、事件自体は知っていたけど、もっと昔のことだと思っていた。97年、私の感覚では意外と最近だ。この作品の中では2000年になっている。
今、この年齢でこの本を読んだことにも宿命めいたものを感じる。私は30代なかばを過ぎていて、この4人とはほとんど同世代だ。そして私は最近、自分の目の下の濃くなってきたクマとか、昔より丸くなった -
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NHKドラマ
2024.4~7
全10回
最近のドラマで1番ハマった。
気になっていた「桐野夏生」原作だったので読んでみたけど、先が気になって、ドラマを追い越さないように読むのが大変だった。
代理出産って、まあ、10か月くらい耐えればいいか~って思ったけど、つわりとか、苦しかったの思い出した。
おまけに、産後の体型も変わっちゃうし。
下手すりゃ命の危険さえある。
引き受ける?
でも金は欲しい…
頼む方の責任もだいじ。
いろんな「男」と「女」がいて、考えさせられた。
「桐野夏生」いいね。
あとがき書いてる、もとAV女優の「鈴木涼美」も気になった。
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ネタバレ桐野夏生さん、文庫が出たらだいたい読んでます。
本作は文庫の裏書に、「何のとりえもない非正規雇用の男性」が主人公と書いてあったので、社会的弱者を描き、問題提起するような作品かと思ったら、もっと壮大でした。
主人公の八目晃が、高校時代に親しくしていた「空知」の父親の葬儀に行き、「カンボジアまで空知を探しに行ってほしい」という依頼を受ける。
ダメ男、晃が実際にカンボジアに旅立つまでもけっこうイライラさせられ、依頼してきた男たちにも怪しいところがあり、ドキドキする展開。やっとカンボジアに着いたと思ったら、親切な人に助けてもらったりもするのだが、それもまた罠だった?と思うことになったり、大金をあっとい