平田オリザのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大学で演劇サークルに所属していました。
入学した時にこの本を読んでおけば、多少は演劇に対しての考え方も変わってたのかなと感じました。
演劇を見ていてリアルに感じられない時があるのは何故かという疑問を起点として、戯曲の書き方をメインとして、演出・俳優についても論理的に書かれています。
特に「演劇=コンテクスト(文脈)の摺り合わせ」というのは当たり前といえば当たり前ですが、改めて考えさせられました。
・役柄同士の対話
・俳優同士・俳優と演出家の対話
・表現者と観客の対話
この3つの対話によって、コンテクストを摺り合わせ、互いのコンテクストを広げる、気づきを得るのが演劇の目的
もう一回演劇や -
Posted by ブクログ
「下り坂をそろそろと下る」この国のことだけど、このタイトルが何か自分にピッタリな気がして、5年間気になっていた本をやっと手に取ることにした。
「そろそろと下る」のも楽じゃないと思わせる大学入試改革や地方創生。ものすごく力がいる。読んでいてしんどくなった。
「下る」のに気合を入れるためには、きちんと現状を認識していなければならない。寂しさにきちんと向き合わなければならない。
1、もはや日本は、工業立国ではない。
2、もはや日本は、成長社会ではない。
3、もはやこの国は、アジア唯一の先進国ではない。
「その寂しさに耐えることだ。小さなプライドを捨て、私たちはゆりかごから外に出なければならない -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校の演劇部のお話。
学校に新しい先生、吉岡先生がやってくる。「学生演劇の女王」だったそうだが、演劇には関わりたくはないらしい。さおりは先生を何とか説得。県内強豪校からの転入生中西さんも加わり、適材適所で戦力は一気にアップ。が、吉岡先生は演劇に向き合う中で自分も芝居を本気でやりたいという気持ちが高まり、戦線離脱。残された演劇部は全国大会出場の切符を掴めるのか!
最初は。「・・・だけど。」ばかりの煮え切らないさおりの思考回路を見せ続けられて辟易する。が、吉岡先生と出会い、どんどん芝居にのめりこむ中で変わっていく。思考回路が前向きに変わっていく。まわりのみんなにも優しくなれる。何かに夢中になれ -
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Posted by ブクログ
2020年の8月くらいに書かれた内田樹さん編のアンソロジー。
コロナをへてポストコロナに対しての中高生・大学生
に向けて30代・40代・50代・60代・70代の著作者が
指針というかメッセージ集です。
前書きの内田樹さんの『各代の著作者からの想定読者にたいするいうべき言葉は『ごめんなさい』』という部分は非常に
心に残る内容です。
20人の人からの言葉のなかで、一番よかったなあと思うのが、今回は平川さんでした。
昨年の8月と現在(2021年1月)とはまたフェーズが
変わってきているコロナの状態ですが。
やはりいろいろな矛盾が表出してきているなあと
思います。
たしかに、自分の息子も含めて、若い人 -
Posted by ブクログ
平田オリザ(1962年~)氏は、国際基督教大卒の劇作家、演出家。劇団「青年団」主宰。東京藝大アートイノベーションセンター特任教授、大阪大学コミュニケーションデザインセンター客員教授、日本劇作家協会理事なども務める。
芝居がかったセリフではなく、日常的な話し言葉で舞台を演出する方法を体系化した「現代口語演劇理論」を提唱し、その手法は、現在の演劇界に大きな影響を与えた。
本書は、演劇(戯曲)を創るためのハウツーから始まって、現代日本における演劇の役割までを論じたものであるが、その論旨の展開はスリリングかつ見事で、演劇の世界の門外漢である私にとっても示唆に富む内容であった。
(ノウハウ以外で)印象に