平田オリザのレビュー一覧

  • 下り坂をそろそろと下る

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    これからの日本と日本社会は、下り坂を心を引き締めながら下りて行かなかければならない。その時に必要なのは、人をくいぐいひぱっていくリーダーシップだけではく、「けが人はいないか」「逃げ遅れたものはいないか」と見て回ってくれる、そのような「しんがりリーダーシップ」も求められるのではあるまいか?

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    2018年10月12日
  • 下山の時代を生きる

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    日本文明はこれからの世界全体の文明に対して立派な手本になれる。
    その要素があるに気づいていない。
    そのことが語られている。

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    2018年10月12日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    ネタバレ

    子育て中の女性が子どもを預けてあそんだり、友人とおしゃべりすることが受容される町、失業者の人が劇場に観劇に来たら、「失業中で大変なのに、劇場にやってきてくれてありがとう」とむしろチケットの値段をおまけしてくれる町。若者がIターン、Uターンしてきてくれるような「面白い」町。そんな町があるのなら、ぜひ引っ越して住んでみたい。本書は、いよいよ経済的に「下り坂」にさしかかった日本の中で、発想を転換し、これまでとは違った意味での豊かさを地域社会の中で追求するためのアイデアに満ちた本である。上記のような視点から、平田さん自身が実際に取り組んできたいろんな取り組みがたくさん紹介されている。さすがアーティスト

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    2018年10月10日
  • 続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    ネタバレ

    京都産業大学の教授、そして歌人である永田和弘名誉教授がオファーした、大学での講演・対談シリーズ 第2弾。前作も興味深く、そして 天才と言われるまでに至った人達の苦しみ・挫折・努力・そして今を人間味豊かに語っていて、大変面白かったので、続編も手に取ってみた。
    前作は山中伸弥教授や羽生棋士、是枝監督などそうそうたるメンバーで、(今回はどうかしら???)と少し思ったのだが・・・・・面白かった。

    「ベルサイユのばら」の漫画家 池田理代子さんは「オルフェウスの窓」を描いて人気絶頂の時に 音大受験して声楽家になっていた。

    今回一番(凄い!!)と思ったのが 劇作家の平田オリザ氏
    『現代社会で「コミュニケ

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    2018年09月22日
  • 強く生きるノート 考え方しだいで世界は変わる

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    ■内容
    生き方も働き方も多様化してゆく中で稼ぐ力を身につけるために知っておきたいことが具体的に書かれていた。

    ■どんな時に読みたいか
    働き方が多様化し、仕事も働く場所も選択できる時代になりつつある。リスクを受け入れ選択すれば収入を増やすこともできる。このような時代の変化に戸惑ったり立ち止まった時に読みたい本。

    ■感想
    稼ぐ力をつける為に何が必要なのか?という発想からこの本を手にとった。
    とてもわかりやすく書かれていて、どの章にも自分が持ち合わせていない考えや発見があり、ひとつひとつ学びたいと感じた。ただしすべてを修得するにはかなりの時間を要することにも気付いた。時代が変化する中で、自分はど

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    2018年08月17日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    地方に若者が来ないのは雇用がないからではなく、楽しい事がないから来ない。日本人の優越心を徐々に解消し、寂しさが銃を担がせないように。子育て中のお母さんが昼にのんびり映画をみる事ができ、それを後ろ指刺されないような社会作り

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    2018年07月11日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    日本が今後どう復興していくのか、という視点だった私にとって、「どう衰退していくのか」というあまりにも新しい視点を与えてくれるものになった。衰退していくのか、というと聞こえが悪いが、平田オリザ自身も迷うほどに、衰退しながらも華やかに咲いていく方法を探っているように感じた。また、「演劇」という切り口から個々人の問題や地方の問題、芸術だからこそアプローチできる可能性に目を向けていける良本だと思う。

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    2018年04月05日
  • 幕が上がる

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    高校演劇部を舞台にした、青春小説。いや〜あつかった!こんな時代を送りたかった。おじさん、おばさんにこそ読んでもらいたい!
    いや、子供にも読ませてあげたい。

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    2017年12月02日
  • 演技と演出

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    20代の頃によく演劇を観ていましたが、このような芝居を作る側のマニュアルを読むことで演劇への理解がさらに理解が深まると思いました。
    プロではない学生演劇、翻訳もののお芝居も観たことがありますが、その時の違和感はこういうことだったのねと納得しました。
    翻訳ものは単に役の名前がエリーだのトニーだのと日本人同士で呼び合うから違和感があるのかと思っていましたが、それだけではなく、この本でいうところの西洋のコンテクストと日本人のコンテクストは違うからなのですね。
    脚本をつくり、役者とコンテクストのすり合わせを組み立てていく脚本家のお仕事の大変さもよく分かりました。

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    2017年11月07日
  • 幕が上がる

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    ネタバレ

    チョイスした動機は他の方のこの本の感想を見て興味を持ったため。現役劇作家の方が書いているため、演劇に対しての描写が詳しい。それでもって物語のキモである「銀河鉄道の夜」をこれまで読んだことが無い点に反省。さらに自分も劇中の高橋さおりみたいに「人の気持ちを汲み取る」という点が苦手なので、ワビスケのさおりへの想いも気が付かなかった。自分の中では知らない部分が多く自己嫌悪しながら読み進めたが、演劇にかける青春物語として興味深く読むことが出来た。実写映画化されているみたいなので、機会があれば見てみようと思う。

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    2017年09月07日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    衰退期にある日本のあり方について述べている。
    少子化だからスキー人口がへったのではなく、スキー人口が減ったから少子化になった。偶然の出会いが必要。
    こわれればひとさし舞える人物になれ。
    ソフトの地産地消が必要。しかし、人が働く場所を選ばなくなったらどうなるのかと思った。
    韓国は先進国に慣れていない。中国も自分が先進国だと認める必要があると思った。そこのアイデンティティの確立が日本、中国ともにまだできていないと思った。
    工業立国から芸術立国へ。

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    2017年09月04日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    3つの寂しさを直視すべし。日本はもはや工業立国ではない。この先成長はなく、長い後退戦があること。アジア唯一の先進国ではないこと。地方にないのは雇用より面白さであり、偶然の出会いがそこかしこに潜む街。

    「坂の上の雲」に対するタイトルでした。なるほど「里山資本主義」の文化版だと思いました。日本のチケットが異常に高いこと、文化無策もなるほどと思いました。

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    2017年07月16日
  • 幕が上がる

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    ネタバレ

    平田オリザさんは初めて読んだけど、はまりそう。
    青春小説だから青臭いというわけでもなくて。
    演劇の世界を垣間見られたのも楽しかったし、何よりも後半の高揚感。
    続編が出ればいいのに。
    部長とわび助の関係も気になる。
    ーーー
    地方の高校演劇部を指導することになった教師が部員たちに全国大会を意識させる。高い目標を得た部員たちは恋や勉強よりも演劇ひとすじの日々に。演劇強豪校からの転入生に戸惑い、一つの台詞に葛藤する役者と演出家。彼女たちが到達した最終幕はどんな色模様になるのか。
    涙と爽快感を呼ぶ青春小説の決定版!

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    2017年06月01日
  • 演劇入門

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    ただ漫然と舞台を見るのではなく、演劇というものの良し悪しをちゃんとわかるようになりたいと思って、客の立場ではあるけれど、演劇についてちょっとお勉強したくなって読んだ本。これすっごくわかりやすかった。演劇の「良し悪し」の基準を「コンテキスト」という言葉を使って定義していて、すごく腑に落ちた。
    一つの分野は最低3冊読むようにしているので、あと1,2冊演劇論の本が読みたいな。

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    2017年01月19日
  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業

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    「私は この小説を書くときに、読んでくださる人が小学六年生までの漢字を読む力があれば読んでもらえるものと思ってこの作品を書き始めました」
    と「氷点」を書いた三浦綾子さんがいってらっしゃいました。

    この本の中で出張授業をされる先生たちは
    もちろん、その道のプロフェッショナルの方たちです
    そして、聴いている対象者たちは 中学生、高校生たち
    その語り口が そのまま 一冊の本にまとめられました

    その「語り口」を読んでいて
    冒頭の三浦綾子さんの言葉を思い起こしたのです

    本当の専門家は
    ただ感心させるだけでなく
    それなら 僕も(私も) 何かやってみよう
    そんな気にさせてくれる方なのです

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    2016年07月05日
  • 芸術立国論

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    夢のような世界、この夢のような世界の提言からもう15年経ってしまっている。芸術文化行政という言葉に耳がぴりぴりとする行政職員。
    この夢物語を現実にしていくかどうかは、ほんと、わたしたち市民にかかっている。
    芸術は、演劇だけではない、その演劇だけではないものも巻き込んでゆけるか、どこまで巻き込めるのだろうかに、この世界の将来がかかっているような気がしています。

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    2016年05月16日
  • 演劇入門

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    演劇を大学の授業開発に取り入れられないか考えてみたく本書をとった。教育工学における先行研究をあわせて読み進めて、深い能動的・浸透的学習方法を開発してみたい。

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    2015年11月03日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

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    いつものオリザさん。コミュニケーションというふわふわしたものをつかもうとしている本、ということで、なかなかこれに書いてあることをすべて飲み込む、というのはむずかしいんですが、それでもこういう本は読めば自分のどこか奥底のほうまで染み込んでいくことがあるのでは、と思う。それが自分のこれからのコミュニケーションを変えていく、そういうもんやと思う。

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    2015年10月06日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

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     伝わらないという前提で語りかけ、1度のミスマッチで断念せずに継続して相互理解に挑む、という姿勢が対話である。この定義にいたく感動。会話はできても対話はできてないことをようようと自覚するに至る。日本語ならではの隠しの文化も、対話を避ける一因とも説明。これも納得。演劇関係者の視点で、この対話についての分析を試みているのがおもしろい。若干冗長なところもあるが、連載記事ということもあり、こんなもんなんだろうと。
     レッスンねたもちゃんと記されており、試しはじめたところであります。

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    2015年09月30日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

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    1997年9月から2000年9月まで雑誌に連載された、平田オリザの日本語に関するコラムを集めたもの。「対話と会話の違い」にスポットを当てた文章に始まり、日本語の様々な特性や問題点、その背景にある日本社会や日本文化について論じている。15年以上前の文章なので、さすがの平田オリザもまだ若く、最近の文章に比べると若干の硬さや性急さが感じられるのが面白い。逆に言うと、最近の彼の文章や発言は、昔よりも肩の力が抜け、ますます達人の域に到達していることが分かる。意地悪く言うと、この頃よりも毒気が薄れている印象もあるが。
    内容については、極めて新しい視座は少ないものの、漠然とした概念を実に理路整然とした言葉に

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    2015年08月18日