平田オリザのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレオーディオブックで聴書
平田オリザさんの著書はいわゆるビジネス書のような主張をまとめ並べ立てる形式ではなく、エピソードを通して示唆を与える点が好きだ。そのため、単純に読み物として面白く、前著「わかりあえないことから」同様楽しく読めた。
本書で最も大きな主張は、
日本は既に工業立国ではなく、
東アジア唯一の先進国でもなく、
再び世界経済の中心となることはできない。
ということから、下り坂をそろそろと下る、つまり上記の事実を認め、世界に勝てなくても捨て鉢にならず日本の良さを見出し、しっかりとした足取りで経済の衰退の道を辿っていくことが必要だとしている。
私自身日本が経済の中心に未だあると思っていたため、現実として突きつけられると暗い気持ちにならざるを得なかった。しかし、昨今日本の素晴らしさを謳うテレビ番組が溢れていたことに対しては、自信を失った日本人の不安のあらわれだと言う示唆がネット上でも度々見受けられ、日本人の現実逃避として気持ち悪さを感じていたところであり、本書でズバッと切り捨てて頂いた事に心地よさを覚えたものである。
さて、もうひとつ本書で重要となるテーマは文化資本である。物事を指示通りに正確にこなす能力はもはや世界での価値を失っており、これからの時代は、豊かな想像力とそれを人に伝える能力が必要だ。その能力をいかに育むかの点において、都会と地方で質の高い芸術に触れる機会に格差があることを問題としている。現状のままでは、都会で育った人々に地方出身者が太刀打ちできなくなるだろうとのことだ。実際、私はそれほど芸術好きではないが、ネットで伺い知れる範囲において、最先端の文化や芸術に触れるには都会に行かなければならない、そしてそういった文化的教養のある人々がネットビジネスにおいても成功していると感じている。
いち一般市民としては、自分や家族が今後いかにして良質な文化に触れることができるのか模索し、文化的素養を身に着けていきたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
面白かったーーー
読んだことをベースに語り合いたいって思わせてくれる本って良書だよね。
私は生まれた時からバブルが崩壊してて、好景気の時を知らない所謂、ゆとり世代、悟り世代、堅実主義、ミレニアル世代…だけど、
読んでいて団塊世代が抱える寂しさというか、そういう気持ち、あるんだ…って思った。
既に色んなことを諦めてる感はあって(私の友達も「幸せとは諦めること」って大学生の時に既に言ってる子いたし、それもそうだなって感じてた)、
でも寛容に幸せに楽しく暮らしたいし、ほどほどに夢も持って、それでも根を張って生活を築いていければって思ってる。
別にお金持ちになりたいとか成功者になりたいとかはない。
それでも、生きている限りは自分や家族のためだけじゃなくて誰かのため社会のために何かできればと思ってるし、でもどうしたら正解なのか分からない。
「創り出せる」ことが苦手なのかもしれない、というより、慣れていないだけなのかもと思う。
何でもいいから数打ちやってみて、失敗したら軌道修正すればいいよねって最近は思い地道に実践するけど、
やっぱりすぐ結果が出ないと「あー、向いてないのかも」「やっぱやーめた」って簡単に諦めちゃう。
それはある世界では(たとえば結果を求める短期的な世界では)賢明なのかもしれないけど、そうじゃないよね、っていう。
そういう例がたくさんあって、なんか、なんか、どうすればいいんだろう私、みたいな気持ちになりました。笑
長いものに巻かれない。自分が巻き込むものになる。そしてそれは楽しいもの、自信のあるもの、比べないもの、妬まないもの。
どうしたら作っていけるのかなぁ。 -
Posted by ブクログ
池田理代子、平田オリザ、彬子女王、大隈良典の四氏が自分の挑戦・取り組みを語るもの。想像していたより面白い、いい本だった。それはたぶん、この本のために編まれたものではなく、研究者であり歌人でもある永田和宏氏の主導のもと京都産業大で開いた「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」という講座の記録だからだろう。この講座、演者の講演の後に演者と永田氏との対談があり、本書もその流れで編まれることでいい効果を出している。対談で永田氏がうまく演者の魅力やポイントを明らかにしてくれている。
四氏に総じて感じられるのは、面白そうだと思ったことに飛び込んできたこと。岐路で必要な力はあくまでシンプルで、思い切りと情熱にあり。それでいて、その思い切りや情熱の原点をしっかり言葉にできていること。 -
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全体としては4の評価ですが、7人の連作?なので、執筆者によって評価に差がありました。確かに、P3 人生に限界が無い、P5 「希望」をつくる方法
1. 本田直之さん、P20 言い訳思考と工夫思考。P25 短期間でやれることをものすごく多く見積もって、長期間でできることは、とても少なく見積もっている。すぐに結果を求めてしまい、時間をかけて準備しないからできない。P 26 時代は常に変わっていて、やり方は進化している。P27 時代は物質主義から精神主義に。P28 副業ではなく、複業を持つことを勧める。スキル、特に「セルフモチベーション」が大切。P31 モチベーションを管理する時に、ドキュメンタリー映画を観たり、本を読んだりして、自分より辛くて大変な状況でも、チャレンジを続けている人に触発されて、モチベーションを維持。P38 縛られない生き方の為に、「住む場所を選ぶ」「会社以外の仲間を作る」「ものを減らす」「お金の使い方を学ぶ」「複数のフローを作る」P51 ① 常識とは何かを考える ② できないという「言い訳癖」をやめる ③ 制約されないための考え方、スキル、実践を学ぶ。 ④ お金を払ってでもやりたいことを見つける
2. ちきりんさん、P62 若者に対する転職に対するアドバイスの内容として、あなたの判断基準として重要な基準2つは?ちきりんさんは、・今の仕事は楽しいか、今の仕事を通して、成長できているか? P65 自分の頭で考えるために、① なぜ(WHY)と② だからなんなの(SO WHAT)?を問い続ける。
3. 小池龍之介さん、P86 あの人を「不快」に感じるのは、その中に「あなた自身」を見ているから。他人の行いの良いところは見習い、悪いところは反面教師にする。他人はまさしく鏡として自分を写す。
4. 平田オリザさん、P102 自分の子どもが、学校から嬉しそうに自宅に帰ってきて、「今日ね、僕、宿題やって行かなかったけれど、担任の先生は起こらなかったんだよ」に対するあなたの返答は?子供は、担任の先生が優しい先生だ、ということを伝えたくて嬉しそうに帰ってきた。その気持ちを受け取るべきで、宿題をしなかったことを責めると、そのギャップに子供が戸惑う。まずは、相手の気持ちを受け取って。「先生は優しいね、怒られなくてよかったね」の後に、「明日は怒られてしまうかもよ、宿題はやったの?」と、する。P110 そもそも心から「分かり合うこと」なんてできない。分かり合えない同士が、「共感できるポイントを見つけていく」ことで深く通じ合う、落としどころをみつける。日本は「察しあう文化」欧米は「説明しあう文化」
5. 竹中 平蔵さん、P126 「金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない」byサッチャー元イギリス首相。
6. 原田泳幸さん、P151 「基本に忠実であること、ただし非常に革新的なやりかたをすること」そして、徹底してやることがポイント。成長している人に共通している事 1) 基本を大事にしているから、常に課題が見えている。 2) 成功しているときこそ、危機感を持っている。P164 自分で目標を設定すると新しい発見が生み出される。「変化を起こしてやろう」という気持ちが、心をふるいだたせる。P168 仕事で最高の結果を出し続けるためには、残業をできるだけせずに、決められた時間で仕事を終わらせる癖をつける。与えられた時間の中で、与えられた目的を達成するのが仕事。
7. 村上憲郎さん、P178 経済学とは、社会がその希少な資源をいかに管理するかを研究する学問。限られた資源を、どう増やして、どう分配して、社会全体の幸福に寄与できるか考えることが、貴方の仕事。社会全体に貢献するのが原理原則。P181 最低限、現地の歴史と宗教を勉強する必要性がある。 -
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ネタバレ子育て中の女性が子どもを預けてあそんだり、友人とおしゃべりすることが受容される町、失業者の人が劇場に観劇に来たら、「失業中で大変なのに、劇場にやってきてくれてありがとう」とむしろチケットの値段をおまけしてくれる町。若者がIターン、Uターンしてきてくれるような「面白い」町。そんな町があるのなら、ぜひ引っ越して住んでみたい。本書は、いよいよ経済的に「下り坂」にさしかかった日本の中で、発想を転換し、これまでとは違った意味での豊かさを地域社会の中で追求するためのアイデアに満ちた本である。上記のような視点から、平田さん自身が実際に取り組んできたいろんな取り組みがたくさん紹介されている。さすがアーティスト、柔軟な発想におどろかされた。
それぞれのアイデアは、客観的な効果が検証されているというわけではない。でも、学術論文ではないからそれは別にいいのである(それに、なにをもって成功とするかはとても難しいことだ)。共感できる、目からうろこの柔軟なアイデアが満載な点で、とても良い本だったと思う。 -
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ネタバレ京都産業大学の教授、そして歌人である永田和弘名誉教授がオファーした、大学での講演・対談シリーズ 第2弾。前作も興味深く、そして 天才と言われるまでに至った人達の苦しみ・挫折・努力・そして今を人間味豊かに語っていて、大変面白かったので、続編も手に取ってみた。
前作は山中伸弥教授や羽生棋士、是枝監督などそうそうたるメンバーで、(今回はどうかしら???)と少し思ったのだが・・・・・面白かった。
「ベルサイユのばら」の漫画家 池田理代子さんは「オルフェウスの窓」を描いて人気絶頂の時に 音大受験して声楽家になっていた。
今回一番(凄い!!)と思ったのが 劇作家の平田オリザ氏
『現代社会で「コミュニケーション能力が大切」とヒステリックに叫ばれているが・・・』と始まる、コミュニケーションについての話はとても興味深かった。
海外での公演も高く評価され、大阪大学で医学部などの学生にコミュニケーションについて講義をしている平田氏。なんと 世界一周をするために定時制高校へ行きお金を貯めて、高校2年生の時 自転車で世界一周している。
海外に目を向けた文化の違いを分かりやすく、楽しく紹介できるのは 実際に経験したからこそだろう。
一読の価値あり!! -
Posted by ブクログ
■内容
生き方も働き方も多様化してゆく中で稼ぐ力を身につけるために知っておきたいことが具体的に書かれていた。
■どんな時に読みたいか
働き方が多様化し、仕事も働く場所も選択できる時代になりつつある。リスクを受け入れ選択すれば収入を増やすこともできる。このような時代の変化に戸惑ったり立ち止まった時に読みたい本。
■感想
稼ぐ力をつける為に何が必要なのか?という発想からこの本を手にとった。
とてもわかりやすく書かれていて、どの章にも自分が持ち合わせていない考えや発見があり、ひとつひとつ学びたいと感じた。ただしすべてを修得するにはかなりの時間を要することにも気付いた。時代が変化する中で、自分はどのように生きたいのか?と自分の考えを掘り下げ、思考し判断力を養うことが私にとっての課題だと感じた。
■抜粋
【情報収集でも分析でもなく”思考”に時間を】
「どんな情報があれば判断ができるか」ということを、情報収集を始める前に考えておく必要があります。
情報を集めれば集めるほどよい結論が出るわけではありません。ビジネスでも、「どういう状況になったら撤退するか」という判断プロセスを最初に決めておけば、ごく少ない情報で撤退の判断は可能です。一方そのプロセスを持っていないと、業績が悪化した時にも情報収集ばかりに明け暮れ、いつまでも撤退の判断ができません。このように、意思決定をする際には「判断基準」と「情報」を分けて考えることがとても重要です。《P61》