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2017年2月刊行『僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』の第2弾。
偉大な構成を残し、今なお挑戦し続ける各界の著名人たちの生きざまを、細胞学者にして歌人の永田和宏氏が、「天才の原点」を引き出す。
若き日の大きな決断の時、思い切って一歩を踏み出した瞬間、など生きていく上で道しるべとなる珠玉の言葉があふれた一冊。
第1章 池田理代子(劇画家・声楽家)
自分が今ここにある意味を見つけよう
「人間の一生のうち、自分がやりたいことにチャレンジできるチャンスというのは、一回か二回巡ってくるかこないかだと思います」
第2章 平田オリザ(劇作家・演出家・青年団主宰)
わかりあえないことから
「コミュニケーション能力なんていうものは大したことはない。恐れることはないんです」
第3章 彬子女王殿下(京都産業大学日本文化研究所専任研究員)
石橋を適当にたたいて渡る
「自分に対して嘘をつかない正直な生き方をすることを、留学を通して学んだ気がしております」
第4章 大隅良典(東京工業大学栄誉教授・2016年ノーベル生理学・医学賞受賞)
知りたいという欲求
「信頼する人が面白いと言ってくれることだけで、相当な苦労もしのげるようになります」
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Posted by ブクログ
彬子女王ブームで読み、もちろん「石橋を適当に叩いて渡る」話も面白かった。が、実はノーベル賞の大隅先生、ベルバラの池田理代子さんまで読んで、平田オリザさんはあまり作品読んでないしまあいいかと読み終えようとしていたのだが、たまたま時間があって読んだら、これがまあ一番面白かった(平田さんすみません)。
コミュニケーションとは、ということを劇作家であり高校時代に世界一周したという平田オリザさんが語ってくれる。その中でいま声高に叫ばれるグローバルコミュニケーションはアメリカンコミュニケーションだという話と、文化が近い国同士こそわずかな差異が気になり紛争に発展するのではという指摘がとても面白かった。また「旅行ですか」というひと言を学生に言わせるワークショップも。
自分も以前杉田敏さんの米国ビジネスコミュニケーションの本を読んで以来、スモールトークのできる人を目指し、エレベーターの中やらバス停やら、国内外を問わず、結構平気で知らない人と会話ができる人(おばさん)に出来上がりつつある。まあ大抵相手もおばさん(おばあさまが多いか)なので、スモールトークというよりはover the sun トークで、アメリカンというよりはウェスタン(関西)コミュニケーションではないかとも思うのだが、ハタと、自分がそのコミュニケーション術を「グローバル」だと思い込んでいた節があったのを反省した。英語を喋る人が全てアメリカ人と思い込む並の初歩レベル…
ただまあ国外の場合において、自分は変な外国人じゃないですよ、あなたの言葉も理解していますよと伝えて警戒心をとく手段にはなっているのかもしれない。わからない。日本の同年代には浮いている気もする。今更ながらのコミュニケーションとは、という問いに立ち止まってしまうのであった。
Posted by ブクログ
続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
チャレンジをテーマとして各氏の講演と主催者である永田和宏氏との対談が収められている。何者でもなかった頃の話かと言われるとそうでもない感じもするが、基本的には若者向けのメッセージになっている。学びは多いと思う。
池田理代子
漫画家を中断してまでも声楽家を目指すために47歳で音大に入り直す。やらないで後悔したくないというのがモチベーション。
平田オリザ
コミュニケーション能力について。相手のコンテクストを読み取ることができる医師を育成するために阪大は劇作家である氏を招聘した。劇の役割は解答を与えることではなく議論を喚起するものであるという意見も興味深い。やや説教臭い感じはある。
彬子女王
面白そうがモチベーションとなって「石橋を適当にたたいて」周りを巻き込みながら挑戦してしまう勢いがある。オックスフォード留学での経験が自身を大きく変えた。
大隅良典
オートファジー(自食)の仕組みを解明したことによりノーベル賞を受賞した。冒頭に若者へのメッセージをまとめているので分かりやすい。
1. 長い人類の歴史の中で自分の生きている時代を考えよう
2. 自然と親しみ、小さな発見を大切にしよう
3. 権威や常識に囚われず、自分の興味、抱いた疑問を大切にしよう
4. 情報にながされず自分の眼で確かめよう
5. 最初の疑問に繰り返し立ち返ろう
6. 人と違うことを恐れずに、自分の道を見極めよう
7. はやりを追うことはやめよう
8. 役に立つこととはなにか、長い目線で考えよう
9. 自分の理解者をつくろう
Posted by ブクログ
池田理代子、平田オリザ、彬子女王、大隈良典の四氏が自分の挑戦・取り組みを語るもの。想像していたより面白い、いい本だった。それはたぶん、この本のために編まれたものではなく、研究者であり歌人でもある永田和宏氏の主導のもと京都産業大で開いた「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」という講座の記録だからだろう。この講座、演者の講演の後に演者と永田氏との対談があり、本書もその流れで編まれることでいい効果を出している。対談で永田氏がうまく演者の魅力やポイントを明らかにしてくれている。
四氏に総じて感じられるのは、面白そうだと思ったことに飛び込んできたこと。岐路で必要な力はあくまでシンプルで、思い切りと情熱にあり。それでいて、その思い切りや情熱の原点をしっかり言葉にできていること。
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