平田オリザのレビュー一覧

  • 下り坂をそろそろと下る

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    四国学園大学の入試、城崎国際アートセンター、日本では、失業者が映画館にいくと「なんでそんな余裕があるの」ってなる海外では失業者には、失業割引があって「そんな大変な状態なのに芸術を見に来てくれてありがとう」というカルチャー。引きこもらなくなるし、それがあるべき姿。子育てをするお母さんも、子供を預けて映画を見に行ったり、美術館に行ってもいいと思う。日本の固定概念を打ち破らないといけない。

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    2021年08月20日
  • 演劇入門

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    私は演劇やTVドラマ、映画などは見る一方なのだが、手に取って読んでみて、なるほど、TVドラマと演劇とでは似て非なるものであることがよくわかった。たしかに映画やドラマ、演劇では全くちがう感覚で見ていることに改めて気付かされて自覚的に改めて演劇を見たいと思った。このコロナ禍で、オンラインでのライブ配信などさまざまな取り組みがなされてはいるが、やはり生ならではの良さが演劇にはある。改めて演劇の奥深さを感じた。

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    2021年03月11日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    高校3年生の私でも分かりやすい文章が多かった。新型コロナによって振り回される私たちの未来を前向きに考えていこうと思った。まずは正しい知識を得ること。そしてタテ、ヨコ、算数(本書より)の多角的視点から問題をみつめる。これから大学に進学する上で役立ちそうな知恵を得ることができた。

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    2021年02月19日
  • 経済成長なき幸福国家論 下り坂ニッポンの生き方

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    とても素晴らしい本。何が素晴らしいって、お二人が具体的に実践されていることに心打たれる。その点においては、僕はまだまだ。自分でもコミットして行動していかなければと熱い気持ちにしてくれる。

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    2021年02月07日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

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    演劇家平田氏の教育改革への提言 兵庫県豊岡市で行われている演劇的手法を用いたコミュニケーション教育の実践を紹介しながら、職員採用や大学入試改革などこれからの教育について問題提議をしている。

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    2021年01月23日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    色んな立場における識者の手による、今の時代ならではのアンソロジー。内田樹編ってところで、それなりのバイアスがかかっていることは間違いないけど、氏の慧眼に心酔している身としては、その選択には疑念の余地なし。通読した後も、その気持ちに変わりはなかった。いくら博覧強記でも、単著では、その言論にそれなりの限界があるものだと思うけど、その点本作は、根っこの部分でのブレをほとんど感じさせることなく、だけどそれぞれに違った見地からの論旨が展開されていて、感じ入ることしきりだった。

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    2020年12月14日
  • 幕が上がる

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    典型的な女性が書いた本。一人称で、主人公は心の中で色々なことを取り留めもなく考えており、それが読者に筒抜けパターン。こういう語り口が一番苦手です。だらだらと考えていることや行動がいちいち書かれているので読みにくいところもあり、イライラしました。途中までは。

    主人公が考えている不必要とも言える雑音は、後半になるにつれて徐々に無くなっていきます。最後は完全に演劇のことだけになる。その叙述によって、主人公が演劇に夢中になり、真剣になっていくという心情の変化を見事に表しています。それを狙っているのかは分かりませんが、いずれにしても素晴らしい作品です。とても面白い本を読んでしまったので、次の本を選ぶの

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    2020年09月29日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    日本はもう成長しないのは薄々みんな感じているのに、目をつぶってみないことにしている。それに真っ向から向かって、いや、もう今までと同じではダメですよ、というところから始まる。
    実に誠実な態度だと思う。そして、その認識に立った上で、どのような社会が考えられるのかを示唆する。
    これからの社会についてしっかりと考えなくては本当にこの国は滅びるだろう。そうならないためにはどうしたら良いか、考える縁となる一冊。

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    2020年08月15日
  • 幕が上がる

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    演劇にかける高校生たちの熱量がひしひしと伝わってきました。舞台関係の人しか感じることが出来ない緊張や、静寂、感嘆、澄んだ空気みたいなものを私は現実に体感することが出来ないのだろうけど、すごくその場に居たい気持ちになりました。ラストの疾走感がくせになります!

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    2020年06月14日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

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     著者の教育論は他にも読んだことがあるがそれらには一貫したものがある。現状におもねることなく、しかも実現可能であることを重視する考え方であるが
     現代の教育論が個性重視といいながら、結果的に環境要因を無視した不平等な現実を容認するものだという考え方は概ね首肯できるものだ。自己責任論が平等の皮を被った階級主義であるのと同様に子供の個性を定量化して評価の対象にする教育の方法には根本的な誤りがある。
     この中で何度か出てくるディスカッションドラマを作らせる演劇的手法は多様化する現代のあり方を他者の視点を通して考えるために設計されている。他人の痛みを知るリーダーを育成するためには使える方法だと考えた。

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    2020年06月03日
  • 幕が上がる

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    高校演劇部を舞台にした青春モノです。スポーツでも文化系でも、熱中している高校生が主人公だと、キラキラ輝いて本当に楽しい!そして平田オリザさん。小説は初めて読みましたが、さすが演出家だけあって、登場人物のキャラクターが際立っていました。映画にもなっているようなのでぜひ見ます!

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    2020年04月08日
  • 演劇入門

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    現代演劇は、観客とのコミュニケーション。つまりコンテクストの擦り合わせである。

    作家は戯曲の中で、対話が起こるようなしかけを用意しないといけない。会話ではダメ。

    場所を選び、問題を起こす。
    他者を存在させ、様々な人物を右往左往させる。

    という仮説を検証する。

    演出家は権力者であるが、コンテクストの擦り合わせにより、民主的に集団をマネジメントし、かつプレイヤーからのフィードバックにより、コンテクストの精度を高めていく。

    対話は西洋特有のものであるが、そのことに意識的になることで、何かインパクトを与えることができるかもしれない。

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    2020年04月03日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

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    平田オリザさんについては、演劇関係者という認識しかなかったが、大学で教鞭を取られていることもあって、かなり詳しい。
    データに基づいてというよりは、ご自分の信念と経験に基づいて、論を展開されているのだが、とても分かりやすい。
    教育の専門家ではないが、かなり調べたり実践されたりしている中で得られた知見は、私が普段考えているような見方とは違って、いろいろな見方で大学入試について、子どもたちのことについて考える必要があると感じた。
    今の大学入試制度改革のどこが問題か、どのようなものを目指すべきなのか、納得させられることも多かった。

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    2020年03月31日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

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    新井紀子さんの本を読んだ時に感じた違和感のようなものの正体がわかった気がする。いくら論理的な思考や表現力などを身に付けたとしても、相手に伝わらなければ意味がないし、相手の気持ちを理解しようとすることを忘れてしまっていたら意味がない。
    そもそも、人はよく誤読をする生き物なのだというのが大前提。それでも、先行きが不透明な未来を生きていくために、きっと大事なのは、さまざまな文化的背景が違う人たちと話しをし、相手の言っていることを理解しようとすること、そして、自分の言いたいことも伝えようとすること。そして、どちらかがいいとかどちらかを選ぶののではなく、それぞれの主張をすり合わせて新しい結論を見出すこと

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    2020年03月28日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

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    ギリシャで生まれた「演劇」あるいは「哲学」は、この「対話」の訓練であり、シミュレーションに他ならないのだ。

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    2020年03月17日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    まことに小さな国が、衰退期をむかえようとしている。
    ――とは『坂の上の雲』の冒頭を引いての贋作だそうだけど、この本はこのフレーズで始まる。これから衰退していくしかない日本の、この先のいき方を示唆している。
    「降りていく生き方」という言葉を聞いたのはほぼ10年前のこと。日本のあり方というよりは、身の丈に合った無理のない生き方をしていけばいいんだというような話だったという記憶があるんだけど、この本はそれを日本という国のあり方として考えようというもの。兵庫県の豊岡市とか四国学院大学とかオリザさんがかかわってきた好事例が紹介される。いずれも理想的で希望がもてるような感じ。ワクワクする未来がやってきそう

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    2020年03月08日
  • 街場の平成論

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    いろいろな観点から「平成」を振り返る論集。30年間の変化の大きさに愕然とする。もっとも改元が時代の変化を表さないことは言うまでもないが。

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    2019年04月14日
  • 演劇入門

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    10数年ぶりに再読しましたが、改めて名著だなって思いました。

    本書は200ページ程の一般新書ですが、演劇の作り方、演劇の役割、そもそも演劇とは何であるのかがぎっしり詰まっていて、また熱い想いも感じれました。

    「何かを伝えたいのではなく、表現がしたい。」
    「対話、コンテクストと演劇の関係」
    「演じる-鑑賞する、という限定的かつ一方的な空間の中で、”コンテクスト”の摺合わせ、積み重ね、共有、もしくは生成がいかにできるかどうか。」
    演劇の面白さと難しさ、役割、奥深いです。

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    2019年04月01日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    筆者自身が述べているけれど、こういうことを書いた時点で怒り出す人がいる。
    でも人口減少社会という、止めようのない、そして文字通り未曾有の事態を前にして、これまでと同様の方法論が通用すると考える方が明らかに理性的でないと思う。
    だから私は、これからの日本が「下り坂」であることを認めようと思うし(厭だけれど)、下り坂に逆らって上ることができない以上(それができるのがタケコプター。出せるのはドラえもんだけ)、現実的にはその下り坂をいかに「負けしろ」を少なくして下るかという命題を立てざるを得ないと思う。
     タケコプターを作りたい人がいてもいいし、そんな天才があらわれてくれることを切に、心の底から願うけ

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    2019年02月13日
  • 幕が上がる

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    ももいろクローバーZの皆さんが主演で実写映画化された青春物語です
    ぜひ高校生に読んでもらいたい一冊です

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    2018年12月11日