グーテンベルク21作品一覧

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  • サロメ
    -
    ユダヤの副王ヘロデは後妻の娘サロメの怪しい魅力のとりことなって、みずからの誕生日の宴席でしつこく踊りをせがむ。何でも希望のものをとらせるというヘロデの約束に対して、踊り終わったサロメの望んだものは予言者ヨカナーンの生首であった。世紀末の怪奇幻想趣味あふれる一幕悲劇。

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  • 透明人間
    -
    二月の吹雪の朝、イギリスの田舎町の宿屋に一人の男があらわれる。宿のおかみは客の途絶えがちな季節にとびこんで来てくれたこの客に内心喜び、なにかと張り切ってサービスに努めようとする。だが、客の愛想はよくない。そして、予想外の出来事が起こり始める……ヴェルヌとならぶSFの開拓者H・G・ウェルズの代表作。

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  • ポー/ホラー・ミステリ傑作集「黒猫・黄金虫」
    -
    不気味な雰囲気をたたえた殺害と復讐の物語「黒猫」と「おしゃべり心臓」、ホームズとルパンの生みの親デュパンが数学と心理を駆使して謎を解く典型的なミステリーの名編「黄金虫」、鬼気せまる恐怖の物語「メールストロムの渦」ほかを収めるポーの怪奇ミステリ傑作集。

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  • 罪と罰(上)
    -
    「非凡人はあらゆる犯罪をなし、あらゆる方法で法律を犯す権利を持つ」――貧しい大学中退生ラスコーリニコフは、こんな犯罪哲学にもとづいて、金貸しの老婆を殺し、行きがかりから、その義理の妹まで殺してしまう……。なみの犯罪小説や推理小説には及びもつかない迫真性と迫力で、ぐいぐいと読者を引っ張っていく、ドストエフスキー、ロシア文学、世界文学の代表作。

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  • 千曲川のスケッチ
    -
    藤村は1899年(明治32年)、長野県小諸町にあった小諸義塾の教師として赴任し、以後6年をそこに暮らした。「千曲川のスケッチ」はこのときの見聞・観察が生んだ写生文で、自然と人生への澄んだ目がひかる散文である。

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  • ヴィヨンの妻
    -
    1巻440円 (税込)
    表題作のほか、「親友交歓」「トカトントン」「父」「母」「おさん」「家庭の幸福」、絶筆となった「桜桃」を収録。太宰をしのぶ「桜桃忌」は6月19日。

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  • お伽草紙
    -
    1巻440円 (税込)
    民話「瘤(こぶ)取り」「浦島」「カチカチ山」「舌切雀」が見事な風刺文学に変身! 面白さ折り紙つきの「日本文学の傑作」!

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  • 津軽
    -
    1巻440円 (税込)
    1944年、太宰治は初めて故郷の津軽地方を一周する旅に出た。本書は紀行文でもあり、ユーモアをまじえた自伝的な小説ともとれる異色の代表作。

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  • ダス・ゲマイネ
    -
    1巻440円 (税込)
    最も初期の作品であるが、太宰の特色がよく発揮され今日でも前衛的な「ダス・ゲマイネ」、聖書のユダの心情をえぐった異色作「駈込み訴え」の2編と、作者の自伝的小説「東京八景」を収録。

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  • 走れメロス
    -
    1巻440円 (税込)
    力強く簡潔な文体で友情をうたいあげた「走れメロス」、女性独白体形式の傑作「女生徒」、「富士には、月見草がよく似合う」という名文句で名高い「富嶽百景」の3編を収めた太宰治の珠玉の短編集。

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  • 斜陽
    -
    1巻440円 (税込)
    人間は、恋と革命のために生まれて来たのだ…貴族的雰囲気の家庭を舞台に没落していく人間像を描いて、雑誌連載時から大反響を呼び、「斜陽族」という流行語まで生んだ太宰治の代表作。

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  • 人間失格
    -
    1巻440円 (税込)
    「恥の多い生涯を送って来ました。自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです」…ありのままの自分をさらけ出すことができず、廃人みたいな暮らしを送る男を描いた太宰の代表作。太宰治の自伝的作品とも見られている。

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  • 牛肉と馬鈴薯
    -
    1巻440円 (税込)
    牛肉(現実)か馬鈴薯(理想)か、どちらを食うのがいいのか、という問題を提出する「牛肉と馬鈴薯」、人間の孤独を探求した「酒中日記」ほか、「富岡先生」「少年の悲哀」「空知川の岸辺」「運命論者」「春の鳥」「号外」「窮死」「竹の木戸」「二老人」…独歩中期の代表作11編を収めた。

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  • 武蔵野
    -
    武蔵野の雑木林の美をはじめて世にしらせた不朽の名作「武蔵野」ほか、「たき火」「星」「源叔父」「忘れえぬ人々」「河霧」「郊外」「初恋」の、抒情美あふれる独歩初期の名作8編を収めた。

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  • 風の又三郎
    -
    1巻440円 (税込)
    どっどど どどうど どどうど どどう…青いくるみも吹きとばせ…山村の小学校に風のように現われた転校生が巻き起こす騒動を描く表題作のほか、賢治の童話10編。

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  • セロ弾きのゴーシュ
    -
    1巻440円 (税込)
    未熟な少年音楽家セロ弾きのゴーシュのもとに動物たちが訪れ、ゴーシュは突然、芸術に開眼する。感動的なこの表題作のほか、詩でも大人の読む童話でもある賢治の名編8編を収録。

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  • 銀河鉄道の夜
    -
    1巻440円 (税込)
    孤独な少年ジョバンニと親友カムパネラの夜空の旅を描いた未刊の最長編「銀河鉄道の夜」ほか、「よだかの星」「いちょうの実」「おきなぐさ」、異色作「雁の童子」など広大な賢治童話の世界にふれる9編を収録。

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  • 注文の多い料理店
    -
    1巻440円 (税込)
    賢治がみずからの手で編集し出版した生前唯一の童話集。表題作のほか、「どんぐりと山猫」「烏の北斗七星」「月夜のでんしんばしら」「鹿(しし)踊りのはじまり」など9編に、賢治自身の手になる「序」がついている。

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  • 檸檬 梶井基次郎傑作集
    -
    1巻440円 (税込)
    病魔と闘いながら、鋭敏な感受性を駆使してすくい取られた小品の数々。梶井基次郎の作品は日本近代文学史上に異彩をはなっている。ここには、「檸檬」「城のある町にて」「泥濘(でいねい)」「路上」ほか、15編の代表作を収めた。

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  • 草枕
    -
    1巻440円 (税込)
    智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される…青年画家の前にあらわれる謎めいた美女。「非人情の美学」を具象化した初期の名作。

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  • こころ
    -
    1巻440円 (税込)
    親友を裏切っての恋の勝利は、親友の自殺によって、主人公の「先生」に極度の罪悪感をもたらす。そうして「先生」が行き着いた先は? 漱石のひとつの到達点をしめす代表作。

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  • 門

    -
    1巻440円 (税込)
    「三四郎」「それから」につづく3部作の最終編。「それから」で親友を裏切りその妻と結ばれた二人は、この作では宗助とお米という名に変わっている。罪を意識する宗助は宗教に救いを求めるが…

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  • それから
    -
    1巻440円 (税込)
    主人公代助は友人の妻に懸想し、社会を相手に戦わざるをえなくなる。前作「三四郎」の続編で、次作「門」へとつづく漱石の三部作の第二編。

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  • 三四郎
    -
    1巻440円 (税込)
    田舎(熊本)出身の大学生三四郎は、東京育ちの美禰子(みねこ)に思慕の情をおぼえるが、なかなか本気にしてもらえない。明治の青春を鮮やかに描いた傑作。三四郎と美禰子が出会った東京大学の心字池は、のちに「三四郎池」と呼ばれるようになった。

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  • 吾輩は猫である(上)
    -
    1~2巻440円 (税込)
    苦沙弥(くしゃみ)先生の家に迷いこみ飼われるようになった猫が、人間社会を観察し、その不可思議さをかいまみて記録するという筋立てからなる、諷刺文学の傑作。全編にみなぎる洒脱さが爽快感を呼び起こす漱石の処女作。

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  • 坊っちゃん
    -
    1巻440円 (税込)
    東京の学校を出て四国松山の中学校に数学教師として赴任した江戸っ子の「坊っちゃん」は、同僚の教師たち、教え子の生徒たちの愚劣さに憤り、まどわされ、敢然と反抗する。ユーモアと情が巧みにないあわされた不滅の名作。

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  • 黄色い犬
    1.0
    ブルターニュの小さな港町コンカルノー。午後十一時に近い。酒類販売を手がけるモスタガン氏は千鳥足でホテルのカフェから出てくる。折からの強い風のなか、なんとかして葉巻をつけようとするがマッチが無駄になるばかり。ようやくマッチに火をつける。瞬間、氏の身体はあとじさりしてよろめき、歩道の溝に倒れ込んだ。腹部を撃たれていたのだ。そしてどこからともなく現れた大きな黄色い犬が氏の身体を嗅ぎまわっていた。メグレもの初期の傑作。

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  • 男たちのブルース
    -
    1巻550円 (税込)
    横浜でナイトクラブを経営する泉一(いずみ はじめ)は、戦争中の重い贖罪を背負って生きる男。窮地に立たされたかつての部下のため、毅然として自らの血を流そうとする。男の生きざまを問う生島治郎のハードボイルド。
  • わが生活・谷間
    -
    「虫は草を食い、錆(さび)は鉄を食い、虚偽は魂を食う!」ペンキ屋レージカがくり返すこの言葉をはさんで営まれる小都市の暮らしの交響曲。このチェーホフ壮年期の力作「わが生活」と、ある谷間の裕福な農民一家の何年かの暮らしのなかに「時の大きな流れ」を活写した晩年の中編「谷間」を収めた。

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  • 守銭奴
    -
    徹底した守銭奴アルパゴンを主人公にしたモリエール晩年の喜劇。今日では「タルチュフ」についで最も上演回数が多い。「泥棒、泥棒!」で始まる第四幕の最終景は、金貨を盗まれて狂乱するアルパゴンの一人芝居の見せ場で、主人公は、観客に訴えかけ、観客の視線、観客の笑いに恐怖を抱く。モリエールはここで劇場全体を舞台空間にしてしまっている。

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  • タルチュフ
    -
    宗教を食い物にする偽善者タルチュフにすっかり篭絡され、イカレてしまったオルゴンは、極度の思い込みから自己中心主義のとりこになって、一家の全員を苦しめるが…コメディ・フランセーズですでに三千回以上の上演回数をほこるモリエール屈指の力作。

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  • 日本の民話(九州編)
    -
    1巻550円 (税込)
    九州と沖縄地方に伝わる代表的な昔ばなし23編を集めました。長崎2編、佐賀3編、福岡3編、熊本3編、大分3編、宮崎2編、鹿児島5編、沖縄2編の全部で23編の、地方色のよく出た昔ばなしばかりです。「彦一」や「吉四六(きっちょむ)」も、もちろん含まれています。

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  • 日本の民話(四国編)
    -
    1巻550円 (税込)
    四国地方に伝わる代表的な昔ばなしを集めました。徳島8編、香川4編、愛媛3編、高知5編の全部で20編の、バラエティ豊かな昔ばなしを収録しています。

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  • 日本の民話(全国編)
    -
    1巻550円 (税込)
    この全国編には、日本全国どこに住んでいる人でも知っているような「かぐや姫」「浦島太郎」「「瘤(こぶ)とりじいさん」「桃太郎」「金太郎」「はちかつぎ姫」「一寸法師」「花咲(はなさか)じじい」「舌きり雀」などの有名な昔ばなし12編を集めています。

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  • 日本の民話(神話編)
    -
    1巻550円 (税込)
    この「日本の民話」は「日本の神話と昔ばなし」のシリーズで、日本の伝説・童話の研究に一生を捧げた著者による「日本伝承民俗童話全集」の電子ブックです。神話編、全国編、四国編、九州編、近畿・中国地方編、中部編、関東編、東北・北海道編の8巻からなります。この神話編には、「天の岩戸」「八岐(やまた)のオロチ」「因幡(いなば)の白兎」など、「古事記」や「風土記」など古い書物のなかの神話を集めました。

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  • メグレ警視のクリスマス
    -
    ミステリであれ、純文学であれ、外国の作家たちは一生涯に一度はクリスマス・ストーリーを書く。エラリイ・クイーンによれば、クリスマス・ストーリーにはいくつかの約束事がある。「子供を登場させる」ことと、「奇蹟がなければならない」ことだ。『メグレ警視のクリスマス』にも子供が登場し、小さな奇蹟も起こる。『メグレのパイプ』では、メグレ夫人が十年前の誕生日祝いに贈ってくれたメグレのもっとも好きなパイプが盗まれる。毎日、メグレはオフィスのなかをさがす。帰宅しても、不機嫌で、ほとんど口をきかない。メグレがそのパイプを見つけるのは、捜査中の事件の犯人を逮捕したときであった。シムノン自身がもっとも愛している中編。

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  • ルコック探偵(上)
    -
    シュパン女将《おかみ》の居酒屋から、恐ろしい悲鳴とともに3発の銃声がひびき渡った。不思議な殺人事件の発端だった。パリ警視庁の若手刑事ルコックが捜査に乗り出す。そして浮かび上がったのは、ナポレオン時代にさかのぼる、貴族たちの血塗られた歴史だった……史上初めての長編ミステリーとされるガボリオの傑作。江戸川乱歩はこの作が大のお気に入りで、少年向きにした「ルコック探偵」を書いている。

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  • 港の酒場で
    -
    メグレのもとに、教師をしている旧友から一通の手紙が届く。教え子の電信技手が港町フェカンで起こったトロール船の船長殺害の容疑者として逮捕されたという。旧友の依頼で事件の解明に乗り出したメグレは、船員たちの複雑な心理状態から事件の謎をひもといていく…

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  • 入れ札
    -
    1巻550円 (税込)
    油の乗りきった時期に一気に書かれた「蘭学事始」「入れ札」「島原心中」「乱世」「仇討三態」「船医の立場」のほか、後年の2編を収録。「入れ札」は会心の作と評判をとった。

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  • 忠直卿行状記
    -
    1巻550円 (税込)
    処女作「身投げ救助業」から出世作「忠直卿行状記」を含め「恩を返す話」「無名作家の日記」「恩讐の彼方に」「出世」「勝負事」など、菊池寛の初期の小説の代表作を集めた。

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  • テンペスト
    -
    ミラノ大公の地位を追われ、娘とともに無人島に流れ着いたプロスペローは、修得した魔術を用いてあらしを起こし、自分をおとしいれた敵たちの船を難破させ、島にたどりつかせる。……だが最後には改悛した敵たちを許し、ともにミラノへと帰る。再生と和解のテーマを謳いあげたシェイクスピア最晩年の名作。

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  • テレーズ デスケルウ
    -
    テレーズの夫毒殺未遂事件は、家の体面をなによりも大事に考える家族の、いつわりの供述書によって免訴になるが……帰宅したテレーズはいわば幽閉状態を強いられて、絶望的な孤独をかみしめる。はたして私はほんとうに「殺し」を意図したのだろうか? 均整美をそなえたフランス20世紀文学の代表的古典。

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  • 地下生活者の手記
    -
    みずから地下生活者と名のる人物が雄弁に語る独白(モノローグ)……主人公は、理性や論理の支配する世界に安住することに反発を感じて、別の次元でおのれ自身の思想を探求しようとする。彼は地下室へもぐって、独自の自由な生き方を求めようし、その無駄なあがきに快楽さえも見いだす。人間の内的な世界をどこまでも掘り下げたドストエフスキーの、「罪と罰」へといたる道程の代表作。

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  • 初恋
    -
    ツルゲーネフの最大傑作の一つとして名高い『初恋』。異性へのあこがれに目ざめてゆく少年のナイーヴな心。その心の展開が完璧なまでに美しく、リアルに描かれている。ツルゲーネフの天分が遺憾なく発揮された珠玉の自伝小説を佐々木彰氏の名訳で。

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  • 二都物語(上)
    -
    フランス革命時代のパリとロンドンの二大都市を舞台に繰り広げられる歴史ロマン。パリの貧民窟で怪しげな酒場を営むドファルジュ夫妻、ときおりそこで取り交わされる暗号めいた名前のやりとり……革命の機運はいつともなくしだいに熟す。

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  • 決闘
    -
    この巻には、チェーホフ作品の大きな転機となったサハリンへの大旅行以後の最初の野心作『決闘』と、晩年の清朗な世界へ移行しつつあった頃の代表作『黒衣の僧』の2編を収めた。「決闘」では、対照的な性格の二人の男の心の葛藤を、ぎりぎりまで追いかけている。

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  • 無名氏の話
    -
    「退屈な話」「決闘」「六号室」をすでに書き、樺太(サハリン)旅行を終えてメリホヴォ村に落ち着いてからの、油の乗り切った時期のチェーホフの代表中編「無名氏の話」と「三年」の2作を収める。「無名氏の話」の主人公は革命家であり、「三年」の主人公は金に困らぬ知識人だが、どちらも日常のどうにもならぬ運命の食いちがいに翻弄される。

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  • 燈火
    -
    チェーホフの最も充実した時期に属する短編のうちの代表作を集めた選集。本巻には「眠い」「燈火」「浮気」「学生」「葦笛(あしぶえ)」「無題」「百姓」「故郷」「富籤(とみくじ)」の9編を収録した。阿刀田高氏はいう「チェーホフの多彩な短編小説はつねに本質的であり、それゆえに永遠であると同時に現代的でもありうるのだ」と。

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  • マトリョーナの家
    -
    夫に棄てられ6人の子供を亡くしたマトリョーナ…だがお人よしで馬鹿正直、他人のためにただ働きばかりしながらも、大らかな気持ちを絶やすことはなかった。そんな彼女に悲劇的な死がみまう。著者はロシア女性の典型を描いて、ロシアの魂の救済を訴える。他に「クレチェトフカ駅の出来事」「公共のためには」の短篇2つを収録した。

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  • イワン・デニソビッチの一日
    -
    「朝の五時、いつものように起床の合図が鳴った…」で始まり、「一日が過ぎ去った。どこといって陰気なところのない、ほとんど幸せな一日が」という驚くべき言葉で終わる、強制収容所(ラーゲリ)の一日の物語。だがそこには濃密な「人間の日々の暮らし」が息づいていた……発表と同時にセンセーションと広範な論議を呼び起こしたソルジェニツィン44歳のときの処女作であり、ロシア文学の名作中の名作。

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  • 動物農場
    -
    英国の農場で虐げられた動物たちが革命を起こして人間たちを追い払う。その首謀者となったのは豚たちだ。希望に満ちた新しい社会の建設が一歩一歩はじまる……そして。奇才オーウェルの未来ファンタジーの代表作。

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  • 皇帝の密使(上)
    -
    アレクサンドル2世治下のシベリアはウズベック族の抵抗を受け、東方の拠点イルクーツクの町が今にも総攻撃を受ける状況にある。皇帝は危難の到来をシベリア総督に知らせる親書をもたせて、誰かを派遣しなければならない。その任務を託すことができるのはミシェル・ストロゴフしかいなかった。単身、身分を隠して、敵中をいくこと8500キロの長大な旅。冒険、陰謀、悲喜劇……ヴェルヌのSFではない冒険小説の最高峰。

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  • 海底二万リーグ(上)
    -
    次々と報告される海の「怪獣」の正体を明らかにすべく、アメリカは巡洋艦エイブラハム・リンカーン号を派遣する。フランスの海洋生物学者アロンナクス教授は正式な招待をうけて、それに乗り込む。同行するのは召使いの若者コンセイユだ。艦にはカナダ人のモリ撃ちの名手ネッド・ランドもいた。「怪獣」の正体はほどなく明らかになったが、それに気づいたとき、3人は鋼鉄製の「怪獣」の腹のなかへと引きずり込まれた。「怪獣」は見たこともない潜水艦で、ネモ(誰でもない)という名の艦長がその指揮官であった。艦長はいぶかる3人を深海の散歩に歩につれだす。ヴェルヌの「驚異の旅」の代表作。

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  • 悪魔の発明
    -
    「フュルギュラトゥール」なる革新的な自動推進式砲弾と新式爆薬・起爆剤を発明して、法外な値段で売り込もうとして失敗した失意の天才科学者。彼の心に芽生えた猜疑心と過剰な自負心は、いつしか人間全体に対する復讐を思い立たせるまでに至っていた。彼を巧みに利用しようとする人物は、監視下におかれたこの科学者を拉致し……ヴェルヌ後年のSFの代表作。

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  • 月世界旅行
    -
    アメリカ南北戦争で大砲づくりに命をかけた連中も、平和のなかで意気阻喪していた。ガン・クラブ会長バービケインはその沈滞を打ち破り、技術の粋をつくして世界をあっといわせる「快挙」をなしとげようと決意した。それが巨砲!を使っての「月への旅行」だった。弾道学・金属学・天文学・気象学・冶金学などを総動員しての準備計画…そして「発射!」。なぜアメリカの宇宙基地がフロリダ半島にあるのか、ヴェルヌのこのSFはそうした疑問にも答えてくれる。

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  • グラント船長の子供たち(上)
    -
    SFの始祖として知られ、冒険小説の第一人者として知られるジュール・ヴェルヌの「驚異の旅」シリーズ第5作。スコットランドの貴族グレナヴァンはふとしたきっかけから冒険家グラント船長の船が遭難して船長が消息を断ったことを知り、残された姉妹メァリとロバートを連れて捜索にのりだす。だが、さしあたりの手がかりは南米のパタゴニアしかない。老練な航海士オースティン、料理長オルビネット、グレナヴァンの従兄弟で沈着なマクナブズ少佐、まちがって乗船し冒険旅行に出ることになったが、該博な知識で協力する天衣無縫の地理学者ジャック・パガネル…果たしてグラント船長はどこかに生きているのか?

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  • 白い牙
    -
    犬の血をうけた狼「ホワイト・ファング(白い牙)」が幾多の苦難を乗り越えていく物語。凍てつく北国のきびしい暮らしと自然の描写は他の追随を許さない。「野性の叫び」と「白い牙」はジャック・ロンドンの「ユーコン物語」の代表作である。

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  • 野性の叫び
    -
    「バック」は安定した飼い犬の境遇から一転して、橇(そり)引き犬としての過酷な生涯を背負わされる。つぎつぎに代わる主人たち、仲間の犬たちとの対決と交流と友情が、北米の凍てつく大地を舞台に展開する。そうしたなかでいつしか、「バック」は深い森の奥から聞こえてくる野性の呼び声を耳にする。放浪と苦難のうちに作家生活をすごしたアメリカの作家ジャック・ロンドンの「ユーコン物語」の代表作であり、動物文学の傑作。

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  • 十二夜
    -
    シェイクスピアの他の喜劇と同様、ロマンチックな恋愛がテーマ、それと平行して酔っぱらって乱痴気騒ぎを演ずる滑稽な男女の卑俗な世界が描かれる。馬鹿のサー・アンドルー、フォルスタッフを思わせるサー・トゥビー、それに執事のマルヴォーリオが劇を盛り上げる。この作品はシェイクスピアの喜劇のなかでも最高の傑作と呼び声が高い。

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  • 青春・台風
    -
    コンラッドの海洋中編の代表作2編を、田中西二郎のみごとな翻訳でおさめる。「青春」は、東洋航路のボロ帆船に乗り組んだ青春真っ盛りの船員が、辛苦のはてに憧れの東洋にたどりつくまでを回想形式で語る……海と青春への限りない愛惜をこめて語られる珠玉の名作。「台風」は南シナ海で台風に遭遇した蒸気船のなかでの、二百余人のクーリーたちと老練な船長との壮絶なやりとりを描く。

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  • 若きドンジュアンの冒険
    -
    「アポリネールにあっては、エロティシズムは単純に、快活に、あたかも恥ずかしがることも無用な、抑えることも無益な、偉大な自然の力のように花開く」……ラブラッシュリーの言葉。好色小説特有の陰湿ないやらしさ、じめじめした読後感とはまったく無縁な、前衛詩人の手になる「エロスの冒険」。

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  • RUR
    5.0
    ある学者が、人工的な方法で原形質を得ることに成功し、これによって、外見は人間と少しも変わらないが、肉体的苦痛を感じず、喜怒哀楽や死に対する恐怖を欠いた人造人間をつくりだす。この点に目をつけた企業家が、ロボットの大量生産に着手し、やがて彼らに人間の仕事のすべてを肩がわりさせる。労働はロボットによって行なわれるので、人間はいつか生活を楽しむだけの存在と化する……。チェコの国民作家カレル・チャペックの若き日の代表戯曲。「ロボット」という言葉が初めて考案され、使われたSF古典としても有名。

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  • 即興詩人(上)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    童話作家として有名なアンデルセンの手になる、抒情あふれる長編小説。ローマの片隅の貧しい家に生まれたアントニオは、即興で詩をつくってみせる即興詩人になることを夢見る。そんな彼の才能をかってくれる名家出の嬉しい友人もできたが。……ローマの謝肉祭、復活祭のなかで起こる歌姫アヌンツィアータをめぐる思いもかけない事件がアントニオを巻き込む。ローマを逃れてナポリへ、ポンペイへ、ヴェズヴィオ火山へ、ペストゥムの神殿では不思議な盲目の少女と出会う。再びローマを通ってはるか彼方のヴェネツィアへ。そして運命の糸は再び「歌姫」との出会いをもたらす。詳しいイタリア旅行案内としても楽しめる一冊。

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  • 赤い館の騎士…マリー・アントワネットを救え(上)
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    フランス革命が一つのピークに達っした1793年、国王ルイ16世はすでに処刑され、王妃マリー・アントワネットは獄中の身となる。穏健派「ジロンド党」と過激派「山岳党」の覇権あらそいが革命政府の内部で激しさをくわえるなか、反革命の王党派にとっては「マリー・アントワネットを救え」は至上の使命だった。

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  • おしどり探偵(1)
    5.0
    トミーとタペンスという若夫婦が〈国際探偵事務所〉という素人探偵事務所を開設する。二人の唯一の強みは、これまでの探偵小説を全部読破していて、各探偵の探偵術を記憶していることだ。彼らは名探偵の誰かのやり方を頭に浮かべながら、事件の解決に乗り出す。茶目っ気たっぷりのクリスティの面目躍如。ここには8編をおさめた。

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  • 幸福手配師パーカー・パイン1
    -
    「あなたは幸福ですか? 幸福でないかたは、 パーカー・パイン氏にご相談ください」と新聞に広告を出し、この通りの文句を入れた名刺を持ち歩くパーカー・パイン氏。だがこれは慈善事業ではなく、正真正銘のビジネスなのだ。さまざまな悩みを抱えた人物が訪れる。氏はたちどころに核心をつく質問をして、直ちに処方箋を見つけて提案する。これこれの金額でいついつまでにあなたを幸福にしてあげますと言い切るのである。むろん前金でいただく。だがもし失敗すれば返金しますと申し添える。氏は有能な専属スタッフを使って、直ちに「幸福を手配する」…氏は有能な素人探偵でもある。

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  • 江戸の盗賊(一)鳶魚江戸ばなし
    -
    1~2巻550円 (税込)
    江戸以前の盗賊の代表…石川五右衛門、江戸初期の盗賊の代表…向崎甚内(こうさきじんない)、忍びの出の盗賊「乱波(ラッパ)」「出波(スッパ)」にはじまる、江戸前期の興味つきない盗賊史。江戸学の祖、鳶魚(えんぎょ)が語る「江戸の裏側」。

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  • 捕物の話(一)鳶魚江戸ばなし
    -
    1~2巻550円 (税込)
    江戸学の祖、鳶魚(えんぎょ)が口述筆記でまとめた「捕物の話」の前編。町奉行に所属する定(じょう)廻り、臨時廻り、隠密廻りの、いわゆる三廻りの役割と実務をのべたもので、その後の捕物研究の出発点となった記念すべき作品。口述のためもあって、話がよく脱線して横道にそれるが、それがまた楽しい読み物となっている。

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  • 四畳半襖の下張り
    5.0
    永井荷風作といわれる和製ポルノの代表作。作家丸谷才一氏らが弁護側に立って「猥褻かどうか」が法廷で争われたことも有名。

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  • 近代異妖編 岡本綺堂怪談集2
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    「青蛙堂鬼談」の続編で、「こま犬」「異妖編」「月の夜がたり」「水鬼(すいき)」「マレー俳優の死」「停車場の少女」「木曽の旅人」「影を踏まれた女」「鐘ヶ淵」以下、全部で14の怪談を収録。

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  • 青蛙堂鬼談 岡本綺堂怪談集1
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    青蛙堂(せいあどう)主人から案内が来て、行ってみると、「実はこのような晩にわざわざお越しを願いましたのはほかでもございません。近頃わたくしは怪談に興味を持ちまして、ひそかに研究しております。つきましては一夕(いっせき)怪談会を催しまして、皆さまの御高話を是非拝聴いたしたいと存じておりましたところ、あたかもきょうは春の雪、怪談には雨の夜の方がふさわしいかとも存じましたが、雪の宵もまた興あることと考えまして、急に思いついてお呼び立て申したような次第でございます」ということで、一席ずつ怪談話を披露することに…綺堂の怪異談12編。

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  • 茶の本
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    岡倉天心は明治の美術批評家で、日本美術学校(今の東京芸術大学)を創立して初代の校長になった。のちには横山大観らと日本美術院を設立して、日本美術の発展と海外への紹介に力をつくした。そうしたなかで彼が英文で書き、アメリカの出版社から出した日本美術論、東洋美術論がこの「茶の本」。あくまでも「わかりやすさ」を念頭に周到になされた苦心の翻訳である。

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  • 考証 江戸の面影一
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    1~3巻550~660円 (税込)
    私はテレビや映画の時代劇で作られた誤った江戸のすがたを、本来の、ありしままの江戸に戻したい…時代考証の第一人者がつづる「江戸の面影」。上野・谷中・湯島・根津から御徒町・入谷・根岸の里まで。数多くの気の利いた川柳、俳句をちりばめた好個の読み物。

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  • ダフニスとクロエ
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    1巻550円 (税込)
    少年ダフニスは森のなかで山羊に育てられているのを、少女クロエはニンフの洞窟で羊に育てられているのを見つけられた捨て子だった。二人はそれぞれ山羊飼いと羊飼いの夫婦に拾われ、すくすくと育ち、やがて恋心を覚えるようになる。エーゲ海のレスボス島の伸びやかな牧野を舞台に繰りひろげられる神話的・牧歌的な物語。

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  • 813(上)

    813

    -
    ルブランのルパン・シリーズ屈指の長編・名作。「奇巌城」の冒険のあと、ふっつり消息を絶ったルパンが、ケスルバッハというダイヤモンド王の殺害者として急浮上する。ルパンは生きていた! だが「血を見ることを極度に嫌った」ルパンがそんな行動に訴えるだろうか? 「813」とは何か? 国際外交の極秘事項にからんで何かしら暗躍を始めたルパン、一貫してそれを阻止しようとする謎の強敵。ルパンは謀られて獄中に苦悶する……。ルパン翻訳に一生をかけた保篠龍緒(ほしのたつお)の独特の名調子でおくる。

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  • マルテの手記
    -
    パリの裏町のアパートに住む青年マルテは、死と孤独と貧しさを見つめて暮らしている。「手記」は「死」「愛」「孤独」「思い出」「さまざまな旅」を54のパラグラフにつづって、マルテの心象風景を描き出す。

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  • 毛皮を着たヴィーナス
    -
    1巻550円 (税込)
    オーストリア生まれの歴史学者であり、同時に作家でもあったザッヘル・マゾッホ(1836~95)の代表作。被虐的な異常性欲のあらわれを「マゾヒズム」と呼ぶが、この名称は彼の書いた多くの作品にみられるこうした傾向をさして名づけられた。豪華な毛皮の外套を着て、ムチを手にする妖しい女性、そのムチの洗礼を待ち望む男……本書は一種のセクシャル・ファンタジーでもある。

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  • パリの憂鬱
    -
    推敲に推敲を重ね出版の機会を待ち望みながら、ついに詩人の生前には刊行の日の目をみなかった詩集。「パリの憂鬱」は「悪の華」とならぶ、この詩人の代表作である。

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  • 車輪の下
    4.0
    郷里の期待を一身にになって町の神学校へ入学したハンス。そこに待っていたものは、厳格な規律、大人の利己心、友情と裏切り、そして失意とささやかな反抗であった。ハンスは郷里へ帰る。だが、そこも決して心が休まる場所ではなかった。若者の心の彷徨と挫折を美しい自然のなかに描ききった青春小説の代表作。

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  • 日はまた昇る
    3.0
    「ロスト・ジェネレーション(失われた世代)の聖書」とみなされ、独特の「乾いた文体」でヘミングウェーが一躍作家としての名声を確立した処女長編。「武器よさらば」とならぶ生涯の代表作。戦争で性的不能におちいった青年ジェイクはパリ暮らしで知り合った仲間とともにスペインを旅し、釣りを愉しみ闘牛見物に興じるが……虚無のまぼろしはいつまでつづくのか。

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  • カルメン
    -
    コルトバの山中で「わたし」は山賊ドン・ホセに出会った。彼は、かつて自分はれっきとした騎兵伍長であったと告白する。地位も名誉も失い、今の境遇に堕ちてしまったのは、ジプシー女カルメンを愛してしまったためだと――。一人の女性に人生を狂わされ、破滅へと突き進んでゆくホセの運命を鮮やかな語り口で描いた不朽の名作。ビゼーのオペラ「カルメン」の原作である。佳品「エトルリアの壷」も収録してある。

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  • サンフォリアン寺院の首吊り人
    -
    メグレ警視シリーズ。ベルギーに出張中のメグレはぶらりと入ったブリュッセルのカフェで、いかにも失業中という男が3万フランもの大金をポケットから取り出し、くすんだ紙に包むのを見る。男はそれをパリ宛てに書籍小包で送った。メグレは気まぐれ心も動き、男が買ったのと同じ旅行かばんを買って、跡を追う。そして、すきをみてかばんを取り替える。だが、かばんがなくなったと知った男は、やにわにピストルを取り出してホテルの部屋で自殺した! 男のかばんには、一着の古着がはいっていただけだった。

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  • 人間にはたくさんの土地が必要か
    -
    「イワンの馬鹿」と並んで、最も広く知られている民話「人間にはたくさんの土地が必要か」は、ヘロドトスが『歴史』に書いたスキタイ人に関する話から想を得たという。過度の貪欲が人間を破滅に追いやる過程が息詰まるような描写で展開する。鬼気迫る結末は、ロマン・ロランをして、「ほかの民話には見られない芸術」と言わしめた。「人間はなにで生きているか」「火は放っておけば消せない」「愛あるところに神もいる」これら3編の民話もまた、ロシア民衆の愛と実践を通してトルストイの到達した宗教的深さをうかがわせる逸品である。

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  • 鏡の国のアリス
    -
    鏡の裏側の世界、チェスの動きをする世界へ旅するアリス。ハンプティ・ダンプティ、ライオンと一角獣など、異次元世界の生き物と接しながらポーンからクイーンへと成長するアリスを描く「不思議の国」の続編。

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  • 不思議の国のアリス
    3.0
    チェシャー猫、三月うさぎ、ハートの女王など、不思議な生き物の国を旅するアリスの冒険ファンタジー。しゃれや語呂あわせ、童謡などを駆使した機知に満ちたお伽噺を多田幸蔵氏の苦心の訳でおくる。

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  • 脂肪の塊・テリエ楼
    -
    普仏戦争の混乱をのがれてルーアンを発った1台の馬車には、伯爵夫妻、紡績工場主夫妻、葡萄酒卸商夫妻、二人の修道女、若き共和主義者、そして「脂肪の塊」と呼ばれる一人の娼婦が乗っていた。だがプロシア軍に占領された町で難題がふりかかる。プロシアの将校が「脂肪の塊」に一夜の相手を要求し、それを断られると馬車が町を出るのを許そうとしない。馬車の同乗者たちはみな最初は「脂肪の塊」の味方をするが…。この出世作と、娼婦たちの生き様を鋭くえぐった代表作「テリエ楼」を収めた。

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  • 青い鳥
    -
    貧しいきこりの子の兄妹チルチルとミチルはクリスマス・イブの夜、仙女の訪問を受け、その言い付けで「青い鳥」を探しに出かける。「思い出の国」「夜の宮殿」「未来の王国」などを探しまわるが、どこにも「青い鳥」は見つからない。ようやく自分たちの家に帰ってきたとき、すべては夢だったことがわかる。そして「青い鳥」(幸福)は家で飼っていたキジバトだったことを知る…メーテルリンクの代表的な夢幻劇。

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  • フィガロの結婚
    -
    アルマヴィヴァ伯爵は結婚生活に飽き、妻の侍女シュザンヌを誘惑しようとする。シュザンヌは下僕フィガロと相思相愛で、まもなく結婚式をあげようとしているのに……。フィガロはあふれる機知と勇気と行動で、伯爵を徹底的にやっつける。当時の世相、なかでも貴族階級の横暴があばかれ、諷刺のきいた、歯切れのいいやりとりの戯曲になっている。訳者の辰野隆は、この翻訳によって毎日出版文化賞を受賞した。

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  • イワンの馬鹿
    -
    偉大な宗教的思想家でもあったトルストイの民話のうち、世界的に有名な「イワンの馬鹿」をはじめ、ロシアの土の匂いのする民話「ふたりの老人」「名づけ子」の三編を収録。馬鹿なうえに遊んでばかりいるのに、勤勉で野心的な兄たちよりもいつも幸運に恵まれるイワンの生き方を通して、ロシア民衆の善良さと無私無欲の美徳が語られる。随所にロシア的ユーモアと風刺がちりばめられた佳品。

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  • 犬を連れた奥さん
    -
    1巻550円 (税込)
    サハリン旅行後メリホヴォ村に落ち着いたチェーホフは、「六号室」にはじまる円熟期の多くの傑作を書いた。本巻に収めた「箱に入った男」「すぐり」「恋について」の連作を含む5編はこの時期の最後のもの(1898年、作者38歳)。肺を病んだ作者は翌年、クリミヤ半島のヤルタに転地、「可愛い女」「犬を連れた奥さん」の晩年の傑作はここで生まれた。

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  • にんじん
    -
    赤毛のため「にんじん」あだ名をつけられている少年は、生みの母親から愛されなかった。母から難癖をつけられ苛められるにんじんは、嘘をついたり、いんちきな手段を使ったり、またはご機嫌をとったりして自分を守ろうと四苦八苦する。特異な家庭環境におかれた「にんじん」は、やはり特異な子どもなのか? 子どもの不潔さ、残酷さ、うそつき根性などをリアルに描写しながら、なおそこにエスプリと詩情を漂わせたルナールの佳品。

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  • 冬の物語
    -
    シチリア王レオンティーズは親友ポリクサニーズを少しでもながく自分の宮廷に引きとめておこうとして、妻のハーマイオニにその説得役になってくれと頼む。だが妻がやっとそれに成功した時、王の心には、はげしい嫉妬が芽生える…そして思いもかけぬ破局が。シェイクスピア晩年の「和解」の物語。

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  • じゃじゃ馬ならし
    -
    むやみに気の強い女をムチの力をかりて世にも従順な妻に仕立てることに成功する男の話(ペトルーチオとキャタリーナ)と、キャタリーナの妹ビアンカを中心にした洗練された社交的雰囲気を持った恋のかけひき……乱暴な娘がおとなしい妻になる話と、おとなしい娘が強い妻になる話が、おもしろおかしく繰り広げられるシェイクスピアのどたばた喜劇。

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  • 真夏の夜の夢
    -
    アテネの町から少し離れたところにある森。妖精の住むこの森に二組の若い男女がやってくる。互いに愛し合いながら結婚を許されないライサンダーとハーミア。ハーミアを愛する青年ディミートリアス。その彼に片思いをするヘレナ。追いつ追われつ、夜の森の中を若い4人はさまよい、やがて疲れて眠ってしまったとき、いたずら者の妖精パックが登場。「ほれ薬」を男の目に注ぐのだが、相手をまちがえて、とんだ騒ぎがもちあがる。愛と幻想にみちたコメディ。

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  • ウィンザーの陽気な女房たち
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    小さな田舎町ウィンザーを舞台に、やくざで道化的な好色漢フォルスタッフが二人の夫人に言い寄ることで引き起こす「てんやわんや」。笑いとペーソスとドタバタ騒ぎのシェイクスピア喜劇の傑作。

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  • ロミオとジュリエット
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    運命の悲しい星の下、敵同士の家に生まれたロミオとジュリエット。夜のやみにまぎれてしのび込んだロミオはバルコニーのジュリエットと愛の言葉をかわし、ロレンス神父の助けを借りてひそかに結婚の約束をとりかわす。おりもおり、ロミオはジュリエットの従兄ティパルトを殺し、追放されてしまう。ロレンス神父は苦肉の策を弄するが……あまりにも有名なシェイクスピアの恋愛悲劇。

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  • リチャード3世
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    醜く生まれついたリチャードは、自分を呪い、世の中を呪い、あらゆる権謀術数を弄して、野心と復讐心にもえてつぎつぎと悪事を重ねる。妻を殺し、友を殺し、部下を殺し、幼い皇太子兄弟を殺し、国王にまでのぼりつめる。だがリチャードはつねに孤独である。彼のそばに現われては呪いの言葉を投げかける故ヘンリー六世王妃マーガレット、彼に肉親を殺され嘆きと悲しみのなかに沈む人びとの呪詛。近代的悪人像を描くシェイクスピア史劇の傑作。

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  • ヴェニスの商人
    -
    アントーニオは友人バッサーニオのためにひと肌ぬいで、ユダヤ人金貸しのシャイロックから多額の借金をする。「期日までに返せなければ、あなたの肉一ポンドを胸のところからいただきます。いえ、これはほんの遊び心ですがね」シャイロックはそう言ったが、心にはアントーニオ対する深い恨みをいだいていた。明治以来、日本では最も上演回数の多いシェイクスピア劇。

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  • お気に召すまま
    -
    アーデンの森を舞台に軽妙洒脱に取り交わされる4組の男女の恋のかけひき。恋人同士の追いかけごっこも、権力争いも、兄弟の憎しみも、ついにはすべて解決して一大饗宴となって終わるファンタジック喜劇。ときおり挿入されるピリッと辛みのきいたせりふや、どたばたやりとりのおもしろさによって知られる、シェイクスピア喜劇の代表作。

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  • マクベス
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    雷鳴とどろく荒野に突如あらわれた三人の魔女。魔女たちは凱旋中のマクベスと友人バンクォウに二人の運命を暗示する。その一つ「コーダーの城主になる」という予言が現実となったとき、マクベスの心は野心のとりことなる。マクベス夫人は夫をそそのかす。マクベスはダンカン王暗殺を皮切りにつぎつぎと悪事を重ね、友人バンクォウをも殺害する。だが、心の平静は失われる。マクベス夫人もおどろおどろした幻覚の虜となる。それにもめげず、マクベスは苛烈な闘いへと突き進む。緊迫感にみちた見事な悲劇。

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