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  • 水上のパッサカリア
    3.0
    都会を遠く離れた高原の湖畔で、自動車整備士の大道寺勉(だいどうじつとむ)は、ひと回り近く年下の女・菜津(なつ)と飼い犬のケイトと、世間から身を隠すように暮らしていた。だが、菜津が不慮の事故死を遂げてから、勉の静かな生活が一変する。かつて勉が関わっていた“グループ”の仲間が現れ、菜津は謀殺されたという……。男女の愛を細やかに綴った、切なく美しい傑作ハードボイルド!
  • 十津川警部 愛と死の伝説(上)
    -
    能登と青森の観光地で、若い女性の惨殺死体が連続して発見された。捜査を開始した十津川は、一見、つながりがなさそうに見える二つの事件の背後に、摩訶不思議な「天の浮舟」伝説があると推理する。刑事たちは伝説を追い、四国・剣山へ飛ぶが、そこでも新たな死体が待ち受けていた……。古代ロマンに彩られた、日本全国の“聖地”で起こる連続殺人に、十津川が挑む!
  • 花の棺
    3.5
    華道・東流の小川麻衣子が毒殺された! 京流の久条麗子とともに、華道界をになうホープだった彼女こそ、名探偵・キャサリンが華道を習うはずの人であった。真相を探るうち第二の殺人が……。巨大な女の帝国の、裏面に渦巻く、醜さ、欲望、そして殺意! 舞台は京都。大胆なトリックが冴えわたる、傑作推理小説。
  • 惨劇アルバム
    3.6
    なぜわたしの人生には、幸せなことしか起こらないのか? 美咲は、古びたアルバムを開いた。彼からのプロポーズ、大学合格……そこには様々な幸福の光景が。ところが、一枚の写真から蘇ってきたのは、(自分は幼い頃に死んだ)という、あまりにも鮮明な記憶だった。混乱する美咲に母が語り始めた、戦慄の「家族の物語」とは? 悪夢と惨劇に彩られた恐怖の連作集。
  • 伊勢・志摩殺人光景
    3.0
    豊科の運送会社社長・福沢正澄が、刺殺死体となって発見された。正澄は山から帰宅したところを襲われたと見られるが、同居する父親・寛文も姿を消していた。福沢家がこの地に移ってきた38年前に、何が起きたのか。父子の「過去」を追って、伊勢・志摩に飛んだ刑事・道原伝吉の捜査が、事件の発端となった驚愕の事実を明らかにする! 名匠が描く傑作長編推理!
  • 倉敷・博多殺人ライン
    -
    「投稿作品のアイディアを盗まれた」――美緒(みお)の勤める出版社に人気作家を告発する手紙が届いた。まもなく、博多に出張中の他社の編集長が倉敷で殺された。さらに作家自身にも「天誅(てんちゅう)」を予告する脅迫状が! 壮(そう)と美緒は調査に乗り出すが、脅迫状の差出人は既に亡く、編集長殺しの最有力容疑者も他殺体で発見された……。壮の頭脳が解き明かす連続殺人の哀しい真相とは!?
  • 平城京殺人事件~「長屋王の変」異聞~
    -
    長屋王・発願(ほつがん)の写経に携わった下級官吏・東人(あずまひと)は、長屋王の付した跋文(ばつぶん)に秘かな危惧を抱く。やがて、身分の壁に出世の望みも絶たれた彼の前に、予期せぬ運命が。一方、天武天皇の皇子・新田部(にいたべ)は死の床で長屋王の変を回想していた。生涯一度の一族繁栄の好機を逃したことに後悔しつつ……。権勢をほしいままにした長屋王を自尽(じじん)に追い込んだ真相とは?
  • 萩・津和野殺人ライン
    -
    黒江壮が、婚約者・笹谷美緒を連れて山口県萩市に帰郷した。生涯忘れえぬ楽しい旅になるはずであったが、ひとりの男が萩城跡で殺されたことで事態は一変してしまう。その男は壮の親戚が経営するホテルの宿泊客だった。そして、この殺人には7年前に当時の宿泊客と駆け落ちしたホテルの長女が係わっていることが判明。さらに――!? 壮&美緒シリーズ、屈指の傑作!
  • 伊良湖・犬山殺人ライン
    -
    恋人の壮(そう)と赤坂のホテルで食事をした美緒(みお)は、その帰り際、殺人事件に遭遇する。ホテルの一室で発見された被害者は岩手県議の男。現場には《伊良湖(いらご)岬の闇を照らせ》と書かれた紙が残っていた。目撃者は、被害者の部屋を若い女性が訪ねていたと証言し、死体発見者のフロント係は謎の電話があったと明かす。そして美緒は、ある知人の奇妙な行動を目撃していた……!?
  • 能登・金沢30秒の逆転
    -
    能登半島・灘浦海岸で、県立金沢第一病院の薬剤師・君原由紀恵の死体が発見された。七尾中央署の島中は、由紀恵の部屋のカレンダーに、謎のSの文字を発見。捜査の結果、二人の容疑者が浮上する。だが、半年後、その一人が殺され、しかも、新たな容疑者には鉄壁のアリバイが! Sとは誰か? 「きらめき4号」30秒のトリックとは? 謎の人物・Sを追え!
  • 男女の接点
    5.0
    私は、今まで悦(よろこ)びの世界を知らなかった! 離婚間もない丸山由香は、親友・高見洋子の夫と陶酔の極みに溺れた。驚いたことに、由香に彼を推奨したのは、ほかならぬ洋子自身だった! 二人の痴態を眺めれば、自分も欲情すると洋子は言うが……。奇態としか思えない官能の世界を、そうと知りつつ貪(むさぼ)り尽くす人間の性。好評『男女の原点』に続く、実録的小説!
  • 崩壊~「窓際の狼」シリーズ~
    3.5
    東阪広告第2SP局部長・館脇一輝は、社長・種田誠に、労働組合委員長・黒川武雄の懐柔を頼まれた。リストラを推し進めんとする種田に対し、黒川がそれに強硬に反対しているのだ。渋々その依頼を引き受ける館脇だったが、黒川の裏には、さらに大きな野望が蠢いていた……。現在の企業と人間を描破! 「窓際の狼」シリーズ第3弾。
  • 水の迷宮
    3.6
    3年前に不慮の死を遂げた水族館職員の命日に、事件は起きた。羽田国際環境水族館に届いた一通のメールは、展示生物への攻撃を予告するものだった。姿なき犯人の狙いは何か。そして、自衛策を講じる職員たちの努力を嘲笑うかのように、殺人事件が起きた。すべての謎が解き明かされたとき、胸を打つ感動があなたを襲う。ミステリー界の旗手が放つ奇跡の傑作!
  • 越前の女~東尋坊殺人事件~
    -
    祖母は座礁した駆逐艦乗組員を、母は福井大地震で負傷した男性を、身を挺して救出した。そして娘・亜紀の運命は……。奇岩で有名な景勝地・東尋坊で、亜紀の夫の死体が発見された! 他殺と信じる亜紀は、十五年後、数少ない手がかりをもとに調査をはじめるが……。時を超えて展開する女たちの壮大な物語。鮎川賞作家が描く本格&旅情サスペンス大作!
  • 河童淵(かっぱぶち)~岡っ引き源捕物控(七)~
    -
    堀切村の女が河童に襲われた。源次と手下の助三は、同心・岡崎敬次郎の命で騒動のあった河童淵へ赴く。探索中、菅笠をかぶった色白の男が浮かぶが、その後、別の女が河童に襲われ悪戯(いたずら)された。さらに芝居小屋で河童の人形を作っていた男が何者かに殺された。すべて河童の仕業なのか。源次と助三は、殺しの下手人と河童の謎を追ってひた走るが……(表題作)。
  • 三十秒のラブ・ソング
    3.0
    あの最高にクールでかっこいい不良が帰ってきた! CFディレクター・流葉爽太郎(ながればそうたろう)は、ある事件のため3年も業界から遠ざかっていた。仲間たちと湘南へ移り住み、釣り三昧(ざんまい)の日々を送る爽太郎の元へ、とんでもなく危(ヤバ)い仕事が飛び込んできた──。洒落た会話に、胸のすくファイト、そして心に染みるとびきりの恋……。潮風の香り漂う待望のシリーズ!
  • 地獄舟~天保悪党伝~
    -
    幼い頃、お庭番だった父から武芸十八般を指導された伝蔵は、父の急死後、母と共に役宅を出た。16歳の時に母が流行病(はやりやまい)で死ぬと、伝蔵は家督を捨て無頼の徒の群れに飛び込み、悪事の限りを尽くす。そんな心のむなしさから、世間の厄介者を秘かに始末することを思い立ち、悪党狩りを開始するのだった。謎あり、活劇あり、人情ありの痛快時代小説!
  • 蜂須賀小六(一)~草賊の章~
    5.0
    群雄割拠する濃尾の地に、頭角を現わした草賊・蜂須賀小六。いずれの勢力にも属さず、乱世を生き抜き東奔西走する小六父子が、秀吉を擁して天下取りの舞台で活躍する姿を描いた戦国歴史ロマン。〈全3巻〉
  • シュリーマンの財宝
    -
    飛騨高山のホテルで、美術商・八島恭三が変死体となって発見された! 八島は、シュリーマンがトロヤ遺跡から発掘した幻のプリアモスの財宝を売ろうとしていたらしい。事件の背後に、この莫大な秘宝の謎が……? 事件の真相を追い、赤かぶ検事こと柊茂(ひいらぎしげる)と榊田(さかきだ)警部補は、ヨーロッパへと飛んだ! 赤かぶ検事に最大の危機が迫る。初の長編となったシリーズの原点とも言える本!
  • 江戸の大山師~天才発明家・平賀源内~
    -
    四国高松藩の下級武士の家に生まれた平賀源内は、長崎で混血の花魁を連れだし、江戸へ出た。家業も家督も捨て、気ままな男やもめの源内だが、いい女にはすぐ靡く。彼は老中・田沼意次の庇護の許、天性の才覚を発揮して本草学、物産学、文学、更にはエレキテルの発明と一攫千金の夢を追いつづけるが……。日本の発明王にして稀代の好色漢・平賀源内の破天荒な生涯。
  • 浅見光彦のミステリー紀行 総集編I
    3.0
    「本書に書き綴られたエッセイは、内田康夫という実作者の本音であることも事実です。創作の背景にあるものを、包み隠さずさらけ出してもいます。これから内田作品を読もうと思って下さる方への道案内になれば幸甚。あるいは、これからミステリーでも書いてみるかと思っている若い人の、何らかの指針になればと思います」(著者) 大好評シリーズ、総集編第1弾!
  • 秋田殺人事件
    3.0
    〔警告、秋田には魔物が棲んでいる。〕巨額の使途不明金問題で大揺れの秋田県に、副知事として赴任する望月世津子に届いた、不吉な警告文。大学の後輩である世津子の身を案じた浅見陽一郎は、弟の光彦に私設秘書としての同行を依頼した。 さらに二つの不可解な自殺事件が……。 旅情ミステリーと社会派の見事な融合。ボディガード・浅見光彦の名推理が巨悪を暴く!
  • 一鳳を得(う)る~御算用日記~
    4.5
    2人の姉がつくった借金を返すために、幕府御算用者の職を務める生田数之進(いくたかずのしん)は、友の早乙女一角(さおとめいっかく)とともに、出羽国花沢藩の藩邸に潜入した。前藩主の急逝後、家督を継いだ嫡男が、将軍家へのお目見えを果たしていないのは、なぜか? そして、藩主然と振る舞う江戸家老の目論見は? 「千両智恵」の数之進が、身分を超えた恋の思いに身を焦がす、大好評シリーズ第7弾!
  • 春風を斬(き)る~御算用日記~
    5.0
    幕府御算用者の生田数之進と早乙女一角が潜入した仙石藩は、正月の門松すら立てられない貧乏藩だった。藩財政を破綻させた真の原因は何か? 姿を現さない藩主・忠輝の行方は? そして、江戸の町を騒がせる「髷(まげ)切り魔」の正体は? 錯綜する謎を数之進の千両智恵が解いたとき、悪の謀(はかりごと)が、打ち砕かれる! 時代人情小説に新風を吹き込む大好評シリーズ第5弾!
  • 荒鷲スーパーウェポン
    -
    「バスッ、バスッ」数発の銃声が、金井(かない)大輔総理を襲った。総理を守っていたSPは全員即死。警察は新たに、総理を守る攻撃型SPとして、鷲津勇人を任命した。調査を進める鷲津は、この事件の裏に、第3次世界大戦につながりかねない国際問題の存在を知る。日本の危機は救えるのか? 通称荒鷲、あらゆる格闘技に精通した人間凶器ニュー・ヒーロー、ここに誕生!
  • 陪審15号法廷
    4.0
    日本でも陪審裁判が行われていた、昭和4年の京都。銀行頭取が殺害され、邸(やしき)に放火される事件が起きた。被告人である頭取の妻の愛人は、無実を主張。ところが、被告側の有力証人が、衆人環視(しゅうじんかんし)の法廷で射殺されてしまった! 廷内にピストルが持ち込まれた形跡はなく、発射音を聞いた者もいない。どんでん返しに次ぐどんでん返し――著者渾身(こんしん)の異色法廷ミステリー!
  • 愛と悲しみの墓標
    -
    独身の実業家、五十嵐恭が毒殺された。容疑がかけられたのは、残された3人の愛人だった。相続権はなくても、彼の子供を妊娠していれば、莫大な遺産が転がり込むのだ。十津川警部と亀井刑事は愛人の一人、モデルの藤原さつきを追うが、さらに、第2、第3の事件が起こり……。やがて十津川は、裏で糸を引く狡猾な真犯人の存在に気づく。手に汗握るサスペンス長編!
  • 山内一豊の妻の推理帖
    3.3
    「ご亭主殿は、一国一城の主になるおかたです」織田家馬廻役で禄高五十石にすぎない山内一豊を内助の功で出世させた妻・千枝。「賢妻」は実は名探偵でもあったのだ! 織田、豊臣、徳川と天下人が入れ替わり、裏切りと密約が横行する戦乱の時代。次々と起こるお家の一大事を、閨の交わりの後に生まれる妻の名推理で、一豊は解決に導く。鯨流歴史ミステリの真骨頂!
  • 神津恭介、密室に挑む
    3.7
    眉目秀麗(びもくしゅうれい)、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介(かみづきょうすけ)。彼が挑むのは密室トリックの数々。鍵の掛かった部屋の外に残された犯人の足跡、四次元からの殺人を予告する男……。不可解極まる無数の謎を鋭い推理でクールに解き明かす! いつまでも燦然(さんぜん)とした魅力を放つ神津恭介のエッセンスを凝縮した六つの短編を収録。傑作セレクション第1弾!
  • 衛星を使い、私に
    3.8
    パーキング・エリアで、人の指先が発見された。事故? それとも……。自動車警邏隊の女性警官クロハは、ネット上に手がかりを残して消えた一人の男の存在に気づく(表題作)。夜の幹線道路で起きた凄惨な衝突事故。運転手はともに死亡していた。現場の痕跡からクロハが見抜く衝撃的な真実とは?(「雨が降る頃」)。『プラ・バロック』以前のクロハの活躍を描くシリーズの原点。
  • 二十歳の変奏曲
    4.0
    昭和18年。大学生の五十嵐聡(いがらしさとし)は、看護婦の北野由紀江(きたのゆきえ)と恋に落ちる。だが、折からの戦争が彼らを引き裂いた。聡は学徒動員で徴集され、由紀江は疎開先の病院で働く。離ればなれの日々が続くなかで、いつしか手紙のやり取りも途絶えてしまった。やがて運命に翻弄(ほんろう)された二人は紆余曲折のすえ出会うが、そこに待ち受けていたものは……。感涙に咽(むせ)ぶラブ・ストーリー。
  • 天下を善くす~御算用始末日記~
    4.0
    尊皇攘夷の風が吹く幕末。武士たちは生活の拠り所を失いつつあった。かつて、幕府御算用者として諸藩を救った生田数之進と盟友の早乙女一角。二人は、13代将軍家定御台所の天璋院篤姫から葵の御紋が記された手札を託された。徳川の時代が終わろうとする混迷の江戸で、再び彼らが「千両智恵」を駆使し、武士に生き方を指南する。「御算用日記」シリーズ新展開。
  • 和時計の館の殺人
    3.3
    田舎町の旧家・天知家で遺言が公開された夜、事件は起こった! 一人、また一人と凶行に倒れる相続人たち――。遺言の内容は決して殺人を引き起こすような内容とは思えなかったのだが……。弁護士・森江春策が、連続殺人事件の深層に切り込んでゆく! 屋敷を埋め尽くした和時計に隠された秘密とは? 魅惑的な謎と鮮やかな論理に彩られた本格推理の金字塔!
  • 散る。アウト
    4.0
    ふとした気の迷いから先物取引に手を出し、家族も仕事も無くした木崎耕平。居場所もなくした耕平の目の前に現れた男・尾形は、彼に偽装結婚を持ちかける。話に乗った耕平は、モンゴルへ。偽装結婚の相手・ダワのひたむきな姿に次第に自分の中の何かを取り戻していく耕平だったが、マフィアの抗争に巻き込まれ、ダワたちと共に極限の逃避行に身を置くことになる!
  • もう一度会いたい
    4.0
    引きこもり生活を送る悟史は、ある晩、アルツハイマー病を患う源一郎と出会う。結婚の約束を果たせなかった女性に謝りたい。そんな源一郎の「最後の望み」を叶えるため、悟史は手がかりを探る。女性の消息を辿ると、ある殺人事件とのつながりが浮かび上がる。悟史は、源一郎が抱える慚愧の念を晴らすことができるのか!? そして殺人事件に隠された意外な真実とは――。
  • アリバイ崩し~ベストミステリー短編集~
    4.0
    大阪・枚方のアパートで女性が殺害された。恋人が容疑者としてほぼ確定していたが、スクープを狙う新聞記者の私は、事件を追ううちに真犯人と思しき人物に辿りついた。しかし、彼には二重のアリバイが――。(「北の女」)。堅物刑事が鉄壁のアリバイに挑む「汚点」ほか凝縮された鮎川ミステリー短編五編。鮎川作品の面白さが倍増する未収録エッセイを特別収録。
  • 砂の城~鬼貫警部事件簿~
    3.3
    早朝の鳥取砂丘に突き出た“足”。マネキンかと思われたその足は女性のものだった。被害者は高校の女性教師、一緒にいたはずの男は失踪していた。容疑者として浮かんだのは、かつて被害者と交際していた画家。しかし、その男には鉄壁のアリバイが。捜査は行き詰まり、名刑事・鬼貫に依頼がきた。容疑者と鬼貫の熱き攻防。真犯人は誰か。鬼貫警部シリーズの名作。
  • 早春に死す~鬼貫警部事件簿~
    3.7
    その屍体が発見されたのは、寒さの厳しい早春の朝、東京駅八重洲口にほど近い工事現場だった。まもなく殺人容疑者は捕らえられたが、推定される兇行時刻にその男は列車に乗っていた。確かな証人のいる完全なアリバイに、鬼貫警部は断念の瀬戸際まで追い込まれるが……。鮎川“本格”の独壇場、鉄道アリバイ・トリックを、明晰な推理が崩していく傑作短編集!
  • 白昼の悪魔~鬼貫警部事件簿~
    3.7
    若い女性の絞殺死体が発見された。現場は湿地帯だったため、残されたいくつもの跡から、犯人は自動車で乗りつけ下車して間もなく犯行に及んだことが了解された。くわえて、被害者のシャツに刺さっていたネクタイピンの線から容疑者が浮上。すんなり解決かと思いきや、事件は意外な方向に展開して……。練りに練られたアリバイ・トリックに名探偵・鬼貫警部が迫る!
  • 奥方様は仕事人
    3.2
    八丁堀同心の妻、留以。婚家では、夫を献身的に支え、姑や小姑との折り合いに四苦八苦する愛らしい奥方様。だが、剣術小町と称されるほどの武芸の腕前を持ち、両親を殺めた夜盗への復讐心を静かに燃やし続ける別の顔も持っていた――。留以が知り合った菩薩先生と慕われている女医者に、毒入りの薬を処方した嫌疑がかけられる。著者渾身の新シリーズ第1弾!
  • 石に匪(あら)ず~御算用日記~
    -
    紀伊国水原家は10年前に2万両あった借財を完済。今では5万坪の下屋敷を構え、贅沢を奨励する質素倹約禁止令を藩士に申し渡している。莫大な資産を得た秘密を探るために、数之進と一角は水原家に潜入。家老格である篠田卯十郎の商才によるものだと突き止めるが……。なかなか姿を現さない「鯨商人」の謎に迫る! 数之進の「千両知恵」が冴える大好評シリーズ!
  • 甚を去る~御算用日記~
    -
    近江国丸池藩市橋家。花の道楽に耽る大殿の長重の後を継いだ長昭の代になって3年で、借財を返し、社倉米を2万石も積み上げた秘密は何なのか? そして、病届けを出して姿を見せない長昭の行方は? 友の早乙女一角とともに潜入した幕府御算用者の生田数之進は、御禁制の鉄砲に絡んだ陰謀の手がかりをつかんだ――。ますます人気絶頂の大好評シリーズ第12弾!
  • 駑馬十駕(どばじゅうが)~御算用日記~
    -
    老中首座・松平信明の策謀と、姿を見せぬ大藩の思惑。幕府御算用者の生田数之進が潜入した信濃国藤吉藩は、三派に分かれた御家騒動の渦中にあった。座敷牢に押し込められた前藩主・折原忠晴が守っているものは何か? そして、敵方に廻った竹馬の友との対決の行方は? 胸が熱くなる「人の情け」と、目から鱗の「千両智恵」がたっぷりつまった大好評シリーズ!
  • 護国の剣~御算用日記~
    5.0
    尚武の気風を誇る肥後国人見藩では、急逝した前藩主の近習二人が、御法度の殉死を犯したとの疑惑が持たれていた。友の早乙女一角とともに潜入した幕府御算用者の生田数之進は、御家乗っ取りを狙う老中首座・松平信明と「交ざり者」の企てを阻止できるのか。姿を見せぬ前藩主の弟。そして、人見藩の至宝、幻の花とは何か。人気絶頂の大好評シリーズ、待望の第10弾!
  • 星星の火~御算用日記~
    5.0
    藩の重職3人が不審な死を遂げ、藩主・太田信親も病に倒れた越後国春海藩。幕府御算用者の生田数之進が、友の早乙女一角とともに潜入した春海藩には、わずか二歳の若君を守って、御家のために尽くそうとする、けなげな少年武士たちがいた。そして、悪の黒幕、老中・松平信明との対決! 星星の火は、やがて大きくなり、燎原の火となるのか。大好評シリーズ第9弾!
  • 径(こみち)に由らず~御算用日記~
    5.0
    幕府御算用者の生田数之進が、友の早乙女一角とともに潜入を命じられた丹後国鶴川藩は、この5年ほどの間に、借財を半分に減らしていた。女色に耽り、芸事を好む藩主・牧原英成は、本当にうつけなのか、それとも……。豊かに見える藩に隠された真実とは何か? 藩の裏帳簿「西施帳」とは何なのか?数之進の新たな恋の予感を告げる、大好評シリーズ第8弾!
  • 長官狙撃
    3.0
    地下鉄を襲う毒ガステロ。そして警察庁長官狙撃事件! 逮捕された教祖を奪還するため、カルト教団の武装組織〈聖徒軍団〉が猛烈なテロを仕掛ける! 日本海では、巡視艇に追われた〈軍団〉が機雷を海中に投棄し、惨事を引き起こした。最終戦争を画策する〈軍団〉と公安警察の息詰まる攻防! 想像を絶する最終兵器とは!? 男たちの熱き闘いを描ききる傑作長編!
  • A HAPPY LUCKY MAN(ア・ハッピー・ラッキー・マン)
    3.0
    県人会の学生寮で、管理人が緊急入院。留年必至のレポート課題をかかえる、お人好しの寮長・柳瀬幸也が代役を仰せつかることに。飯の支度や便所のつまりぐらいはなんとかなるが、ライバル寮との喧嘩騒ぎや、恋のもつれに、痴漢冤罪まで――。次から次へと難題続出! はたして、幸也に未来はあるのか!? 愛と涙と笑いがいっぱい! スラップスティック青春小説。
  • おんなの条件
    -
    小谷敬子は昼はOL、夜は大学生。明るい彼女に忌まわしい秘密がある。中学時代、遠戚の石崎淳に暴力で犯されたことだ。そのため、現在の恋人花田英昭の胸に素直に飛び込んでいけない。やがて敬子は完全結合がなく、処女であったと証明される。ところが今度は花田に困った噂が……。誰もが苦悩する結婚への道を探る恋愛傑作小説。
  • 雨 の 扉
    -
    「雨さえ降れば……」「そう思っているうちは、あなたはここからは抜け出せない。雨なんて、自分で降らせるものよ」迷っている時間などない。自分で決めたことを信じて歩きつづけなければ……。絡み合う時空と人物が、読む者を心地好く幻惑する。人生の境目で、気づけば何かを失っているやるせなさと、それを乗り越える興奮を贈る、切なく温かい恋愛物語。
  • 慶安太平記
    3.0
    東海道は由比の宿。才気煥発な紺屋(こうや)のせがれである与四郎の夢は「公方様になる」ことだった。彼は、長じて由比民部之助橘正雪(ゆいみんぶのすけたちばなのまさゆき)と名を改める。由比正雪である。泰平無事の世とはいいながらも、巷には多くの浪人があふれ、時の執政に対しての不満が鬱積していた。幕府の転覆を企てた憂国の軍学者の、その波瀾万丈の生涯を描いた傑作時代小説。「慶安事件」始末記!
  • 探偵事務所23
    4.0
    田島英雄(たじまひでお)は、特別に拳銃所持を許されている腕利きの探偵だ。田島の事務所に、警視庁捜査一課からとびきりハードな仕事が飛び込んだ! 殺人容疑で逮捕された男が釈放される。男には拳銃密売容疑もかかっているが、物証はない。囮(おとり)となって密売組織に潜入し、組織壊滅(かいめつ)に一役買って欲しいというのだ。ヤバ過ぎる任務に田島の豪腕が唸(うな)る! 著者会心の連作集!
  • 人 狩 り
    -
    「大和興業に潜り込んでくれ」三光組の依頼を受けた一匹狼のプロ・水野雅之(みずのまさゆき)は、用心棒として大和興業の中枢(ちゅうすう)に入り込んだ! 狙いは拳銃の入手ルートを潰し、仲間割れを起こさせること。凄まじいまでの銃の腕と抜群の頭脳を武器に、水野は組織に次々と罠を仕掛けていった──。疾走(しっそう)する暴力! 炸裂(さくれつ)する銃弾! 圧倒的な迫力に満ちた、大藪春彦初期の傑作長編!
  • 虚業紳士~兜町を揺さぶった闇の男たち~
    5.0
    住宅・マンション分譲・ゴルフ場開発……。商才と有力者のコネに恵まれ、大峰秀直のビジネスは破竹の勢いで拡大しつづける。彼は資金力をつけると、上場企業株の買い占めに乗り出す。さらにその野望は大仕手戦へと向かう……。だが、巨額の資金繰りに窮して追いつめられた大峰は、一か八かの賭けに出た……。野望の実現へと突き進んだ男の半生を描く出色の経済小説。(『バブルの帝王』改題)
  • 狼(ウルフ)のユーコン河(リバー)
    4.0
    昭和17年3月、アラスカにおける日系人の強制収容が始まった。徹底した日本人狩りで氏家沖之介は検束され、妻・マリーは陵辱された! マリーは氏家の救出を依頼するため、〃ユーコン狼(ウルフ)〃こと、戒能兵馬を捜しに死の荒野へと旅立った。執拗な追跡隊、そして巨大な灰色熊(グリズリー)が襲う。極限状況下の男女の葛藤と、伝説の〃ユーコン狼〃の活躍を描いた長編大脱走ロマンの傑作!
  • 湿 地 帯
    -
    大同銀行の秘書室副部長・三浦昭二は、政界担当実務、実態は政治献金を政治家に届ける役目を命じられていた。ある日、その三浦に、保守党の代議士秘書から電話がかかった。厚かましさと押しの強さで有名な、通称ナベヤス。話を聞くうち、三浦は蒼(あお)ざめた。――巨額の金をめぐって生まれるどす黒い野望。永田町という湿地帯。銀行と政界の癒着を鋭く抉る問題作。
  • 兜町(かぶとちょう)物語
    -
    興業証券の危機的な経営を再建するため、もちまえの剛腕を買われて大抜擢をうけた谷川。彼は経営陣を刷新し、首位野村證券の牙城(がじょう)に肉迫した。――ルポライターの安部は、超特ダネ山一證券の経営危機を追ったが、地方紙の報道協定破りで夢破れ、作家への道を狙っていた。2人の男がそのとき出会った。苛烈(かれつ)な競争に明け暮れる兜町の舞台にぶつかりあう、男たちの夢。
  • 支店長の遺書~憤死~
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    東京新宿で、中野区の区会議員の変死体が発見された。捜査の結果、この事件の二カ月前に焼身自殺した筑波銀行新宿支店長との関連が浮かんだ。議員らにだまされ、二億円もの不正融資をさせられたとの抗議の遺書。しかし銀行は、スキャンダルを恐れ、事件をうやむやに処理していた。現代の聖域、銀行の知られざる内幕に、鋭いメスを入れた企業推理小説の傑作。
  • 動 機
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    銀行の取締役が、週刊誌記者を刺殺! 二年前、本州銀行の支店長を務める亘理靖皓は、数日後の株主総会で取締役昇進が確実になっていた。気の遠くなるような出世競争に勝ち抜いた亘理にとっては、まさに春の到来だった。そんな彼に、週刊誌から取材申込みが。亘理個人の醜聞をつかんでいるという……。陰謀渦巻く銀行の暗部を、企業小説の旗手が鋭く抉った傑作。
  • 偶像本部
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    巨大メーカー・ホウトク自動車の労連会長・大宮英樹は、社長の人事を左右するほどの絶大な権力と、大邸宅や大型ヨットまで持つ労働貴族であった。若き労連書記・山脇徹夫はある日、大宮からシンガポール新婚旅行をプレゼントされたが、ハネムーン中に東京で殺人事件が!……ここには恐るべき陰謀が隠されていた。巨大労組の実態に鋭く迫った企業推理小説の傑作。
  • 冷血集団
    -
    メーカーとしては中堅のタカシマ工業は、資金繰りに窮し、倒産寸前だった。36歳の二代目社長・高島正章は、わらをもつかむ思いで、〃経営コンサルタント〃志賀乙彦に援助を求める。だが、志賀グループこそ、天才的な〃会社喰い〃のプロを集めた〃整理屋集団〃であった。苛烈な企業戦争を舞台に、戦慄の経済知能犯罪を描く、斯界の第一人者による渾身力作!
  • 非常勤取締役
    -
    突然、非常勤取締役に左遷された熟年ビジネスマンの不安、失意、あせりが招いた思わぬ悲劇(「非常勤取締役」)。出世コースを歩みつづけるエリートの影で、二十五年間も踏みつけにされた男の意外な報復(「黒い結晶」)。――現代社会の複雑さ、限りない欲望に身を灼く人間の姿を、迫真をもって描き尽くす傑作企業推理小説!
  • プワゾンの匂う女
    3.0
    毒という名の香水、その匂いが漂うとき、男が死ぬ。小泉哲夫は、銀座のクラブ〃アビシニアン〃に社用で通ううち、新人ホステスのグレに魅かれていった。プワゾンを愛用していること以外、グレの素性は謎。ある夜、二人は山中湖にドライブに出かけたが、翌朝、多量の睡眠薬を服用した小泉の溺死体が発見された。グレの行方は……? 戦慄の傑作サスペンス小説。
  • 京都「洛北(らくほく)屋敷」の殺人
    -
    底冷えのする京都・八瀬(やせ)の広壮(こうそう)な屋敷に続発する怪異。石灯籠(いしどうろう)が宙を舞い、池の鯉は一夜にして全滅……。それは名門・洛北家を舞台に起こる連続殺人事件の前兆だったのか。最初の犠牲者は女当主の亜矢子(あやこ)。その後も一人、また一人と……。出入りの庭師・松原桜子は、洛北家の娘・千夏(ちなつ)のために謎に満ちた事件に挑んでいく。著者渾身(こんしん)の京都本格ミステリー!
  • 悪魔の階段
    -
    美貌(びぼう)の若き未亡人・石立香代子(いしだてかよこ)の前に、突然現われた初恋の人・小笠原竜二、二人には数奇な過去があった。二年前、香代子は自動車事故で夫を亡くし、竜二も妻を何者かに惨殺されていた。偶然の再会に、香代子は秘めた想いを一気に募らせ、竜二の持つ〃男〃の魔性の虜になる。淫(みだ)らな〃白い獣(けもの)〃に化身する女、性の奉仕者となる男。悦楽に溺れる二人の背後で蠢(うごめ)く事件の謎!?
  • 悪魔の誘惑
    -
    写真の裏に謎の文字が! これこそ暴漢に襲われ失明の末、自殺した夫による、犯人告発の伝言(メッセージ)ではないのか? 麻衣子は、事件の鍵を握る西ノ園誉人に接近。二人きりで一カ月間のヨット航海に出る機会をつかむ。……めくるめく性の歓喜に翻弄される麻衣子! 男はある重大な秘密を打ち明けようとするが……。
  • 別人の旅~私的休暇白書~
    -
    部付次長の花山(はなやま)は、勤続30年のリフレッシュ休暇を取っていた。その夫人から“至急、夫に連絡を取りたい”と会社に電話が入る。花山は休みの前、部下に、「かみさんには出張ということにしてあるのでその点はよろしく」と言っていた。愛人とも別れていた男が過ごした休暇には、思わぬ展開が……(「別人の旅」)。さまざまな勤め人が、それぞれの休暇で体験する非日常的事件。
  • 太閤暗殺
    3.8
    ようやく授(さず)かった我が子・お拾(ひろい)にすべてを譲(ゆず)り渡したい……太閤秀吉は、実の甥である関白・秀次を疎(うと)ましく思い始めていた。危機感を抱いた秀次の側近・木村常陸介(きむらひたちのすけ)は、大盗賊・石川五右衛門に太閤の暗殺を依頼した! 迎え撃つ石田三成と前田玄以の秘策とは? 本格時代小説にして本格ミステリー。戦慄のラストに驚愕必至の、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作!
  • 俯(うつむ)いていたつもりはない
    3.0
    丸尾緋沙子は自由な気風のキッズスクール「ラウンドテイル」を運営している。母親たちの信望は厚く経営も順調だ。ところが、娘を預けるネイルサロン経営者・高柳凛子が消息不明になり、その夫、英勝(ひでかつ)が海外から急遽帰国。彼が、かつて緋沙子が別れた男だったことから物語は急展開する。サスペンスを孕ませつつ、困難な現在(いま)を前向きに生きる女性たちを鮮やかに描く傑作長編!
  • 龍馬の明治(上)
    -
    坂本龍馬、暗殺者の凶刃を逃れる! 九死に一生を得た龍馬は、〃廃幕〃による改革を目指し、陸奥宗光(むつむねみつ)とともに精力的に動き始める。が、討幕の気運は諸藩に広がっていた。長州に続き、薩摩の西郷隆盛も武力討幕へ傾いていく。さらに諸外国までもが、龍馬の志を阻(はば)もうと……。龍馬が生きて明治を迎えたら日本はどうなったか。大胆な発想で描くもう一つの歴史物語。
  • 妖魔男爵(ようまだんしゃく)
    4.3
    妖魔退治の宿命を負う男・工藤明彦。不思議な霊に護(まも)られた老女・武井そよに依頼され、北の果ての深草家の島・護符島へ。古来、日本の権力を闇で支えた謎の「力」の守護者・深草家。当主の男爵は、50年以上前に突如、島の館の地下室に消えていた。工藤を迎えたのは「力」から生まれた超絶妖奇なメカと魔人化物! 翻弄される工藤は男爵を助けられるか!?
  • 妖 魔 街
    -
    深夜、渋谷の町中で念法の達人工藤明彦は奇怪な攻撃を受けた。敵は兇(おそ)るべき魔道士・宮間玄竜。宮間の造った凄艶な美女たちが淫猥の限りを尽くした秘技で工藤を襲い、妖気溢れる洞窟でさらに卑猥な罠が! 地上に地獄を喚ぶ宮間の戦慄の計画とは何か? そして史上最強の敵……人なる神とは? パワー全開、興奮の傑作長編!
  • 人蟻(ひとあり)
    -
    安い原料から、莫大な利益を生み出す砂糖。その魅惑的な甘い汁に、蟻のように吸いよせられる人間の群れ。巨大な利益が悪を呼び、〃犯罪〃が芽生える。巨大資本の精糖会社の秘密が暴かれたのは、弁護士・百谷泉一郎の、刃物のように鋭い推理の冴えがあったからである。政界と癒着した、汚れた経済界の醜聞(スキャンダル)に百谷が挑む、高木彬光作品の本格経済推理の傑作!
  • 大東京四谷怪談~墨野隴人シリーズ3~
    3.0
    「わたしはお岩、お岩の幽霊よ。今度の芝居の脚本だけはおことわんなさいよ。もし、この仕事を続けるなら……」。現代版四谷怪談を手がける劇作家のもとに電話がかかってきた。その言葉を裏付けるように、お岩の活人形を制作中の人形師が殺害された。四谷怪談そのままの形で起こる連続殺人の行方は……!?
  • 決  裂
    4.0
    「何か背後にあるような気がする」──「窓際の狼」舘脇一輝(たてわきいっき)に、東阪広告社長・種田は、独り言のように話した。上位数社によるメディア統合に揺れる日本の広告業界。東阪広告は社長の意志に反し、統合に不参加を決めていた。そして、外資の魔の手が伸びる……! そんな折り、なぜか舘脇は、若いOLたちとの合コンに参加する羽目に!? 好評シリーズ、堂々登場!
  • 砂漠の狩人
    -
    ドイツの極右グループ「黒い狼」を攻撃し、巨大組織ネオ・ナチを敵に回してしまった星島弘。彼は朋友ビュルガーとともに、「砂漠のキツネ」ロンメル元帥の莫大な隠匿財宝を追う! が、ネオ・ナチも外国人襲撃のテロ資金として同じ秘宝を狙っていた。再び死闘が始まった! ドイツ統一後の国際的な暗闘を描く。戦場の狩人(ウェポン・ハンター)に最大の危機が迫る!
  • 断崖の女
    -
    鎌倉で孤独な日々を送る岡田育代。彼女を悩ませる無言電話の主は、十五年前、断崖から突き落としたはずの夫なのか? ある日、知り合った女子大生・小金丸智子に、育代は謎多き半生を語る。と同時に、智子の母が十五年前に失踪した事実を知った。二人は互いの過去の謎を解き明かしはじめるが……。まさかそんな!? 逆転につぐ逆転。鮎川賞受賞者の入魂作!
  • 自動車の女~三河路殺人慕情~
    -
    無感動な人生を送る中年男・河合は、一念発起して真っ赤なセリカを購入した。ところが納車の前日、妻が突然置き手紙をして失踪してしまう。──半年後、河合は、かつての恋人に会いに奥三河へ旅立った。自分の行動が、2件もの殺人事件を招くことになるとも知らず……。数奇な運命に翻弄される女と男の悲劇を、余すところなく描いた旅情ミステリーの傑作!
  • 松平長七郎旅日記~江戸・山陽編~
    4.0
    三代将軍家光の甥ながら、長七郎は無位無官の気まま者。折りから都で琉球の美姫刈女(びきかりめ)と出会い、姫が亡き父から受け継いだ莫大な財宝をめぐる怪事件に捲(ま)き込まれ、正義の刃(やいば)を揮(ふる)う(「白妖鬼」より)。痛快無比の道中記。
  • いざよい変化
    -
    蒼生(あおい)が以前に主(あるじ)夫婦を娶(めあわ)せた材木問屋のいせ屋は、最近の二度の火事で巨額の富を得ていた。一方、御府内では、巫女や拝み女の行方不明事件が次々発生。蒼生の裏稼業〈妖堂(あやしどう)〉に捜索の依頼が来ていた。更に。いせ屋の主・彦次郎の背後に、蒼生を狙う〈忍非人衆(しびとしゅう)〉の影が! 蒼生や三妖娘(さんようこ)を追いつめる謎の烏男(からすおとこ)とは!?
  • 頻闇にいのち惑ひぬ
    4.5
    〃狂気の中郷〃と恐れられた警視庁公安特科隊長の中郷広秋は、パリに追放された。後を継いだ〃死神〃伊能紀之も閑職に回され、パリへ。酒を喰らい、ポルトガル沖合いで鮫狩りに没頭する中郷が、全裸の女を釣り上げる。だが、女は謎の言葉を遺したまま殺された……。スーパー刑事コンビが、科学者犯罪団と死闘。痛快ハード・ロマン!
  • 鎌倉・ユガ洞 殺人水脈
    -
    鉄壁の防犯設備(セキュリティシステム)を誇る鎌倉の大豪邸で、大型電器店チェーンの社長が誘拐された。神奈川県警捜査一課の警部補・篝俊輔は、極秘裏に捜査を進めるが、犯人から「セイメイセキへ行け」という連絡が入る。さらに「オコリイシへ行け」という指示が!? 県内のミステリースポットに謎を解く鍵があるのか? 篝俊輔の推理が冴える、新機軸の誘拐ミステリー傑作!(『鎌倉・ユガ洞まぼろしの誘拐』改題)
  • 月を流さず~御算用日記~
    5.0
    能州から、長姉の伊智が上ってきて、四兵衛長屋は大騒動! そんななか、幕府御算用者の生田数之進と早乙女一角は、下野国黒銀藩の藩邸に潜入する。藩主・大関増輔は鯱病を病み、藩政の実権をめぐって、奥方派と愛妾派の暗闘が噂されている小藩である。背後に潜む悪の謀(はかりごと)が打ち砕かれたとき、意外な真相が明らかになる、傑作時代人情小説。待望のシリーズ第6弾!
  • 流星のごとく~御算用日記~
    5.0
    「そやつは贋者(にせもの)じゃ、数之進(かずのしん)にあらず」。――幕府御算用者・生田数之進は、いつもとは違う方法で、筑後国鶴見藩に潜入している。走り者が続発し、財政は苦しいはずなのに、なぜか贅沢を続けられる藩。その調査を続けるうち、明らかになる驚愕のからくり。そして、その奥には、さらに根深い陰謀が……。千両智恵が窮地を救う、好評シリーズ第4弾!
  • まことの花~御算用日記~
    5.0
    生田数之進(いくたかずのしん)は、不審のある藩を調べる幕府御算用者(ばくふごさんようもの)。今回は無類の狂言好き、若狭守(わかさのかみ)村芳が治める吉田藩に潜入することに。前藩主の亡霊騒動、姿を見せない奥方の謎。その裏には本家と分家の争いが!? 仕掛けられた「連環(れんかん)の計」とは、そして、鶯の鳴き声が招くのは、藩の改易か繁栄か。数之進の千両智恵が大活躍。江戸の町に桜の嵐が吹き荒れる。
  • 天地に愧(は)じず~御算用日記~
    4.5
    幕府御算用者・生田数之進(いくたかずのしん)は、御家騒動に揺れる播磨国高野藩(はりまのくにたかのはん)への潜入を命じられる。改易を目論(もくろ)む幕府の思惑を避けつつ、真実を掴もうとするが、そんな折り、藩士が何者かに襲われた。また、藩に怪しい隻眼(せきがん)の大男が出入りし……。やがて、その男の正体が判明し、戦慄が走った! 果たして、藩と数之進の運命やいかに!? 著者渾身の時代小説、大好評第2弾!
  • 月影兵庫 秘剣縦横
    -
    気ままな暮らしに未練を残しつつ、桔梗と所帯をもった兵庫は、十剣無統流の道場を開く。入門者が増え、生活も安定したころ、昔すりだった女に惚れた同心の門弟が惨殺された! 快調シリーズ第三弾!
  • 横浜・木曾殺人交点
    -
    衆議院議員で平成新党代表の桃沢康明が中野のマンションで撲殺され、その直後、エレベーターから走り去る〃幻の女〃が目撃された。警視庁捜査一課警部補・宇津木冬彦は女の正体を追うが捜査は難航した。8カ月後、東京・八王子で毒殺事件が発生。代議士殺人事件と八王子の事件との接点に再び幻の女の影が! 意表を突く展開、驚愕の結末! 本格推理の真骨頂!(『東京・上海二重交点の謎』改題)
  • 純  情
    4.0
    やくざも泣いて逃げ出す一匹狼の極道・ソクラテス。大阪・新世界界隈を根城にするこの男が恋に落ちた。相手は、神戸の震災ですべてをなくした薄幸の美女・ルビー。だが、ルビーの前に父親の巨額の負債返済を求める男が突然現れる! 更にソクラテスの幼なじみの警官・島田までが、同じ男に重傷を負わされ……。男の純情を拳に込めてソクラテスがどつきまくる痛快長編!(『くたばれ 極道「ソクラテス」』改題)
  • 写し絵殺し~岡っ引き源捕物控(八)~
    3.0
    油問屋の若後家(わかごけ)の死体が空き店の奥座敷で発見された。赤いしごきの片端を柱に括り付け、絞殺されていた。下手人は男か、女か? 源次(げんじ)は女が顔を出したことがある写し絵の会を探る。その後、死体のそばにあった妙なものから、元大奥勤めの女が浮かんだ。さらに、源次は元同心・神子孫七(かみこまごしち)から同じ手口の事件を報される。果たして、縺れた糸の先には……。(表題作)
  • 眼龍~岡っ引き源捕物控(六)~
    -
    源次の手下・助三が、すった獲物を傍(かたわら)の女に手渡す男を目撃。だが、捕まえた男の懐(ふところ)には二つの財布があった。男は女に何を渡したのか、頑として口を割らない。数日後、男は牢内で指を三本折られて変死した。口封じか? 源次と助三が探索に奔(はし)るある夜、源次の部屋に二枚の紙が投げ込まれた。紙には、大店の図面と「眼龍 押し込み」という謎の文字が……(表題作)。
  • 鷽(うそ)~岡っ引き源捕物控(五)~
    -
    小名木川(おなぎがわ)に浮かんだ女の水死体。自死か、それとも誤っての転落死か? 検屍(けんし)をした源次と手下の助三(すけぞう)は、全身数カ所に何かで殴られた痕を見つけ、殺しと断定した。女の身元から錺職人(かざりしょくにん)の亭主をしょっぴく。だが、男はその時刻、別の女と出合い茶屋にいた。源次は元同心・神子孫七の助言を得て探索に奔(はし)る。すると、女の意外な過去がわかってきた(表題作)。
  • 黄金の犬(上)
    3.0
    1~2巻715円 (税込)
    森林警備官・北守と愛犬ゴロは、北海道の原野で凶暴な羆と闘った。重傷を負い病院に運ばれた北守と別れ別れになったゴロは、郷愁に駆られ、一路東京を目指す。途中、ゴロが出会った流浪の男が刺殺されたことから、刑事官・安高則行が捜査に乗り出す。流浪の男の背後には、巨大な政治悪と暴力が蠢き、ゴロの孤絶の旅を阻む。人間と犬の愛を謳いあげた感動巨編!
  • 遠 い 渚
    -
    夜釣りに出たまま行方不明の一等海上保安士・曾我一守が、新潟・直海(のおみ)浜で死体で発見された。海上保安庁特別警備監・関守充介の甥である。関守の妻も14年前、陵辱されたうえ殺されていた。単身、捜査に乗り出した彼は、自宅を放火され、恋人・由紀を拉致された……。海を舞台に展開する著者得意の長編サスペンス巨編!
  • ハイエナの匂い~「椎名達郎」シリーズ~
    -
    シンクタンクを経営する椎名に、プロ野球球団社長・西村から調査依頼が入った。極秘の球団売却交渉中、中堅不動産会社(ライフトラスト)が政治家を使って強引に割り込んできたのだ。調査をするにつれ、球団買収の意図の不可解さの裏に、巨大な利権が渦巻くさまを見る椎名。そして、ある都銀関与の事実を掴んだ直後、西村が謎の死を遂げた! 「椎名達郎」シリーズ第1弾!(『野望の荒野』改題)
  • 霧 の 罠
    3.0
    無言の110番がかかってきた。現場へ急行すると、モリネシア領事館の通訳が殺されていた。その死体の横には、傷を負った男も倒れていて、その男を容疑者として捜査が進められる。が、彼は記憶を失っていた。外交特権もからむ難事件。石橋を叩いても渡らない〃グズ茂〃検事・近松茂道がたどり着いた意外な真実! 港町・神戸を舞台にした、本格推理の傑作。
  • 札幌駅殺人事件~駅シリーズ~
    1.0
    市川真代は、上司のエリート課長・田宮と札幌へと駆け落ちしてきた。夢にまで見ていた新生活――ところが、彼らを追っていた探偵が、特急「北斗13号」内で殺されているのが見つかる。さらに、札幌入りしていた田宮の妻がホテルで殺害された! 指名手配される田宮と真代。なぜか田宮までが謎の失踪を遂げて……。十津川警部は、狡猾な真犯人の罠を見破れるのか!?
  • 上野駅殺人事件~駅シリーズ~
    4.0
    ホームレスばかりを狙った連続殺人事件が、上野駅周辺で発生。死因は、いずれも青酸中毒死だった。八千万円を要求する犯人からの脅迫状に記された「K」の署名は、何を意味するのか? そして、上越・東北新幹線の上野駅開業の日に、地下三階で爆発が起きた。駅構内の構造を熟知した犯人と、その犯行動機を、十津川警部の推理が追いつめる! 巨匠入魂の傑作長編推理!
  • 東京駅殺人事件~駅シリーズ~
    4.0
    東京駅の爆破を予告する脅迫電話が、駅長室にかかった。五十万人の乗降客を人質にとった犯人の要求は一億円。爆破予告時刻が迫るなか、受け渡しの舞台となった「踊り子号」には巧妙な罠が仕掛けられていた。首都の危機は回避されるのか。十津川警部率いる捜査陣と犯人との息づまる攻防を描いた傑作サスペンス! ファン待望の新装新版で贈る「駅シリーズ」第一弾!
  • 東京難民(上)
    3.7
    1~2巻715円 (税込)
    時枝修(ときえだおさむ)は、東京郊外にある私立大学の三年生。夏休み明けにクラス担任から告げられたのは、学費未納で除籍になるという寝耳に水の事実だった。北九州の実家では、借金を抱えた両親が失踪(しっそう)。貯金はないに等しい。アルバイトを転々とする中、家賃滞納で住居も追い出されてしまう。追いつめられる修。だが、それはまだ、底なしの貧困と孤独への入口に過ぎなかった――。

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