歴史・時代小説の検索結果
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神州天馬侠
大正末から昭和初めの「少年倶楽部」の目ざましい躍進期に、その中心読み物となったのが、佐藤紅緑の諸作と「神州天馬侠」である。織田・徳川の連合軍に滅ぼされた武田勝頼の遺子・伊那丸が、忠義の士に護られて、健気にもお家の再興をはかる。しかし、戦国群雄の圧力の前には――。当時、子供も大人もこの小説に熱狂した。今も、その底力を保ちつづける大衆児童文学の記念碑。 -
新編忠臣蔵
血をみてはならぬ殿中で、内匠頭が上野介めがけて腰の小刀を一閃したとき、赤穂藩五万三千石は音もなく崩れた。太守は即日切腹、城は明け渡し。三百の藩士とその家族の驚愕と困惑。それは突如として襲う直下型の激震にも似ていたが、強烈な余震はまた世人を驚倒させた。――四十七士の吉良邸討入りである。赤穂事件を題材とした書は古来多い。そのなかに著者は「昭和定本」としての用意と情熱をもって描きあげたのが、この書である。 -
松のや露八
幇間・松のや露八として、反権力的姿勢を貫いた、彰義隊くずれの土肥庄次郎。一橋家近習番頭取の長男として生まれながら、鈍でひたむきすぎる性格のゆえに、数奇な人生を辿る。免許皆伝の祝い酒から、庄次郎の止めどない転落の道は始まった。だが武士を捨てるどころではない、徳川の屋台骨が潰れる時勢になったのだ。――負け犬のフツフツたる感情が全篇をつつむ意欲作! -
かんかん虫は唄う
かんかん虫とは、ドック入りした船のサビ落としをする港の自由労働者。かんかん虫のトム公は、14歳ながら札つきの不良少年。しかし、曲がったことは大嫌い。彼が傲慢な金持ちを憎むのは、相応の理由があった。少年時代の横浜の見聞をもとにした「かんかん虫は唄う」は、自伝的要素に満ちた異色作。必死に生き抜くお島母子に、幼き日の著者のおもいがこめられた「色は匂えど」を併録。 -
姥玉みっつ
直木賞作家が描く江戸の痛快時代劇! 静かな余生のはずが・・・・・・ なんでこうなった!? ひとり静かに老後を送りたいお麓のもとへ ふたりの幼馴染が転がり込んできた! 名主の書役として暮らし、歌を詠みながら安穏の余生を送ろうとしていた お麓の閑居へ、能天気なお菅と、派手好きなお修が転がり込んできた。 さらには、お菅が空き地で倒れていた女と声が出せない少女を 見つけてきてしまう……。 お麓にとって騒がしい悪夢の日々が始まった。 何が悲しくて婆三人つるまなければならぬのか――。 泣いて笑える江戸の痛快小説。 解説=田口幹人 「読みどころは、お麓、お菅、お修のお萩との交流を経て変わっていく 心模様である。お萩の出自に辿り着いてしまうと、 四人の暮らしが失われるかもしれないという不安を抱えつつ、 お萩の未来に寄り添う姿に、胸が熱くなった。」 (解説より) -
皇嫂と呼ばれるまで
名門の家が没落し、 一人の少女は国境へ逃れ、晋王の屋敷で下女として生きることになる。 身分は卑しく、命は軽い。 ――ただ、その美しさだけが、災いだった。 女に興味を示さぬ晋王を前に、太妃は焦っていた。 ある日、少女は大罪を犯し、処刑寸前まで追い込まれる。 命を救った太妃は、冷酷な条件を突きつけた。 「王爺を誘惑しなさい。 身を捧げれば、罪は許す」 生きるため、 少女は主君に近づくことを選ぶ。 二か月後、役目は果たされた。 命は繋がれた。 だが条件は、終わらなかった。 「世子を産めば、自由にしてやる」 一年後、男児が生まれる。 それでも解放はされない。 「もう一人。 娘を産めば、十万両で都を去らせてあげる」 三年―― 妾としての役目を終え、少女はすべてを捨てて姿を消す。 やがて家は雪冤され、 彼女は再び名門の令嬢として都へ戻る。 幼なじみである皇帝は、 「過去は問わない」と、彼女を皇后に迎えた。 ――すべてが終わったはずだった。 しかし三年後、 病弱な天子は急死し、天下は乱れる。 晋王が兵を挙げ、宮城を包囲する。 金鑾殿で再会する、 かつての主と、かつての妾。 今や彼女は、幼帝を支える皇太后。 「――皇嫂」 その一言に、すべてがよみがえる。 これは、 一人の女が“そう呼ばれる日”まで、 何度も身を差し出し、生き残ってきた物語。 -
蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男
2025年大河ドラマの主人公として話題沸騰の 「蔦重」こと「蔦屋重三郎」を描いた珠玉の小説!! あの男の絵は「眼」が違う・・・! 全ては吉原遊郭から始まった。蔦重と東洲斎写楽―― 稀代の版元と不世出の絵師の運命の邂逅! 寛政6年、江戸日本橋にて蔦屋重三郎が経営する耕書堂に、 絵師の代理を名乗る男・斎藤十郎兵衛から28枚の絵が持ち込まれた。 その1枚を手に取った蔦重はひと目で見抜く。 「間違いない、あの男だ」画号はなかったが、 蔦重は迷いなく印字した。東洲斎写楽とーー。 いつしか蔦重は、30年近く前のことを思い返していた。 あれは、蔦重が吉原遊郭の便利屋だった頃・・・。 -
玄奘が来た 西遊黒記
破壊王・玄奘、見参!黒い西遊記誕生。 唐の時代。地下牢に囚われていた少年・小五は、脱出を試みた刹那、漆黒の巨躯を持つ僧・三蔵法師陳玄奘と出会う。「悟空」の名を与えられ弟子となった小五は、玄奘と西の果ての天竺を目指す。旅の途中、八戒と悟浄も玄奘の人知を超えた強さにひれ伏し仲間になる。怪物のような一行は、立ちはだかる者たちを圧倒的な肉体で蹴散らし、時には文明すら打ち砕きながら、過酷な旅を突き進む。 果たして、玄奘の通ったあとには、瓦礫と不幸しか残らないのかーー。 常識を覆す破壊と救済の旅が、いま始まる。誰も見たことのない、黒い西遊記、刮目せよ。 -
深川おせっかい長屋 約束の両国橋
裸足で駆け抜けたその先に-- 長屋の絆が、奇跡を呼ぶ! 「おいらはぜってぇ、死んだりしない。 お前を守ってみせる」 シリーズ最高潮、涙と希望の江戸人情物語! 人生山あり、谷あり! 感動の江戸人情物語!! 長年、天秤棒を担いできた権助は、 妻の出産を前に、悩みを抱えていた。 ある日、長屋連中との船遊びで喧嘩になり……。 大家代行として長屋を切り盛りするお花は、 南町同心・阿部寛三に届いた 「婿養子」の噂に心をかき乱される。 納涼仕舞いの花火が夜空を彩るなか、 お花は裸足で両国橋へと走り出し--。 長屋の絆が奇跡を呼ぶ、 シリーズ最高潮の第四弾! 【目次】 序話 籤引き 第一話 川開き 第二話 万押し 第三話 花相撲 第四話 婿養子 -
もゆる椿
【文庫版限定・書下し短篇収録】 【解説・吉田伸子】 【第六回大藪春彦新人賞受賞作家、長篇デビュー作!】 御役目は必殺!? 刺客となった少女と人斬れぬ御供の武士。 死への旅路の果てにあったのは……。 「無念を晴らす為やったら、鬼にでも夜叉にでも、喜んでなったる」 旗本の次男坊である真木誠二郎は、裏目付の佐野から、ある御役目を言い渡される。 尊王攘夷派の黒幕を誅殺すべく、江戸から京まで刺客の供をせよと。 しかし誠二郎は生来の臆病者。 鬼のような刺客と聞いて怯えるが、現れたのは年端もいかない少女・美津だった。 悲しい過去を持つ彼女を守るため、誠二郎は死力を尽くすことを心に誓うのだが――。 謀略の渦巻く仇討ち旅が幕を開ける! -
流浪人、まかり通る
============== 『警視庁公安J』シリーズで 人気沸騰の著者が描く、 痛快無比な勧善懲悪活劇! ============== かつてなく最高の 流浪人、現る! 全国諸藩をさすらい気ままに過ごす浪人、 その名は天下泰平。 賭場でなけなしの銭をとられても意に介さず。 なぜか人に気に入られ、 三度の飯には事欠かないからだ。 並外れた人懐っこさに加え、 泰平にはもうひとつ突出したものがあった。 弱き者の土壇場に間一髪で参上して助太刀。 大藩の悪事もたやすく斬って捨てる。 この男、正義感の塊なのだ。 読めば誰もが好きになる最高の浪人が誕生! -
旅立ち寿ぎ申し候<新装版>
絶体絶命の紙問屋、大逆転の妙手は!? 時は、大老井伊直弼が惨殺され、動乱の気配が漂う幕末。 紙問屋永岡屋で誠意一筋、長年精勤してきた勘七は、主人善五郎の強い望みで跡を継ぎ、若旦那となった。 その勘七に小諸藩の上屋敷奉行高崎から大きな初仕事が舞い込む。藩札作りだ。 小諸藩は明君の呼び声高い藩主がおり、政は安定、財も潤沢らしい。藩札作りには二千両も支度してあるという。 幸先のよい出だしを切った、勘七がそう思ったのも束の間、商売仲間である醤油問屋広屋の浜口儀兵衛から、藩主が亡くなったと耳にする。 胸に不安が膨らむ中、ある夜、永岡屋が盗賊に襲われてしまう。盗賊はなんと高崎の配下だった。 配下は藩札と版木を入れた行李を盗んで姿を消したのだ。 襲われた際の傷がもとで、命を落とした善五郎を悲しむ暇もなく、主人として小諸藩に赴き、商いを質す勘七。 だが、新任の上屋敷奉行は「賂を受けていた前任の空の商い」として、二千両を踏み倒しにきた。 絶体絶命の危機に瀕した勘七に大逆転はあるのか? 幕末の三舟こと勝麟太郎や豪商高島屋嘉右衛門らの協力を得ながら、命を懸けて再建を図る勘七の懊悩と奮闘を、直木賞作家が瑞々しく描く。 商人道小説の傑作! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』 の文庫版となります。 -
霊験お初捕物控
事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界---。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。 事件の予兆と、恋の予感。 人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。 これが宮部みゆきの世界。 「霊験お初」シリーズ第一弾! 死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。 -
日暮坂 右肘斬し
「門田泰明剣戟文学」の新たなる殺陣の境地、ここに! ささいな喧嘩がもとで無役となった旗本・具舎平四郎。 かつて門弟四百二十六名を誇る一刀流剣法・古賀真刀流総本山で腕を磨き、ともに最高位を極めた芳原竜之助とは竜虎と称された仲。 今は日暮坂道場を主催する竜之助が道場の手伝いを頼みがてら平四郎宅を訪ね、平四郎の妻・早苗を交えて旧交を温めた。 竜之助を送った帰途、夫妻に襲いかかった恐るべき惨劇! 五人の凄腕剣士が二人に襲いかかり、妻をかばった平四郎は惨殺され、妻・早苗は意識不明の重体に! 竜之助は復讐を決意、探索を始めた。次第に明るみに出た古賀真刀流『源流』の無念と悲惨。 竜之助はついに秘剣「右肘斬し」で復讐すべく立ち上がった! 娯楽剣戟文学史上に屹然と立つ「門田泰明時代劇場」の新開眼ここに! -
海の隼 <下> 参謀・三浦按針(ウイリアム・アダムス)
家康を天下人にした〝戦国最強の助っ人〟~24年ぶり、待望の復刊~ 1600年に流れ着いた一隻の船──命からがら漂着した乗組員の一人がウイリアム・アダムスだった。日本に足を踏み入れた最初のイギリス人となった彼を待ち受けていたのは、戦国の世。それは「関ヶ原の戦い」の半年前のことだった!徳川家康との運命的な出会いをきっかけに、アダムスは日本の行く末を大きく変える時代の大波に呑み込まれていく。家康の天下獲りと新しい国づくり、旧教と新教の戦い、そして世界戦略・・・。〝三浦按針〟として異国で生き抜いた男の波乱の人生を活き活きと描いた大島昌宏の傑作歴史小説、24年ぶり待望の復刊! 【目次】 第七章 平戸オランダ商館 第八章 ノバ・イスパニア 第九章 祖国との絆 第十章 大坂の陣 第十一章 落日 終章 残照 参考文献 初版あとがき 【著者】 大島昌宏 1934(昭和9)年、福井市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。広告会社に勤務し、数多くのテレビCMの企画制作を手掛ける。1992(平成4)年『九頭竜川』(現在「つり人社」から刊行)で第11回新田次郎文学賞を受賞。1994(平成6)年には『罪なくして斬らる 小栗上野介』で第3回中山義秀文学賞を受賞。主な著書に『北の海鳴り 小説・中島三郎助』『幕末写真師 下岡蓮杖』『そろばん武士道』『結城秀康』『炎の如く 由利公正』などがある。1999年12月没。生誕90年・没後25年に向けて、電子書籍による復刊が進んでいる。 -
海の隼 <上> 参謀・三浦按針(ウイリアム・アダムス)
家康を天下人にした〝戦国最強の助っ人〟~24年ぶり、待望の復刊~ 1600年に流れ着いた一隻の船──命からがら漂着した乗組員の一人がウイリアム・アダムスだった。日本に足を踏み入れた最初のイギリス人となった彼を待ち受けていたのは、戦国の世。それは「関ヶ原の戦い」の半年前のことだった!徳川家康との運命的な出会いをきっかけに、アダムスは日本の行く末を大きく変える時代の大波に呑み込まれていく。家康の天下獲りと新しい国づくり、旧教と新教の戦い、そして世界戦略・・・。〝三浦按針〟として異国で生き抜いた男の波乱の人生を活き活きと描いた大島昌宏の傑作歴史小説、24年ぶり待望の復刊! ※楽天Kobo電子書籍Award 2024入賞 【目次】 序章 第一章 漂着 第二章 その前夜 第三章 関ヶ原決戦 第四章 旗本・三浦按針 第五章 海隼丸 第六章 パタニ 【著者】 大島昌宏 1934(昭和9)年、福井市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。広告会社に勤務し、数多くのテレビCMの企画制作を手掛ける。1992(平成4)年『九頭竜川』(現在「つり人社」から刊行)で第11回新田次郎文学賞を受賞。1994(平成6)年には『罪なくして斬らる 小栗上野介』で第3回中山義秀文学賞を受賞。主な著書に『北の海鳴り 小説・中島三郎助』『幕末写真師 下岡蓮杖』『そろばん武士道』『結城秀康』『炎の如く 由利公正』などがある。1999年12月没。生誕90年・没後25年に向けて、電子書籍による復刊が進んでいる。 -
伊勢物語 在原業平 恋と誠
千百年前から伊勢物語は読み継がれ、ふるくから在原業平はプレイボーイの代名詞だった。業平の「色好み」とはいったいどういうものなのか――多くの読者を獲得している『小説伊勢物語 業平』の著者が自ら小説に紡ぐうちに浮かび上がってきた「雅」という人間力に迫る! 「英雄、色を好む」ということわざがある。現在ではセクシャルハラスメントになりかねないが、長らく続いた男尊女卑の社会では、それをよしとしてきたことを表すフレーズとも言える。英雄ではないにしても在原業平もしばしばこの文脈でプレイボーイの代名詞として人々の口の端にのぼってきた。しかし、業平の「色好み」は単に女性との性愛に執着することとは違うのではないか――見えてきたのは、現代にも通じる豊かな人間関係を構築できる能力だった。そして「雅」とはその能力に裏打ちされた人間的な余裕だとも。社会が多様性を認めることを人々に求める現代人にこそ、その優れたコミュニケーション力を、業平から学ぶところは大きい。 伊勢物語は恋愛の教科書ともしばしば言われる。つまるところ、男はいい女に育てられ、成長した男がいい女を育てる、それも思いを歌に詠むことによって。それゆえに言葉のコミュニケーション力の高さが求められる。その能力は恋愛以外の人生も豊かにするものになるだろう。 -
P+D BOOKS 喪神・柳生連也斎
“剣豪小説の名手”の世界に浸る11篇。 豊臣秀次の剣の師で「夢想剣」を名乗る瀬名波幻雲齋とその娘・ゆき、そして幻雲齋が父の仇でありながら、門下生となって修行を積む松前哲郎太重春。奇妙な3人の絆は、やがて哲郎太とゆきが契りを結ぶまでに深まっていく。 そんななか、哲郎太は身重のゆきを残して武者修行の旅に出ようとするが――。 第28回芥川賞に輝いた出世作「喪神」のほか、柳生流新陰流正統を継いだ連也斎とライバルとの決闘を描く「柳生連也齋」、剣豪が巨人軍の強打者として大活躍する異色作「一刀齋は背番號6」など、剣を題材にした珠玉の11篇。 -
真実の航跡
太平洋戦争中に起きた非道な捕虜殺害事件。 戦後、BC級戦犯裁判で浮かび上がった、驚愕の真実。 法の正義はどこにあるのか――。 一人の若き弁護士が、“勝者なき裁判”に挑む。圧巻の歴史小説! 昭和19年3月、大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。救助した捕虜を殺害した。 敗戦後、「久慈」艦長であった乾と、「久慈」が所属していた第16戦隊の司令官・五十嵐は、戦犯として起訴される。戦犯弁護人として香港にやってきた若手弁護士の鮫島は、裁判資料を読み込むうちに、この事件の――大日本帝国海軍の――抱える闇に気づいていく。 -
沖縄長寿学序説
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ 「沖縄の長寿現象や沖縄の長寿者を理解するということは、その背景にある「沖縄」そのものを理解するということに他ならない。「沖縄そのもの」とは、沖縄の歴史や文化をひっくるめた総体的な理解である。沖縄は確かに様々な可能性を秘めた素晴らしい土地である。沖縄の人々の多くは、確かに美しい心を持った人々である。そして何よりも沖縄の長寿者は、世界最高の価値を有している。本書「まえがき」より。」 著者は長年、長寿研究に従事してきた医学博士の秋坂真史氏。現在は沖縄県で百寿クリニックの院長として活躍中。著者は通算するとこれまで半分近くの人生を沖縄で生活してきた。その中で500名を超える百歳以上の長寿者と出会い交流を深めてきた。 本書はこれまでの沖縄長寿の知見を総合的に記述し学術的な内容ではあるが、一般の方々にもなるべくわかりやすい言葉と形で構成されている。沖縄に初めて足を運んでから学び続けてきたその宝の一部を「沖縄長寿学」と題して披露する。初版2001年の電子復刻版。 -
中国・琉球交流史
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ 「ここ十年来の沖縄と中国・福建省の学術交流はめざましい成果を挙げてきた。双方の研究者の間で、情報交換・討論もしばしば行われるようになっており、新しい動きが活発となった。こうした学術交流における中国側の中心的な担い手が、本書の著者である。 早い時期から琉球との交流史に関心を持ち、数多くの優れた論文を発表している。とくに、福建省に存在する琉球人墓群の調査・研究に関する著者の仕事は、沖縄側にとって大きな刺激となった。本書は、中国人研究者の優れた成果を翻訳し、広く県民に提供する初の試みである、今後の沖縄と中国の交流にとって画期となる出版といえよう。-1991年作品紹介文―」 著者は福州市出身の徐恭生氏。本書は徐恭生氏が1980年代に著した中国と琉球の交流史に関する論文を日本語に翻訳し一書に構成したものである。翻訳にあたっては引用の漢文史料はすべて読み下し文にし、写真や表などを多く掲載してできる限り読みやすい文体にしている。翻訳者は共に琉球大学名誉教授である西里喜行氏と上里賢一氏。約20数年の時を経て大幅に加筆・修正を施した電子復刻版。 -
発言・沖縄の戦後五〇年
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ 「あなたのお父さん、お母さんは何歳ですか。あなたはどこで生まれましたか。あなたの家族はどのようにして戦中、戦後を生き抜いてきたのですか。日本敗戦から五〇年の戦後体験と、その精神史を問い返し、共に語ってみたいと著者は願う。特に高校生や大学生などの若者たちと。本書は、沖縄の第一線で活躍する学者、詩人、思想家たち十四人との座談会を中心に、詩人・高良勉の発言を初めて一冊にし、提起する。」 本書は沖縄戦後50年の1995年に初版出版。今回はさらに18年の時を経てあとがきを追記した電子復刻版。 著者は84年に第7回山之口貘賞を受賞、85年に第19回沖縄タイムス芸術選賞・奨励賞(文学)を受賞した沖縄を代表する詩人・高良勉氏。序詩「あたびーぬ うんじ(蛙の恩)」と「私にとっての敗戦後五〇年・思春編」、これに五つの座談会と「アイヌモシリへ」「私の戦後史年表」が収められており、詩人・高良勉の発言集として編集されている。若者たちへ「私(たち)の戦後体験」を伝えたいという目的と熱意は今も一貫している。 -
琉球漢詩選
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ 「沖縄の漢詩文は日本からの渡来僧や中国からの帰化人、留学生によってもたらされ隆盛をみた。さらに冊封史渡来の際、あるいは江戸上りの際に彼の地の詩人たちと唱和をなすなど、琉球文学の重要な一分野として壮大に展開していった。隆盛期の琉球漢詩の一方を代表する久米村人の詩を集めた本書は、沖縄における漢文学の第一人者である二人の研究者の真摯な交流から生み出されたものである。本書は、琉球漢詩の初の注釈書であり、その魅力を引き出すだけでなく、王国時代の豊かな文学の精髄を改めて我々に提示してくれる。」 著者は琉球大学名誉教授の上里賢一氏。1989年の初版発行より大幅な加筆・修正を加えた本書が電子版あとがきと共に復刻。程順則を中心とした詩人をメインにして、沖縄県久米村出身の詩人7名(程摶萬・蔡温・蔡鐸・曽益・周新命 蔡文溥・蔡肇功)だけに限定し、作者紹介・漢詩・読下し文、そして注釈という構成で読みやすくまとめてある。 -
首里城物語
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ。 「本書は文献に見えない伝承の世界から首里城を観察し、かつて城内に生きた人間たちの息吹を伝えている。とりわけ、これまであまり知られていなかった首里城の「表」と「裏」の世界について、それぞれの特色を興味深く描き出している。またかつての城内の生活習慣を継承していた中城御殿(世子殿)において、著者自らが実験した資料を提示するなど、本書ならではの特色がみられる。また、昔日の首里城の景観についても詳細を述ベている。首里城に関する歴史、慣習、祭祀、儀礼等に関心のある人びとに一読をすすめたい書である。1989年作品紹介」 著者は真栄平房敬氏、御歳92歳。首里に生まれ戦前は城内の国民学校で教師をしてこられ、首里城復元の活動に尽力された。現在病床の身にもかかわらずご子息のご協力を得て復刊へとたどり着いた作品。ありし日の首里城の記憶を若い世代に伝え、平和への願いを込めた原稿を「遺言」として新たに追記。多くの方に読んでもらいたい内容となっている。 -
戦後動員とジャーナリズム-軍神の誕生-
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第15弾 沖縄県与那国村(当時)に生まれ育った大舛松市(おおますまついち)という人物がいた。彼は那覇で勉強した後念願の陸軍士官学校に入学。その後陸軍歩兵部隊に入隊し最前線を渡り歩きソロモン諸島のガダルカナル島においてわずか25歳で戦死する。各紙は大舛中尉を軍神として崇め武勲(感状上聞)を一面トップで掲載した。「軍神大枡」の誕生である。本書はそのことが沖縄において如何なる意味を持ったのか、大枡家のインタビューやマスコミに焦点をあて論述していく。 著者は元琉球大学教授で現在は沖縄戦関係の翻訳業に従事する保坂廣志氏。「当時の軍部や教育、ジャーナリスト界は、日本を代表する知的集団そのものであった。これら集団が戦時体制下で成し得た役割は、社会的弱者を戦場に駆り立て、美辞麗句の中で死を強要する疎ましい号令者でしかなかった。生活に追われつつも、家族の笑顔の中で一日が終わらんとする最小限の願いすら、狂気の時代であっては叶えることのできない夢のまた夢であった。1991年当時の紹介文より」電子復刻版。 -
御教条の世界-古典で考える沖縄歴史-
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第14弾 「政治家・蔡温の名前とともに沖縄歴史に名高い「御教条」だが、その内容は人びとにほとんど知られてはいない。「御教条」の全文をわかりやすく解説した本書は、知られざる古典の内容を通して沖縄歴史に親しみ、歴史的なものの考え方を身につける上での恰好の道案内となっている。また、史料の読み方、解釈の仕方を学ぶ入門書としても活用できるよう工夫されている。250年前の沖縄歴史の表情が、本書においてあざやかに照らしだされている。-1982年紹介文-」 「御教条」は、1732年に摂政北谷(せつせいちやたん)王子、三司官(さんしかん)伊江親方(うえーかた)、美里(みさと)親方、具志頭(ぐしちやん)親方の4人の名で布達された沖縄歴史に有名な文書である。 本書は「御教条」の内容をなるべく多くの人びとに知ってもらう一つの手がかりにして近世の沖縄歴史を理解する解説書である。全32条からなり「御教条」の条目ごとに「原文」、「読み下し文」、「訳文」と続き、最後の「解釈のポイント」では、著者なりの丁寧な解説がなされている。 著者は本年度より沖縄県副知事に就任した高良倉吉氏。新たに電子版あとがきを追記した電子復刻版! -
沖縄・福建交流顛末記-その舞台裏を語る-
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第14弾 「沖縄の歴史・文化を広くアジアから見つめなければならない、沖縄とアジア、とくに中国との交流を活発にしよう、といった課題が叫ばれ実践され始めている。そして、着実に成果をおさめる状況が生まれつつある。こうした動きをその背後においてしっかりと支えてきたプロモーターが本書の著者・高橋俊和氏である。文化人類学を専攻し、豊富な知識と卓越した実務能力を身に付けた著者はツアーコンダクターであると同時に「旅行人類学」をめざすロマンの学徒でもある。その著者が、熱い思いを抱いて沖縄と関わり活動してきた軌跡を中間報告としてまとめたのが本書である。-1991年紹介文」 著者は沖縄と福建のツアールートを日本で最も早く開拓した一人である高橋俊和氏。途中肺気腫を発患いながらも中国や沖縄の仕事を精力的にこなし全うした。中国にのめり込み、沖縄文化にのめり込んだ著者が残した遺作が初版から20数年の時を経て電子書籍として復刻! -
ドイツ人のみた明治の奄美
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第14弾 「この奄美大島の調査は、毒蛇ハブの危険の為、周囲の人々から猛反対されたが、ドゥーダーラインはそれを押し切って決行した。彼の目的は、まだ世界にその実態がほとんど知られていない動物相、特に海の動物相についての研究であった。しかし、報告内容はその分野に留まらず、広く奄美大島の地理、地質、歴史、言語、風俗習慣、宗教、祭祀、建築、植物、農業、林業、漁業、商業等々多岐にわたっている。彼の叙述は紀行文としても面白く読める-1992年紹介文-」 本書は明治中期の1880~90年頃に奄美がドイツ語圏から注目を浴びたことをテーマにした内容でドゥーダーラインの業績を中心に書かれた明治期・奄美ヨーロッパ交流史とL・ドゥーダーラインの著書を翻訳した琉球諸島の奄美大島の2部構成からなり、明治中期の奄美の風俗を知るにはとても興味深い作品である。なぜ明治中期に奄美がドイツ語圏から注目を浴びたのか、そして東京帝国大学でドイツ語を教えていた生物学者ドゥーダーラインが滞在した奄美での16日間の記録から明治中期の奄美の様子が明らかになっていく。 著者はドイツ・ボン大学名誉教授であり法政大学特別教授であるヨーゼフクライナ―氏と奄美博物館創設に尽力し現在は大分大学教授である田畑千秋氏による共著作品が電子書籍として復刻! -
名勝「識名園」の創設-琉球庭園の歴史-
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第13弾 識名園(シチナヌウドゥン)は琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や中国皇帝の使者である冊封使の接待などに利用されてきた。2000年3月には特別名勝に指定され、同年12月にはユネスコの世界遺産に登録されている。 「本書は、沖縄県で初めて人の手になるもので国宝級の文化財として、国の特別名勝に指定された琉球王朝時代を代表する庭園「識名園」について、本格的に取り上げた初の研究である。そして、それは同時に「識名園」を頂点とする琉球庭園について、時代を追って整理された研究としても初のものである。その「識名園」を管理・運営する那覇市において、十五年間、文化財保護を担当してきた著者が、余すところなく「識名園」の魅力を浮き彫りにする。-2000年紹介文-」 著者は沖縄県那覇市教育委員会生涯学習部文化財課課長の古塚達朗氏。著者が長年学んできた自身の専門分野である民俗学の手法を織り混ぜながら「識名園」をテーマに琉球庭園史としてまとめられている本書が電子書籍として復刊! -
沖縄新民謡の系譜
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第13弾 「沖縄における新民謡は、昭和の初期からはじまっており、それは本土で新民謡が活発になった時期と重なる。沖縄の新民謡界で活躍した、そして現在活躍している歌い手、作詞者、作曲者のなかから都合五十五名とりあげた。彼らの芸能活動を通して、沖縄の新民謡史を展開する。長く民俗芸能を研究してきた著者が、沖縄の新民謡の世界を愛情込めてわかりやすくまとめた好著である。-1996年紹介文-」 著者は沖縄の芸能文化の発展や研究に力を注いできた大城學氏。現在琉球大学法文学部教授。本書の構成は沖縄民謡歌手(個人およびグループ)のみならず、作詞・作曲者を加えて五十五名を取りあげ、その歌手の好きな民謡の歌詞一節、民謡との関わり、プロフィール、代表作品、エピソードという順に紹介している。 絶版から数年の時を経て、新たに「電子版あとがき」を追記した本書が電子書籍として復刊!