作品一覧
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-沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ 「あなたのお父さん、お母さんは何歳ですか。あなたはどこで生まれましたか。あなたの家族はどのようにして戦中、戦後を生き抜いてきたのですか。日本敗戦から五〇年の戦後体験と、その精神史を問い返し、共に語ってみたいと著者は願う。特に高校生や大学生などの若者たちと。本書は、沖縄の第一線で活躍する学者、詩人、思想家たち十四人との座談会を中心に、詩人・高良勉の発言を初めて一冊にし、提起する。」 本書は沖縄戦後50年の1995年に初版出版。今回はさらに18年の時を経てあとがきを追記した電子復刻版。 著者は84年に第7回山之口貘賞を受賞、85年に第19回沖縄タイムス芸術選賞・奨励賞(文学)を受賞した沖縄を代表する詩人・高良勉氏。序詩「あたびーぬ うんじ(蛙の恩)」と「私にとっての敗戦後五〇年・思春編」、これに五つの座談会と「アイヌモシリへ」「私の戦後史年表」が収められており、詩人・高良勉の発言集として編集されている。若者たちへ「私(たち)の戦後体験」を伝えたいという目的と熱意は今も一貫している。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
世界中が民族独立運動で血を流し破壊行為が頻発している
単一文化だと言われているこの小さな島国のニホンでも
沖縄に独立問題がある
もしも現実問題として「民族自決権」を盾に沖縄が独立宣言をしたら
国会や官僚そして本土の人達はどう対応するだろうか
中国のウイグルやチベットや台湾のように
政治的干渉や武力的な弾圧が起こるのだろうか
ニホンも御多分にもれず簡単に認めるとは思えない
揉め事を企て自衛隊を投入するぐらいのことは起こるだろうし
独立派の抵抗が長引けば少しは血も流すだろう
それどころか泥沼化するかもしれない
この場合自分の生き方を宣言しているのは沖縄で合って
それを阻んで抵抗しているのはニホ -
Posted by ブクログ
詩を読みながら、身体が軽くなる心地がしました。
優れた詩というのは、なべてそういうものかもしれませんが、リズムがいい。
リズムがいい詩は、心だけでなく、身体にも響きます。
山之口貘は1編の詩を完成させるまでに、200~300枚も原稿を使ったそう。
それも頷けるというものです。
リズムがいいというのは、平易な言葉を使っていることも与っています。
恐らく中学生程度の国語力があれば、難なく読めるのではないでしょうか。
内容が薄いというわけではありません。
むしろ、濃密。
言葉は平易ですが、徹底的に選び抜かれ、緻密に組み立てられているのが分かります。
テーマは、貧乏生活や結婚願望、故郷の沖縄などなど。