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沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第10弾。
「ウシ国。闘牛の盛んな本島中部(石川・具志川等)の飼い主らは、「本場」の自負と誇りを込めて自分たちの地域をこう表現する。日本を闘牛地図で見れば沖縄はまさしくウシ国である。闘牛の魅力は砂鹿をあげて巨体が激突する迫力にあるが、人間くさい牛の個性も共感を呼ぶ。本書は牛と人間の哀感にもスポットを当て闘牛の新しい魅力をも引きだしている。沖縄の人に育まれ続く闘牛。闘牛を知れば沖縄に生まれたことの喜びが倍加することを本書は教えてくれる。―1989年作品紹介より―」
本書は闘牛の歴史、闘牛の魅力、闘牛発展への課題などがはじめに総論として整理され、「闘牛の知識・用語」では、角の特徴、技、飼育方法から闘牛用語までを丁寧に紹介している。さらにこれまでの闘牛の歴史上のエピソードや名牛・名勝負物語が登場し、最後に全島大会、もう一つの闘牛の地である徳之島での観戦記、世界の闘牛の紹介が続く。名牛物語においては、6年間不敗で41連勝という沖縄闘牛界に輝く金字塔をうち立てた伝説の名牛「ゆかり号」をはじめ、史上最大の1,200キロ、角の長さが45センチもあったという「荒岩号」など14頭の名牛列伝が数ページにわたり記載されている。これらの名牛が繰り広げる「名勝負物語」は圧巻で闘牛の魅力を存分にあじわう事ができる。
付録として、1962年11月から開かれている「沖縄全島闘牛大会記録」と「ゆかり号の戦歴」の一覧表を掲載。マニアならこれを見ているだけでもわくわくすること間違いなしの1冊が電子書籍として復刻。
著者は沖縄タイムス記者として活躍してきた謝花勝一氏。
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