小説 - 文藝春秋作品一覧

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  • 幽霊協奏曲
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    大人気、赤川次郎による「幽霊」シリーズ第26弾。 美しいピアニストとの恋に溺れ、翻弄された末、一人の男が命を絶った。 男の死体を前に、女は冷たく言い放った。 「どっちかを選ばなくてはならなかったんです。自分のためにすべてを捨ててなんて、 頼んでない。私は無関係です。」 二年後、男の弟が、コンサートマスターとして 女と共にチャイコフスキー「ロミオとジュリエット」舞台に立つことに。 因縁の二人が再会した場で、宇野警部と永井夕子は……。 表題作のほか、「後ろ姿の夜桜」「スキャンダル、スキャンダル!」「私の秘密はあなたの秘密」「夜は知っていた」「夕やけ小やけ」「闇に迷って」の計7篇を収録。 どの巻から読んでも楽しめるシリーズです。 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • GETUP!GETLIVE!
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    1巻1,700円 (税込)
    話題の「声優×二次元芸人」プロジェクト! 発売即完売の1stLIVEを完全ノベル化。舞台では演じられなかった幻のエンディングも収録。 お笑いにかける青春 俺の相方が世界で一番面白い! 『俺ガイル』の渡航が描く、お笑いにかけた3組のコンビの涙と笑いと葛藤の青春物語! 東京は神田神保町のお笑い養成所SSS(スーパースタースクール)で、青春をお笑いにかける3組のコンビ。 日々学びオーディションを受け、バイトとネタ作りに追われている。コンビ間の衝突やライバルへの嫉妬など、きらびやかな世界の裏側に翻弄されながら、日本一、世界一のお笑い芸人を目指す青春ストーリーだ。 登場するのは―― 共感系幼馴染コンビ「スターダスト」上原淳也(cv:花江夏樹)・東沢楓(cv:西山宏太朗) ちぐはぐ凸凹コンビ「菊一文字」町田瀬那(cv:豊永利行)・大野虎之助(cv;石川界人) イマドキ関東芸人「6‐シックス‐」狛江一馬(cv:熊谷健太郎)・喜多見蓮(cv:阿座上洋平) LIVEは実際に3組がネタを演じ、会場の観客の投票でその後の展開が決まるマルチエンディング方式だった。本書もその形を踏襲しており、LIVEでは演じられなかったエンディングも収録されている。 イラストレーションは、由良が担当。書き下ろし表紙イラストと、挿絵3点を寄せている。 ※購入特典のキャストの手書きコメント付特製ポストカードは電子版には付いておりません。紙版のみの収録となりますので、ご注意ください。
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2019【文春e-Books】
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    これがなくちゃ年が越せない! 人気の「ミステリーベスト10」電子版をお届けします。 通算43回目の今回、国内部門は〈警察小説の第一人者〉が建築士を主人公にした異色作で一位に。 海外部門は正統派の〈犯人当て〉で英国作家が二連覇を果たし、華文ミステリーも大躍進! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門・海外部門第一位作家のインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 人間の生き方、ものの考え方
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    世の中に絶対的なものはあり得ない―― 人間は絶対孤独で、人と人が真に分かり合うことはない。だから考え続けよ。絶望から出発するのだ。混沌とした先行きを照らす箴言集。
  • 総会屋とバブル
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    かつて「総会屋」と呼ばれる男たちがいた――。 彼らは闇社会の住人でありながら、上場企業の株主総会に株主として出席し、経営陣を震え上がらせた。壇上の経営陣にイチャモンまがいの質問を突きつけて締め上げる「野党総会屋」がいれば、怒号のようなヤジをとばして彼らの質問を妨げる「与党総会屋」もいた。企業側が、彼らに利益供与をすることと引き換えに、株主総会の円滑な進行を望むことは自然な流れでもあった。 21世紀となった現在では信じられないが、名だたる超一流企業が株式市場のハイエナたちに喰い付かれていた。キリンビール、伊勢丹、イトーヨーカドー、味の素……。 「企業をまわって集金すれば、月に3000万円。最盛期は年収が3億円をゆうに超えていた」と、日本最大の総会屋「論談同友会」の元幹部は言う。 バブル経済に踊っていた金融業界にいたっては、総会屋に喰らい尽くされていたと言ってよい。ガリバーの野村證券は総会屋を優遇し、損失補填を行っていた。第一勧業銀行は歴代トップが大物総会屋との関係を続け、違法に融資された額は300億円にものぼるという常軌を逸した沙汰だった。 なぜ一流企業の経営陣は、闇社会の“呪縛”に絡み取られてしまったのか? 論談同友会の元幹部らの証言をもとにバブルの裏面史を描き出す。
  • 週刊文春が迫る、BEAMSの世界。
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    原色美女図鑑 宇垣美里 渋野日向子 ラッキーウェアで微笑む。 のん ビームスコラボ焼酎のラベル画をデザイン 「ビームス宇宙服」登場!宇宙飛行士・野口聡一さん 設楽社長&橋本マナミ“ファッショナブル不倫”をスクープ撮!? パルプ・フィクション 原田龍二/川谷絵音/新垣隆 石破茂「スーツとは、作業着である」 ビームス人秘録 ・長嶋茂雄さん大好きビームス社長?3への異常な愛情 ・渋野日向子ゴルフウェアのこだわりは「えりの裏」 ・高倉健のすべてを知る男「伝説のOB」に会いに行く ・蒼井優幸せの裏に謎の恋体操あり!? ・「どんなときも」?槇原敬之?ビームス担当者に深夜のコール ・「ユニフォームをカッコよく」古田敦也の直訴で“おしゃれ燕”に ・村上春樹の一言から始まったサコッシュ作りの舞台裏 ・「男はつらいよ」寅さんスタイルは今なぜウケるのか? ・スクープ!加計学園グループ校の制服がビームスだった ・DeNA?石川雄洋1000本安打で仲間に配ったあるもの ・親子二代で着てます本木雅弘とビームスの深い関係 ・ビームス社長室で発見!?横尾忠則が手がけた謎の肖像画 ・あのCMに出演片岡鶴太郎の作務衣もビームスだった ・区長を直撃!渋谷区役所のTシャツがなぜかビームス ・片岡義男執筆?ビームスが作っていた幻の文芸誌 ・YOKO FUCHIGAMIが暴露「ビームスは屋台から始まった」!? 阿川佐和子のこの人に会いたい 設楽洋 エッセイ 小林信彦/坪内祐三/橘玲/中野翠/洞口依子/万城目学/亀和田武/福岡伸一 書き下ろし短編小説 真藤順丈 ※電子版では紙の雑誌と内容が一部異なる場合や掲載されないページがあります。プレゼントにも応募できません。
  • 私の大往生
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    孤独死、ポックリ、七転八倒? 世を達観した14人が語った、理想の最期。人生100年時代だからこそ考えたい、あなたはどう死ぬのか? どう死にたいのか? 「大往生」を広辞苑で引くと、「安らかに死ぬこと。少しの苦しみもない往生」とある。そんな理想的な死のかたちとはどういうものか、人生の達人14人に尋ねた。死への恐怖、印象に残った死に方、人生への思い──人生のしまい方を考える糧になる一冊。 中村仁一 理想は「孤独死」と「野垂れ死に」 渡邉恒雄 主筆室でポックリ死んでいて、秘書が発見 外山滋比古 寿司をのどに詰まらせて死ぬ 佐藤愛子 覚悟を決めて七転八倒 やなせたかし みんなを笑わせながら、面白く死にたい 内海桂子 突然倒れて「あら」っいうのがいいね 出口治明 織田信長の死に方には、痺れました 大林宣彦 余命半年の宣告を受けて 柳田邦男 人生の最終章を生きるための「十の心得」 酒井雄哉、小野田寛郎、金子兜太、橋田壽賀子、高田明
  • 昭和94年の横丁【文春e-Books】
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    『蜜蜂と遠雷』の作家・恩田陸のホラー短編を電子書籍で配信! 友人2人と入った老舗居酒屋。 ふと壁にかかった日めくりカレンダーを見ると、そこには「昭和94年」と印刷されていた……。 写真家・近藤篤さんによる、雰囲気たっぷりのモノクロ写真も収録。 ※本作は「オール読物」2019年8月号に掲載された作品を電子書籍化したものです。
  • 昭和史発掘 特別篇
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    「清張昭和史」の決定版! 軍人、政治家、官僚、財閥…… 昭和の権力闘争の裏側を松本清張が語り尽くす。 松本清張が週刊文春に連載した「昭和史発掘」の記事のなかから、単行本・文庫に収録されなかった、明治から昭和初期の権力闘争のこぼれ話ともいえる幻の二篇を収録。 一編は、「穏田のラスプーチン」と呼ばれ、明治から大正にわたり宮中と政界を股にかけて暗躍した宗教家・飯野吉三郎が主人公の「政治の妖雲・恩田の行者」。 もう一編が、桂太郎の愛妾であった美人芸者お鯉(安藤てる)が、小山松吉法相の収賄を告発し、逆に偽証罪で有罪になるという「『お鯉』事件」。 明治から昭和初期にかけての政界の権力闘争にまつわるサイドストーリーともいうべきこの二編は、清張が追い続けた昭和史の暗黒のさきがけといえる事件だ。 さらに、城山三郎、五味川純平、鶴見俊輔と、戦前・戦中・戦後の権力の裏側をついて歯に衣着せず語り合った対談を収めた特別篇。 ※本書は、2009年1月刊の文春新書『対談 昭和史発掘』を改題、再編集したものです。
  • ラッコの家
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    1巻1,324円 (税込)
    見えないからこそ見えてくるものがある。夢とリアルが絶え間なく交錯する老女は、自らの空想に怯えていたことを笑い飛ばして生きる。 老女の“意識の流れ”を描く、第161回芥川賞候補作「ラッコの家」と、目の見えない兄の手助けをするため一緒に暮らす弟を描いた「窓」の二篇を収録。
  • 合本 ジーヴズの事件簿【文春e-Books】
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    美智子様もお気に入りの傑作ユーモア・ミステリー! いまも世界中で愛される「ジーヴズ」の傑作選2冊が合本に。 時は20世紀初頭のロンドン。 気はいいが少しおつむのゆるい金持ち青年バーティには、嫌みなほど優秀な執事がついていた。 どんな難題もそつなく解決する彼の名は、ジーヴズ! いつも厄介ごとが山盛りのバーティ。 親友ビンゴには浮かれた恋の片棒を担がされ、アガサ叔母は次々面倒な縁談を持ってくる。 (「ジーヴズの事件簿 才知縦横の巻」) 村の牧師の長説教レースから実らぬ恋の相談まで、ご主人バーティの難題をややいじわるな脳細胞が華麗に解決? バーティたちが通うドローンズ倶楽部の愉快な面々も少し顔をのぞかせます。(「ジーヴズの事件簿 大胆不敵の巻」)
  • 象徴のうた
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    お歌にこめられた平和への祈り 被災地慰問、内外の激戦地への慰霊の旅と、祈り続けた三十一年。平成の天皇皇后が詠まれたお歌から浮かび上がる「象徴」の姿。
  • 新編 天皇とその時代
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    昭和という時代は、天皇の御姿とともにあった。新しき世に、天皇はいかにあるべきか? 江藤淳、渾身の「天皇論」! 先帝(昭和天皇)の「御不例」の報道から「崩御」に際し、実に多くの日本人が皇居前につめかけ、心からの天皇への尊敬の心を表明した。それは著者にとって感動的な光景だったが、片や、その姿を報じるマスコミには、不思議な戸惑いが見られた。自分たちがいままで宣伝してきた「戦後民主主義」「象徴天皇制」の理念からすれば、グロテスクな光景に見えたからだ。 「新憲法」のもと、天皇という存在を忘れられた存在として棚上げしてきた宣伝は、一体どうなったのか。まるで海底から巨大な白鯨が現れたような「天皇という存在を必要とする国民の姿」は、マスコミ・知識人たちが隠そうとしても隠しきれない現実だ、と著者は論じる。 占領軍によって作られた新憲法は、象徴天皇は、共和政体の頭に載せられた羽飾りのような扱いを受けている。にもかかわらず、尊厳ある天皇の存在がこの憲法の中にあっていかに重要な役割を果たしていたか、昭和から平成に変わる際に日本人のあいだに立ち現れた強烈な感情によって表明されているのだ。 平成から令和に切り替わる5月、「象徴天皇制」はどう存在してきたか、これからどうあるべきかを日本人が改めて考える時期となる。天皇の存在を誰よりも愛してきた著者の論は、大きな助言になるだろう。「新編」にあたり、平成の新たな世に天皇はいかにあるべきかを真摯に直言した二編を追加する。 解説・平山周吉
  • 上皇后陛下美智子さま 心のかけ橋
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    少女時代からご成婚60年まで、皇室取材25年の映像プロデューサーが綴る珠玉のエピソード。皇后という「使命」をひたすらに生き、人々に橋をかける奇跡のお歩み。ベテラン宮内記者も驚いた、秘話が満載の一冊。 「光に包まれたひと」「祈りのひと」……上皇后陛下美智子さまに関する取材をライフワークとし、数々の特別番組を手がけた筆者が綴る、感動の秘話! 「カモシカ少女」時代、恩師マザー・ブリットの教え、そして皇太子としてのご決意に御心をうたれてご成婚へ。“VOCATION──天職・使命”に導かれるように、“祈りの皇后”として、“文化の護り人”として、皇室と国民に献身され、人々の心に橋をかけてこられた美智子さま。知られざるその「御心の軌跡」を辿る。
  • 界

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    1巻713円 (税込)
    「こんな危うい物語に出会うとは……。」(姜尚中氏) 求めるのは解脱か救いか? 日本の「界」を漂流する男。 妻子と別居中の榊は、恋人を東京に残したまま、地霊うごめく土地を遍歴する。 秋田の娼家と清廉な女子高生たち、厳冬の佐渡で理容店の女主人が持つ剃刀、三河八橋で一夜を共にした人妻の乳房、非在ゆえに一層ふくらむ女たちの気配――。 官能と死のあわいから異界が立ち現れる瞬間を描く、本格小説集。 解説・姜尚中
  • 赤川次郎クラシックス 幽霊心理学
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    女子大生の夕子と宇野警部が活躍する〈幽霊シリーズ〉第4弾 デート中のレストランで殺人事件の容疑者と鉢合わせ!? 今日だけは「殺人」だの「凶器」だの色気のない話は抜きにし、恋人同士として食事を楽しもう――。 レストランで向き合う宇野警部と女子大生の永井夕子だが、つい周りのテーブルを観察してしまう。 すると一家皆殺しの容疑で手配中の男が目に入り、案の定デートどころではなくなってしまう……。 表題作ほか「影のような男」「美女は二度殺される」「幸福なる殺人」「銀座の殺しの物語」の4篇を収録。
  • 神の遺伝子【文春e-Books】
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    脳科学から古代史まで、あらゆる知識を駆使して“神の遺伝子”の謎に迫る! 日米を股にかけて活躍したスーパー医学者からの最後のメッセージ。 ウィーン医科大学に留学中の医学者・高山菜月は、ある日、中東系の男性から声を掛けられた。「特殊な遺伝子をお持ちの方をさがしています。」 同じ頃、菜月はウィーンで起きた米国人記者殺しの捜査で、日系人のFBI捜査官の訪問を受ける。 記者が残した6つの意味不明の文字が〈若い女性の遺伝学者〉を意味する可能性があるというのだ。 〈神の遺伝子〉を持つ者の正体と、記者に始まる連続殺人の真相を求める物語が、いま幕を開く。 著者は東大医学部を卒業後の1976年、アメリカで臨床研究を受けて救急医療の現場で臨床医として活躍、同時にファンクショナルMRIの世界的権威としても知られる。さらに脳科学者として、脳の中の水分子から〈脳とこころ〉の秘密を解き明かす 「脳の渦理論」を提唱するなど、まさに三刀流の活躍で世界の医学会に貢献した。 惜しくも2018年7月に亡くなったが、この作品は三刀流のスーパー医学者が我々に残した“最後のメッセージ”である。 【本書は電子書籍オリジナル小説です。】
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2018【文春e-Books】
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    冬の風物詩、「ミステリーベストテン」を今年も完全電子化! 42回目を迎える今年。 国内部門では、あの大人気シリーズの待ちに待った新作が貫禄の一位奪取。 海外部門ではアガサ・クリスティを彷彿とさせる英国ミステリーが栄冠に輝いた! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 国内部門一位 東野圭吾インタビュー 海外部門一位 アンソニー・ホロヴィッツインタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 隣人 内田春菊ホラー傑作選
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    とある集合住宅で新生活を始めた共働きのカップル。夫はコピーライター、妻はスタイリスト。まわりは専業主婦ばかりらしい。最初は至極快適に思えた住まいだったが、やがてふたりの身辺に、不可解な出来事が起こりはじめる……(「私が何をしたっていうの」)。 この世で一番怖いのは、“善意”に満ちた普通の人。思わず我が身を振り返らずにはいられない。 内田春菊のサイコ・ホラー傑作選。
  • 飛鳥IIの身代金
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    豪華客船がシージャック……犯人の狙いは何だ? テロ情報を掴んだ十津川警部は豪華客船「飛鳥II」に乗船。平穏な日本一周の船旅は、船内に響き渡る爆発音とともに急転、乗客乗員1000名は突如人質となってしまう。姿見せぬ犯人の正体とは、その要求とは? 十津川は彼らとの交渉に乗り出すが……。 国際問題を背景とした社会派ミステリー。
  • #電書ハック【文春e-Books】
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    電子書籍は紙の本を駆逐する悪魔か、それとも出版界を救う救世主なのか!? 文学少女が編集者として一人立ちしていく姿を追いながら、変貌する出版界の明日を占うお仕事小説。 小説が好きで出版社に就職した春日枝折だったが、配属されたのは電子書籍編集部。 古典を愛するアナログ少女は、デジタル化の時代に突入した出版界の荒波に揉まれることに! 紙の本から戦力外通告を受けた官能系老作家。 ネット民には刺さる引きこもり系作家。 デジタル人間で紙の本には目もくれない電子書店員。 思いもしない面々との出会いに目を白黒させるばかりの枝折だったが、作家たちの間で出版界へのテロ攻撃、〈電書ハック〉の計画が持ち上がっていることを知り……。 様変わりする出版界と読書界の中で、枝折は編集者として自分の生きがいを見出すことができるのか!? 【本書は電子書籍オリジナル小説です。】
  • 草笛の剣 上
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    1~2巻561円 (税込)
    「しい、しい、しいびびびい」 笛豆の音に思い出すのは、月見草の茂る故郷、紀伊の海辺……。秀吉に滅ぼされた傭兵隊・雑賀鉄砲衆の遺児、孫二郎は根来衆の頭領に育てられ逞しい若者に成長する。因縁をつけられた浅野家の家臣を斬った孫二郎は、追手を逃れ大阪から京へ。天涯孤独の若者の成長と友情を描いた剣豪ロマン小説。
  • 怒鳴り癖
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    旅行代理店を経営する五十代の男が、ある晩仕事帰りに待ち伏せされ、二人組の男に暴行を受けた。物盗りの犯行ではない。怒鳴り散らす癖のある男は自分に恨みがある者の犯行ではと疑うが……。 表題作の「怒鳴り癖」をはじめ痴漢冤罪に熟年離婚など、中年を過ぎて老境に入った男たちが、突如危機に遭遇する様を描く短篇集。危機は、日々の暮らしの延長に思いもよらぬ姿で忽然と現れる。直木賞作家が描く、日常に潜む陥穽に落ちた男たちの運命とは──。解説・吉野仁。
  • 行け広野へと 【文春e-Books】
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    2012年「行け広野へと」で短歌研究新人賞次席、2013年歌壇賞受賞。 注目の歌人・服部真里子の第一歌集『行け広野へと』(2014年本阿弥書店刊)を電子書籍化。  三月の真っただ中を落ちてゆく雲雀、あるいは光の溺死  雪は花に喩えられつつ降るものを花とは花のくずれる速度  春だねと言えば名前を呼ばれたと思った犬が近寄ってくる  八月をすぐ遠景にしてしまう日暮れの舟のしずかな離岸  遠雷よ あなたが人を赦すときよく使う文体を覚える 19歳から27歳までの8年間に作られた歌から、全289首を収録。 現代歌人協会賞受賞作。
  • BURNT OUT ROOM【文春e-Books】
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    1巻305円 (税込)
    文春文庫×エブリスタ 第1回バディ小説大賞受賞作が電子書籍化! 文春文庫が小説投稿サイト「エブリスタ」とコラボして開催した「バディ小説大賞」。 「お仕事」をテーマとした第一回にはたくさんの応募が寄せられ、「BURNT OUT ROOM」が栄えある大賞を受賞した。 その受賞作が電子書籍として登場する。 【あらすじ】 40万人の人口を誇る東京都夕暮市。 棉苗上亮(わたなえじょうすけ)は夕暮消防署ではたらく現場ひとすじの消防士だ。 上亮は人知れず悩んでいた。一昨日、ジャワ・ハイツ203号室で起きた火事。 その現場で、要救助者を救うことができなかったことを――。 上亮はその火災現場を調査する警察に呼び出され、再びジャワ・ハイツを訪れる。 そこで上亮を待っていたのは、個性豊かな警察官の面々。 中でも群を抜いて奇抜なのは、VRのヘッドギアをつけて捜査する男。 「火事場の奇人(シャーロック)」の異名をとる天才刑事・穂村彗星だった。 事故として片付けられていた火災現場を不審がる彗星は言う。 「僕たちの仕事は実にシンプルだ」 「この焦げ付いた空間から、真実という名のダイヤモンドを拾い上げること」 熱血消防士×変人警察官!? 性格も考え方も正反対のふたりは、「真実という名のダイヤモンド」を見つけ出すことができるのか? 「作品としての個性があって、他作品からひとつ抜けていました。」 「ミステリーとしての構成も達者」 と選考委員から絶賛された、新世代のバディ小説の誕生。
  • 第159回直木賞作家 島本理生のすべて【文春e-Books】
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    第159回直木賞作家・島本理生さんの特集を電子化! 島本ファンも、『ファーストラヴ』を読んだ方・まだ読んでいない方も幅広く楽しめる内容です。 ・巻頭グラビア ・『ファーストラヴ』試し読み ・自伝エッセイ「鎌倉の一日と、306816時間」 ・豪華作家陣によるお祝いエッセイ(辻村深月、西加奈子、村田沙耶香、行定勲) ・島本作品の大ファン 元SKE松井玲奈との記念対談「読書の魅力を教えてくれた」 ・松井玲奈 特別寄稿「『ファーストラヴ』の生々しさ」 ・瀧井朝世「私の愛する島本理生作品ベスト10」 島本理生さんと松井玲奈さんのカラーグラビアは、電子書籍限定です。 ※本コンテンツは『オール讀物』9月号掲載の島本理生特集の一部を収録した電子書籍オリジナルコンテンツです。  掲載されている『ファーストラヴ』試し読み範囲は、『オール讀物』9月号に掲載されている抄録範囲と異なりますのでご注意ください。
  • 合本 半分、青い。【文春e-Books】
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    心は、空を飛ぶ。 片耳を失聴したヒロイン、スズメの愛と勇気の物語――。 高度成長期の終わり、岐阜県の小さな食堂に生まれたスズメ。 小学生の時に病気で左耳を失聴してしまうが、我が子を愛してやまない両親と、 同じ日に同じ病院で生まれた幼馴染のリツに支えられ健やかに成長する。 高校を卒業したスズメは少女漫画家を目指し上京し、 人気漫画家・秋風羽織のもとで仲間と修業に打ち込むが……。 最注目の「連続テレビ小説」ノベライズ版が上下合本になって登場。
  • 赤川次郎クラシックス 幽霊愛好会
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    傑作中篇「幽霊」シリーズ第3弾の新装版。 永井夕子は高校時代の親友・片倉敦子の邸宅を、宇野とともに訪れる。敦子は57歳の会社社長・泰長の後妻となり、自分より年上の義理の息子・靖夫と、自分より一つ年下の娘・不眠症の亜里沙と暮らしていた。 誰もがうらやむ豪邸に暮しているとはいえ、気苦労が多いんじゃない、と心配する夕子に、敦子は 「なにも問題はないわ。あるといえば主人が月に一度、亡くなった先妻に会いに行くくらい」と驚きの告白。 そんな話をしているところへ、亜里沙の部屋が何者かに荒らされていることが発覚。そしてベッドの上には、冷たくなった亜里沙の身体が横たわっていた――。 表題作ほか、「名探偵の子守唄」「青ひげよ、我に帰れ」「赤い靴はいてた女の子」「コウノトリは本日休業」「殺された死体」の計6篇を収録。
  • 小相撲殺人事件【文春e-Books】
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    混迷を極める相撲界に喝! 天下の奇書『大相撲殺人事件』の続編が電子オリジナルで登場です。 「立会いの瞬間に爆死する力士」「頭のない前頭」「1年間で幕内力士の40パーセントが死亡」などなど、驚愕の展開で芥川賞作家・奥泉光氏をはじめとする読者の度肝を抜いた本格相撲ミステリーの最新短篇が電子版で登場。 紙相撲の進化版のようなゲームで博打をしていた男が殺された。 容疑者は彼の部屋に集まって博打に興じていた面々。殺された男には八百長疑惑がかけられていたのだ。 炬燵机につっぷしていた男の死体は、右手の指が文庫本『大相撲殺人事件』の表紙に乗っていた。 はたしてこれはダイイング・メッセージなのか? 御前山の推理やいかに!?
  • 天狗小僧魔境異聞 太祖墓陵
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    話題の「仙境異聞」(平田篤胤)を下敷きにした唯一の小説作品! 天狗の千里眼がえぐりだす、現代人の業と病理とは? いまTwitter上で『仙境異聞・勝五郎再生聞書』平田篤胤著・子安宣邦校注(岩波文庫)という本が話題になり、版元が緊急重版するなど盛り上がっています。 「仙境異聞」は江戸時代後期の有名な国学者・平田篤胤が、天狗にさらわれて異界を旅してこの世に戻ってきたという寅吉少年の話を聞き書きした異色の証言録です。この「仙境異聞」を下敷きにした、恐らく唯一の小説が坂東眞砂子さんの『天狗小僧魔境異聞』(文庫化にあたって『貌孕み』に改題)です。 幼い頃、天狗にさらわれ仙境で暮らした童子・天狗小僧寅吉こと嘉津間。平田篤胤は嘉津間の話をまとめて「仙境異聞」を著したが、やがて嘉津間は忽然と姿を消した。その15年後、嘉津間は再び篤胤の前に現れ、時空を超えた旅の中で見た、人間たちの深き業が渦巻く魔境の有様を語り始める――。 「太祖墓陵」あらすじ 師から「魔境を見てこい」と命じられてた嘉津間は、空を飛び遠く唐土(もろこし=今の中国)へ。秦の始皇帝の墓陵の近くで、人語を話す土器のかけらと遭遇する。 土器は人型の俑の顔部分で、元は暁民という男だった。暁民は偶然、墓陵の地下にある兵士用を発見し、一躍有名人となり財を成すのだが――。 平田篤胤の「仙境異聞」に材を取り、現在の人間社会をあえて“魔境”と捉えた、著者ならではの超異色ホラー小説です。
  • キッドナッパーズ【文春e-Books】
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    直木賞作家・門井慶喜のデビュー作「キッドナッパーズが電子版で登場! オール讀物推理小説新人賞を受賞した、逆転また逆転の誘拐ミステリー。 「大声をだすな」 宅配便を装って侵入してきた男は、健次郎の腹にナイフを突きつけてきた。 平凡な日常に突如押し入ってきた犯罪者は声が甲高く、背が低く、野球帽をかぶった……小学生と見まがわんばかりの中学生!? 少年は「これは誘拐だ」と断じた。だが被害者は健次郎ではなく犯人であるはずの少年自身だという。 摩訶不思議な誘拐事件は二転三転し、ラストで意外な結末が待っていた! 宮沢賢治の父・政次郎を描いた『銀河鉄道の父』で直木賞を受賞した門井慶喜さんのデビュー作。 2003年のオール讀物推理小説新人賞受賞作です。 [オール讀物推理小説新人賞「選評」から] 「これこそ逆転に次ぐ逆転の連続で、着地がどうなるのかまったく予想できなかった。」(高橋克彦委員) 「何とか読者を面白がらせ、驚かせようとする創意工夫が、今回の作品に結実した」(宮部みゆき委員)
  • ぼくらの犯した罪の半分【文春e-Books】
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    1巻305円 (税込)
    ぼくと彼女は共犯関係にある――。 第一回「週刊文春」小説大賞、準大賞受賞作が電子書籍化! 発行部数65万部のNo.1週刊誌「週刊文春」と、 小説投稿サイト「エブリスタ」が夢のコラボ。 「週刊文春」小説大賞が堂々誕生! 「表の顔、裏の顔」をテーマに募った多数の作品の中から、 第一回の準大賞を受賞した「ぼくらの犯した罪の半分」を 電子書籍オリジナルコンテンツで配信いたします。 【あらすじ】 半年前に起こったある事件、ぼくはその一部始終を書き記そうとしている。 SNSで出会った顔も知らない女性・ユリアと、ふと立ち寄った花屋で働いていた香純。 二人の女性の間で起こった悲劇、そしてその時ぼくがとった行動とは――。 驚愕のサスペンス小説! 表紙イラスト・くろのくろ
  • 幽霊審査員
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    なんと宇野警部が、大晦日の国民的テレビ番組「赤白歌合戦」の審査員に! 大好評「幽霊」シリーズ第25弾。 ケガをした警視総監の代役をつとめることになった宇野は、慣れないタキシードを着せられ、メークまでされて審査員席で大奮闘。 恋人で女子大生の夕子は、「ずるい!」とうらやましがりつつも、「何か起こる」と予言する。果たして、本番が始まり、秒刻みの進行で大騒ぎの舞台裏で、事件が……。 表題作のほか、「犯罪買います」「哀愁列車」「愛と憎しみの果て」「意地っ張りの季節」「もういいかい」「過去のある勲章」の全7篇。 「世の中が変わっても、常に変らないものを描き続けていきたい」と仰る赤川さん。人が殺されても、男女が争っても、どこか温かい感情が流れる赤川作品の真骨頂です。 殺伐とした現実を見据えながらも、すがすがしい読後感を残す7篇。
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2017【文春e-Books】
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    年末恒例の人気企画「ミステリーベスト10」が今年も電子書籍化! 通算41回目の今年、国内部門では度肝を抜く「本格推理」の新人が登場。 主要新人賞で受賞作が出なかった中、一人気を吐いた。 海外では「華文ミステリー」の新星が栄冠に輝く。 1977年の創設以来「週刊文春ミステリーベスト10」では、これまでアジア圏の作品がベストテンにランクインしたことはなく、 41年目にして初のランクインで第1位という快挙を果たした。 その他、ベテランも大活躍の強力ランキング! 全国のミステリー通、書店員といった目利きたちが選んだ2017年の国内・海外のミステリーのベスト20を一挙紹介。
  • 「ななつ星」極秘作戦 十津川警部シリーズ
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    豪華列車「ななつ星」の車中で明かされる、戦争末期に試みられた日中和平工作の秘密とは!? 警視庁副総監からの命令で、十津川警部は「ななつ星」へ乗り込む。 乗客を装うために同伴した妻・直子は、豪華列車に声を弾ませるが、十津川はマークすべき人物が誰なのかさえも分からない。同乗するは、台湾からの旅行客、アメリカ人夫婦、気鋭の歴史学者、外務省の職員。 やがて、列車最後部の7号車DXスイートに集まった彼らは、太平洋戦争末期の1945年にあったという南京政府の高官・繆斌(みょうひん)による日中和平工作について激しい議論を交わす。 十津川は、彼らの目的が日中の歴史の真実を明かすことと知るが、ここに敵対する勢力が登場、思わぬ妨害工作で乗客たちは絶体絶命の危機に直面する! JR各社が手掛ける「クルーズトレイン」のなかでも、JR九州が運行する「クルーズトレインななつ星in九州」はいまだに予約が困難な人気豪華列車。「一度は乗ってみたい……」と思う読者も多いはず。 本書は、鉄道・トラベルミステリーの第一人者である著者が、「ななつ星」に実際に乗車し、車内を隅々まで取材して書かれた、臨場感溢れる作品である。 2015年に単行本として刊行された本書には、西村さんの実際に乗車した「ななつ星」への感動と、戦後70年という節目にも関わらず対立を深める日中両国への危機感とが込められている。作中、熱く議論される歴史の断章は、鉄道ファンのみならずすべての日本人必読だ。
  • 「日本沈没」小松左京の警鐘が甦る【文春e-Books】
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    「日本沈没」「復活の日」など、多くの名作を世に送り出した日本SF界の巨匠・小松左京。トランプ大統領の当選で、「孤立化」するアメリカを予言した小説として「アメリカの壁」がメディアに取り上げられるなど、いま小松作品に注目が集まっている。科学的知識をもとに検証し、起こりうる危機を小説にしていた小松氏は、未来の日本の読者に何を伝えようとしたか。小松氏の次男・小松実盛氏と『見果てぬ日本』で小松左京論を書いたほどの愛読者・片山杜秀氏が、小松作品について語り合った。(※文藝春秋2017年11月号に掲載された記事を電子書籍化)
  • 合本 晩鐘 【文春e-Books】
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    1巻1,324円 (税込)
    佐藤愛子九十歳・奇跡の話題作、待望の文庫化! 老作家・藤田杉のもとにある日届いた訃報――それは青春の日々を共に過ごし、十五年間は夫であった畑中辰彦のものだった。 「究極の悲劇は喜劇だよ」 辰彦はそういった。 それにしても、どうして普通じゃ滅多にないことばかり起るのか。 当時の文学仲間たちはもう誰もいない。 共に文学を志し、夫婦となり、離婚の後は背負わずともよい辰彦の借金を抱え、必死に働き生きた杉は、思う……。 あの歳月はいったい何だったのか? 私は辰彦にとってどういう存在だったのか? 杉は戦前・戦中・そして戦後のさまざまな出来事を回想しながら、辰彦は何者であったのかと繰り返し問い、「わからない」その人間像をあらためて模索する。 枯淡の境地で、杉が得た答えとは。 『戦いすんで日が暮れて』『血脈』の系譜に連なる、かつて夫であった男と過ぎし日々を透徹した筆で描く、佐藤愛子畢生の傑作長編小説。
  • 逆向誘拐
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    誘拐ミステリーに新風を吹き込む、香港生まれ、カナダ在住の女性ミステリ作家登場。第3回島田荘司推理小説賞受賞作! 投資銀行A&Bに、クライアントである家電製品ソフトウェア開発企業・クインテスの極秘財務資料を誘拐したとのメールが届く。その財務データは、CHOK(Continuous Harmonization of Kinetics)という企画に関連したものであるらしい。 情報システム部のエンジニア植嶝仁の調査によって、そのメールはA&B社内のルータを介して送信されたものであることが判明する。犯人はA&Bの関係部署の人間なのか? 身代金受け渡しは二日後に迫っている。 再び犯人からメールが届き、そこには奇想天外な身代金の受け渡し方法が記されていた。ネットオークションに200の食品を出したので、それに入札しろという。しかしこんな少額の決済で犯人は満足できるのだろうか? 身代金が目的ではないとしたら、犯人の目的は何なのか? 機密データの流出でクインテスの評価を失墜させ、株価を操作しようという魂胆なのか? 植嶝仁は華僑系財閥の御曹司であり、父の会社はCHOKに関する投資信託にも関与しているらしい。事件が明るみにでれば、父の会社の損失も計り知れない。出品者の足取りを追う警察――しかしその捜査もむなしく、犯人は捕まらないままオークションの取引は成立。混迷の中、植嶝仁は真犯人の狙いを突き止めることができるのか? 巨大ビジネスの世界を舞台にネット社会の盲点を突く身代金受け渡しのトリックと、ラストで鮮やかに反転する誘拐の構図。抜群のミステリーセンスが光るアジアミステリーのニューウェーブです。
  • グルジェフの残影
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    革命の嵐が吹き荒れるロシアで、20世紀最大の神秘思想家グルジェフを巡って起こる殺人。 孤高の鬼才がミステリーの臨界に挑む! 20世紀初頭、革命前夜のロシアに彗星のごとく現れた神秘思想家グルジェフとは、いったい何者なのか? ラスプーチン、スターリンなど歴史を彩る大物をはじめ、魅力的な思想家群像を描きながら、 「20世紀最大のオカルティスト」の正体に迫るスリリングな本格歴史ミステリ長篇。 奥泉光氏との特別対談を収録。
  • K体掌説
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    1巻652円 (税込)
    謎の新人、その正体はなんと夢枕獏!! Kは小噺のK、簡潔のK、奇態のK。 つまりKなる体の掌編。これすなわち“K体掌説”なり。 21世紀の稲垣足穂か、はたまた星新一か。 ショートショートに驚異の新人現る。 刊行当時、一体この著者は何者?と話題を呼んだ驚異の短編集。
  • 英語で読む百人一首
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    日本の美が新たな姿でよみがえる 日本人なら誰もが親しんできた百人一首の和歌を美しい英語に。英語を知りたい人にも日本の美をもっと知りたい人にも最適の一冊。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 週刊文春ミステリーレビュー2011-2016[国内編] 名作を探せ!【文春e-Books】
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    20年以上も続く週刊文春「ミステリーレビュー」。この名物連載の2011年から2016年までの6年分、140本のコラムをまとめました。 国内編の筆者は、ミステリーの世界で高く信頼されている気鋭のミステリー評論家、千街晶之氏。 1年間に日本で出版されるミステリーは膨大な数になります。それが6年ぶんともなると、とてもフォローできません。 これを読むと、「あ、こんな本があるんだ」と、見逃していた名作、傑作を知ることができます。 また連載記事に加えて、2011~2016年の「週刊文春ミステリーベスト10」の1位から20位までのランキング、各年のミステリー界まとめ記事も収録。 ミステリーに興味のある読者はもちろん、「なにか面白い本はないかな」と、いつも迷う方には最適。熱のこもったコラム集を見ながら、あなたの五つ星ミステリーを探してみてください!
  • 週刊文春ミステリーレビュー2011-2016[海外編] 名作を探せ!【文春e-Books】
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    20年以上も続く週刊文春「ミステリーレビュー」。この名物連載の2011年から2016年までの6年分、140本のコラムをまとめました。 海外編の筆者はミステリー評論や書評の世界で、その評価が高く信頼されている池上冬樹氏。 1年間に日本で出版されるミステリーは膨大な数なので、それが6年ぶんともなると、とてもフォローできません。 この一冊を読むと、「あ、こんな本があるんだ」と、見逃していた名作、傑作を知ることができます。 連載記事に加えて、2011~2016年の「週刊文春ミステリーベスト10」の1位から20位までのランキング、各年のミステリー界まとめ記事も収録。 また海外編には2010年の末に実現した著者と作家の堂場瞬一さんが、2001年から2010年までの海外ミステリーをふりかえった対談を収録。 つまり、これを読めば、21世紀の海外ミステリーの傑作が、もれなく把握できるのです。 ミステリーに興味のある読者はもちろん、「なにか面白い本はないかな」と、いつも迷う方には最適。著者の熱のこもったコラム集を手元において、あなたの五つ星ミステリーを探してみてください!
  • 見出された恋 「金閣寺」への船出
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    テレビでおなじみの作家・岩下尚史が描く三島由紀夫の知られざる物語。 舞台は、約50年前の東京。赤坂の一流料亭の長女として、絹に覆われ贅沢に育った19歳の満佐子は、才気あふれる一人の文士と出逢う。本来、住む世界が違うはずの二人はなぜか強く惹かれあい、逢瀬を重ねるうちに、男はある“決心”を固める。若き三島由紀夫の秘められた恋を、実話をもとに絢爛たる文体で小説に仕立てた傑作。
  • ITSUKI 死神と呼ばれた女
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    脚本界の名匠、入魂のエンタテインメント巨編 「年上の女が憧れなんスよ。駄目ですか。ラブしてくれませんか」 周囲の大事な人が次々と死んでいったことから、死神と呼ばれてきた人妻、斎(いつき)。冷え切った夫との生活に倦んでいた時、しなやかでいて荒々しい筋骨と濃密な体臭をまとった男・志田に出会う。 思いがけず落ちた年下男との恋、そして第三の男の登場。天国とはかくやと酔いしれる斎。しかしその恋と性愛が巻き起こしたさざなみは、次第に大波となって、裕福な病院長一家に集う女たちを巻き込んでいく――。その果てに惨劇と憎悪の宴が幕を開けた! 氾濫する美意識と諧謔で描く、生と性、死と詩のジェットコースター・ロマンス小説! ※本作品は、週刊文春、Kindleで連載された「真・天国の恋」を改題、大幅に加筆修正したものです。
  • そして誰もいなくなる 十津川警部シリーズ
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    前代未聞のクイズ付きミステリー小説! 製菓メーカー主催のクイズ大会に参加したものの、優勝候補の不自然な脱落を怪しむ探偵の橋本。その背後を探り始めた十津川警部にも危機が迫る――。東京駅から神戸、有馬温泉、洋上へと舞台が移り変わるノンストップミステリー。ストーリーの進行に応じ難問クイズも登場(解答つき)。貴方は事件の謎とクイズが解けるか? Q現在の東京駅には、存在しないホームがあります。それは何番線ホームでしょうか? Q神戸の名所に、メリケンパークがあります。どうしてメリケンパークと呼ばれているのでしょうか? Q兵庫県尼崎市の杭瀬東墓地には、残念さんと呼ばれる墓があります。これは、どんな人の墓でしょうか? ――答えは本文中にあり!
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2016【文春e-Books】
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    ついに40回目を迎えた、年末の風物詩「週刊文春ミステリーベスト10」。 前人未到! 三連覇を果たしたフランスの巨匠から、超新星のごとく現れた期待の作家まで、全国のミステリー通、書店員といった目利きによる選り抜き20作を一挙紹介。 果たして今年はどんな作品がランクインするのか!? この一年のミステリ小説のすべてがわかる!オリジナル電子書籍。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベスト10の紹介 国内部門一位 塩田武士インタビュー 海外部門一位 ピエール・ルメートルインタビュー 久世番子さんによる今年のミステリー ヒトコマ漫画 トップ10作品のあらすじ、および熱烈推薦コメント! 特別収録 池上冬樹、千街晶之両氏による、ミステリーベスト10 40周年 私のこの一冊
  • 江戸川乱歩傑作選 獣
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    巨匠の妖しき名作を桜庭一樹が厳選! 日本推理小説の巨匠・江戸川乱歩が没して50年。 名作に光を当てるアンソロジー第1弾はデビュー作「二銭銅貨」、 明智小五郎初登場の「D坂の殺人事件」、大正期の退屈と倦怠を 犯罪に描いた「屋根裏の散歩者」、絢爛と恐怖の箱庭世界「パノラマ島綺譚」……。 初期傑作にして異形の問題作「陰獣」を中心に、傑作七編と二つの随筆を厳選。 直木賞作家・桜庭一樹が案内する、妖しくも美しい巨匠乱歩の新世界。 【目次】 「二銭銅貨」 「一枚の切符」 「D坂の殺人事件」 「屋根裏の散歩者」 「一人二役」 「パノラマ島綺譚」 「陰獣」 随筆「恋と神様」 随筆「幻影の城主」 監修・新保博久
  • 十一月に死んだ悪魔
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    15万部のベストセラー『六月六日生まれの天使』を超える、衝撃の恋愛ミステリー! 鳴かず飛ばずの作家・柏原は交通事故で一週間分の記憶を失う。 その日を境に、突然意識が遠のき恐ろしい「穴」を見る発作を起こしてしまう。 十一年後、謎の美女・舞華と偶然出会った事をきっかけに、封印されていた記憶が戻り始め……。 幾重にもからんだ伏線と、衝撃のラスト! エロスと狂気、妄想と現実が錯綜する究極の恋愛ミステリー。
  • つぶら、快刀乱麻
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    1巻1,426円 (税込)
    秘剣をあやつる18歳の少女が、やくざの親分に、殺し屋に、渾身の一撃を見舞う! 松本清張賞作家が描く、痛快アクション・コメディ 十八歳の若さで鷹月流剣術第三十二代当主となった鷹月つぶらは、かつての兄弟子、桜庭廉を探すため、山形から上京する。東京・原宿で偶然知り合った有村依子と、代々木に住む叔父の鷹月賢秀を訪ね、廉の居場所を訊くが、「お前は、廉と関わるな」と言われてしまう。「あの者とお前は、とうに道を違えてしまった」と。その後、依子が、やくざの事務所に拉致されてしまう。それを知ったつぶらは、依子の救出に駆けつけ、“光る刀”を武器に、やくざ者を次々に倒していく。本人も知らぬ間に、彼女は極道の抗争に巻き込まれていたのだった――。
  • あしあと
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    1巻784円 (税込)
    彼方に封じ込めていた記憶の封印が解かれるとき、妖しく危うい官能の扉が開く。 夢とも現実ともつかぬ時空を往来しながら「生」と「性」を描く、円熟の傑作十篇。 風来坊だった父の死後、家族に届いた一通の手紙。 ともに暮らした女たちが愛した二体の人形。 九十二歳、養護施設で暮らす老女にたったひとつ残された鮮やかな記憶――。 「青春」と「老い」が渾然一体となったとき、妖しく危うい官能の物語の幕が開く。 最後の文士・勝目梓が描く生と性。熟達の傑作短篇十篇。 解説・逢坂剛 【目次】 「万年筆」 「記憶」 「ひとつだけ」 「人形の恋」 「秘儀」 「橋」 「一夜」 「影」 「封印」 「あしあと」
  • カウントダウン【文春e-Books】
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    1巻305円 (税込)
    不思議なことに結婚してからの方が男性から声をかけられるようになった。後腐れなく遊べると思われているのだろうか。 ミヤは四ヶ月半たったら夫のイツキと離婚することが決まっている。 会社の他の男に抱かれたことを、イツキに知られたのだ。悪いのはわたしだった。けれど、許してと言うこともできなかった。 壮絶ないがみ合いが夜通し続く日々。ところが離婚が決まると、穏やかな生活が戻ってきた。「最後くらい楽しく暮そうか」。 そんなとき、あの男から電話がかかってきた。関係が夫に発覚したとき、「あなたの家庭を壊すつもりはないから」と保身に走った男から・・・。 結婚生活の最後に揺れうごく、三十台のキャリアウーマンの心を描く。
  • 合本 背信の都【文春e-Books】
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    これぞエルロイ、これぞ警察小説――新たなる傑作の誕生。  戦時下でもジャップ殺しの捜査を継続することで警察の公正さをアピールする。それがLA市上層部の結論だった。だが真犯人を捕らえる必要はない。都合のいい変態かジャップを捕らえて真犯人をデッチ上げろ。その意を受けて、ダドリー・スミスが動き出す。一方、LA市警本部長候補である刑事ウィリアム・パーカーは、汚職警官ダドリー・スミスに狙いを定めていた。警察官は清廉でなければならない――アルコール依存症に苦しみながらもパーカーはヒデオ・アシダに接近、ダドリー失脚の機会をうかがう。  アシダ、ダドリー、パーカー。それぞれの正義のために共闘し、裏切り合う男たち。その思惑に巻き込まれた女ケイ・レイク。反米ジャップと共産主義者への弾圧がはじまったLAで、戦争のパニックに乗じて儲けようとする男たちが悪辣な策謀を紡ぎ出す――  警察内部の暗闘。国家同士の戦争。愛国と反米。ヘイトの嵐の中で、男たちは真実にたどりつくことができるのか? ミステリ史上最強の警察小説、ここに降臨! ※この電子書籍は、『背信の都(上)』と『背信の都(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • 合本 LAコンフィデンシャル【文春e-Books】
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    悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官――幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕刑事だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。そこへ彼らの人生を大きく左右する三つの大事件が……<暗黒のLA四部作>第3作。 ※この電子書籍は、『LAコンフィデンシャル(上)』と『LAコンフィデンシャル(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • 合本 ビッグ・ノーウェア【文春e-Books】
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    1950年、正月――共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官アップショー。アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか? 傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く<暗黒のLA四部作>第2作。解説・法月綸太郎 ※この電子書籍は、『ビッグ・ノーウェア(上)』と『ビッグ・ノーウェア(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • 謀略監獄
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    犯罪のサポートと情報の売買。それがカーラの仕事だった。だが今回持ち込まれた依頼は危険きわまりない――〈プログラム〉への潜入の手配である。頻発する刑務所の暴動に手を焼いたイギリス政府が導入した矯正施設、〈プログラム〉。ゴーストタウンとなった住宅街を接収、二重の壁で囲み、そこで受刑者たちによる「自治」が行われている。依頼人は元狙撃兵の殺し屋ジョハンセン。カーラの手配でジョハンセンは施設に潜入するが……。  依頼の背景を調べはじめたカーラは、次々に不可解で不穏な事実にぶちあたる。かつて彼女とジョハンセンが関わったギャングの抗争。元MI5の老スパイの死。謎の失踪を遂げた女性医師。警察、MI5、犯罪者たち……この一件の裏側で何か秘められた謀略が動いている。そして〈プログラム〉の中では、ジョハンセンに怨みを抱く大物ギャングが待ち受けていた……。  ジョン・ル・カレばりの陰謀の迷宮。スタイリッシュなクライム・ノワールの語り口。最高にクールな女性ヒーローと巧妙なプロットでイギリス出版界を揺るがせた新人のデビュー作。
  • 2015文藝春秋電子書籍ベスト100【文春e-Books】
    無料あり
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    文藝春秋の電子書籍約3000点を対象にして、2015年1年間全ての電子書店の電子書籍売上を集計した、電子書籍ベスト100です。 2015年6月に電子化された、又吉直樹さんの『火花』は、芥川賞受賞を受けて大ヒット。発売3ヶ月で、10万ダウンロードを超え、文藝春秋の電子書籍として最大のダウンロード数を更新し続けています。また、電子書籍化リクエストを多数いただいていた、村上春樹作品の電子化も実現しました。8月の『走ることについて語るときに僕の語ること』を皮切りに、12月には小説としては初の電子化となる『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が発売になります。これは、文春のみならず、電子書籍業界にとって、エポックメイキングな出来事です。文春の誇る『週刊文春』『Number』の電子版も今年から始まりました。 そんな2015年の「文藝春秋電子書籍ベスト100」。小説あり、ノンフィクションあり、電子オリジナルコンテンツありとバラエティにとんでいます。興味のある作品を是非、読んでみて下さい。 又吉直樹/横山秀夫/乾くるみ/ピエール・ルメートル/半藤一利/池内恵/池井戸潤/羽田圭介/米原万里/池上彰/佐藤優/開高健/黒川博行/須田桃子/堂場瞬一/重松清/歌野晶午/阿部和重/伊坂幸太郎/桜庭一樹/植村直己/中村うさぎ/橘玲/鈴木智彦/三好徹/澁澤龍彦/司馬遼太郎/井上ひさし/町山智浩/葉室麟/山本七平/濱嘉之/松岡修造/ロレッタ・ナポリオーニ/角田光代/村上春樹/クックパッド株式会社/誉田哲也/藤井太洋/桐生操/奥田英朗/スティーヴン・キング/三浦しをん/松村卓/池波正太郎/エマニュエル・トッド/ちきりん/貴志祐介/柚木麻子/吉田満/原勝洋/ほしよりこ/石田衣良/黒木奈々/小川和久/能町みね子/倉嶋 厚/マイケル・ルイス/阿川佐和子/松本清張/辻村深月/万城目学/湊かなえ/米澤穂信/アンネ・フランク/吉田修一/浅田次郎/麻耶雄嵩/澤田瞳子/文春砲&B子
  • 遠花火  [分冊版]
    -
    十四歳のときの花火大会の夜。憧れのおねえさんとした、初めてのキス――。大学生となった和也は、ひとまわりうえの叔母・紗枝にあの日のキスの理由を問う。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「遠花火」が収録されています。
  • ひとつになるまでの時間  [分冊版]
    -
    倫太郎の妻早季子は、北海道へ長期出張に駆りだされていた。妻が東京へ戻るその前夜、二人は心の底に秘めた性的なファンタジーを電話で語り合う。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「ひとつになるまでの時間」が収録されています。
  • サービスタイム  [分冊版]
    -
    スーパーマーケットでアルバイトをする二十歳の谷澤浩介は、ふとしたきっかけで、パートの同僚である三十八歳の古川智香子を意識し始める。ある雨降りの午後、早上がりを言い渡された二人は――。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「サービスタイム」が収録されています。
  • 病院の夜  [分冊版]
    -
    三十代なかばで、心臓病が発覚した瑞穂。検査の結果、手術と短期の入院が必要ということが分かる。夫の慶介は手術に付き添うため、病室に泊まり込むことになった。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「病院の夜」が収録されています。
  • アローン・トゥゲザー  [分冊版]
    -
    一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「アローン・トゥゲザー」が収録されています。
  • 蜩の鳴く夜に  [分冊版]
    -
    長いがん治療を終え自宅マンションへ戻ってきた誠司。心労で少し痩せてしまった妻の身体に半年ぶりに触れ、生きて帰ったことを実感する。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「蜩の鳴く夜に」が収録されています。
  • 水の香り  [分冊版]
    -
    アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、年上の女性と出会った男子高校生の一志。彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「水の香り」が収録されています。
  • MILK  [分冊版]
    -
    塩をふったミルクのような――。結婚四年目で妻とセックスレスの雄吾は、同僚から自分の欲望に直結する匂いが立ちのぼるのに気づく。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の同名短篇「MILK」が収録されています。
  • 坂の途中  [分冊版]
    -
    「四十歳になると、やっぱり男の人も弱くなるのかな」。夫婦間の温度差に悩む友里恵は、友人の助言を借りて、夫にある相談を持ちかける。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の短篇「坂の途中」が収録されています。
  • 泳ぎたくない川
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    子どもができたら籍を入れる――。 その言葉を信じて、ミイは元気な男の子を産んだ。自分の人生を変えてくれる子だと。敏雄と名付けられた男の子は、父がいなくても母の愛情たっぷりにすくすくと大きくなっていく……。戦時下の昭和を舞台に、身を寄せ合って懸命に生きた母と子の絆を描いた半自伝的小説。
  • テルアビブの犬
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    日本版「フランダースの犬」の誕生! 第二次世界大戦で両親をなくした少年、ツヨシ。 幼い彼の前に現れたのは、虐待同然に働かされ、捨てられた大型犬だった。 ツヨシはその犬に「ソラ」と名付け、家族同然に生活を共にし始める。 生まれて初めて平穏な日々を過ごすことになった犬が心に宿した、飼い主への感謝と愛。 しかし、別れのときは刻一刻と近づいてくる――。 「犬の愛」が最後に行きつくところとは、いったいどこなのか。 「フランダースの犬」へのオマージュとして描かれた、傑作長編小説!
  • 70年の70冊 電子書籍で「戦後」を読む【文春e-Books】
    無料あり
    -
    2015年は戦後70年。同時代を生きるすべての人に贈る、「戦後」を凝縮した大充実ブックガイド! 本書では1945年から2014年まで、それぞれの年を象徴するできごとを取り上げた電子書籍を1冊ずつセレクトし、計70冊を紹介します。以下はその一例です。 1945年・終戦……『日本のいちばん長い日 決定版』半藤一利 1950年・「羅生門」公開……『複眼の映像 私と黒澤明』橋本忍 1960年・浅沼稲次郎刺殺事件……『テロルの決算』沢木耕太郎 1973年・第1次オイルショック……『狼がやってきた日』柳田邦男 1986年・男女雇用機会均等法施行……『女たちのサバイバル作戦』上野千鶴子 1992年・天皇訪中……『中国共産党「天皇工作」秘録』城山英巳 2003年・松井秀喜メジャーデビュー……『エキストラ・イニングス』松井秀喜 2014年・STAP細胞事件……『捏造の科学者』須田桃子 厳選に厳選を重ねた70タイトル。これらがあなたに、「戦後」を旅するかつてない知的興奮と刺激に満ちた読書体験をもたらすことをお約束します。

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  • ヌエのいた家
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    1巻1,222円 (税込)
    父は惨めに死にゆく。息子はそれでも許そうとはしない――。 主人公はどこか箍がはずれた性格の元職人の父親を憎み軽蔑する。父は惨めに死にゆくのだった。その憎しみの元を回想の中に探っていくと、父の姿には愛すべきところもあった。人間の負の部分を徹底した筆致で描いて、複雑な感動を呼ぶ私小説の傑作!
  • 合本 贄門島(にえもんじま)【文春e-Books】
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    房総の海に浮かぶ小島・美瀬島。浅見光彦の父・秀一は21年前、当地で海難事故に遭った。生贄送りの因習があるこの島で九死に一生を得た彼は、朦朧とした意識のなか「こんなに続けて何人も送ることはない」「そうだな、来年に回すか」と囁く声を聞き、その翌年、心臓発作で落命した。光彦は父の死の謎に興味を抱き、現地へと向かった。そこで接触してきた男は、風光明媚なこの地で起きた連続失踪事件の究明を浅見に託し、姿を消した――。 大人気の浅見光彦シリーズの名作が合本となって登場!
  • 合本 棄霊島(きれいじま)【文春e-Books】
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    1巻1,222円 (税込)
    浅見光彦は「旅と歴史」の依頼で、長崎県五島列島へ教会堂の取材に行くことになった。飛行機嫌いの浅見がフェリーで九州へ向かっていると、船中で元刑事の後口と出会い意気投合する。彼は浅見を案内しながら、軍艦島で起きた未解決の連続変死事件について語る。だが、後口は娘が住むという長野県へと向かう途中で、静岡県御前崎の海岸で遺体となって発見された。現地で浅見は、後口と意外な人物との接点に気づいたのだが――。 浅見光彦シリーズの快作が合本化!
  • 警視庁組対五課 大地班 ドラッグ・ルート
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    大地清隆率いる警視庁組対五課「大地班」は、薬物捜査を手掛けるスペシャルチーム。地道な内偵捜査により捜査線上に浮かび上がってきたのは、以前、摘発した中国からの密輸事件の中心人物でありながら、最終的には逃げられた人物だった。思わぬところで繋がった「ドラッグ・ルート」を辿る大地たちに内部告発者からもたらされたのは、極秘取引の情報……千載一遇のチャンスを前に大地は大きな“賭け”にでる。そして裏切りと罠に血塗られた悲劇が幕を開ける……。
  • 合本 季節風(春)(夏)(秋)(冬)【文春e-Books】
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    1巻2,513円 (税込)
    重松清の傑作短篇集「季節風」シリーズ全4巻が1冊に! (春):古いひな人形が、記憶の中の春とともに、母の面影を思い起こさせる「めぐりびな」、子どもが生まれたばかりの共働きの若い夫婦が直面した葛藤と、その後の日々を鮮やかに描き出した「ツバメ記念日」など、美しい四季と移りゆくひとの心をテーマにした短篇集「季節風」シリーズの春篇。別れと出会いに胸震わせる、春の物語12篇を収録。 (夏):転校が決まった“相棒”と自転車で海へ向かう少年たちの冒険「僕たちのミシシッピ・リバー」、野球部最後の試合でラストバッターになった輝夫と、引退後も練習に出続ける控え選手だった渡瀬、2人の夏「終わりの後の始まりの前に」など、美しい四季と移りゆくひとの心をテーマにした短篇集「季節風」シリーズの夏篇。まぶしい季節に大切な人を想う、夏の物語12篇を収録。 (秋):同窓会で久しぶりに再会した中年5人が始めた秘密基地の集まりに、1人が息子を連れてきたいと言い出した……「秘密基地に午後七時」、男の子と、離婚する両親との最後の外食を描いた「少しだけ欠けた月」など、美しい四季と移りゆくひとの心をテーマにした短篇集「季節風」シリーズの秋篇。ひと恋しい季節にそっと寄り添うような、秋の物語12篇を収録。 (冬):出産のために離れて暮らす母親のことを想う5歳の女の子の素敵なクリスマスを描いた「サンタ・エクスプレス」ほか、<ひとの“想い”を信じていなければ、小説は書けない気がする>という著者が、普通の人々の小さくて大きな世界を季節ごとに描き出す短篇集「季節風」シリーズの冬篇。寒い季節を暖かくしてくれる、冬の物語12篇を収録。
  • 十津川警部 陰謀は時を超えて リニア新幹線と世界遺産
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    雑誌編集者の若杉誠は、世界遺産の白川郷を取材したが、その裏に別の目的があった。かの地に伝わる秘薬を入手すること。秘薬をめぐる殺人事件まで起き、十津川警部もかけつけた。錯綜する関係をほぐしていくと、リニア新幹線計画との意外な関係が浮かび上がった――。過去と未来がクロスする社会派トラベル・ミステリー。
  • 悪血
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    人は、おのれの血にどこまで縛られるのか? 高名な日本画家の家系に生まれながら、ペットの肖像画家に身をやつす時島一雅は、かつてない犬種を開発中というブリーダーの男に出資を申し出る。血の呪縛に悩みながら血の操作に手を貸す矛盾。純白の支配する邪悪な世界への憧憬。制御不能の感情が、一雅を窮地へと追い込んでいく――。ホラーサスペンスであり動物パニック小説であり芸術小説でもある、門井慶喜の意欲作! 『血統(ペディグリー)』を改題。
  • 12星座殺人事件 牡羊座
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    牡羊座の彼がいる人必見! 今宵、あなたが彼に殺されないために。ミステリーと占星術のコラボレーション 雑誌やテレビの星占いではあまり触れられない、占星術のダークサイドに焦点を当て、ミステリー小説と星座解説を一体化。本当は怖い占星術! 12星座の物語の主人公はすべて男性。美容師、刑事、作家、お笑い芸人など様々な職種の男性たちが恋愛のもつれで恋人を殺してしまうという設定で、ちょっとエグい12本の短編小説で構成されています。それぞれの星座には特徴的な性格があるので、殺意や殺し方も千差万別。小説の末尾には占星術家・水谷奏音が執筆した解説があり、それぞれの星座の特徴、なぜそんな殺し方をしたのかが分かります。ミステリー小説を楽しみながら、その星座特有の“殺意”の勉強にもなる一石二鳥の一冊。『12星座殺人事件』の分冊、牡羊座篇です!
  • 12星座殺人事件
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    今宵、あなたが彼に殺されないために! ミステリーと占星術のコラボレーション 雑誌やテレビの星占いではあまり触れられない、占星術のダークサイドに焦点を当て、ミステリー小説と星座解説を一体化。本当は怖い占星術! 12星座の物語の主人公はすべて男性。美容師、刑事、作家、お笑い芸人など様々な職種の男性たちが恋愛のもつれで恋人を殺してしまうという設定で、ちょっとエグい12本の短編小説で構成されています。それぞれの星座には特徴的な性格があるので、殺意や殺し方も千差万別。小説の末尾には占星術家・水谷奏音が執筆した解説があり、それぞれの星座の特徴、なぜそんな殺し方をしたのかが分かります。ミステリー小説を楽しみながら、その星座特有の“殺意”の勉強にもなる一石二鳥の一冊。12星座ごとに分けた、分冊版も同時発売!
  • フィニッシュ・ゲートから
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    「ランナーとは走る者を言う。現世の何を背負おうとも、ただ純粋に真っ直ぐ走り続けられる者だけをランナーと呼ぶのだ」。東京マラソンを舞台に、友情と、遠い日の恋心を優しく紡いだ中編。文春文庫『シティ・マラソンズ』収録。
  • 何も起きなかった
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    「雪の匂いはカエルの生臭い匂い」…高校の帰り道、どっちが匂いをうまく表現できるか競って言葉遊びができる親友だった、真樹子と品子。連絡が途絶えていた二人だが、同窓会を機にメール交換が始まる。互いの競争心や嫉妬をオブラートに包んだやりとりから暗い過去が炙り出され、次第に本音が見え隠れしだす。二人の間の緊張感が最高潮に達したとき、真樹子が送ったラストメールは…。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • スワン・レイク
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    久しぶりに叔母を訪ねたサツキ。信州の小さな町でバーを営む叔母は、何でも話せる唯一の存在。でもこの厳寒期に突然きた理由は話していない。きっかけは、一本の古いビデオテープだった…。3年前交通事故で夫を亡くしたサツキが、人生を新たにやり直そうと20年勤めた会社を辞める際、引き出しの奥で見つけたビデオ。そこに映っていたのは…。今、小雪が舞う中その場所へ。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • ロックとブルースに還る夜
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    編集者の私は、予備校時代を過ごした仙台を30年ぶりに訪れ感傷的になっていた。ハードロックとギターに明け暮れていた浪人時代、レコードを聴きたくて授業をサボって通った国分町のロック喫茶。それがいま目の前にある。まさかこの店が残っていたとは…。タイムスリップしたような錯覚を覚えながら、片想いの“彼女”を思い出しハッとする。閉じていた心の引き出しが開いた瞬間だった。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • いちば童子
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    ちょっと不思議な話をしたろか、大阪万博の前の年のこと──俺がいた環状線のT駅の近くに小さな市場があった。肉屋、魚屋、乾物屋、果物屋、食い物屋、ふとん屋にゲームセンター。市場を歩き回る俺は、同い年くらいの男の子があちこちにいるのに出会った。いちば童子だ。座敷ワラシの親戚みたいなもんやな。そんな頃、新しい道路と市場をつなぐ話が持ち上がり、市場は賛否で割れた……。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • 父とガムと彼女
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    小学4年生のある日まで、忙しい母にかわって学校の送り迎えをし、自分の世話をしてくれた初子さん。脚本を書きあぐねていた父と、家計をささえていた母。母が実家に行ったきりになったときは、父と初子さんと私で数か月暮らしたこともあった。そしてある日を境にふいに消えてしまった。父が亡くなり、通夜ぶるまいの席で再会した初子さんは……。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • 夢の香り
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    35歳の季理子は、中学生のころ夢で嗅いだ“男のにおい”が未だに忘れられない。それはどこか懐かしい、いくつものにおいが混ざり合った複雑なハーモニーだった。年を重ね、デートの誘いも減ってきたある日、海外紛争地帯に長期取材に赴く元同僚の壮行会のため、友人たちと集まった。あ、この男の香りは、あの夢のにすごく似ている……けれど、100%同じではない……。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • アンタさん
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    駆け出しライターの私が、後輩の結婚式の2次会でワインを思い切り引っかけて知り合った男は、なんと宮大工。食事に誘われてみれば、食べ物の好みが合い、肩がこらず、話がはずむ。うーん、宮大工の女房もいいかも。親しくなるうちに結婚相手と意識するのだが、それをほのめかした途端、男は青森の山寺修復に行くよ、携帯の電波も届かないような山奥だ、と音信不通に……。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • 海兵四号生徒
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    1巻550円 (税込)
    デモ隊の喧騒をよそに、足どり重く街路をぬう中年の男。同窓生の集まる母校へと向かう彼の脳裡をよぎるのは、少年時代の不器用でひたむきなおのれの姿だった。苛酷な鍛錬に堪え、田舎中学の柔道部優勝に貢献した盛田修平は、みずからを律するものを求め、それに堪え、そしてそれを越えることにより他をも律し得る存在たらんとして、海軍兵学校を志願した。再び続く厳格な規律と鍛錬の日々、個性豊かな同期生との友情を得、やがて戦場へと向かう。太平洋戦争前夜の青春群像を描く力作。
  • 修羅の匂い
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    ブティックの女経営者の恋人が殺され、彼女の親友である人妻に疑いがかかる。殺人現場に残された人妻と同じ香水の香りの謎は? (「修羅の匂い」)。実直なサラリーマンが出来心で犯した浮気相手の若いホステスの部屋を訪れると、彼女は全裸で倒れていた。男にアリバイはない(「擦れ違った顔」)。一見、何不自由ない平和な家庭に隠された事情、場末の調査事務所に持ち込まれた五つの依頼は、やがて凄惨な事件へと発展する。著者持ち前の曖昧の美学が光る本格ハードボイルド連作短篇集。
  • 極楽トンボ
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    親父はな、作家なんてお前には無理だよ、出来もしねぇヤクザな夢を追ってねぇで、まともな商売でもやれってんだよ、ひでぇこと言うじゃねぇか……。あるときは下町のトリスバー経営者、あるときは人気抜群の放送作家、またあるときはカンヌ映画祭で激賞を受けた映画監督、直木賞受賞の人気作家。さらには俳優、雑誌社オーナー、そしてアイディア商品の開発に売り込みと、多芸多才、あふれる才気をほしいままにする著者自身の人生の忘れがたき思い出をベースに描いた自伝的連作小説。
  • 鬼が来た(上) 棟方志功伝
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    1~2巻770円 (税込)
    善知鳥(うとう)……それは青森市の古名でもあり、なぜか悪知鳥とも呼ばれて古今集にも歌われた悲しい伝説の鳥でもある。その幻の鳥を追って本州北端、青森の善知鳥神社に隣接する貧しい鍛冶屋から始まった棟方志功の旅は、柳宗悦と民芸運動、保田與重郎と日本浪曼派、太宰治らとの出会いと微妙な反発を経て、未知の闇へと進んで行く……。天才版画家・棟方志功の人とその時代を、郷里を同じくする作者が、深い愛情と渾身の力をこめて描いた伝記文学の傑作。芸術選奨文部大臣賞受賞。
  • 不思議の国の野球 チェンジアップを16球
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    GYマークのついた帽子をかぶった白兎に誘われて「不思議の国(ジャイアント・ランド)」に迷い込んだ“マスミ”の姿をブラックな笑いで描く「不思議の国のマスミ」、すべての野球選手に段位を与えようとした計画の意外な結末を描く「幻の『四番サード長嶋八段』」他、「マスコミ江川裁判」「風雲児落合博満武勇伝」などSF、時代小説、純文学等さまざまな手法を駆使する風刺と諧謔とユーモアに満ち満ちた奇想天外プロ野球パロディ集。東京ドームに行くより楽しめます。
  • 罠のある季節
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    ストリップ劇場、お触りバー、ライブ・ショー、そして……それが罠なのだろうか。新しい女性生理用品の開発・発売をめぐって、メーカー、広告代理店の虚々実々の闘いが始まる。新製品の厖大な宣伝費を獲得するのはどこか? テレビ局から大物タレントまで巻き込んで、噂は噂を呼び、同業者の疑心暗鬼は深まるばかり。罠をかけ、あるいは罠にはまり、しかもなおどろどろとしたビジネスのなかで生きつづける人間たちの、マンガチックでシリアスな人生。
  • 流行作家
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    「この作品は私の生理の産物のようなものである。この一、二年、私の中に、最も水位を上げて溜ってきたものが、流行作家という自分が置かれている立場への意識からくる、さまざまな絡み合いである」……芥川賞候補五回という輝かしい経歴をもちながら、こと志と反し情痴小説の第一人者、ポルノの大御所と呼ばれ、夜な夜な銀座に浮名を流す作家の心を、時によぎる若き日の夢。得たものと失ったもの、優越感と劣等感の間をたえず揺れ動く人気作家の哀歓を赤裸々に語った傑作自伝。
  • 幻燈辻馬車(上)
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    1~2巻660円 (税込)
    干潟干兵衛、もと会津藩同心。維新後は東京で辻馬車屋を営む。馭者台に孫のお雛と、息子と妻の幽霊を乗せて……。自由民権の思想に傾倒する青年たちと、彼らのもくろみを防ごうと密偵たちがもつれあう都市で、幕末の戦争で辛酸なめつくし、唯一の生きがいである孫娘とふたり、おだやかな日々を送るはずだった中年の男は、いつしかその渦に巻きこまれていく。三遊亭円朝の講釈にオッペケペーの川上音二郎、築地の市場ですし食う伊藤博文など、豪華絢爛の登場人物が奇怪な彩りを添える。
  • 木綿恋い記(上)
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    1~2巻660円 (税込)
    万葉集にも歌われる別府の奥の由布岳の麓に生まれた娘に、砕石工夫だった父は由布(ゆう)と名付けた。その父は彼女が十歳のときダイナマイト事故であっけなく死に、病弱だった弟も幼くして世を去った。敗戦直後の貧しさから温泉旅館の芸者になった由布は、酔客に手込め同然に処女を奪われ、以後、客にからだを売るようになる。そんな由布を心配した母は、同郷のつてを頼って東京へ行きマッサージ師の勉強をするよう勧めた……。女性の生涯を描いて追随を許さない水上文学の白眉!
  • 四畳半色の濡衣
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    〈……方丈より一尺せまき九尺四方すなわち四畳半はいにしえより色のにぎわい。香りゆかしき閨のうち、いくよの夢は宝舟、立てし帆柱いとめでたきありさま、つたなき筆に写して、雨の振袖しっぽりと、濡色みするよしなしごと書きつづらんと、珍腐山人しるす……〉雑誌「面白半分」編集長として伝・永井荷風作の名作「四畳半襖下張」を再録し、刑法一七五条わいせつ文書販売人の判決を受けた著者が、憤然、筆のかぎりを尽くして男女の営みを活写し、わいせつとは何かを世に問う問題作。
  • 人殺し(上)
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    1~2巻550~660円 (税込)
    糖尿病検査に家から遠く離れた京都の病院を選んだのは、作家、井崎の計算である。古い友人が勤務ばかりでなく、からだの関係がある酒場の女、瑛子が、入院する前の日を私にちょうだいと言ったのも理由のひとつだった。青年でもなく老年でもないというのは、何か中途半端である。井崎は疲れていた。疲れているという感じは他人には説明のしようのないものだった……。年齢の重みが人の心に与える苦渋と、香ばしい人生の漿果の甘露を思う存分啜り味わう快楽の交差する著者会心の傑作。
  • 土俵に棲む鬼 相撲小説集
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    「ワシは大関なんかなりたくない」昇進がきまった日に、天才力士とうたわれた関脇御前山は、当惑し憤慨する相撲関係者や驚く記者を尻目に突然姿を消してしまった。いったい彼に何が起こったのか(「一瞬の栄光」)。他に力士や親方たちの人生を活写する「走れ幕下」「摺り足の秘密」「タニマチ」。行司や呼出したちに材を取った「差し違い」、「蛇の目の柝」など、大相撲を舞台にして様々な人間模様をいきいきと描き出した相撲小説の醍醐味八篇。
  • 死者と栄光への挽歌
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    昭和十七年、菊池睦男が生まれる前にニューギニア戦線のボロホロ島で戦死したはずの父親が生きていたという。いや、生きていたが八日前に交通事故で死亡して、そのため一億円の生命保険金が睦男に転げこんでくるという。突然訪ねてきた男に、そう告げられても、睦男は、にわかに信じることができなかった。こんなバカな話ってあるだろうか? ――戦後幾星霜を経てなお戦いの傷痕いえぬ男たちが織りなす凄絶な生死の葛藤。「軍旗はためく下に」から構想十年、著者渾身の長篇推理小説。
  • 上海ララバイ
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    「私は、一瞬ともいえるあいだに見せた母の強いけはいにたじろいだ。そして、自分と母とのあいだにピンと張られた糸が、巨大な指の爪先にビンとはじかれたような幻想におちいった――」母と私がはじめて会ったのは高校卒業の直前だった。新聞の上海特派員だった父は私の誕生前に腸チフスで死に、母は祖父・村松梢風の意志で、祖父の籍に入れられた私を残して他家へ嫁いだのだ……。不安定な思いを抱きながら母とともに、幼児期を過ごした千駄ヶ谷の家を探し、上海を訪ねる自伝的長篇。

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