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石橋湛山との対話―「危機の時代」を歴史洞察する
世界が、100年前の時代と似ている。何か、どこか、韻を踏んでいる・・・・・・。 経済停滞と所得格差拡大、メディア環境の激変とポピュリズムとナショナリズムの激化、自由主義と民主主義の動揺。100年前に石橋湛山が提起した根本課題とその本質的意味が今日、なお切実な問題であり続けている。 いま、日本が直面する国家的課題により広い歴史的視野を踏まえて取り組むためにも、政治、経済、社会、外交、地政学、歴史などの切迫した課題を、それぞれの分野の専門家に考察していただき、それを1冊にまとめたのがこの本である。 石橋湛山が格闘した「あの時代」の課題を、私たちの時代の課題と照らし合わせつつ取り出し、湛山の問題意識と分析視角を切り口にして、今日の挑戦の意味を考えてみる。「石橋湛山との対話」によって今の「危機の時代」を「歴史洞察」する試みである。 -
アメリカ民主党 失敗の本質―「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか
米民主党内部からの告発。かつて「庶民の味方」だった党は、いつから「テックエリートと富裕層」のための党に変貌したのか。リベラル派の重鎮が、身内の病理を徹底解剖する全米話題の予言書。 かつてフランクリン・ルーズベルトの下、「忘れられた人々」の希望であった民主党。 しかし今、その中心にいるのは労働者ではない。 大学教育を受けた都市部のエリート、巨大IT企業、そして過激な活動家たちだ。 彼らが主導する「影の政党」は、アイデンティティ・ポリティクスに没頭し、インフレや生活苦に喘ぐ庶民を「嘆かわしい人々」と見下している――。 民主党の戦略的参謀であった著者たちが、愛する党の迷走と没落のメカニズムを赤裸々に描く。アメリカの分断とトランプ現象の「真因」を知るための決定版であり、現代アメリカ政治分析の最重要文献。 「ポリティカル・コレクトネス」が国を分断し、支持者を追いやる。 民主党を蝕む〈5つの急進主義〉とは? 【人種】 BLM運動と過激化する「構造的人種差別」論 【ジェンダー】 「女性」という言葉さえ使えない言語統制 【移民】 国境管理の放棄と「不法移民」擁護のパラドックス 【環境】 労働者の雇用を奪う、非現実的な気候変動対策 【経済】 シリコンバレーやウォール街との癒着が生んだ格差 日本を含む先進各国で右派ポピュリズム政党が伸長し、リベラル勢力が敗れる理由がよくわかるインサイドレポート 「21世紀で最も影響力のある政治書のひとつ」(ニューヨーク・タイムズ紙)。 アメリカ民主党がいかに党の核となる原則を見失い、その政治的未来を危うくしているかを明らかにする。 アメリカ民主党、ならびに先進各国のリベラル勢力にとって必要不可欠な警鐘の書。 ウォール・ストリート・ジャーナルベスト政治書(2023年)! 何十年もの間、アメリカの政治は民主党と共和党の対立に悩まされ、勝利は必然的に敗北を招き、その逆もまた然りであった。両党は、アメリカの有権者の中心にいる人々を見失い、二極化と麻痺を引き起こしている。著者のジョン・B・ジュディスとルイ・テイシェイラは、本書で、識者も政治学者も見逃してきた、現在のアメリカの政治状況を形成する地殻変動を明らかにする。 かつては小さな町や大都市、産業労働者階級や新移民のものであったアメリカ民主党は、こうした有権者の多くを見捨て、積極的に疎外さえしている。ジュディスとテイシェイラは、アメリカ政治の変容を明らかにし、アメリカ民主党がどこで道を踏み外したのか、どうすれば今後の政治的災難を避けることができるのかについて、鋭く分析する。 -
リベラリズムからの体制転換―ポストリベラルと共通善保守主義
オバマ米元大統領も絶賛し、内外で反響を呼んだ前著『リベラリズムはなぜ失敗したのか』に続く著者話題の書。 『ヒルビリー・エレジー』著者のヴァンス米副大統領に最も影響を与えた思想家が「経済的左派×社会的右派の融合」を提唱。 分断に疲れた社会を再統合する希望の書。 アメリカや先進諸国が直面する極端な経済格差や社会基盤の崩壊、そしてエリート層と労働者階級の間に生じている深刻な分断を「冷たい内戦」と呼び、その根本原因を鋭く分析。 この分断の背景には、右派・左派を問わず「進歩」を至上命題とするリベラリズムのイデオロギーと、それに乗じて特権を独占し大衆の生活を不安定化させる「エリート」の存在があると指摘。これに対し、限界のある現実から生み出された大衆の「常識」や伝統的な美徳を再評価する。 本書は、古代の「混合国制」の理念に学び、エリートと大衆の敵対を乗り越える「共通善保守主義」を解決策として提示。新しい真のエリートが労働者階級の価値観に寄り添い、相互に高め合う「貴族的ポピュリズム」の形成を通じて、リベラリズムがもたらした社会の分離を克服し、真の「統合」と「共通善」の実現を目指すための道筋を論じる。 -
暴政株式会社―私的権力はいかにして自由を破壊したのか
私たちは「政府による暴政」には敏感だが、生活の大半を過ごす職場や市場で、巨大企業が振るう「私的暴政」に対しては驚くほど無防備である。 トイレ休憩さえ秒単位で監視されるアマゾンの倉庫。転職や発言の自由を奪う不合理な雇用契約。利益のために破壊される地方紙や救急サービス。そして、法の抜け穴を使い、被害者への賠償から逃れる億万長者たち。 これらは一部の悪徳企業による暴走ではなく、新自由主義が政治を無力化し、市場を「無法地帯」に変えた結果生じた、構造的な必然である。 著者は、膨大な取材を通じて、富裕層が資産なき人々を一方的に強制するメカニズムを白日の下に晒す。 かつてニューディール政策が成し遂げたように、私たちは再び「政治」の力で市場を飼いならし、労働者の「拮抗力」を取り戻すことができるのだろうか。 左右の垣根を超え、真の自由と尊厳を取り戻すための「新しい合意」を提唱する、現代人必読の警鐘。現代資本主義の暗部を鋭く告発する、衝撃的なノンフィクション。 <現代社会の新たな脅威は国家ではなく、経済的手段で自由を奪う「私的暴政」システム> 【職場の罠】 ●「契約の自由」という幻想 労働者は圧倒的に不利な立場で、生活のために不平等な雇用契約に同意させられる ●裁判所への道をたつ「強制仲裁」 企業は紛争を会社に有利な民間の「仲裁」に持ち込み、労働者の法的権利を奪う 【市場の悪用】 ●企業を「略奪」するウォール街 プライベート・エクイティは投資ではなく資産の切り売りを行い、シアーズのような企業を解体する ●民主主義を蝕む「ニュース砂漠」 ヘッジファンドが地方紙を買収・解体し、権力監視機能が失われ、地域社会が衰退する 【法廷からの逃走】 ●億万長者のための「破産」制度 巨大企業は破産制度を悪用し、自らは富を保持したまま、製品がもたらした被害への責任を免れる <あなたの会社も「暴政」のメンバーかもしれない> 「見えざる独裁」が私たちの自由を蝕む イデオロギーの壁を超えた、若き「保守」論客による全米震撼の話題作 ★ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、The Economistなどの各メディアも絶賛 -
それでもなぜ、トランプは支持されるのか―アメリカ地殻変動の思想史
南北戦争以来の「内戦」は起こるのか。 ウクライナは見放されるのか。 日米安保は破棄されるのか。 第一次トランプ政権の終焉、バイデン当選、「Qアノン」による連邦議事堂襲撃から約4年。 次期大統領選に向けた皮切りとなるアイオワ州共和党予備選(24年1月)で大差の勝利を得たトランプ。 日本から見ていると信じられないかもしれないが、アメリカ共和党内では依然として圧倒的支持を得ており、共和党大統領候補として選ばれることが確実視されている。 一方で前回大統領選後の議事堂襲撃を扇動した罪などで司法からは多数の刑事訴追をされており、このまま何事もなく選ばれていくのかを疑問視する声もある。 それでもなぜ、彼はこれだけ支持を集めているのだろうか。 トランプ現象の本質を最も早く見抜いたアメリカ・ウォッチャーの第一人者が、アメリカ政治に起きている地殻変動と、建国以来の保守思想がその源流にあることを明らかにしていく。 ゴジラはなぜ、何度も何度も、日本に戻ってくるのか。同じように問いかけてみるべきだろう。ドナルド・トランプはなぜ、またアメリカ大統領選に戻ってくるのか。なぜトランプのような破壊的存在が出現したのか、その「生命力」の不思議をわれわれは「研究」すべきだ。「トランプが民主主義を破壊している」というような単純な話ではなく、トランプを生み出したアメリカの病とその原因を探らなければ始まらない。トランプという怪物は繰り返し戻ってくる。それはどんな無念を抱く、数多くの戦死者の「亡霊」(再来)なのか。異様な格差を生む不平等の構造が変わらない限り、支配される側の怒りと怨嗟の「ゴジラ」であるトランプは、いくどでもアメリカの政治に登場することになるのだ。――序論より トランプは病因ではない、病状なのだ。原因ではない、結果なのだ、というのはアメリカを観察する者にとっては、今ではほぼ常識となっているはずだ。少なくともアメリカの学識者の間では共通認識であろう。ところが、どうも日本ではそのことがよく理解されていない。――序論より -
アメリカ政治思想の地殻変動 「トランプ後」世界はどこに行くのか
本書を読むと、世界の解像度が上がる! 橘玲氏推薦! 〈どのインタビューも面白い。 ジュリアス・クラインの「国家を再定義しなければならない」という問題意識とダニエル・ジブラットの「富裕層が自分たちもたまには勝てると思えるような制度でなければ民主主義は維持できない」というリアリズムが興味深かった。日本ではあまり知られていないアメリカ政治思想の最先端を知ることができる〉 ――橘玲氏『テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想』著者 【内容紹介】 アメリカの思想は、いま、地殻変動のただ中にある。 二〇世紀半ば、ヨーロッパ知識人たちの移住により大きく変容し、建国以来のリベラリズムを核としつつも、複雑な展開を見せてきた。 近年では生成AI(人工知能)と政治・軍事をはじめ、テック右派、キリスト教ナショナリズム、民主社会主義ほか、宗教と階級を語り直す新世代の登場により、若者を中心に帝国的なアメリカからの転向をめぐる議論が交差している。 その動きは、日本を含む世界にも響き、大きなうねりとなっている。 2部構成で「保守」「リベラル」の双方において現在起きている全体像を歴史の文脈に位置づける! ★知米派論客たちが読み解く「不確定な時代」の行方 ★2年後にトランプが去ろうと「トランピズム」と激動は続く ★宗教が再び政治の言葉になる ★ピーター・ティールと「テック右派」の思想的深層 ★「偽りの多様性」と民主社会主義の躍進 ★「帝国をたたむ」のか――バンスと若い世代 ★これがアメリカ政治思想の最先端! 【第1部】一〇〇年ぶりの地殻変動:アメリカの新戦略を大予測 会田弘継(ジャーナリスト、思想史家)×三牧聖子(同志社大学大学院教授)×聞き手・池田伸壹(朝日新聞記者) 【第2部】保守・リベラル:アメリカ思想の最前線 1:ポストリベラル パトリック・デニーン(米ノートルダム大学教授) 「米国の自由主義は失敗した」 解説:宇野重規(政治学者、東京大学教授)「日本の我々に突きつけるものは何か」 2:改革保守 オレン・キャス(エコノミスト、「アメリカン・コンパス」創設者) 「私たちはなぜ関税強化を進めるのか」 3:保守思想の内側を知るリベラル マーク・リラ(米コロンビア大学教授) 「MAGA、劇的な変化求め熱狂」 4:伝統保守 ジョージ・ナッシュ(歴史家、「ラッセル・カーク・センター」シニアフェロー) 「保守運動における三本脚の椅子の行方」 5:脱トランプからの境地 ジュリアス・クライン(季刊誌「アメリカン・アフェアーズ」編集長) 「表層のトランプ現象から深層の制度改革へ」 6:「リベラル」の起源 ヘレナ・ローゼンブラット(米ニューヨーク市立大学教授) 「リベラリズムは再発明される」 7:民主主義の自己再生 ダニエル・ジブラット(政治学者、米ハーバード大学教授) 「民主主義を生かすために」 8:「法の支配」とリベラル オーナ・ハサウェイ(米イエール大学教授) 「憲法九条は人類の歴史的到達点」 -
日本は本当に戦争に備えるのですか? 虚構の「有事」と真のリスク
軍事力だけで国は守れますか?各界識者の緊急提言 防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。 ※本書は、大月書店刊『日本は本当に戦争に備えるのですか?――虚構の「有事」と真のリスク』の電子書籍版です。 【目次】 はじめに──本書が生まれた経緯 岡野八代 第1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁 第2章 外交なき米軍との一体化──メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子 第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ 三牧聖子 第4章 安保三文書と「高次の法」――見るべき《現実》と法の《内実》 志田陽子 第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換 岡野八代 おわりに 三牧聖子 【著者】 岡野八代 政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。著書『フェミニズムの政治学』ほか 志田陽子 憲法学、武蔵野美術大学教授。著書『表現の自由の明日へ』ほか 布施祐仁 フリージャーナリスト。著書『日米同盟・最後のリスク』『経済的徴兵制』ほか 三牧聖子 国際政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授。著書『戦争違法化運動の時代』ほか。朝日新聞論壇委員 望月衣塑子 東京新聞社会部記者。著書『新聞記者』ほか -
自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード
中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告! ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。 もう、殺すな! ◆内容◆ 2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。 イスラエルは直ちに反撃を開始。 しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。 「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。 世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。 ◆目次◆ 序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典 第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える 第2章 対談 世界秩序の行方 終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子 ◆主な内容◆ ・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」 ・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない ・ダブルスタンダードがリスクを拡大する ・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム ・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状 ・アメリカとイスラエルの共犯関係 ・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか ・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと ・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義 ・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題 ・バイデンとシオニズム ・トランプとバイデン ・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題 ・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか? ・「人殺しをしない」を民主主義の指標に -
私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い
軽んじられ、遮られ、虐げられた者たちが立ち上がったとき、社会の何が変わり、歴史はどう動いたのか――。 BLM運動や#MeToo運動など、不条理に抗う波が次々と生まれている近年のアメリカ。 全世界的に広がるこれらの動きの原点には、勇気をもって声を上げた女性たちの軌跡があった。 本書では、アメリカ現代史に刻まれた10の“瞬間”を取り上げ、「声を上げる」ことで何が起きたのか、今の私たちに問われていることは何かを、5人の女性アメリカ研究者が連帯しながら分析・論考する。 ローザ・パークスからルース・ベイダー・ギンズバーグ、大坂なおみにいたるまで、彼女たちの言動の背景、状況、影響について知り、社会と歴史を変えた信念に学び、世界に蔓延する差別や不正義を他人事ではなく当事者として捉えるための一冊。 【著者プロフィール】 和泉真澄(いずみ ますみ)同志社大学教授。著書に『日系カナダ人の移動と運動』ほか 坂下史子(さかした ふみこ)立命館大学教授。著書に『よくわかるアメリカ史』(共編著)ほか 土屋和代(つちや かずよ)東京大学大学院准教授。著書にReinventing Citizenshipほか 三牧聖子(みまき せいこ)同志社大学大学院准教授。著書に『戦争違法化運動の時代』ほか 吉原真里(よしはら まり)ハワイ大学教授。著書に『ドット・コム・ラヴァーズ』ほか -
アメリカの未解決問題
ドナルド・トランプが再選された2024年の米大統領選挙と並走しながら、米国を見つめてきた注目の論客二人が緊急対談! 超大国のリアルと、山積する“未解決問題”について徹底的に議論する。「反ユダヤ主義」には過剰反応しつつイスラエルのジェノサイドを黙認する大手メディアの矛盾、中国やロシアの言論統制を糾弾しつつ米国内のデモ取り締まりは擁護する自国の民主主義への絶望――。今、アメリカの価値観は一体どうなっているのか。民主主義の真実〈リアル〉とは? メディアの偏見〈バイアス〉とは? 日本が影響を受けざるをえない国の分岐点と未来、そして新たな日米関係のあり方が見えてくる一冊。 -
Z世代のアメリカ
「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは? 機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差―― 戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、 人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。 テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、 機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。 長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、 どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか? 米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。 気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角度から描き出し、 私たちの社会や政治の想像力を広げる渾身の書。 -
酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ【特別版】
【WedgeONLINE PREMIUM】 酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ【特別版】“ 「新しい戦前になるんじゃないですかね」─。今から4年前、テレビ朝日の『徹子の部屋』でタモリさんが口にした言葉だ。 どのような意図で発言したのかはわからない。ただ、コロナ禍だった当時、全体主義体制を称揚するような空気が漂い、議会制民主主義の危機も顕在化し、「1930年代」に時代が近づきつつあると感じていた私は、その言葉に妙な〝重み〟を覚えずにはいられなかった。 昨今の様々な出来事を見るにつけ、その感覚は確信へと変わった。時代は、当時の「戦間期」を思わせる局面に入り、大国指導者が世界の行方、人類の運命を左右する時代になったのである。このままでは、最悪の場合、第三次世界大戦が起こる可能性も否定できない。 ただ、もし戦争になったとしても、大国指導者たちが戦場に行くことはない。いつも犠牲になるのは、市井の人々である。 英国を代表する歴史家、A・J・Pテイラーは、『ウォー・ロード 戦争の指導者たち』(新評論)最終章で日本のことを取り上げ、こう指摘している。「日本は戦争の指導者はただの一人もいなかった」 つまり、指導者不在のまま、日中戦争、太平洋戦争へと突き進み、日本は破滅したのである。当時、大衆も熱狂し、政治はそれに流された面もある。 一度始まった戦争を終わらせることは容易ではない。それは4年が経過したロシア・ウクライナ戦争を見れば明らかである。動乱の時代、今こそ歴史に学び、教訓、希望を見出し、この危機から「脱出」する必要がある。 この記事は月刊誌『Wedge』2026年3月号特集「酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ」の記事に、同誌26年6月号「世界が「平和」から遠ざかる今 日本が果たすべき真の役割(東 浩紀 批評家・作家、ゲンロン創業者)」、同誌26年6月号「国際協調と法の支配を追求 安達峰一郎から学べること(三牧聖子 同志社大学大学院 教授)」の記事を加えた特別版です。 PART 1 満蒙開拓とは何だったのか 「証言者たち」に向き合う意味 編集部 COLUMN 1 信濃毎日新聞『鍬を握る』が伝えたかったこと 編集部 PART 2 「1930年代の危機」再来 「歴史」が伝える現代への警告 筒井清忠 帝京大学 学術顧問 COLUMN 2 混迷を極めた「戦間期」 世界各地で何が起きていたのか 編集部 INTERVIEW 高橋是清という〝防波堤〟なき今 日本が守るべき財政規律 幸田真音 作家 PART 3 「戦中派」のひとびと 死を前提にした生を想像できるか 3-1 「死者と共に生きる」 吉田満が背負ったもの 前田啓介 読売新聞記者、文筆家 3-2 戦争小説家・古山高麗雄 好戦でも反戦でもない生き方 玉居子精宏 ノンフィクションライター 3-3 時代を超えて響き続ける 竹内浩三の「詩の力」 稲泉 連 ノンフィクション作家 PART 4 「戦後開拓者たちの成田闘争」 〝地続き〟の歴史を考える 編集部 PART 5 〝新たな戦前〟が近づくドイツ 日本も他人事ではいられない 熊谷 徹 在独ジャーナリスト PART 6 歴史は韻を踏む 世界の転換点で問われる日本の覚悟 中西輝政 京都大学 名誉教授 OPINION 1 世界が「平和」から遠ざかる今 日本が果たすべき真の役割 東 浩紀 批評家・作家、ゲンロン創業者 OPINION 2 国際協調と法の支配を追求 安達峰一郎から学べること 三牧聖子 同志社大学大学院 教授 -
増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち
ラッセル・カークから始まる、現代アメリカを形作ってきた思想家たちを訪ねる“旅” 。彼らの思索の中核には何があるのか。保守、リベラルといった概念の真の意味とは――。著者の精緻な読み解きが、アメリカ文化の複雑さと奥深さ、そしてパラドクスをも浮かび上がらせる。文庫化にあたり〈「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス〉を収録。 目次 プロローグ メコスタ村へ 第一章 戦後保守思想の源流――ラッセル・カーク 第二章 ネオコンの始祖――ノーマン・ポドレッツ 第三章 キリスト教原理主義――J・グレシャム・メイチェン 第四章 南部農本主義――リチャード・ウィーバー 第五章 ネオコンが利用した思想――レオ・シュトラウス 第六章 ジャーナリズムの思想と機能――H・L・メンケン 第七章 リベラリズム――ジョン・ロールズ 第八章 リバタリアン――ロバート・ノジック 第九章 共同体主義――ロバート・ニスベット 第十章 保守論壇の創設者――ウィリアム・バックリー 第十一章 「近代」への飽くなき執念――フランシス・フクヤマ 第十二章 「歴史の終わり」から「歴史の始まり」へ――フランシス・フクヤマ(続)第十三章 「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス エピローグ 戦後アメリカ思想史を貫いた漱石の『こころ』 -
世界の知性が語る「特別な日本」(新潮新書)
近代日本は世界にとって如何なる存在だったのか。欧米列強を打ち負かした国であり、アジアを侵略した国であり、敗戦後に驚異的な復興を遂げた国。日本が歩んだ曲折の道のりは、他国の人々の精神にも大きな影響を与えてきた。リー・クアンユー、李登輝、ブトロス・ガリ、アンジェイ・ワイダ、オルハン・パムクら世界の政治家や知識人にインタビューし、それぞれの国が抱えた近代の葛藤と日本への特別な思いに迫る。 -
孤独と怒りに社会は軋む
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●〔対談〕暴走する心のメカニズム ネガティブ感情はどこから来てどこへ行くのか 中野信子×木原祐健 ●人に迷惑をかけたくない…… 都市に沈みゆく声なき孤立者たち 石田光規 ●〔対談〕格差拡大、少子高齢化、巨額の財政赤字 分断と貧困が進む日本社会「三重苦」からの打開策は? 湯浅 誠×田中拓道 ●孤独・孤立対策担当大臣に聞く 喫緊の課題に、大胆に対応する 坂本哲志 ●関心競う経済に振り回されるメディアと私たち 「非実在型炎上」は何を示すのか 鳥海不二夫 ●「キャンセル」が飛び交う不寛容な国・アメリカ フランシス・フクヤマ/聞き手:会田弘継 ●犯人は「一人で死ね」ばいいのか? 暴発型事件の背後に横たわるもの 磯部 涼 ●〔対談〕ひきこもると意欲が低下する 「コロナうつ」と「欲望」の関係 斎藤 環×佐藤 優 -
日米政変 菅政権発足、迫る大統領選
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 安倍首相の突然の辞任を受け、9月16日に菅政権が発足した。7年8ヶ月に渡った安倍政権の政策継承を掲げつつも、菅首相は独自の政策の実現に動き始めた。一方、11月3日に大統領選を控えるアメリカでは、トランプとバイデンの攻防が続いている。奇しくもこの秋に大きな節目を迎えた日米両国。数々の難問にどのように立ち向かっていくのか……。 ※『中央公論』2020年11月号特集の電子化です。 ※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがございます。 (電子版通巻105号) 【目次】 《日本の課題》 ●外交・安全保障で果断すべきこと 新政権に求められる「継続の中の改革」 北岡伸一 ●鼎談 課題先進国・日本で進むさまざまな分断 与野党ともキャッチできない「新たな対立軸」 今井貴子×砂原庸介×中西 寬 ●対談 どうなる? ポスト安倍の外交・安全保障 米中対立の今こそ日本の主体性を示せ 三浦瑠麗×森本 敏 ●「一強」政治の偶然と必然 安倍政権の長期化を決めた重大転機とは 河野 勝 ●対談 米中関係、東京五輪、右バネの抑制…… 「菅機関」は機能するのか 手嶋龍一×佐藤 優 ●側近が語る菅首相 言ったことは必ず実現させる徹底した常識人 坂井 学 《アメリカの運命》 ●対談 分極化するアイデンティティと、収斂する二大政党 バイデンか、トランプか? 変質するアメリカの選択 宮家邦彦×久保文明 ●政策よりも再選を優先するトランプ アメリカ政治制度とポピュリズム 待鳥聡史 ●大統領選挙で問われる米国経済再建への道 安井明彦 ●民主党は労働者の党になれるか? バイデンが挑む学歴偏重主義の克服 三牧聖子 -
労働開国の衝撃 試される令和デモクラシー
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●「『反』ないし『半』グローバリズムという選択肢」佐伯啓思 ●対談「国際社会の荒波を “包摂”の理念で迎え入れる」会田弘継×宇野重規 ●「後発的移民受け入れ国スペインに学ぶ政策革新」小井土彰宏 ●ルポ「芝園団地『共生』への挑戦」岡﨑広樹 《私が見たニッポン》 ●「意外と海外通の日本人 国際化もいつも通りで大丈夫!」ダニエル・カール ●「ドイツ式『お客さん労働者』の二の舞になる!」サンドラ・ヘフェリン 《海外識者の緊急寄稿!》 ●【アメリカ発】「民主主義の脅威『ポピュリズム』とは何か」フランシス・フクヤマ ●【欧州発】「リベラリズムは衰退したのか?」クリスチャン・ヨプケ -
英語一強時代、日本語は生き残るか
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 水村美苗氏(作家)インタビュー「言語の植民地化に日本ほど無自覚な国はない」、会田弘継青山学院大学教授・宇野重規東京大学教授による対談「“ポスト真実”時代の言語と政治」、三上喜貴長岡技術科学大学教授による「データが示す世界の中の日本語」、情報通信研究機構(NICT)フェローの隅田英一郎氏とサイエンスライター内田麻理香氏による対談「-自動翻訳が拓く未来-英語を勉強しなくてもいい時代がやってくる?」、ロバートキャンベル氏(国文学研究資料館長)による「日本語を学習するとどんなメリットがあるのか」など、さまざまな角度から日本語の未来を考察。また、ハロルド・メイ氏(タカラトミー社長)、楊逸氏(作家)、ボビー・オロゴン氏(タレント)、春香クリスティーン氏(タレント)によるコラム「複眼で視る日本語」も掲載。 -
日米乱流
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●演出家を必要としていた政権 ――不思議の宰相・岸田文雄論 竹中治堅 ●「令和のブラックマンデー」と円安問題 吉崎達彦 ●「レーガンの党」から「トランプの党」へ 共和党の変質導いた労働者階級の怒り 会田弘継 ●米民主党「二つの実験」 カマラ・ハリスを支える力学と「火種」 渡辺将人