作品一覧

  • ケアの倫理と平和の構想 戦争に抗する 増補版
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    「戦後」も続く暴力の連鎖のなかで,フェミニズムは人間の「傷つけられやすさ」を見据え,ケアの視点から平和を希求してきた.「慰安婦」問題,9.11,ガザ…….「正戦」「自衛」の名の下で人間の身体を破壊する戦争の本質を明らかにし,平和の構想を紡ぎだす.対談「戦争に抗する思想」(岡野八代×三牧聖子)を収録.

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  • シティズンシップの政治学[増補版] 国民・国家主義批判
    -
    1巻2,475円 (税込)
    個人の尊厳を尊重する「国家」とは。フェミニズム・シティズンシップ論、ケア倫理へとその可能性を展開する 過去のシティズンシップ(市民権)論、主にリベラリズムの議論を批判的に再検討しながら、「平等で自由な人格」がよりよく尊重されるための新たな理念を構想する。いかなる者の視点をも排除しない可能性を秘めたフェミニズム・シティズンシップの議論につづき、ケアの倫理と新たな責任の理論を展開。 定評ある「シティズンシップ」論の入門書、ケア倫理の第一人者となった著者によるケア倫理への模索の書でもある。 【目次】 序 章 「平等で自由な人格」の尊重からの出発 第1章 シティズンシップと国民国家 第2章 現代リベラリズムとシティズンシップ 第3章 リベラル・シティズンシップへの批判 第4章 フェミニズム・シティズンシップ論へ 第5章 シティズンシップ論再考──責任論の観点から 【著者】 岡野八代 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専門は、西洋政治思想、フェミニズム理論。 主な著書に、『フェミニズムの政治学──ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房)、『ケアするのは誰か?──新しい民主主義のかたちへ』(トロントとの共著、白澤社)、『ケアの倫理──フェミニズムの政治思想』(岩波新書)など。 訳書にキテイ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論〔新装版〕』(共監訳、白澤社)、ケア・コレクティヴ『ケア宣言──相互依存の政治へ』(共訳、大月書店)など。
  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想
    4.3
    1巻1,364円 (税込)
    身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは,自身の経験を語る言葉を奪われ,言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた.男性の論理で構築された社会のなかで,女性たちが自らの言葉で,自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想,ケアの倫理を第一人者が詳説する

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  • 日本は本当に戦争に備えるのですか? 虚構の「有事」と真のリスク
    -
    1巻1,320円 (税込)
    軍事力だけで国は守れますか?各界識者の緊急提言 防衛費倍増・敵基地攻撃能力・ミサイル配備・米軍との一体化――その先にあるのは本当に「安全」なのか。台湾「有事」は本当にあるのか。なし崩しにされる平和国家の理念を前に、気鋭の論客らが真の危機を警鐘する緊急出版。 ※本書は、大月書店刊『日本は本当に戦争に備えるのですか?――虚構の「有事」と真のリスク』の電子書籍版です。 【目次】 はじめに──本書が生まれた経緯 岡野八代 第1章 虚構の「台湾有事」切迫論 布施祐仁 第2章 外交なき米軍との一体化──メディアの果たすべき役割とは 望月衣塑子 第3章 市民を置き去りにした「国家」安全保障のゆくえ 三牧聖子 第4章 安保三文書と「高次の法」――見るべき《現実》と法の《内実》 志田陽子 第5章 個人なき安全保障の隘路から、ケアする政治への転換 岡野八代 おわりに 三牧聖子 【著者】 岡野八代 政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。著書『フェミニズムの政治学』ほか 志田陽子 憲法学、武蔵野美術大学教授。著書『表現の自由の明日へ』ほか 布施祐仁 フリージャーナリスト。著書『日米同盟・最後のリスク』『経済的徴兵制』ほか 三牧聖子 国際政治学、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授。著書『戦争違法化運動の時代』ほか。朝日新聞論壇委員 望月衣塑子 東京新聞社会部記者。著書『新聞記者』ほか
  • 正義への責任
    4.3
    1巻1,782円 (税込)
    自助努力を強要し,弱い個人たちを分断する政治から,かけがえのない存在として人びとがつながり合う政治へ.ホロコースト,人種差別,貧困…….過去から現在に至る構造的・歴史的不正義の責任を引き受け,政治を変革する可能性を問う.急逝した著者のためにマーサ・ヌスバウムが寄稿した序文も収録.解説=土屋和代

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  • ケア宣言 相互依存の政治へ
    -
    1巻1,936円 (税込)
    ケアを貶める政治を越えて、ケアに満ちた世界へ。 コロナ禍は、ケア実践やケア労働の重要性と、それを疎かにしてきた社会のあり方をあらわにした。ケアの概念を手がかりに、家族、コミュニティ、国家、経済、そして世界と地球環境の危機を解明し、ケアを中心に据えた対案を構想する。 【目次】 序章 ケアを顧みないことの支配 第1章 ケアに満ちた政治 第2章 ケアに満ちた親族関係 第3章 ケアに満ちたコミュニティ 第4章 ケアに満ちた国家 第5章 ケアに満ちた経済 第6章 世界へのケア 解説(岡野八代、冨岡 薫、武田宏子) 【著者】 ケア・コレクティヴ The Care Collective ケアをめぐる世界的な危機に取り組むことを目的に、2017年にロンドンで活動を開始した研究者・活動家グループ。 岡野八代 1967年生まれ。同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は西洋政治思想史・現代政治理論。著書に『フェミニズムの政治学——ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房、2012年)、『ケアするのは誰か?——新しい民主主義のかたちへ』(白澤社、2020年)ほか。 冨岡薫 1993年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻後期博士課程。国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター生命倫理・医事法研究部特任研究員。専攻はケアの倫理と生命倫理・研究倫理。論文に「ケアの倫理における「依存」概念の射程——「自立」との対立を超えて」(『エティカ』第13号、2020年)。 武田宏子 1968年生まれ。名古屋大学大学院法学研究科教授。専攻は政治社会学。著書にThe Political Economy of Reproduction in Japan: Between Nation-State and Everyday Life(Routledge、2005年)、The Routledge Handbook of Contemporary Japan(共編著、Routledge、2021年)ほか。

ユーザーレビュー

  • ケアの倫理と平和の構想 戦争に抗する 増補版

    Posted by ブクログ

    10年前に出された書を文庫化することにより現代の状況を補筆されたものである。9・11に対して著名ねフェミニストがいかに反応したか、そしてその問題点はリベラルの根本的な問題点について考察が進む。続き慰安婦問題に関する問題についての論考に進み、個人の尊厳と戦時下の性暴力についての歴史的論考に進み、「修復的正義」によって正義を語る。ジェンダーフリー問題から立憲主義について語り、最後は戦争に抗するために国家の問題についてホッブスから解き明かす。最後の三牧聖子氏との対談も良い。ケアの倫理と題名にはあるが、直接的な論考が少ないのは10年前の書であるからか、しかし、その後の著者のケアの倫理についての論考の楚

    0
    2025年10月12日
  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想

    Posted by ブクログ

    従来の、社会とか政治とか正義とかについての諸々の言説を、まとめてひっくり返してしまうような、強い衝撃を受けた
    従来の言説が、家父長制の中で、男性性が都合の悪いことに蓋をして、都合がいいところだけで理論を組み立てたものなのだと言うことがはっきりと分かった
    さて、これからあとはどうしたらいいのかな

    0
    2025年06月11日
  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想

    Posted by ブクログ

    今更ではあるが…『ケアの倫理』という観点を知りたいと思い手に取ってみた。
    岡野八好さんが7年の歳月を掛けて書かれた『ケアの倫理』。
    日本の中で、これだけ『ケアの倫理』領域を深く理解をし、学び続けている人はこの方以外には居ないのではないかと思う。
    熱の籠った熱い想いを感じざるを得ない渾身の著。
    書くのにも時間が掛かったそうだが、読む方も結構、時間が掛かった。
    今年の春に一度読み始めて挫折し、11月から再び気を取り直して読み直し、やっと読み終えた。

    こんな話は理想論。
    と、決めつけてしまうのは簡単。しかし、フェミニズムに限定しなくとも、「必要なケアをお互いに大切に考えて行く社会」はより住みやすい

    0
    2024年12月21日
  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想

    Posted by ブクログ

    第2波フェミニズムからケアの倫理までの展開。硬めの文章だけど読みごたえがすごい。以下は付箋を貼った箇所の引用。

    “すでに触れたように、ケアはわたしたちの社会に遍在している。だが、女性たちが歴史的に担わされてきたケアは、その価値を貶められ、人間らしい活動とも考えられてこなかった。女性にふさわしいとされたケアを担うがゆえに彼女たちは、人間的に価値ある活動や領域から排除され、あるいはそこにアクセスすることが叶わなかった。その歴史とそこでの葛藤から、フェミニストたちが紡ぎあげた思想が、ケアの倫理である。” pp.11-12

    “むしろ、本書の意図はその逆に、ケアという営みよの特徴を分節化することによ

    0
    2024年06月29日
  • ケアの倫理 フェミニズムの政治思想

    Posted by ブクログ

    このところ利他とかケアとかというキーワードを書名に掲げる本をこの本棚に登録しています。積み上がる一方ですがなんとなく読んだりもしています。同じようにジェンダーとかフェミニズムとかについての読書もそろりそろりとしています。ということで「ケアの倫理ーフェミニズムの政治思想」このビッグワードがクロスする、なんかでっかいタイトルに惹かれこの新書に取り組みました。なかなかキツかったです。キツイけれど読むの止められませんでした。止められないけど受け取りきれませんでした。頭ではそうですが、なんとなくお腹の辺りがゾクゾクする感覚を得ました。読み進めるにつれ利他とかケアとかジャンダーとかフェミニズムとか…今まで

    0
    2024年06月24日

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