すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ『春琴抄』は、美しくわがままな盲目の琴の師匠・春琴と、彼女をマゾヒスティックに支える弟子・佐助の物語。
作者が佐助の遺した「春琴伝」をもとに書き起こす、という文章形態になっています。
谷崎と言えばマゾヒズム。『刺青』や『痴人の愛』など、そこには男が女に振り回され、折檻されることで快楽を得る。
そこにあるのは匂い立つようなエロスと、純愛。
『春琴抄』でも、佐助は春琴の食事や身支度、果ては風呂や手水場(トイレ)に至るまで世話をやきます。それも、少しでも加減が悪いと春琴の起源を損ねてしまう。
冷え性の春琴の足を佐助が胸で温める場面は、エロティシズムが漂う描写です。手でも足でもなく、胸で温めるって…! -
Posted by ブクログ
篠田節子さんの小説を久しぶりに読みました。今回も期待通りの面白さでした。
同時に、さりげなく現代社会の問題にも言及していて、今まで自分が知らなかった世界のことを垣間見れたような気がします。
主人公の香織さんの住むマンションお話。
自殺者が出た隣の部屋にヤクザが出入りしたり、香織さんが強盗に襲われたり、色々な事件が勃発します。怖い出来事なのに、篠田節子さんの爽快な筆致に思わず笑ってしまう場面もあり、スイスイ読み進めていけました。
管理組合の理事長になってしまった香織さんと、副理事長になった遠藤さんが、力を合わせてマンションの建設会社の手抜き工事を見破り住民たちと力を合わせて闘うところは、手に汗握る展開でした。
管理室の石山さんや、掃除婦の老女・タケコさんの人柄も魅力的でした。
香織さんと遠藤さんの、その後が気になりつつ、物語は終わりました。
もっと読んでいたいなあ・・・と思いながら本を閉じました。 -
Posted by ブクログ
『知性大全』を読んで、知識を得ることだけではなく、それを実際に使い、行動することで自分を変えていくことが重要だと感じた。特に印象に残ったのは、知能の高い人は難しいことを難しく伝えるのに対して、知性の高い人は相手の立場に視座を変えて伝えるという考え方だ。自分も相手に伝えるときには、相手がどう受け取るかを意識したいと思った。
また、AIを単に答えを教えてもらうために使うのではなく、自分の考えを整理したり、「なぜ?」と質問してもらって悩みの原因を探ったり、行動を5分程度でできることまで分解したりする使い方が参考になった。決断についても、二択ではなく三択にして、正解を選ぶのではなくデータを集めるという考え方が印象に残った。
今後は、本を読んで終わりにするのではなく、AIも活用しながら学んだことを行動に移したい。また、「できた日記」を続けることで、自分の成長や強みにも目を向けていきたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレネズミと紫苑との感情の細かな描写は、毎回とても読み応えがある。
紫苑の心の中に潜む何かについて、ネズミと同様に紫苑自身も恐れていた。
自分が作ったNo.6を愛せるか、とネズミに問われ、紫苑は少しずつ自分の気持ちを吐露し、自身に向き合っていく。
ネズミにそばにいる、と言ってもらえたことで、ネズミとの関係がまた少し近づいた。
No.6の話は現実の世界なのではないかと思うことがたくさんある。
人々は本当に平和を望んでいるのか、今の世の中でも戦争はどこかしらで起きており、無惨に人が殺されていく。
一部の権力者が人々を支配し世の中を思うままにしていく。
支配される人々の中でもさらに弱い者へと差別、搾取が行われる。
物語の中だけの話ではないなと感じる。
新たな登場人物も加わって、これから物語も進んでいきそうだ。
碧石の似顔絵を描く場面は面白かった。
最後はとても気になるところで終わったので、早く続きが読みたい。
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Posted by ブクログ
おもいっきり作者の罠にはまってしまった。
久しぶりに推理小説のトリックに驚きました、若かりし頃読んだクリスティのアクロイド殺しやオリエント急行殺人事件を読んだ時いらいかもしれません。最近は推理小説をよんでも謎解きにこだわらず、物語を楽しむようにしていたので余計にそう感じていたのかもしれません。
探偵役のロンバートが歌手のメンドーサには下手から、ケティーシャには上手から攻略します。私は彼の成長を楽しく読んでいたのですが、その頃には作者にとって理想的な読者になっていたのです。
幻の女に対する幻想が読んでいくうちにどんどん変化して、最後には予想もしない本性をあらわします。一気読みしてしまう面白さがある上に、こころの中に濃い満足感がのこる小説です。
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