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東ロボくんの開発責任者で、読解力を調査・研究し、受検者数50万人のRSTを開発・普及させてきた『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の著者による待望の続編!
ここで言う「読解力」とは、国語や読書の際に用いられる一般的にイメージされる読解力ではなく、「教科書を正確に読み解く力」を指す。そこで著者はこれを「シン読解力」と名づけた。
シン読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)の受検者は50万人を超え、そのデータから様々な事実がわかってきた。
・誰もが読めるはずの教科書が読めていない子どもたちがいかに多いか。
・子どもだけでなく、実は大人も教科書や新聞が読めていない。
・シン読解力と学力には強い相関がある。
・シン読解力が低いとビジネスにも支障をきたす。
・シン読解力は学校では教えてくれない。
・シン読解力は国語や読書では身につかない。
・シン読解力はスキルであり、トレーニングによって年齢を問わず身につけることができる。
RST受検者50万人のデータを元に、
シン読解力とはなにか、教科書が読めないのはなぜかを明らかにし、
RSTの成績向上に成功した事例を紹介しながら、シン読解力習得の処方箋を示す。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
(オーディブルで聴了)
本を読まないから読解力もなく、勉強への理解も広がらない。
集中力が足りない。
幼い頃、そんなことをよく言われたもの。
本を読むのは苦手。
私は本が嫌い。
そう思っていた。
でも心のどこかでは、
「本を好きになりたい。もっと知りたい」
とも思っていた。
大人になってから、
「まず目次をじっくり読んで、読みたいところから読んでみる」
ということを始めたら、意外にも読むことが好きになっていた。
先に自分の中でたくさん想像を広げてから、じっくり読む。
それが今の私の、本の楽しみ方。
でも、この本を聴いて気づいた。
「本を楽しんで読むこと」と「文章を正確に読むこと」は、同じ“読む”でも別の力なのかもしれない。
たくさん本を読めば、読解力が自ずとついてくるわけではない。
「読み方」はスキルであり、トレーニングによって磨くことができるという。
だとしたら、自分にはどれくらい「正確に読む力」があるんだろう。
本の最後の方には、実際に読解力をトレーニングできるページもついている。
これがまた、ちょっと楽しい。
本を読む量ではなく、「どう読むか」。
今までとは少し違う角度から、自分の読む力を考えるきっかけになった。
Posted by ブクログ
新井先生の文章は読みやすくて、ユーモラスかつ刺激的だ。RSTを開発してしまう知性が生み出す文章だから、そりゃそうか。
【主な感想】
チャットGPTは平気でウソをつく(ハルシネーション)。これはチャットGPTの欠点ではあるが、欠陥ではない。チャットGPTが目指しているのは自然な言語生成であって、正確な情報提供ではない。
2023年5月、米ニューヨーク州の弁護士が審理中の民事訴訟で資料作成にチャット
GPTを利用した結果、存在しない架空の判例を引用してしまい、罰金の支払いを命じられた。チャットGPTのハルシネーションと人間の流暢性バイアスの組み合わせは、非常に危険だ。
チャットGPTで生産性を上げるには、少なくともチャットGPTと遜色のない読み書きスキルが必要。なにしろ相手は呼吸をするようにウソをつく。自力で正確なファクトチェックができなければならない。チャットGPTをはじめあらゆる生成AIは、使い手の真の能力を超えることはできない。
チャットGPTを使いこなす人材を育てるために必要なのは、学校でチャットGPTを使わせることではなく、読み書きの能力を向上させることだ。
というわけで、読解力を上げる具体的な方法と、その実証実験について教えてくれる。
僕も新井先生と同じで、小中学校の授業にタブレットは必要ないし、プリントも必要ない、教科書とノートで授業するべきだと思う。そして、新井先生の考えた読解力を上げるトレーニング、是非全国でやってほしいと思う。
【その他の感想1】
生活言語と学習言語は違う。しかも教科によって学習言語には違いがある。
たとえば、社会の教科書には連用中止法が多用されていて、
①「山形は盆地が多く、夏は暑い」
②「山形は盆地が多く、花笠まつりで有名だ」
この2つの文章は形は同じなのに前後の関係はまるで違う。学生時代どれだけ勉強しても社会が上がらなかったのは、単に記憶力の問題ではなく(それも問題だろうが)この文体に馴染めなかったのだと、48歳にして初めて気付いた。
【その他の感想2】
ディープラーニングには2種類ある。
ひとつは「強化学習」。ある指標を最大化するように自動調整を繰り返させるもので、はっきりとした指標を与えられる場合に有効(チェスや将棋等)。もうひとつは「教師あり学習」。人間を手本として、大量の教師データを元に学習する。
教師あり学習には大きく2つの問題がある。ひとつめは、教師データをどう設計し、どう集めるか。ふたつめは、外れ値をどう扱うか。AIは統計により答えを選ぶので、外れ値は捨てることになる。
珍しいことが起きた場合には事故を起こして良い自動運転車を許容できるのか。
Posted by ブクログ
既有知識に関係なく、正しく読めば誰でも同じ解釈になる文章を読む力。それがシン読解力だ。
筆者が『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』に続く問題意識として挙げている「教科書を正しく読む力」は、子ども達だけでなく大人にとっても必須の力であり、そもそも読めていないことを意識しにくい力である。
リーディング・スキルテスト(RST)は6つの領域でシン読解力を測るテストで、私は全国民が定期的にこのテストを受けて、その記録をプロファイリングしていけばいいと思う。
現在、小学校から高等学校で行われているキャリアパスポートよりもよい効果を発揮するだろう。
しかし、問題は値段が高いことで(1650円もする)。
これを個人や学校で費用を賄うのではなく、県や国レベルの公的な税金で行えば、社会全体の読解力の相当な引き上げにつながるのではないかと期待している。
筆者が新聞社などに記事の提供を求めているように、社会全体でシン読解力を底上げする気運を高めていきたいと感じた。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
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