あらすじ
東ロボくんの開発責任者で、読解力を調査・研究し、受検者数50万人のRSTを開発・普及させてきた『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の著者による待望の続編!
ここで言う「読解力」とは、国語や読書の際に用いられる一般的にイメージされる読解力ではなく、「教科書を正確に読み解く力」を指す。そこで著者はこれを「シン読解力」と名づけた。
シン読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)の受検者は50万人を超え、そのデータから様々な事実がわかってきた。
・誰もが読めるはずの教科書が読めていない子どもたちがいかに多いか。
・子どもだけでなく、実は大人も教科書や新聞が読めていない。
・シン読解力と学力には強い相関がある。
・シン読解力が低いとビジネスにも支障をきたす。
・シン読解力は学校では教えてくれない。
・シン読解力は国語や読書では身につかない。
・シン読解力はスキルであり、トレーニングによって年齢を問わず身につけることができる。
RST受検者50万人のデータを元に、
シン読解力とはなにか、教科書が読めないのはなぜかを明らかにし、
RSTの成績向上に成功した事例を紹介しながら、シン読解力習得の処方箋を示す。
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Posted by ブクログ
・「生成AIの発展の過程において、人間らしい流暢な言語を操る見返りに、正確さを諦めた。人間は流暢な文章を目の当たりにすると、無批判無防備に受け入れてしまう傾向がある。」この指摘は、普段生成AIとのチャットを繰り返していて抱く違和感を端的に表現した分析で、深く腹落ちした。
・何かしらの補正があったと思われるが、生成AIに令和8年度の大学入学共通テストを解かせたところ9科目で満点を取ったという衝撃的なニュースを目の当たりにすると、少なくとも単一の答えのある問いに対しては平均的な人間の能力を遥かに上回る能力を兼ね備えている。著書内では令和6年度の大学入学共通テストをチャットGPTに解かせた結果が掲載されているが、単純比較はできないものの、生成AIは刻一刻と成長していることを実感させられる。
・解釈が一意に決まる文章を多くの人が読めていないという事実。著者の前著での読解力の重要性という提唱に対し、国語教育や読書量が重要という誤解が蔓延するコントのような皮肉。ただし、ここに教育改革や教育分野の空白地帯があり、著者の提唱する「シン読解力」は教育学における新たな研究領域の開拓の可能性を感じさせる。
・生成AIが我々の生活に不可欠な存在となった今、シン読解力は、学生だけでなく、法令やマニュアル、仕様書などの学習言語で作成された文書に囲まれている社会人にとって重要なスキル。受動的に文章を読み解くスキルを前提に、一意の文章を作成するスキルが重要と感じる。
社会人の基礎的なシン読解力を測る試験として、著書内に例示されるRSTのほか、公務員試験で採用される数的処理や文章理解は今の時代に理にかなった能力測定方法なのかもしれない。
・文章要約・作成はAIがその役目を負う時代がやってきつつあるが、人間側が学習言語を読めない、書けないことにはAIとの共存は前途多難に思われる。文章要約や文章作成の目的・ストーリーの最低限の基礎を人間が示さないとピントが外れた膨大な情報が返ってくるだけ。生成AIの出力データのチェックには人間の目が不可欠。
Posted by ブクログ
自身の読解力不足を感じていた為購入。文章の書き方や読解力について示した本。公の文章は誰がみても同じ結論に至るように作成されているが、理解できない人が一定数いる。それは文章を正しく理解する訓練をしてこなかったから。有名中学高校へ通う生徒へリーディングスキルテストRSTを実施したところ、総じて高点数。逆も成り立つというわけではないが。生活言語と学習言語は異なり、学習言語を学ばなければ成長は難しく、小5以上の成長は低いとの調査結果もある。
リーディングスキルを高めるためには新聞のリード文と内容について助動詞を加えるなどして一文に変換し、意味を成り立たせる訓練方法があり、3ヶ月もすると成長は認められた。
この本を読んで、同じ文章を読んでも正しく理解できない人、何度も忘れ物をする人は正しく文章を読めない可能性があること。また、読解力は訓練によって習得可能なスキルであるということを学び、文章の作成に興味が持てた
Posted by ブクログ
シン読解力の重要性がわかった。その力を伸ばすための具体的な手法が示されていたので、わかりやすかった。文章の端端に著者の強い使命感と、現場への愛情(思いやり)が感じられた。
Posted by ブクログ
面白かった!! 有益な情報が満載でした。
始めはAIの話で、正直あまり刺さりませんでしたが、この後、きっと為になる話があるはずだと信じ、読み進めました(笑)。中盤からは期待通りで、時々出てくるテストに「絶対に正解する!」と燃えながら回答しているうちに、一気に読み切ってしまいました。結構高い正解率で、嬉しかったです(笑)。
筆者が開発したリーディングスキルテスト(RST)に、とても興味を持ちました。ネットで調べてみると、受検料が1650円。実施するにはハードルが高そうです(市全体でやらないかな~)。まずは、提唱しているトレーニング(黙読→音読→聴読→視写→校閲)から取り組んでみようと思います。
【学習言語の性質や特徴】
1.生活言語と学習言語には顕著な違いがある。
2.生活言語を獲得しているからといって、自動的に学習言語が習得できるわけではない。
3.一口に学習言語と言っても、教科によってその特徴はさまざまである。
4.教科ごとに学習言語が異なると意識しながら教えたり学んだりすると効果的。
【学習言語(シン読解力)の習得法】
・まず、生活言語である日本語をよく耕す。小学3年生までに、基本語彙1万語を身につけ、辞書をひけるようにする。そして、課題の本丸にワーキングメモリを十分に割けるように課題外在性認知負荷をトレーニングによって下げる。
その上で、「学習言語は生活言語とは違う、しかも各教科で学習言語は異なる」という意識を担当の各教員が強く持ち、教科書を読み解くことを授業の中心に据える。そして、言語を扱う科目である国語や古文や英語の教育手法に学び、各教科の「学習言語」の差を意識させながら習得するように心がける。
【グラフの読み取り方のポイント】
・タイトルを上手に使って主語や目的語を作る。
・割合なのか総量なのかを区別する。
・増え方・減り方を的確に表現する(約2倍、3分の1以下、微増、激増、倍増、半減など)。
【学んだこと】
・学校生活をスムーズに進めるには、課題外在性認知負荷を小さくするようなトレーニングや習慣づけが欠かせない。教科書の指定されたページをさっと開く、指定された情報を目で検索してそこに集中する、鉛筆や定規などを使いこなす、といったこと。一つひとつは些細なことに見えるが、負荷が重なるとそれだけでワーキングメモリはいっぱいになり、課題そのものに割く余裕がなくなる。
・「教科書の139ページ開く」という活動が朝飯前な子もいれば、目的のページを開くことこそが、アクティブラーニングである子がいる。「言われたことをしているからパッシブ(受け身)」と思うのは早計。
Posted by ブクログ
改めて読解が難しいのがわかりました。新聞などの構文を理解できていないことに気づかされました。日々トレーニングをし読んでいくことが大事。読書で読解力は上がらない。助詞や隠れた主語などを意識することが大事
Posted by ブクログ
読解力がないって、どういうことなのか。解決するにはどうしたらいいのか。トレーニングの方法は。
日ごろの疑問を解決するために、本書を手に取った。著者の以前の作品も読んでいたので、とても面白く、ためになった。その結果、自分の疑問の解決の糸口が見えた気がした。「RST」のテストをまずは自分で受けてみようかと本格的に画策中。きっと自分が受けてみたら、新しい何かが見えてくるのだろうか。
Posted by ブクログ
本が好きだけど読解力に自信がない。
本書に載っているRSTテストをやってみる。間違えた。どんよりと落ち込む。
そして144pの問題に衝撃を受ける。
生活言語(私たちが毎日使う言葉)では「いくつかの」といえば2つとか5つとか、少なめの複数を意味する。
でも、数学では「いくつかの」というのはひとつ以上、場合によっては0以上のあらゆる整数を意味する、らしい。
知らなかった。これってみんな知ってるの?
読み進めるほど自分の無知に心と頭が痛くなる。
でもまあ、読んで良かった!
Posted by ブクログ
# ちゃんと読む。を完全に理解できる一冊
## 面白かったところ
* ChatGPTをはじめとしたLLMの概要が、簡潔にわかりやすく説明されており、特徴を掴むことができた
* 読解力という大きなテーマの中で、後天的に獲得可能なスキルを定義し、トレーニング方法まで提示してあり、大変読み応えがあった
## 微妙だったところ
* 特に無し
## 感想
今年読んだ本の中で最も面白い本の一冊に入る。
読解力が重要であることは理解していたが、具体的にどのようなスキルが必要で、どうすればそれを鍛えられるのかについては、これまであまり考えたことがなかった。
今は昔、我が弟に国語の点数を取るためにはどうすればいいか?と訊かれたときには、「文章をたくさん読むこと」と答えたことがある。
当時は一冊も本を読む習慣のなかった自分が、そんな法螺吹きをした。
結果、点数は上がったようだが、なぜ国語力が上がったのかはわからなかった。
自分自身も読解力が上がった瞬間はよく覚えている。高校数学が解けるようになったときと、システム開発文脈でコードが書けるようになったときだ。
いずれも、読解し、アプローチをする。問題を解くことだったり、コードを通じてビジネスルールやフローを定義する。
読解力を上げることが難しいのは、読解対象が必ずしも数学的な文章ばかりではないということだ。これはこの本を読んで驚き、目から鱗だった。
例えば、生物や社会は冪等性がないことばかりで、100%の再現性がない。故に断定的な言葉遣いが少なく、読解が難しかったりする。
自然や人間が絡むと、どうしても曖昧さが入り込み、解釈の幅が広がる。
日本語の背景を知ったうえで、主張していること、曖昧なこと、などを整理しながら読み込むことが読解なのだろうと感想を抱いた。
とても面白い本だった。
Posted by ブクログ
"教科書は日本語で書かれているのだから、
日本語が読めれば自然に教科書も読める"
この問答に引っ掛かりを覚えるのなら、
この本からいろんな気づきを得ると思う。
生活言語と学習言語が異なるように、学習言語の中でもいろんな違いを持っている。そこをうまく橋渡しするのがシン読解力であることを、楽しく学ぶ(知る)ことができるのが、この本。
もっと若くからこのことを知れていたなら、いろんな物事への理解は違うものになっていたのかな?と感じ、子供には是非とも読める年になる頃には読んでいて欲しい本だな、と思います。
Posted by ブクログ
第1章でAIについて考察しているところが、すごくわかりやすいと思った。
自分もよく使うが、ネット検索がわりがほとんど。深くハマるとハルシネーションに捕まるかもと怖さがあるので表面的な便利さだけを利用している。例えば「岩波ブックレットでパレスチナ問題に関するものを教えて」といった具合。今日たまたま浮かんだ疑問で「我が家から見てメッカの方位は?」と問うと丁寧な答えが返って来た。スッキリ理解できなくて「中学生にもわかるように教えて」と問うと、それなりにくだいて教えてくれる。この程度の使い方。
第2章以下、「シン読解力」についてはメモりながら慎重に学ばせてもらった。学テを復活させ、自治体や学校、果ては教師にまで競争を強いる政治家や行政は、学力の真実を全く分かってないのだなあ。
RSTは救世主になるかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
最初にAIの成り立ちや開発者ならではの視点で解説があり、なんとなく理解して使ってたAIについて、より特性を理解でき、使い方を工夫しようと思うきっかけとなった。シン読解力とした経緯と、それが必要な背景、根拠を筆者が研究してきた結果とともに説明があり納得感は増えました。ここまで結構長いですが、RSTの例題とともに、現代の日本人、あるいは将来の日本人にとって、大切なことを言っているように感じます。インプットの多い本でした。巻末にトレーニングがあり、これから取り組んでみようと思います。一度、RSTを実施し、自分のシン読解力のレベルを知り、対策を考えたいと思いました。
Posted by ブクログ
過去に読んだ本よりも、大量のデータにより説得力を増した。
この本は、必読の書だと思うし、RSTは職場の人間全員に受けてほしい。
この人は頭がいいとか、あの人は言ってもわからないとか、そういうのは意味がなく、「なぜ」を掘り下げないと決して良くはならない。
この本に書かれていることが全てではないし、本当に正しいのかも判断できないが、少なくともきっかけにはなる。
Posted by ブクログ
AIの現状について分かりやすく書かれていて、それを踏まえての読解力の必要性が説明されている。
AIについては思い込みとなんとなくのイメージでしか知らなかったけど、これを読んで目からうろこがポロポロ落ちた。
その後の読解力についても同様で、読んでよかったと思える一冊。
Posted by ブクログ
非常に文章がわかりやすくするすると読める。RSTそのものは掲載されていないが、掲載されている問題を解くだけでも自分の欠点がわかる。大人のためのトレーニングとして、日経の見出しを見て、一文にまとめるのはいい学習法であり、大学生でもできることである。入門セミナーでも使うことができる。
Posted by ブクログ
人の心の機微を感じて読み解く読解ではない、一通りでしか読めない文章を読み解く「シン読解力」。
この発想に、目からウロコといいますか、すっかり夢中になって読破してしまいました。
教育論にも通じていて、シン読解力がないことで授業がままならなくなる子供の話などを読むと、たまらなくなってしまいました。
幼少期の語彙の積み上げが大切なことや、トレーニングでシン読解力は鍛えられること、そのトレーニングの方法(新聞の見出し語から一文を作るトレーニング)など、とてもためになりました。
これ、教育委員会の方とか、読めばいいのに。
大人になっても必要なシン読解力。
本書を生かしながら、生活しようと思います!
Posted by ブクログ
読解力を向上させたく、事前知識のないなかで手に取りました。
本を読んでも読解力は向上しないとのことで、私はショックを受けました。
巻末にトレーニング方法が記されていましたがもう少し種類があったり、一人でやれるものがあったりすると私は良いなと感じました
Posted by ブクログ
国語が得意で趣味は読書。私自身は、読解力にそこそこ自信も有ったのに‥本書に出てくる問題。例題と分かってるから慎重に考えたけれど難しかったし、咄嗟に聞かれたら間違えそうな苦手分野が有って、過去数々の失敗(恥)の理由に今更ながらに思い当たる。子どもは勿論だけど、大人こそ「リーディングスキルテスト(RST)」を活用して、「シン読解力」のトレーニングをすべきですね。がんばろ!
Posted by ブクログ
キーワードの「シン読解力」は「教科書を読む力、知識や情報を伝達する目的で書かれた自己完結的な文章を自力で読み解く力」と定義されている。
評者は学生時代から国語を得意としており、一定のシン読解力を持っているようだが、正直に言って学校教育で身につけたスキルだという感覚はない。
よって、日々破綻した文章を読まされて頭を抱えている中間管理職として、本書のメソッドが義務教育の中に組み込まれる事を切に願う。
ちなみに、リーディングスキルテストを受験したところ、「標準以上のシン読解力があるが、理数系の定義文は苦手」という著者の若かりし頃の下位互換のような結果だった。
Posted by ブクログ
「文章が読めない」というのは、識字率の話ではない。
当たり前だが、日本の識字率は、限りなく100%に近い状態のはずだ。
しかし、文字は読めているのに、そこに書かれている「意味」や「論理」を本当に正しく理解できているだろうか。
本書が示しているのは、我々が考えている以上に出来ていないという、その現実だ。
(当然、自分自身もあまりの不出来にショックを受けているのだが)
著者の過去2作「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」「AIに負けない子どもを育てる」も勿論読んだ上での本作。
前2作を読んだ時も衝撃を受けたが、本書はさらにその核心に迫っていると言える。
出来ないのは「子どもたち」だけでは決してない。
全世代とも、当然我々大人たちも「読めてない」ということなのだ。
この我々が直面している喫緊の課題に対して、本書はきちんとその処方箋を示してくれている。
果たしてそれが有効なのかどうかは、私の会社内でも試してみたいところだ。
日々の仕事をしていると、社内でのコミュニケーション不全に悩まされることが、非常に多くある。
最近は特にチャットでのやり取りが多くなったために、ある意味手軽にメッセージのやり取りが出来てしまう。
勿論、社内でのやり取りなのに、メールで丁寧に「お疲れさまです」的な作法を入れることが、無駄だという意見はあるかもしれない。
しかしながら、文脈も伝わりにくい短文のみのやり取りがベストかと言われたら、必ずしもそうとも思えない。
要はメールだろうがチャットだろうが、まして口頭だろうが、相手に伝わってこそのコミュニケーションである。
伝える側の問題ももちろんあるし、メッセージを受け取る側の問題も十分にあり得る。
仕事の指示を出しても、意図が伝わらない。
作業のマニュアルを渡しても、勝手な解釈で仕事を進めてしまう。
会議で合意したはずなのに、後から「そんなつもりじゃなかった」と言われてしまう。
これらは単なる「不注意」や「性格の問題」だと思っていたが、本書を読んで、それが間違いだったことに気づかされた。
根本的な原因は「読解力」の欠如にあったのだということだ。
(もちろん、不注意や性格の問題が、ゼロという訳ではない)
確かに伝える側の力量不足もあるが、それも根本は読解力の無さから起因していると思うのだ。
小説を読んで感動するといった情緒的な読解力ではなく、事実を事実として、論理を論理として正確に読み取る力。
著者が名付けた「シン読解力」が、今決定的に不足しているのは間違いない。
IGPIグループの冨山和彦氏も「論理言語」の重要性を説いているが、本質的には同じことだと思う。
「論理的に読み解けない人が、論理的に説明できるはずがない。」
耳の痛い話であるが、問題は「自分は出来ている」と思い込んでいることだ。
日本人である以上、日本語は理解できて当たり前。
日常的に会話が成立しているのだから、どこがダメなのかに納得がいかないということか。
前書から紹介されている「リーディングスキルテスト(RST)」の結果を見ると、自分自身も背筋が寒くなってしまった。
学生だけでなく、大人であっても、教科書レベルの文章を正確に読めていない人が一定数いると言われると、思い当たる節が数々ある。
私が働く会社でも、読解力についてはまさに課題に感じている。
DX推進や、業務効率化を図りたいと思っているが、どうにも上手く伝わらない。
(私の説明が下手なのは、この際横に置いておいて)
こちらが伝えている話の論理的な意味を理解できていないとしたら。
この問題は「生成AI」の登場によって、さらに深刻さを増していると思う。
生成AIが流暢な日本語を生成し、内容についても、あたかも意味を理解しているかのように振る舞っている。
しかし、実際は確率的にそれらしい言葉を繋げているに過ぎない。
AIが生成した文言の真偽を見極めるのは、結局のところ人間となる。
もし人間側に、文章の論理構造を正確に理解する「シン読解力」がなければ、AIの文言を判断できるはずがない。
「AIに仕事を任せる」のは、読解力がある人だからこそ成立する。
読解力のない人は、AIの判断をそのまま受け入れるしか、選択肢が無くなってしまう。
この現実に対して、我々はどう向き合っていくべきなのか。
結局は「トレーニングによって向上させるしかない」ということだ。
地味で泥臭いことかもしれないが、「言葉への感度」を高める取り組みが、組織全体の生産性を底上げすることに繋がるはずだ。
私自身も初心に戻って、一文一文を丁寧に、論理的に読む訓練をしていきたい。
未来を生き抜くためには、改めてやるしかないと思ったのだ。
(2025/8/6)
Posted by ブクログ
AI研究の先駆者がここまでハッキリと言ってくれたのには、とても心強かった!
チャットGPTなどの生成AIの出力にはウソが含まれる。でも、そのウソをなくすための再学習に時間がかかりすぎるため、経験した誤りからすぐに学べる人間と大きな差ができる!
政治や教育をAIが代替する日は来ない!
制限なしの自動運転が実現する気はしない!
理由は、教師データの不足
あなたや私が国語や数学が不得意だったのは、私たちのせいじゃない!私たちに才能がないからでも、頭が悪いせいでもない。単に、教科書を読めるようになるための手段とトレーニング法が確立されてないからだ!
ど文系の著者が数学、理系の教授になったんだから、とても説得力がある。
また、RSTテストの開発、目的、内容もとてもわかりやすく、リーズナブルであった。
Posted by ブクログ
私にとっては待望の一冊。日本での、AI研究の第一人者である著者が、AIの研究を進める過程で日本の子どもたちの読解力が驚くほど低く、教科書が読めていないことが判明したこと、そのためいくら勉強しても成績が上がらない子がいることが判明したこと、しかし、読解力を上げるための処方箋はないというのが前作までの話だった。
本書では一歩踏み込んで、読解力はどうすれば上げることができるかに挑んでいる。
著者の本により、「読解力」が独り歩きしてしまい、読書の大切さが巷では叫ばれるようになった。
しかし、実は読書の量と読解力の高さは比例しないことが分かっている。これは、小説などの物語では、読み手がどう受け取るかはその人次第という部分があり、正解は一つではないため、このような文章をいくら読んでも読解力は上がらないためと言える。
そこで、著者は「知識や情報を伝達する目的で書かれた自己完結的な文章」を正しく読める力のことを、「シン読解力」と名付け、この「シン読解力」を上げるためにはどうすれば良いか試行錯誤を重ねた。
まず、何はさておいても、著者が開発したRSTを受けて自分の読解力の位置を確かめること。
個人的には、教員の読解力の低さに愕然とした。
教員の仕事が大変なこと、ほとんどの教員に熱意があることは否定しないが、質という面では、日本の公教育の教員は絶望的なのかもしれない。
就学前の子どもについては、できるだけ語彙を増やすことがその後の学力に差がつくことが分かっている。言葉というのは、身近な大人との会話や大人同士の会話から受け継ぐため子どもだけの努力だけではなかなか増やすことができない。佐藤亮子ママの1万冊の絵本と1万曲の童謡メソッドは、とてもユニークで効果的な語彙獲得方法。
日本のAI研究の第一人者であり、優秀な数学者でもある著者が実は高校生までは数学が嫌いで大学では文系の学部に進んだというから驚き。大学で数学の恩師に出会い、そこからメキメキと頭角を現したらしい。
たった一人の先生との出会いで、人生はいかようにでも変わるのだと改めて感じた。
特に数学というのは特殊な分野で、自分で才能に気付くことは少ないのではないか。
彼女の頭脳や実績も大いに尊敬するが、生き方そのものがとてもカッコイイ。
Posted by ブクログ
RSTテストがおもしろかった。問題が解けないのは、問題をよく読んでない(読めてない)ことがよくわかった気がする。時間のAIの仕組みなども参考になった。
Posted by ブクログ
高校時代、この本の著者が講演してくださる機会があり、数学の教科書を燃やした話をしていた。
私の担任は数学の先生だったので、講演後憤怒していた。
という記憶が蘇った。
確かにそうだな〜
自分の子供には気をつけて教育しないとな〜と思った。
Posted by ブクログ
例題が解けず虚しい気持ちになったのが懐かしかった
国語が苦手だったのは読み方を知らなかったり、トレーニングできていなかったことに気付けた
また、数学も論理や数列など問題文の読み取りが苦手だったのも同様だと思った
本書の最後の方にトレーニング方法などあったが不十分に感じた
読解力の重要性を説くことがメインだったので、読み方やトレーニング例題をメインとした書籍を今後出して欲しい
Posted by ブクログ
読む力とは文章を理解する技術ではなく、「前提を疑い、構造を捉える思考力」だと教えてくれる一冊。情報が溢れる時代、表層的な理解では判断を誤る。経営においても、数字や言葉の裏にある意図や前提を読めるかどうかが意思決定の質を左右する。読解力は国語力ではなく、ビジネスの基礎体力だと痛感した。
Posted by ブクログ
学力向上には、読解力ならぬ「シン読解力」が必要!という本。
人間ってわかってるつもりでも、結構適当に読んじゃってるんだなってこととか、学校の教科書って教科によって読み方があるんだなってことがわかった。これを何とか活かせたらいいんだけど…
Posted by ブクログ
書いてあることを正しく読み解く力を『シン読解力』としている。
その読み解き方は我流であったり、才能によるものではなく一定レベルであればやり方さえ理解できればマスター可能。
故にいつでも改善は可能ということ。
Posted by ブクログ
この本では「文章を正確に理解し、解釈する力」の重要性が書かれていました。本の読み方というより、教科書やビジネス文書を読み解く力を「シン読解力」として紹介しています。
その力があるかどうかで学力に差が出ることが統計でも示されており、鍛えることで学力向上だけでなく、ビジネスにも役立つと書かれています。
シン読解力はトレーニングで身につけることができ、子どもだけでなく大人にも応用できる点が印象的で納得できる内容でした。