Posted by ブクログ
2021年07月10日
新井紀子先生の「AI vs.教科書を読めない子どもたち」の続編。
今回は、どうしたら読解力をあげられるか、今の指導のどこが問題点かなども取り上げられている。
我が子が小学生の時、プリントの宿題が多かったのを思い出す。自分の時は、ひたすら漢字を書いたり、問題をノートに写したり大変だったのに、プリント...続きを読むはいいなぁと羨ましく感じていた。しかし、そのプリントが読解力低下の一因になっているとは!?何事も便利になるのはプラス面だけでなく、必ずマイナス面もあるのだと気付かされた。
読解力をアップさせる授業案を載っていて、ただ単元を教えるだけではなく、うまく仕掛けを散りばめられている。しかし、その仕掛けを考えるのは大変そうだ。きちんと読解力について理解していなければそういう授業は組み立てられない。
本書に出ていた、学校や市区に住んでいる子ども達は、今後良い授業を受けられるのかと思うと羨ましい限りだ。
本書の中でも書かれていたが、実際に子どもたちが勉強している様子をじっくり見ていると、一人一人の子どもがどのくらい力があるかはよく分かる。それなのに、多くの先生が、ある子どもが勉強に必要な基礎力がないことに気づいていなかったり、授業を理解出来ていない子を意図せず置き去りにしてしまったりするのは、先生の責任だけではなく、先生の数が少ないことも大きな原因じゃないかと思う。
授業を工夫することと同時に、子ども一人一人を見てあげられる先生の目を増やすことも必要だ。
リーディングスキルテスト体験版は楽しかった。うっかり勘違いしたような、読み落としたような気もする。でも、集中出来ていないこと=なんとなくわかったで解答してしまうことなのだ。私も読解力を鍛えねば。