あらすじ
AIに仕事を奪われない!
読解力アップの実践法
日本中で騒然の書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』、待望の続編
AIが苦手とする読解力を人間が身につけるにはどうしたらいいのか?
読解力向上のために親、学校、個人ができることを提言
小学校・中学校で実際に行われて成果をあげている授業・取組みを公開!
大人が読解力を身につける方法も明らかにする
あなたは大丈夫? すぐにできる「体験版リーディングスキルテスト」収録
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
係り受け解析
照応解決
同義文判定
推論
イメージ同定
具体例同定
コピー機を多用することで写すことができない子がふえた
文の意味を正しく理解できていない子がふえた
論理的な説明ができるようにする
記事から感想を書く
正しく伝えよう
言葉のとおりに図形を並べよう
偽定量を探せ
Posted by ブクログ
単語はわかっていても文が読めない、多くの方は自覚せず生活している。そんな衝撃的な現実を突きつけられます。
それを踏まえて、読解力のない大人がいかにして子供を学ばせるのか、さらにどんな要素を重視すべきかが分かります。
Posted by ブクログ
難解な単語は少なく、とても分かりやすいです。
そして本書では、実際にRSTリーディングスキルテストを体験できるようになっています。
しかも、小4対象のリーディングスキルを身に付ける授業の例まで載っています。
テスト自体を繰り返してリーディングスキルを身に付けようとする事は間違い!
読解力だけど、数学の“集合と論理”の思考もすごく必要。
著者の新井紀子氏の物事へ懐疑的に向き合う姿勢は、これからの情報過多の時代において、参考にしていきたいです。
Posted by ブクログ
前回に引き続き良い本だった。簡易版RST試験の自身の結果にはショックを受けたが、自身の苦手とすることが見えてきてよかった。どう対応すればいいかはわからないが(本書にもそこまで詳しくは載っていない)、まずは一文一文確実に意味を理解する習慣を身に付けたい。
Posted by ブクログ
RST(リーディングスキルテスト)の体験版が受けられると言うことだったので読んでみました。
散々な結果でした。
それはさておき、こういうふうに「読解力」を分解して、何がどれくらいできないのかが判るととてもよいですね。
対策しやすいです。
AIに負けない、ということと、読解力を高める、ということが直結するかどうかはどうかなと思いましたが、読解力が低いと、騙されたり、損したりは多いと思うのでぜひ高めたいです。
学校の主に国語の教員向けに書かれている感じでした。
授業案なども載っています。
Posted by ブクログ
高3で教師を目指す受験生なのですが
凄くためになる本で読む度なるほどと思うことが多々ありました。読解力を身につけるにはどうしたらいいのかまで書いてありこれからに生かせる本だなと思います
Posted by ブクログ
前著で明らかにされなかった、読解力が低下している原因について、まず学校教育において電子黒板や穴埋めプリントの活用によって板書をノートに写す作業が減ったことにあるとしている。ノートに取ることは一見非効率で無駄な作業に思われるが、文章の意味を理解せずにはスムーズに写すことができないのだという。文字単位や画数ごとに写している場合には、文章が理解できていない可能性が高い。
もう一つは、スマホの普及によって幼児が接する大人たちがSNSやゲームに集中する時間を増やし、大人同士の会話を聞く時間や自分に話しかけてくれる時間を劇的に減らしていること。
双方とも、機械や技術による生活の変化、しばしば効率化と肯定的に捉えられるものに、人間から何らかの基礎的なスキルを奪い去る側面があるということ。
単調で退屈に思われる手作業、人間同士の意味を持った会話は、見かけ上AIに取って代わられることがあっても、人間とAIとではその行う作業の本質的な部分が全く異なる。
人間は集中することができ、意味を理解し、欲求を持ち、また全力で怠けようとする。穴埋めプリントのような、意味を理解せずキーワード検索で終えるような作業こそが、AIが得意とする作業。
読解力を向上させるために幼児期の教育方針として挙げられている中には、手を動かすこと、関心を持って自ら取り組むこと、集中してやり遂げることなど、モンテッソーリ教育とも共通するものが多いと感じた。
加えて大人の関わり方が重要な幼児期。生活の中で繰り返す食事や入浴、着替えなどにも手を動かす大切な動作や自然現象を学ぶ要素がたくさんある。忙しさにかまけてこれらを疎かにせず、また子どもに向き合い、関心を持って見つめる視線の先に気付いてあげられるよう、過ごしていきたいと感じた。
Posted by ブクログ
妻と子どもと丁寧に会話し、子どもの学校の教科書を子どもと一緒に丁寧に読んで、日々体験することや世の中の出来事について丁寧に考えを述べ合おうと思った。
それと、読んで書いて聞いて伝える、見たままを分かりやすく書く、説明する、表現する、そのようなことがとても大事だなと思った。
ドリルは完全ではないということも新鮮だった。
Posted by ブクログ
自分の読解力を計れるのが面白かった。
著者があらゆる批判と向き合い、論理的に反論していくのもかっこいい。
AIに負けない力とはなんぞや、は前作「AI vs 教科書の読めない子供たち」を参照。
本作は読解力をいかに強化するかに特化。
地道に「意味」と向き合うしかないんだなぁ。
Posted by ブクログ
RSTのテストがついている、とのことで紙で購入。
満点ではなかったが概ね想定通りの点数でした。
読解力を上げるには近道などはなく、地道に深く読み込んで理解するしかないということに納得しました。
Posted by ブクログ
自分の経験と照らし合わせても腑に落ちる読解力に対する指摘だった。RSTを実際にやってみてちゃんと文章を読めてないクセが少なからずあることを痛感させられた、確かに数学の定義文は今でも苦手だ。そして意味をしっかり理解することは、自分自身の考えを上手に出力できることに繋がる。ここで提唱されている教育を子供の頃から実践すれば、確かに人生を大きく変える結果が伴う。
Posted by ブクログ
AI VS.教科書が読めない子どもたちの続編。リーディングスキルテストの体験ができ、また子育てに関して参考になる情報も多い。具体的なアドバイスが述べられた第9章は秀逸(当然、読解力についての定義と著者の主張を把握したうえで読む必要はある)。
第2章 読めるとは何だろう
日本で育った日本人は、(読み障害がなければ)ほぼ全員が読み書きできるようになる。しかし、家庭や地域によって語彙量に相当の差が出るほか、本や教科書の読み方、板書の捉え方に決定的な差 = 機能語の部分を正確に読む子とそうでない子の差が出てくることが問題。後者は教科書を読んでもぼんやりとしか意味が分からず、暗記やドリルに頼るようになる。文を読むときに(機能語を無視して)キーワードの群として文章を捉えるようになり―著者はこれを「AI読み」と呼ぶ―この方法では新しい知識(例えば数学で出てくる"定義")を学ぶこと、特に学年が上がり学習内容が抽象的になればなるほど、理解を深めることが難しくなる。日本語として単語をとらえることは出来ても、文章の意味を理解することができていないから。
一例として、「誰もが、誰かをねたんでいる」という文章を、意味を変えずに受け身型にするとどうなるかという例題が出てくる。自分は当然のように「誰もが、誰かにねたまれている」だろうと考えたが、著者の思うつぼ。ツイッターでも7000人以上の回答者のうち半分以上が同様に答えたそうだが、図を描いてみると分かる通り、前者は「誰にもねたまれていない人が存在する」のに対して、後者は「全ての人が誰かしらにねたまれている」意味になってしまい、同義ではない。この問題の(自然な)受動態文は「ない」というのが正解だそう。こんな問題一つでも、自分がいかに"読めていない"かを痛感した。
知らなかったが2022年度から高校の現代文は「文学国語」と「論理国語」の選択制になるそうで、長く続いた文学班長から、事実について書かれた文章を正確に読んだり書いたりできることにも重きを置かれるようになるそうだ。
第3~5章はリーディングスキルテストの実践、解説、間違い方のタイプ別分析
第6章 リーディングスキルテストでわかること
35分のテストでそんなに正確に読解力が判定できるのかとよく問われるが、視力検査に似ていると言えばわかりやすい。0.8を指して間違ったら1.0を指して、正解したら0.9を指して、というイメージ。通常の筆記試験のようにどの問題が出るか予め決まっているのではなく、受験者の回答に応じて難易度を変えた問題が出され、それを繰り返すことで、正答率が半々程度になる問題の難易度が、受験者が正確に読むことができる「限界だろう」と判断している。
「入試が暗記を求めるから暗記をする」のではなく、「入試は読解力を求めているのに、読解力が不足している生徒は(AIと同じように)暗記に走らざるを得ない」
日本のような「公平で統制が取れた教育制度と極めて厳格な大学入試制度を維持している国」は他にほとんど存在しない。例えばRSTの問題分類の一つ「推論」では、ある程度の常識を求める出題がある。日本で生まれ育った人にとっては当たり前のことでも、例えば州や学校によって「進化論に極力触れない」教育を受けるようなアメリカでは、テストとして成り立たないだろう。RSTの成績が州によって異なったとして、それが移民割合のせいなのか、所得の差か、教科書のせいか、教員の質か、統制の取れない条件があまりに多すぎて、日本ほどくっきりとした(例えば高校の偏差値とRSTの平均読解能力値が高い相関をもつような)結果は得られないという。
第7章 リーディングスキルは上げられるのか
まず第一に、RSTは達成度テストではなく、100点を目指すものではない。RSTのドリルを作って毎日生徒に解かせるという学校が出てきたが、それは完全に間違っている。人間は、同じことを何度も練習させられると、多くの場合「楽だけど非本質的な」解き方を会得する。幸か不幸かそれで結果が向上したとしても、RSTの本来の目的からずれてしまう。
アクティブラーニングという言葉が流行しているが、著者によれば日本はアクティブラーニング先進国。1980年代、90年代、日本の学力があまりに高いので、世界各国の教育関係者が盛んに視察に来て、班活動に注目したという。班活動 = グループ学習であり、一人ひとりが意見を言い合い議論するという意味で、アクティブラーニングだと言える。
ある研究授業で、4年生の多くが2Bの鉛筆を使っていることが気になって聞いてみたところ、アクティブラーニングでは黒板の文章を写す時間はとらないのだそう。いろいろな自治体のワークシートやプリントを集めて気づいたのは、文章を書かせるよりも、穴埋め形式のものが圧倒的に多いということ。文章を「文章として」読まなくても、キーワードを埋めていけば学習できた気になってしまう。そのキーワードだけ覚えれば、真の理解はしていなくても、テストでそれなりの点を取れてしまう。そのまま中学生になり、高校生になり、ノートが取れない大学生になる。
計算ドリル、特にあらかじめ桁がそろえて書いてある筆算ドリルは使いすぎてはいけない。問題だけが書いてあって、ノートにそれを写して、それを筆算させる方が良い。「桁をきちんと合わせないこと」「繰り上がりや繰り下がりを正しい箇所に書かないこと」が筆算の初期のつまづきの多くであり、これが何も考えずに上手くいくようなドリルを使っていては、真っ白な計算用紙で自力で計算することは出来なくなる。「自転車の補助輪」は最初は必要だが、どこかで外さなければならない。伸びなくなる。
小学生で重要なのは、筆算の桁をそろえること、板書をある程度の速さでノートに写すこと、手順書通りに実験をしてその結果を見た通りに記録すること、点に合わせて定規を押さえて線を引くこと、指に力を入れすぎないようにしながらコンパスで円を描くこと。意味を理解すること、自分をコントロールすることであり、AIと根本的に違うところ。その積み重ねで、リーディングスキルは(大人ですら)上げることは可能だという。
人間は怠ける天才。怠ける天才だからこそ、遠い川から水を運ぶのではなく、井戸を発明し、水道を引いた。抽象概念を理解し、操作(推論)することは、多くの生徒にとって暗記やキーワード検索よりも面倒くさく、難しい。怠けがちになる。だからこそ、抽象概念を操作することから逃避しないよう、目にかけてやる必要がある。現代社会で生き残るうえで、意味を理解しながら抽象概念操作ができることは圧倒的なパワーを意味するから。
第8章は読解力を意識した授業の例。
第9章 意味がわかって読む子供に育てるために
全文写したいが少しだけ抜粋。
※幼児期:社会(文字、数、貨幣、移動手段、調理など)に関心をもつようになったら、ごっこ遊びができる環境を作ったり、広告や駅名を読んだり、(電子マネーではなく)貨幣で何かを買ったり、簡単な調理を一緒にしたりする機会を増やす。
※低学年:小学生は高学年に至るまで、発達の分散が相当に大きい。何かできないとか、標準以下であると保護者は「自分の育て方が…」とすぐに落ち込むが、睡眠・食事・排便に気を付けていて、ネットやゲームに依存させず、十分に体を動かしていて、日々母語で話しかけているなら、親ができるのはそれくらいだと大らかに構えた方がいい。
※中学年:20世紀には、登下校の時間に「昨日は何をして、どんなテレビを見たか。どんな番組でどう面白かったか」話す機会が豊富にあった。いまはリアルタイムに情報を共有できるスマートフォンの普及により、背景知識が異なる人に何かを説明するという機会が激減した。リンクをシェアすれば済んでしまうから。その補完として、家庭ではネットワークをオフにして、学校であったできごとに興味をもって子供の話に耳を傾け、客観的に説明する機会を作りたい。
Posted by ブクログ
漫画「二月の勝者」を通読後、
子どもの通塾や中学受験について思案していた私へのアンサーが、本書にありました。
塾にお金と時間を使わなくても、しっかりした読解力があれば自学自習が可能であり、その力さえあれば本人の意志に応じた道が拓けるであろう、という結論に至りました。
自学自習ができれば、営利目的の組織の力を借りなくとも、「教科書と代表的な問題集と参考書、そして5年分の過去問題集だけ手に入れれば」旧帝大程度は入れるように学校教育は設計されているとのこと。
(ほんまかいな……?)
意味がわかって読める子を育てるために、筆者のアドバイスを実践したい!
…中学受験をして、私立の難関中高一貫に入れば、最も効率よく(楽に)難関大に受かるかもしれない。けれども大切なのは、効率では決してないのでした。
以下は、メモです。
読解力というものは、あらゆる科目において重要なスキルだが、今、日本中でこの力が低下しているらしい。
読解力は、高校の偏差値と正の相関がある。
板書をノートに写すことの意義。穴埋めプリントのワナ。
暗記でテストを乗り切ることの危うさ。
タブレット端末の導入で圧倒的に書く量が減るとしたら、それはどうしたらいいかな、、
Posted by ブクログ
rstのトライアル版が収められててそれだけでもかなりお得。教育に関する多くの良書の中でも、この方はかなり実働伴ってて迫力が凄い。
抽象と具体の相互の行き来が私は無自覚に得意なタイプなんだと思った。無自覚だから、この本を読まなければこのテーマ自体、認識を持てなかった。
多くの人の「無自覚」(=いつまでも建設的な議論にならない。)を、データをもとに淡々と「なぜ問題なのか」「どうすれば良いのか」論じる本。気の緩むところは一切ないのに面白かった。
Posted by ブクログ
人間のAIに対する優位性を明らかにしようとしたら、人間の「読めなさ」を晒す結果になってしまったというRST(リーディングスキルテスト)を通して、読解力の大切さとそれを身につけるための提案がされている。文章が非常に分かりやすく、著者の信念と確信がひしひしと伝わってくる。迫力と説得力があり、一気読みした。
体験版の成績はそこそこだったが、「◯◯と◯◯のワードが来たら答えは△△」とか、「理屈が理解できないから暗記」は、高校の時やってたなあー。穴埋めワークシートの弊害やルビを振ることの無意味さなど、気付かされることも多々あった。
小学校の低.中.高学年ごとの授業方法の提案がされており、このように段階的に進めていければ苦労しないのだが…… という現場の実情はある。しかしながら、穴埋めワークシートや、自ら桁を揃えなくてもよいような筆算ワークシートの弊害を理解し、使用を少しでも減らしていこうという意識をもって授業する事には、すぐにでも取りかかりたい。読めている人には「読めない」がどういう事か分からないが、これが分かれば、ドリル学習よりもやらなければいけない事が見えてくる。
これだけ科学的なデータが示されているにも関わらず、それが国の教育施策に生かされているのかというのが大いに疑問。一人一台端末を配布するよりも、真の生きる力に直結する読解力を育成する方に議論を進めてほしい。
Posted by ブクログ
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」続編!
「基礎的•汎用的読解力を身につけて中学校、そして高校を卒業させることこそが21世紀の公教育の果たすべき役割の『一丁目一番地』」と主張しています。
本書でいう読めるとはAI読み(キーワードの群として読ん)でいくのではなく、「意味を理解して読む」ことです。
そんな当たり前のことと思ってしまいがちですが、これまた子どもも大人も読めない人が一定数(約3人に1人)いるのです。体験版RST(リーディングスキルテスト)もついているので、ぜひやってみてください。かくいう私も正答率は100%ではありませんでした。
そして、その要因の一つに近年の学校教育の動向をあげています。
学習支援や話し合い活動の時間確保のための穴埋めプリントを増やした結果、プリント頼みでノートが取れず、文章の意味を考える機会を奪い、教科書が読めない生徒を増やした可能性があると。
また、人間は怠ける天才であり、いつまでも補助輪つきでは生徒が伸びなくなる。面倒であっても難しいことから逃避しないように、卒業まで心がけてやる必要があるとも。
そして、合理的配慮で行われることの多いルビつきに関しても言及していました。ルビによって読み方(音)はわかっても「読んでわかる」ことにはならないようです。
そんな中で筆者は親、学校、個人でできること提言しています。
詳細が気になる方は、ぜひ手に取ってみてください。
Posted by ブクログ
「AIvs教科書が読めない子どもたち」の続編。リーディングスキルテスト体験版と解説、今の学校教育の課題、意味がわかって読めるための授業提案などがまとめられていた。学校で多用する穴埋めプリントはキーワードを暗記すれば大体正解してしまうことや、黒板の文章の意味を理解しながらノートに書き出す訓練ができていないことなど、今の学校教育は大丈夫なのかと思う。小学校で意味がわかって読めるようになっていないと中学校以降の学習や社会に出た後苦労するんだろうなと思う。電子黒板よりも読解力が身につく授業をやってほしいと思った。
Posted by ブクログ
前書も衝撃的でしたが、本書もまた面白く、考えさせられました。大変興味深く拝読した、と思っていますが、私はきちんと「読めて」いるんでしょうか?
ははは。
正確に説明する=プログラミング教育の基本。
ほほぅ。
今年度施行の共通テストから、情報が必須になるからレベルを落としてでも現役合格!と言い張って第一志望に合格した娘は、もしかして浪人して情報を学んだ方が良かったのかも?
体験版紙バージョンRST、具体例同定がボッロボロでした。笑ってしまうくらいに。定義にいちいち照らすのが面倒で、楽に逃げた結果なのかなー。
よく噛んでゆっくり食べよう、ぐらい気乗りしない、よく読んでゆっくり考えよう。急がば回れなんだろうけどな。
Posted by ブクログ
前作の『教科書が読めない子どもたち』はセンセーショナルでしたが、今作は、大きく頷く内容でした。話し合いや協同学習やICT に舵を切った弊害について問題提起をしています。
国語科の教員として深く考えさせられました。
Posted by ブクログ
前著「AIvs教科書が読めない子どもたち」で世間に大きな衝撃を与えた著者がAI共生時代の教育論を提案。
日常生活における文章の流し読み・テスト対策としての暗記頼りへの慣れに警鐘を鳴らし、文章の構成・言葉の定義をしっかり読み解く読解力の涵養が重要。
読解力を基礎とした論理的思考力の鍛錬・正確に説明するスキルなしに文理融合・STEM教育の未来はない。
著書内で紹介されたリーディングスキルテストは分量・時間ともに決して膨大な量ではないが、普段文章を真剣に読んでいない現れなのか、非常に疲れた。
公務員試験を受験した方に共感してもらえればと思うが、何となく公務員試験の一部問題はリーディングスキルテストに通づるものがあり、実は文書読解力を測るうえでとても優れた試験なのではないか。
Posted by ブクログ
リーディングスキルテストの結果をもとにした、読解力の育み方に関する本。
穴埋め式プリントを多用する暗記になりがちで読解力が付かないため、文章の要約や読み込みなどをコツコツ続けることが読解力の養成に繋がるとのこと。
Posted by ブクログ
前著から引き続き読ませて頂いた。読解力を上げることの重要性や上げるためには近道は無いことがよく分かる内容であった。小学校での教育方針はぜひとも科学的な根拠に基づき大幅に見直しをかけて頂きたい。
Posted by ブクログ
皆の感想を見てると結構テストの出来がいい人が多い印象だった。
自分は全然だめだったからヤバいと思わされた。
確かに小、中学生の時は暗記で点が取れたから論理で解かずにきてしまった。
本も早く読むことだけが正義ではない。
ついつい早く読むことが、凄いと思い読んでしまい、結果何も残らないということもあった。
これからは、「ゆっくり、丁寧に」を意識して本を読みたいと思えた。
あとは、物事の本質を捉えて考えることが大切でさらに間違いという経験をどれだけ積めるかが大事。
Posted by ブクログ
AI…シリーズ第「AIに負けない子どもを育てる」
前作が面白かったため、第2弾も読んでみることにした。
前作では、AIは全知全能の神のようなものではなく、シンギュラリティなど起きない。AIにはない”読解力”で人間は生き残っていくべきだが、実はその”読解力”が悲惨な状況になっていてい…という内容だった。
第2弾は完全にAIからは離れて、そのやばい”読解力”をどう向上させていけば良いかということが中心に書かれていた。
汎用的読解力を測るRSTのサンプル的なテストもありまずは自身もやってみた。
私は「具体的同定(辞書)」という項目が圧倒的に弱く、他は合格点以上という結果だった。
読解力を上げるには、子供の時から「意味を考える癖」をつけるというのが方策として示されていたが、現状学校や試験ではその力を向上させる仕組みになっていないということが問題視されていた。
読解力に問題がある、つまりそもそも教科書が読めていないという点に気づき始めた教育者も多くなってきているようであるが、教育会全体の流れを変えるにはもう少し時間がかかるだろう。とりあえず自分自身、そして自身の子どもにおいての教育についてはこの点を十分に考慮していきたいと感じた。
独自に開発したテストがすごい
前作の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」で、能力が高いとはいえないAIに負けてしまう子供たちの読解力の低下を報告していた著者。今回はそこから話を進めて、独自に開発したリーディングスキルのテスト(RST)について詳しく説明している。世の中には、文章をキーワードだけ拾って読んだ気になっている読解力に問題を抱える人たちが思いのほか多く、学校教育でこの弱点をどのように改善してゆけるのか、多くの提案がなされている。読者もサンプルのテスト問題を解くことで、読解力を測ってみることが出来る。
Posted by ブクログ
半分以上はご本人が考案されたRSTのお話で、個々の家庭というより、学校教育の現場に対する提案が主。ただ、個人の家庭でも参考になることは多いです。
ここまでの物を作り上げるのにかなりの労力をかけられたのだなと感心します。
Posted by ブクログ
2022年の下半期は、お絵描きAIの「Midjourney」とチャットボットAIの「ChatGPT」が一般公開されて話題となった。「Midjourney」に描かせた絵画が芸術コンペ(米国コロンビア州)で1位となり、短編SFで有名な星新一の賞でもAIを活用した作品が一般部門で優秀賞となった。特定範囲におけるAIの能力(「弱いAI」とも呼ぶ)は人間を超え始めたと言えそうだ。そんなタイミングだからこそ、積読だった本書を手にとった。
本書は「東大ロボ・プロジェクト」で「出題者の意図を理解できない東ロボ君(偏差値57.1)に8割の学生が負けた」という問題に対処するために開発したRSTという30分程の読解力テストについての解説。
RSTの類型は6つ。
・<係り受け解析>文の基礎構造を把握できているかどうか。文法問題と言える。
・<照応解決>代名詞などが指す内容を認識しているかどうか。
・<同義文判定>2文の意味が同一かどうか判定する問題。
・<推論>日常生活から得られる常識を動員して文の意味を理解できるかどうか。
・<イメージ同定>文と非言語情報を正しく対応付けられるかどうか。
・<具体例同定>定義を読んでそれと合致する具体例を認識できるかどうか。
どれも文脈を共有して議論を発展させていく上で必須となる能力。中学生以上は当たり前に備わっていると思うと大間違いらしい。音感と同じで、できる人には当たり前だが、一定数できない人が居るとのこと。正直、本書で説かれている言語能力のハードルを超えたとしても、バカの壁であったり、認知バイアス、心理的安全性の欠如など、コミュニケーションを阻害する要因はいくつもある。そしてこれらのどれかひとつでも絡む状況においては、AIに敵わなくなってくる可能性が高いと僕は感じている。人間にとってなかなか望み薄な戦いな気がしてならない。