水生大海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
4年前、一時期だけ活動をしていた演劇集団「羅針盤」。
彼女たちはあるメンバーの死によって散り散りになり、「羅針盤」は自然消滅していく。
そして今、短編ホラー映画の撮影中に主演女優である舞利亜は不思議な出来事に遭遇する。
脅迫めいたメモや、過去を思い出させるような台本。
そして、ついに舞利亜は何者かわからない人物を刺殺してしまう。
先に映画を見てしまったせいか、映画の場面をなぞるような読み方をしてしまった。
撮影現場で次々と起こる不可解な出来事。
次第に追いつめられ、恐怖をつのらせる舞利亜。
過去の出来事が掘り起こされ、徐々に明らかになっていく真相。
確固たる証拠がないまま、真犯人は精神的に追い -
Posted by ブクログ
てっきり料理に纏わるミステリだと思っていた。物語は飽きることなく一気読み。理由は分からないけど、なぜか主人公に惹かれる。続編も読みたい。
あらすじ(背表紙より)
お昼休み+時間有給、タイムリミットは2時間――大仏ホーム経理部のOL・阿久津麗子は、同僚の天野ゆいかを誘ってランチ合コンへ。恋人に振られたばかりでいい出会いを求める麗子だが、なぜか男性陣から持ち込まれる話題は、犯人探しや暗号解読ばかり。深夜に動くエレベーター、金曜日に大量の弁当を購入する美女、ストーカー事件の真犯人、失踪した新婦が残したメッセージ、アパートの窓に日替わりで現れる動物、消えた結婚指輪。ミステリマニアのゆいかは、それらの「 -
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○"バラバラ死体"と高校生とちょっとの嘘
水生大海先生の、風見高校シリーズ第2弾。
ある日友樹が登校すると校舎のそばに見えたのは・・・バラバラ死体!?
と思いきや骨格標本だったのだが、それだけでも学校では大問題だ。
話は前日の日曜日にさかのぼり、教育実習に来ていた久遠寺先生が書いた小説を映画化しようと映画研究会に協力して友樹たちも撮影に参加して屋上に来ていた。
おそらく屋上から落とされたと思われるため、疑われたのは友樹たちも含む映画の撮影に協力していたメンバーだったが、いや俺らってちゃんとカギかけたよね?
そしてその骨格標本はどうやら映画研究会の部室から盗まれたらしい。
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Posted by ブクログ
素直で可愛らしい文体ではあるが、
内用はなかなかにヒネクれている(^ ^;
主人公は無職の女の子。
伯母さんが入院している間、
代理でアパートの管理人を務めることに。
が、いつの間にかアパートは、
小さなショップの集合体となっていた。
そのショップの「夢見る主人」たちが、
一癖も二癖も三癖もあって(^ ^;
でもそれぞれにきちんとストーリーがあって、
やな奴と思ったら、実はいい人だったり、
でも本当はもっとやな奴だったり(^ ^;
だまし合い、化かし合い、まっすぐで、でも
したたかでしぶとい登場人物たち。
好きにはなれなくても、共感できる部分もあって。
「恋心」は、すべてのトラブルの -
Posted by ブクログ
最後に2を読みました。
じつは垣谷 美雨さんの「心の隙間を灯で埋めて」の冒頭、遺品整理業のすさまじい描写に出会って、ちょっと臆しました。でも、作品としてはこれがいちばん印象に残りました。
PCで簡単なデザインをするパートをしたことはあるけれど、夫の死後、まったく未知の仕事に、しかも身内の会社に救われるかたちで入社した星湖さん。追い詰められた状況から展開する話に、できすぎてると感じるところがあっても、これを構成した小説家の技を素直に楽しんでしまいました。
ほかにも、名前を知っていても読んだことのない作家さんに出会えるのが、アンソロジーのよいところですね。