吉川トリコのレビュー一覧

  • マリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫nex)

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    おちゃらけキャラは前作と変わらないけど、最後の運命に向かってひたひたと忍び寄る暗い影に、胸が押し潰されそうになった。
    家族や友人との壮絶な別れ。特に夫(ルイ16世)の処刑が決まり、子どもとも引き離されるシーンでは、おちゃらけキャラは消え去って、ただ淡々とした文章に。
    この本を読むまで、マリーアントワネットは華美なことが大好きだった人、くらいにしかイメージがなかったけど、この本を読み終わってからは、フランスや家族のために弱さを見せず、不当な圧力に屈しなかった女性という印象に変わった。
    辛い…

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    2022年04月28日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    YouTuberのベルさんが紹介していたので読んでみました。歴史に苦手意識を持つ私でも、女子高生的なノリで書かれた日記は親近感が湧いたし、史実に則って書かれている部分もあるので、軽い気持ちで勉強できる。
    マリーアントワネットの最期を知っているから、続きを読むのが怖いけど、気になるからやっぱり読みたい!

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    2022年04月21日
  • 女優の娘

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    ネタバレ

    アイドルの限界をどう超えるか。
     どうしてもアイドルものは、そこにテーマが収斂していく。そこを超えないか。

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    2022年04月11日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    面白いところとそう出ないところと。
    この本に触れたおかげで、どんな作家の本を読みたいのか分かったのが学び。

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    2022年04月09日
  • 夢で逢えたら

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    コロナや実際にあった出来事、不祥事が随所に出てきてリアルな今を生きる物語だった。寒い言い回しが多くてわたしには合わなかったけど、モデルがいると思わせる登場人物のオンパレードでとても読みやすかった。

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    2022年03月02日
  • 光の庭

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    あらすじを読んで謎解きものかと思ったが違った。やっぱり吉川トリコが描くのは、女たちの心の深淵だ。

    高校時代の仲良し5人組。 
    「銀チョコラバーズ」とチーム名をつけて、くっつき合って笑い合って「5人揃えば最高で最強」だと信じていた。きっと誰もが経験したことがある、輝きに満ちた怖いもの知らずの日々。
    卒業から2年後、仲間の一人がバラバラ死体で発見され、彼女の死にそれぞれが罪の意識を抱えながら16年の月日を経て、4人は再会する。


    「本当に知りたいことのほとんどを私たちは卒業してから学ぶことになる。多くの場合、その学習には痛みを伴う。時には大きな喪失が要らないおまけのようについてくる。」p156

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    2022年03月01日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    明日街こんぺいとう商店街という架空の商店街を舞台に7人の異なる作家さんからなる短編集。

    人情くさくて、温かい〜。
    行ってみたいと思わせる商店街。
    特に千早茜さんの「チンドン屋」が良かった。短い中に希望と哀しみのドラマがあった。

    こういう人情物は好き。読んでいてあったかい気持ちになれるし、人に優しくなりたいと思う。

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    2022年02月28日
  • 女優の娘

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    伝説のポルノ女優が亡くなった。地下アイドルの娘は俄に脚光を浴びる。母と古いつきあいの映画監督が母の軌跡をたどる映画のナビゲーターに娘を指名する。装丁の少女は女優の森川葵。

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    2022年01月19日
  • おんなのじかん

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    普段ほとんどエッセイを読まないのですが私の好きな漫画家さんがTwitterで話題にされていたので読んでみたら、面白くてあっという間に読み終わりました。不妊治療などにおける女性特有の葛藤や、世間のここが変だなというところ、日常でのもやもやなど、ばっさり辛口で突っ込んでくれていて痛快でした。短編だからちょっとした隙間時間に読めます。ただ世代がちょっとズレているからか時事ネタ流行ネタなど正直、なにいってるのか分からないところもあったのが残念。出来れば注釈をつけてほしかったです。あとがきの「思っちゃいけないことなんて、ほんとうはひとつもないはずなのだ。」という一説が心に残りました。

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    2021年11月30日
  • おんなのじかん

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    どこかで読んだことのあるような文章、と思ったら『マリー•アントワネットの日記』の方でした。

    女性にまとわりつく固定観念や呪縛など、客観的かつ堂々たる当事者としてあれやこれや書かれているので、あるあるだわ〜と思うことしきり。

    ただ、私はサブカルなどに興味や接点を持たずに生きてきたせいか、吉川さんの言い回しや表現がどうにも肌に馴染んでこないことがあるのが残念だった。そこが吉川さんの本の面白いところでもあるのに!

    『こうして俺は父になる(のか)』を読んだ時のような、ふーん、今はこういう風に書くのがいいのか。
    なんというか、読むのに疲れる。
    もっと普通な文章で書くんじゃだめなのか、のような。

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    2021年11月18日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    マリーアントワネットを身近に感じる日記。
    ほんとうにこんなことを思っていたのかしら?
    なんて。少し興味をもったりして。

    マリーアントワネットだからって
    幸せだったとは限らないんだなって。
    どんな有名な人でも、歴史に残る人でも、
    それぞれに壁はあるし悩みもあるし、
    辛いことを乗り越えているんだなって思った。

    マリーアントワネットが残す、男尊女卑、というか。
    そういう概念を当たり前と思って受け入れていたけど
    思えばなんじゃそりゃ!気持ち悪い!って思う。
    そこまで深く、物事を考えてなかったんだなって。
    その視点がすごいな〜って思った。
    ルイ15世が御逝去されて、さて2人はどうしたのか、
    すこーし

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    2021年10月25日
  • おんなのじかん

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    おんなってつくづくめんどくさいなぁと思ったりもするけれど、わたしはおんなである自分が好き。
    不妊治療のあれこれがいちばん身近に感じたし、いろいろ思うことがあった。
    20歳から一緒にいる今の旦那さんとの生活、きっと素敵だろうな

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    2021年10月18日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    アンソロジーは結構好きで色々読んだけど、他の著書も読みたいと思える作家さんが何人かいて、ラッキーだった。

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    2021年10月16日
  • 女優の娘

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    128芸能界のことはよくわからんけど、TVやステージの向こうではこういうことが起こっているんだろう。女の子の成長のお話ともちょっと違う、生き方のお話かな。

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    2021年10月11日
  • 夢で逢えたら

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    思いがけずすごく「今」の話だった。
    そしてすごく攻めてる。
    ちょっと読みづらい部分もあったけど、感じるところの多い小説。

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    2021年09月19日
  • ミドリのミ

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    電子書籍
    4人の登場人物の視点でストーリーがどんどん進んでいく。1人1人の視点で話が進んでいくし、時系列も進んでいく。最後、ミドリちゃんを連れ戻すとこまで見たかったなぁー。

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    2021年09月17日
  • 少女病

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    女4人の生活は楽しいだろうな。
    長女は長女らしく、次女は次女らしく、三女は三女らしく書かれている。母親は自由奔放で・・・。
    おもしろいけどなんか既視感があり、そんなに夢中にはなれなかった。

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    2021年08月30日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    冷やし中華にマヨネーズはかけませんが、他人と暮らすってそういうことなんだろうなあと思いました。価値観の相違をどのようにして擦り合わせていくのか、どのようにして生きていくのか。いつか他人と暮らすときにもう一度読み直したい作品です。

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    2021年07月03日
  • 夜更けのおつまみ

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    お酒大好きですが、つまみはなくても良い人間です。食事と共に飲酒して、食事が終わればアルコールだけでOK。夜更けにつまみを食べて飲酒したら体重増えるやんと思うから。

    でもこうしてこの本を読むと、作ってみたくなるつまみがいくつか。レシピが掲載されているものもあれば、掲載するまでもないものもあり、好き勝手な体裁が楽しい。読んだことのない作家もたくさんいて、興味を惹かれます。

    「食欲と性欲が欠けている小説」を書くと言われた綾崎さん。前者についての言い訳はわかりましたが、後者についてはどうなのかが気になります(笑)。

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    2021年06月15日
  • ミドリのミ

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    やりての妻と別居するため、田舎の写真館に父とともに引っ越した小学三年生のミドリ。そこには、髪を伸ばし、派手な服装でオネエ言葉を使う源三がいた。父と源三はいつも楽しそうにふざけあっているが、ピアノもなく地元の同級生の意地は悪く…。

    ミドリ、広(父)、花世、源三、貴美子(母)のそれぞれの視点から、離婚しかけの家庭、同性愛に子供を受け入れる家庭、学校などを描くアンソロジー型の小説である。

    「ミはミドリのミ」という、他愛のない話からスタートし、離婚の話、花世の話など、どんどん重いテーマになっていくが、それらを源三が「めんどくせーな」の一言で突っぱねていく。そこが本作の醍醐味であろう。

    ただ、いか

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    2021年05月18日