吉川トリコのレビュー一覧

  • 14歳の周波数

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    吉川トリコさんの作品はぽつぽつと読んでいるのだけれど、こういうYA(と、くくっていいかな?)もの、すごく合うなぁと思った。
    N市から、ど田舎に引っ越してきた鮎子。篇を追うごとに、私も登場人物のクラスメイトたちや、田舎の風景がいとおしくなった。
    早く大人になりたい、でも、今のままでいたい。中学2年生、14歳の揺らぎや何気ない日常に読みながら切なさが込み上げてしまった。

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    2013年04月16日
  • グッモーエビアン!

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    ちょっとあり得そうに無いけど、あったらいいな、こういう家族。
    って思えるお話。自分の言いたいことちょっと気兼ねしながらも、ちゃんと言えて、それぞれそれなりに自由なことしながらも仲良しっていいよね。今、中学生だったら、憧れの家族かも。
    一気読みしました。
    そして、名古屋弁がその柔らかさを増幅してる感じ。
    知らない土地だけど、目に浮かぶし。
    映画は観てないですが、?大泉洋は違和感ないかも。

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    2013年01月31日
  • しゃぼん

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    吉川トリコさんはこれで四作目になるのかな。


    吉川さんは気になる作家さんであり、この文庫の表紙もすごくかわいくて一目ぼれ。


    さて、内容なんですが、30歳を目前にした花という女性が主人公。


    表紙とはまるで正反対で、花は女であることを捨てた女性。

    仕事はせず寝てばっかりで、基本三日くらいはお風呂に入らない。


    そんな花もかつてはふわゆる系の女子だった。


    ある日ふとしたできごとから女でいることをやめるのだけど……


    そんな花にも同棲して七年目になる彼氏―ハルオがいる。


    どんなに花がブスでひきこもりになっても離れていかない。


    そんな彼もバイトで生活しているのだけど……


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    2012年10月28日
  • 戦場のガールズライフ(小学館文庫)

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    ガチャガチャした印象の文章なのだが、真理を突いている、というか。
    ”安定”に収まりたくない、信じる道を、信じる形で生きていきたい!という願望が、怒気迫る勢いで追っかけてくる。
    スピード感もあり、なかなか面白かった。

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    2012年10月18日
  • グッモーエビアン!

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    読みやすかった!の一言!今年の秋に映画化もされるそう。
    時々ヤグの言動にほろっと来そうになった‥‥ それにしても、はっちゃん、よくそんな環境下の中で真っ当に育ったよ。常識的に、親がああなら駄目人間真っしぐらなのに、フィクションだから面白い。

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    2012年01月06日
  • 夢見るころはすぎない

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    好きなんだけど、なぜ題名を変えてしまったのか…。
    処女同盟第3号っていうその若干いかがわしい響きがよかったのに…。
    残念極まりないです。文庫になると広く流通するから、日和ったのかな。

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    2011年04月17日
  • しゃぼん

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    想像以上に良かった。
    良かったのは、表題作「しゃぼん」。
    主人公・花の年代が自分にかぶっているので、
    感情移入がしやすかったのもあるかも。
    男の人が読んでも、きっと楽しめるはず。
    自堕落な花と、
    やさしいけれどどっかぬけてるハルオやなっちゃん、
    周りのほんわかやわらかい雰囲気も好き。

    気になって一気に読んじゃいました(^-^)

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    2010年09月13日
  • しゃぼん

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    ******引用******

    「こんなこと、あたしが言うことじゃないかもしんないけど、いや、べつにいいんだけど、花ちゃんの好きなようにしていいんだよ。この部屋で眠りたいだけ眠って、あのパンをつぶして食べようがつぶさず食べようが、そんなことはどうでもいい。好きにすりゃいいよ。なんにも文句言わない。でも、」
     そこでなっちゃんは一旦、言葉を区切った。鏡の中、目だけはそらさないで。
    「誕生日までにいっこだけ、なんでもいいから欲しいものを見つけなさいよ。そうしなきゃもう遊んであげないよ」
     厳しい口調ではなかった。子どもをなだめるような優しい声だった。でもそれは命令だった。


    ―― 『しゃぼん』

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    2010年04月23日
  • しゃぼん

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    R-18文学賞受賞作「ねむりひめ」に表題作「しゃぼん」「いろとりどり」「もうすぐ春が」の3作を加えた全部で4つの短編。表題作のサイドストーリーもあるため、収録順に読むことをオススメします。一貫して「少女」の目線で描かれているので、読み手を選ぶ作品であることは否めません。男性には理解し難い部分もいくつかあるのではないでしょうか。女性になろうとしている途中の少女は見透かされているような気持ちを、かつて少女だった女性は自分の面影をどこかしらに感じるかと思います。露骨な性描写はありませんが、それぞれの関係性が妙にエロい、雰囲気エロな1冊だと思いました。漫画を読んでるみたいに、さらりと読めます。むしろ漫

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    2010年01月21日
  • グッモーエビアン!

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    家訓「おもしろければいーじゃん」
    かるーくサクサクっと読めます。名古屋の街に詳しくなれる気がする小説。

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    2009年10月07日
  • グッモーエビアン!

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    「エビアン」って某国の某水だと思ってました。be家族ing小説と言っておこう。それもそんじょそこらの家族ではない、価値基準が「おもしろい」かどうかって言うんだからなぁ。こんな母親と「父親」だったら自分ならまっとうに成長したかどうか疑問…ラストがちょっとまとまりすぎで物足りなかったけれど家族を巡る暗い事件ばかりの今日この頃においてはスッキリさわやか系の風をもたらしてくれること請け合い。それにしても吉川トリコってこんな透明な小説書くんだっけか…

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    2011年08月01日
  • 裸足でかけてくおかしな妻さん

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    小説家の先生の子供を身籠った女、楓が、小説家の母が住む岐阜の田舎で、その小説家の妻、野ゆりと二人暮らしをすることになるという、ちょっとどうかしている設定。徐々に明らかになっていく楓の過去。若気のいたりで結婚したものの、夫がマルチに嵌って借金まみれで飛んだ。次のパートは野ゆりの章。楓から見たら、田舎で先生の言いなりに、愛人の世話を焼かされている哀れな「妻さん」にも、自分が特別な人生を歩んでいるのだと信じていた時代があった。そしてラスト。子供が生まれ、先生の母親を看取ったのち、二人の選んだ結末は。

    先生は都合が悪くなると、女二人を置いて東京へ帰ってしまう。財力があったら、こんなことが許されるのか

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    2025年12月12日
  • 小説のように家を建てる

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    家づくりするかもなのとトリコさん元々好きなので手に取ってみたけど…ちょっとだけ卑屈に感じるような描写が多くあまり好きじゃなかったな。個人の意見です

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    2025年12月03日
  • 小説のように家を建てる

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    家を建てることになった過程から工務店探しに土地探し、そして間取りにキッチン選びなどなど。

    ここまでの注文住宅なら納得いくまで…となるとまるまる1年なんて、いやそれ以上も有り得る話だと思う。
    その間、夫さんとのやりとりもかなりあったであろうことが目に浮かぶほど。


    我が家も来年で築30年、夫婦2人になり今や賃貸でもいいんじゃないかと思うが、この本を読んじゃうとやっぱりキッチンにはこだわりたいし、玄関を広くしてシュークロがあれば…と夢のようなことを想像してしまう。(お金があればの話だけど)



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    2025年11月30日
  • 裸足でかけてくおかしな妻さん

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    小説家太陽の妻野ゆり、太陽の子を身ごもった楓に時々太陽の同居生活の物語。

    妊娠した愛人を妻と同居させ、面倒な事態になると東京へ戻っていく不誠実でしかない太陽。
    愛人である楓を嫌うでもなく、淡々と世話を焼く野ゆり。
    太陽の子を身ごもりながらも、正妻の世話になる楓。
    サラッと描かれているものの、夫婦+妊娠中の愛人で同居というシチュエーションを何事もないように過ごす3人とも大分キテレツである。

    楓と野ゆりの最後の選択にはスカッと爽快な気分になった。

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    2025年11月21日
  • 小説のように家を建てる

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    2025/10/24予約2
    ここ何年か賃貸住まいでこの先もその予定。身軽な賃貸の長所もあるが、持ち家のこだわりを実現できるのもいいなと思う。ミーレの食洗機、私もとても欲しい!

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    2025年11月21日
  • 余命一年、男をかう

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    ネタバレ

    第28回島清恋愛文学賞受賞作。
    第30回の同賞受賞作『光のとこにいてね』があまりにも素晴らしく、他の受賞作も読んでみたいと思ったのが、この本との出会いのきっかけだった。

    読後に強く残ったのは、「私は金で何を買っているのか?」という問い。

    主人公片倉唯は、超がつくほどの倹約家。
    一切の無駄を排除し、資産運用をしながら堅実に生きる。ミニマリストと呼べば聞こえはいいけれど、そんな人生に何の楽しみがあるのだろうと思ってしまうほど、無味乾燥な生き方をしているように見えた。
    けれど、子宮頸がんを宣告され、余命一年と知った瞬間に世界が一変する。
    初対面で金の無心をしてきたピンク髪の男・瀬名との出会いをき

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    2025年11月09日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

    購入済み

    シリーズ第2弾。スカイツリーを見上げる下町の片隅に、ひっそりと息づく商店街を舞台に人間ドラマ。ひとつの商店街を舞台に6人の人気作家が紡ぐ、ほっこりおいしいアンソロジー。

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    2025年11月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    『なんどでも生まれる』彩瀬まるさんの作品がきっかけで読み始めた。商店街の短編アンソロジー。色々な作家を読みたい時には良いとは思う。おはなしの傾向は商店街ならではの人情味だろう。さらっと読んでしまうのにはちょうどよかった。

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    2025年11月01日
  • 余命一年、男をかう

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    【あらすじ】
     余命一年t宣告された独身OLの片倉唯は40歳。
     偶然出会ったホストの瀬名にお金を貸すことになり、その返済として、1時間1万円、70時間を自分のために使ってもらうという契約をする。
     70時間が過ぎ、最初はもう関わることもないだろうと思っていた唯だったが———。
    【感想】
     知人に勧められて、読んでみました。
     唯の視点だけで進むと思っていたのですが、途中で瀬名側の視点で描かれた章もあり、それぞれの思いがストレートに描かれていました。
     時折キツイなぁと感じることもありましたが、きれいごとばかりではないところに共感を覚えました。

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    2025年11月01日