吉川トリコのレビュー一覧

  • 余命一年、男をかう

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    死生観が私と同じだった。独身40歳女性の主人公は癌で余命一年と宣告されて感じたのが「この先何年も生きなくていいんだ、と安堵した」。末期といえど一年。否二年三年正確な寿命がわからないなら今までの貯金をぜんぶ使おうとするも渋られ、では一年と決めて自殺するかと思っても迷惑を被る人がでてくる。1人で生きていくことも困難なのに、1人で死んでいくことも許されない。生きることを恐れていた。いつかくる貧困に怯え不安があるなかで余命一年は肩の荷がおりた。とあって共感しかなくこの本を買おうとおもった。そんな中でホストの男をかうことになる。買っても主人公の死生観はかわらなかったが、ホストという接客のプロの立ち振る舞

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    2025年10月27日
  • 余命一年、男をかう

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    以前、村田沙耶香さんのコンビニ人間を読んだ時のような衝撃を受けました。
    うんうん、こういう人いるよねと思いながら、時折笑いもこみ上げながら読んでいましたが、次第に考えさせられる内容に形を変えていったのには驚かされました。
    自分の当たり前とか自分が考える幸せの形とか、そんなものを人に押し付けたり当てはめたりすることはありがちかもしれませんが、それがいかに愚かしいことか、改めて気付かされました。

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    2025年10月14日
  • 夢で逢えたら

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    女性の生きづらさ、不快感、違和感が、重くなくポップに描かれている。
    読んだ後に、自分(社会人24年目)のこれまでを思い出した。女の敵は女、という言葉を生み出したのは、男性なのだ。

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    2025年09月27日
  • 裸足でかけてくおかしな妻さん

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     形式や型にこだわらない家族の在り方は分からなくもないが、一夫多妻あるいはその逆を受け入れている人は、どんな思いなのだろう?
     正妻である野ゆりも、愛人である楓も、パートナーとの関係を考えていないわけではないが、それを越えた先の人生や自分らしく生きることを考え、追い求めているような気がした。だからと言って、正妻と身重の愛人が同居する心理が理解できた訳ではないが、こうした感覚をもつ人が実在するかもという気がした。

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    2025年07月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    シリーズ第二弾。

    アンソロジーなのに前に出てきた登場人物がちゃんと出てきて、なんだか嬉しい。

    今回は切なく苦い話しも多かった。
    でも、2冊目の方が好き!

    あと2冊、続けて読みます!

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    2025年07月11日
  • 流れる星をつかまえに

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    中日新聞でコラム連載してるから名古屋人なのは知ってたけれど、ぶちかまされた感じ。私もこのまま名古屋でオバさんになっていくのかも知らないけれど……、一生青春してーよ!!!

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    2025年04月30日
  • 余命一年、男をかう

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    ふらり立ち寄った本屋さんで「面白いタイトル!」だけで買ってました。
    内容も面白くて、主人公の生き方に一部共感できたりして…後半のエピローグの手前であやうく泣きそうになりました(最近、涙もろい)

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    2025年04月27日
  • 余命一年、男をかう

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    お金がある人生が幸せかと、ありふれた言葉だけど、何が幸せかを改めて考えさせられました。

    堅実な生活を送ってきた、40歳の独身OL片倉唯は、ある日、病院で余命一年の宣告を受ける。その帰りに、見ず知らずのホストの瀬名からお金を貸しいと言われ、お金を貸す代わりに、そのお金の分だけ唯に尽くして欲しいと取引を持ちかける。

    人生楽しいことがなくちゃ、生きてちゃいけないのかという言葉が、心に残りました。人生楽しまなきゃ、損って思いましたが、それだってお金があるこらこそ。改めて、人生ってなんだろうなと思う。

    お金よりも、人との繋がりも大切かもしれないけど、お金があるから割り切るという考えも怖いなと思う。

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    2025年03月06日
  • 余命一年、男をかう

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    著者初読み。傑作!
    カテゴライズ、これ用心。自分自身のカテゴライズも含めて。今の若い人の言葉遣いも勉強になったし、テンポ良い会話も凄い手腕。周りも良い。丸山さん。那智さん。「平井堅」には大笑い。

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    2025年03月06日
  • 夜更けのおつまみ

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    31人の人気作家さんたちがそれぞれの夜更けのおつまみ語るというなんとも豪華でお腹が空きまくるエッセイアンソロジー。
    私はお酒は飲めないけど酒の肴と呼ばれるものが何より大好き。
    それぞれの作家さんの私だけのおつまみが沢山詰まっていて最高だったー✨
    共感できるおつまみもあれば初めて知るおつまみやお酒もあって面白い。
    この本を片手に晩酌するのも最高のおつまみになりそう

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    2025年02月24日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    ほんタメであかりんがお勧めしていたので読んでみました。

    2029年から1979年までの50年に渡る家族の様子を描いた作品で、10年ずつ時間を遡りながら進む新しい形の作品でした。

    幸せな家族の中に見えてくる些細な違和感の正体が時間を遡る毎に明らかになっていき、前提を覆された時の驚きや納得する瞬間がとても面白い作品でした。

    ここまで前提が覆されるともう一度読み返さないとと気が済まなくなり、また読み返しています。

    謎が解けてスッキリした!という感じではなく、人によって解釈がいかようにも取れる作品だと思いますが、小説は本来こうでなくちゃな、と思った作品でした。

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    2025年02月06日
  • 女優の娘

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    ネタバレ

    往年の人気ポルノ女優で、世間を騒がせてばかりの、困った母を持った娘が、母の死をきっかけに、もしかしたら父かもしれない映画監督と一緒に、関係者にインタビューをしてまわるという話。本人自身は、親のことを隠してアイドルをやっていたが、そろそろ同期がだいたい卒業してしまって、身の振り方を考えている時期にあるという。

    おかあさんの自分本位な行動にふりまわされて、いろいろと不愉快な目に合わされてきて、義父との問題などもあって、早くから自立せざるをえなかった女の子が、一方では、おかあさんへのあこがれの気持ちなどもあって、そうした複雑な感情を、母の死に際してどうやって整理していくかというところが、なかなか説

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    2025年03月02日
  • 余命一年、男をかう

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    ここ最近読んだ作品の中で最も感情を揺さぶられた。作品の中でも言われているいわゆる「余命もの」は私はあまり好きではないのだけれど、間違いなく傑作だった。唯と瀬名のこれからをもっと知りたい!個人的には丸山さんが好きで、唯にとってはありがたい存在なのではと思った。自分の人生の残り時間とお金の使い方について考えさせられたし、甘ったるくない唯と瀬名の関係も我がことのようにどちらの気持ちにも共感しながら読んだ。
    ホストの内部事情にも興味が湧いて、事情はさておいて年下イケメンをお金で買える唯はほんの少し羨ましかった…

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    2024年12月29日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    最初はギャルの日記みたいで面白い〜くらいの感覚で読んでましたが、しきたりとか王宮暮らしとかを知っていくうちに、どんどんマリーの喜怒哀楽を追うのが楽しくなってきました。そして最後はまさかの…続きが気になります。

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    2024年10月06日
  • 余命一年、男をかう

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    面白かった。好みに合った。
    ホスト目線で主人公について語る場面で
    「鳩のような目」という言葉にゾクッとし「静かに狂っている」という表現で心が痛くなった。
    孤独をこじらせた主人公が淡々としている様子は、怖くも悲しくもあった。
    温かい終わり方にほっとした。

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    2024年09月14日
  • マリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫nex)

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    すっごく好きでした。ギャル語の切り替えとか、どんな風に考えていたかが分かって、全く環境や生活は分からないのに感情移入してしまって、久しぶりにどっぷりと読み耽ってしまった。好きなところはマリーテレーズへのくだり、ほんっとその通りだよ

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    2024年08月22日
  • 余命一年、男をかう

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    タイトルと可愛い表紙に惹かれて買いました。星5つじゃ足りない!星8つぐらいつけたい。

    とても読みやすくて、面白い。読み始めたら止まらない、全く飽きない。文章が堅苦しくないので、最後まで楽しく読める作品。

    コスパ重視の唯の生き方や考え方にすごく共感する。唯とは少し違うけど、私はバツイチ子持ちの三十代半ばで、買い物のときはコスパのことしか考えていない。常にマイボトルのお茶を持ち歩き、職場では地味なお弁当を食べてる。

    唯の気持ちがすごく分かる。生きてる今も誰にも頼らずに、死んだ後にも人に迷惑を掛けないようにと常に考えながら生きるのは、とても苦しい。唯の病気が分かったときの気持ちに共感しすぎて、

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    2024年08月04日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    ほんタメ文学賞あかりん部門受賞作
    面白い!!
    30代になって祖父母のお葬式が多く、あの親戚だれ……??
    とか
    100歳近い祖父には戦争前にいた奥さんとの子がおり、母はシベリア出兵から戻ってきて新しくできた奥さん(祖母)との子だったとか、そんな話も突然聞かされて驚いたばかりだった
    ので
    あわのまにまにはそんな自分自身のルーツにも通ずるところにめちゃくちゃ共感しました。
    あっと驚く展開も、過去に遡るという新しい驚き方をさせてくれて興奮でした!

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    2024年07月21日
  • おんなのじかん

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    言っちゃいけないことなんてない。思ったことは自由に感じよう、認めていいんだと思えるエッセイ。

    不妊治療や流産についても、どう感じるかは人それぞれで、感じてはいけないことなんてない。なかなか触れられない話題を自らの経験からポップに?等身大で語られていて共感できた。

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    2024年07月09日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    女が一人で生きていくのが難しいならみんなで生きればいいだけの話です。

    こういう本、どんどん増えてほしい。
    プリンセス・ダイアリーみたいな日記小説。
    そして、チックリット風小説が増えてると言いながらも、日本の湿度の高さと合わずなんか気持ち悪い、、、ものが多い中で、吉川さんは完璧です。
    完璧で最高の塩梅。
    やっぱり少女小説は日本の誇るべき文化で、それを受け継いでいる人がいるなんてとても嬉しくなりました。

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    2024年02月02日