吉川トリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スカイツリーを見上げる下町の片隅にある、架空の商店街の物語、第2弾。
ファッションビルにテナントが入っている、とか、お菓子の箱にケーキのアソートが入ってる、とか、アンソロジーによってイメージはそれぞれだが、やはり、これはまぎれも無く商店街なアンソロジーだ。
家族や親戚のような、血の繋がりでもあるような不思議な統一感。
他のお店の話題が出たり、人物が出たり、ひとつの世界を作り上げている。
中でも伊藤米店のおにぎりの人気ときたら、スカイツリーもうらやむくらい?
幽霊が出たり、逃亡者が立ち寄ったり、商店街の人々に見守られて幕が下りたり、小さな事件を繰り返しながらも生活は続いていく。
どれも良かった -
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Posted by ブクログ
まだ自分が何者かになれると信じることができて、「文化祭で何かステキなことが起こるかも」と30%くらいは真剣に夢見ることができたころ…
思春期のもう子どもでもなく、まだ大人ではない時期だからこそできたこと、思ったことが確かにあった。
でも、あの頃は、今自分がしていることが年とともにできなくなるだなんて考えたことはなかったし、あの頃思っていたことを的確に表現する言葉も素直さも持ち合わせていなかった。
そんな女の子なら誰もが経験して、でもきちんとアルバムに綴じることの出来なかった「あの頃」が一冊の本にまとめられている。
とっても甘酸っぱく、恥ずかしく、胸が締め付けられる懐かしいストーリーでした。 -
Posted by ブクログ
ネトフリで映像化されるとの噂があり、監督が風間大樹さんで、主演が柴咲コウさん、赤楚君も出演らしいとのことでまず原作を読んでみました。
原作の展開だと、ちょっと風間監督っぽくないなぁと思ってしまったので、コミックをチェックしたのですが、こちらの方が風間監督っぽいし、瀬名のキャラもこちらの方が赤楚君っぽいと思ってしまいました。
どうしても考えてしまうのは、コミカライズでこんなにも印象が変わる作品もあるということ。
これで実写化されるとまた変わってくるんだろうなぁ。
でも、風間監督はチェリまほでも原作のイメージを大切にしてくださっていたので、今回も期待したいです。 -
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Posted by ブクログ
とても複雑な関係での同居…
作家先生の子どもを妊娠した楓は、先生の実家がある岐阜に引っ越してきた。
先生の妻・野ゆりと3人で暮らそうとするのだが、先生は執筆の関係で、すぐにひとり東京へ。
楓が妊娠するまでのことや妻である野ゆりのこれまでのこと、そして先生の生い立ちや先生の母の死などが、ぎゅっと詰め込まれている。
ありえないことかも…だが、普通であっても普通じゃない家族はそこら辺にいる。
そう思うと変であっても特別に変だと感じなくなる神経に驚きながら納得していることに笑えた。
ふわふわとした考えのない先生こそが、要らない存在となるのか…。
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