吉川トリコのレビュー一覧

  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    短編集は作家の実力が出ると思う。
    短い中でどれだけ自分の色を出せるか。

    そういった意味では、朝井リョウ、吉川トリコが楽しめた。

    後はまぁ、つまらなくないが印象には残らない。

    短編集とは、読んでいるその時間を楽しむものだと思う。

    お話を楽しみたければ長編を読むべし。

    星は3.3くらい。

    0
    2025年04月08日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

    Posted by ブクログ

    10年毎に過去に遡って行く物語で、タイトルからも最初はお気楽でフワフワした感じの話なのかなと思っていたが、10年戻る度にどんどん秘密の元が明らかになっていって…
    過去から書かれていたらそこまでじゃなかっただろうけど、何ともやりきれない、というか人って恐い。

    0
    2025年02月21日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本を読んで思ったのが、主人公と私で似てる部分が多すぎること

    ・生きていくことに希望が持てない。どこかで死にたいと思ってる。
    ・保守的でリスクに以上な不安がある。
    ・会社の上司と不倫関係にある

    この人、強迫性障害持ちなんだろうなと思った。
    普段抑えられて生きてる人の方が、死ぬことがわかるとぶっ飛べる気がする笑

    もし私が子宮頚がんになったら、きっとすごく不安だし嫌だと思うけど、心のどこかでホッとする自分もいるんじゃないかなと思う。

    真面目な女の人がガンを宣告されて、男を買う。というストーリーが面白そうで買ったし、
    オチは死ぬのかなってどこかで思ってたけど、結局、お金で買った男と結婚する

    0
    2025年01月26日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    余命一年というから重苦しいかと思えばそうでもなく
    出てくる人が皆好印象
    キルトを作って、ひたすらに節約をする唯
    なんだか私も独身だったらそうやって生きてるかもしれないとさえ思った
    毎日毎日何かチクチク進めることってかなり楽しいんだよなぁ

    一つ
    専業主婦は、家政婦であり売春婦である
    という唯の家庭科の先生の言葉がなんだか忘れられない
    男は結婚という契約で自分専用の家政婦と売春婦を手に入れるというわけか
    妙に納得できた

    みんなお金を何に使ってるんだろう
    純粋に知りたいなと思う
    食事に使う人もあれば食費を削る人もいるわけで
    私は何に使ってるんだろうか

    0
    2025年01月20日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三世代にわたる拗らせとかこんな至近距離での同性愛、共依存、不義のオンパレードってある?なのにみんな片想い?
    どうやったら10年好きで追いかけた人の妹と結婚することになるんだろう、好きすぎて親戚でもいいから繋がってたいとか?
    わからなさすぎる世界だけどおもしろかった

    0
    2025年01月06日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読みやすかった。
    瀬名がいいひとだったなあ。
    唯の言動にはイライラすることが多かったけれど、瀬名と関わる中で唯が自分の良くない部分に気づかされていくところはよかった。

    『これまで私は周囲にいる人間すべてにーーー自分自身にさえレッテルを貼り、そういう人だと見なして接してきた。』(P242)

    第二章(P255)で瀬名が次のように考える場面があった。
    『目の前の相手を単純にカテゴライズしてなんとなくの理解で済ませようとするのはわかりやすくて楽かもしれないが、それだと多くのことを取りこぼしてしまう。』
    瀬名の中にこの気づきがあったから、唯が周囲の人や自分自身のことをカテゴリ分けしてレッテルを貼って

    0
    2024年12月31日
  • ラブソングに飽きたら

    Posted by ブクログ

    この作品がすごく好き!読んで!とまではいかないけれど、色々感情を動かされる短編集でした。

    自分の言葉では『若気の至り』『今思うと恥ずいしえぐい』みたいな浅くて陳腐な表現にしかならない恋愛にまつわる感情や出来事も、作家さん達の手にかかるとすごく味わい深い表現になるからすごい。過去の恋愛の思い出され方や描かれ方が、気持ちいいものだけではないのがリアルで良い。

    0
    2024年12月20日
  • 夢で逢えたら

    Posted by ブクログ

    女性の生きづらさに対して
    わたしは自ら声を上げて戦えるほど強くなくて、
    何か嫌なことがあっても静かに一人で傷つくんだろうと思うけど、
    この二人が近くにいたら、とっても心強いな。

    終盤までなかなか入り込めずにいましたが、
    ラストに向かって転・結、
    とテンポ上がって読み切った感じでした。

    0
    2024年11月13日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    タイトルと見た目から、
    こんなピンク頭のチャラそうなやつにお金持ってる?なんて言われたら絶対詐欺を疑うし、どうせちゃらちゃらしたやつなんだろうと思ってた。
    けど、意外とこのピンク頭の瀬名はまっすぐな男で、
    言動はチャラいかもしれないが、がちがちに固まった唯の心を溶かしていく。
    私も「人生に関わらせてほしい」って言われてみたい。

    0
    2024年11月05日
  • おんなのじかん

    Posted by ブクログ

    ほんそれ!ってこととなるほど〜ってのがいっぱいあって面白かった〜アタシの葬式はみんなアロハ来て欲しいわ〜てか不妊治療って時間とお金と体力使うって聞いてたけどこんなに大変なのね…

    0
    2024年10月22日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

    Posted by ブクログ

    前向きな終わり方ではあるが、全てがほろ苦くて切ない。シリーズ化していて、何作あるのかわからないが、少しずつリンクしていて、商店街を制覇したいと思うので、続きも読みたい。

    0
    2024年10月01日
  • 流れる星をつかまえに

    Posted by ブクログ

    チアダンスチームを作って周りに冷ややかに言われようとも日々練習に励む主婦。

    15才のときに在日韓国人だと告げられて、戸惑いながらも韓国の文化に触れていく女性。

    母子家庭で映画館が唯一の居場所だと感じていた男子高生が、同級生たちと好きな映画を通じて芽生えた気持ち。

    手術することになり、子供を授かれなかったことや養子で迎えた高校生の息子のこと、お見舞いに来てくれたチア仲間と、自分が周囲にしてあげられること。

    高校の卒業式でプロムをやりたいという女子高生たちの熱意に圧倒される教師。
    自分が在日であることへの拒絶感と、青春を謳歌する女子高生たちを見て思うこと。

    卒業式でアメリカ映画で観るよう

    0
    2024年09月29日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ


    余命系の話は苦手だけど、読んでみたらとてもおもしろくて、御涙頂戴ではなくて、男女の人生観や葛藤がつまったストーリー。

    主人公の中年女性『唯』と、ベテランホストこと『リューマ(瀬名吉高)』って、なんだ結局似たもの同士だなぁ、と読みながら思った。

    相手に強く当たったりするのって、
    その人に許されるって甘えてる証拠だから、
    我が身を振り返ってみるようなシーンがいくつかあったな..苦い..。

    コスパ重視、自立したおひとりさまを極めていた唯の中に、母に先立たれ遺された12歳の唯がちらついて見えるのが切なくも感じた。

    第2章で視点が変わるのも良かったです。
    1人でも生きていけるように、と自立を心

    0
    2024年09月20日
  • おんなのじかん

    Posted by ブクログ

    特に不妊治療の話は激しく共感。
    不妊治療あるあるすごく言いたいのだがあまり周りには言いにくい。治療のめんどくささもつらさも期待しては裏切られる感情の浮き沈みも、リアルなのにポップに言語化されていた。読むだけで気持ちがスッキリした。

    0
    2024年09月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

    Posted by ブクログ

    懐かしくほのぼのとした短編集。昭和の味を出していて、人情物と言えるかも。シリーズ化しているようなので、続きも読んでみたい。それぞれの作家さんの雰囲気と特徴があって楽しめた。微かなリンクもニヤリとする。

    0
    2024年08月31日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

    Posted by ブクログ

    やはり作家ごとの色があって、合うものもあれば合わないものもあり。
    ただ、全体的にそう転がってくれてよかったー、という気持ちになる終わり方ですっきりはする。

    0
    2024年08月18日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    面白かった。なんてリアルなんだろう。40代の倹約家で独身の女性・唯が、子宮がんを宣告されてホストの瀬名の人生をかう話。二人は金銭の取引で繋がり、人間の本質は変わらないことを徹底的に描いているが、それでいいんだよと優しく肯定してくれる。この関係が物語のラストに向けて少しずつ変わっていく姿が嬉しかった。二人の本質は変わらないけれど、関わり方が変わっていく日常に、リアルさと愛しさ、そして爽やかさを感じる物語だった。

    0
    2024年07月30日
  • 余命一年、男をかう

    Posted by ブクログ

    現実にはありえないぶっ飛んだ設定、かつ都合が良すぎる展開ではあるんだけど、ハッとさせられるメッセージが沢山あった。今が絶望でも明日何があるかわからないこら長生きするもんだな、と思える本だった。瀬名みたいな人いいなぁ。

    「三食ちゃんと食べてるはずなのに、いつもおなかが空いているような心細さがあって、四十一歳にもなって寂しさと空腹が似ていることに気づいた。」
    「唯っていつもそうだよな。見た目とか雰囲気だけで勝手に人を判断して、勝手にカテゴライズする。」
    「今後二度と私は瀬名を変えようとしない。だから、瀬名も私を変えようとしないで。」
    「人間にはさまざまな側面がある。目の前の相手を単純にカテゴライ

    0
    2024年07月28日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    色んな人の作品を読めて面白かった、別の本も読んでみようって沢山思えたし。サラーって読めて面白かった!女子的生活がお気に入り。

    0
    2024年07月04日
  • 夢で逢えたら

    Posted by ブクログ

    時々挟まるテレビ・お笑いネタのお陰でさくさく読めた。

    私はまだ社会で働いていない学生だし、そもそも異性や一昔前の価値観の元で生きる人間とは全くと言っていいほど関わりがないけど、それでもメディアやSNS上での誰かの発言などで時折心の中にざらりと嫌な感覚が生まれることはあるから、多分この時代を生きる女性は多かれ少なかれ共感出来る部分があると思う。

    作中ではフェミニズムを意識するようになることを「一度でも目覚めてしまったら、王子様が迎えにくることを夢見ていた幸福な女の子には戻れない」という風に描かれていたけど、一度そういう視点を得てメディアを見たらもう前と同じ見方は出来ないよなあと思う。
    結局メ

    0
    2024年06月30日