吉川トリコのレビュー一覧

  • マリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫nex)

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    クライマックスに向けて、マリーアントワネットの緊迫感が伝わってきて、はらはらした。

    アルジャーノンに花束をみたいな感じに思った。

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    2020年01月01日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    若者言葉、ネット用語満載のハイテンションなマリーアントワネットによる日記。

    各ページに2、3個は注釈があるぐらい、イマドキの言葉で綴られている。
    ストーリー展開自体は、マリーアントワネットがフランスに嫁いで…というお話なので、そこに驚きはないが、マリーアントワネットがイマドキの若者みたいに感じられて面白かった。

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    2019年12月16日
  • 女優の娘

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    女はこうしなくてはいけないの?母娘はこうあるべき?アイドルってかわいくてきらきらしてないといけない?そんなことを知らないうちに突きつけられ息苦しくなりまた。お話は突然死んだポルノ女優だった母とアイドルの娘が、自分と母のあり方を見つめ直しながら、母の半生を探すような展開になっていますが、それよりも主人公「いと」の、女性の生き方を問うような疑問や後悔などが、きりきり胸を刺し最後まで気が抜けません。ラストには希望が。彼女が成長した姿をまた見たい気分です。

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    2019年11月12日
  • 女優の娘

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    久しぶりに吉川トリコさんの作品読んだなぁ…面白かったです。女優の娘、とあるけどポルノ女優と知らずに読み始めたのでびっくりしたし、さぞかし霧子は妖艶で美しかったんだろうなと、文字だけで感じた。そう感じさせる吉川トリコさんの筆力に圧倒されつつも、結局父親は誰だったんだろうと邪推してしまうわたしはきっとつまらない人間なんだろな…

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    2019年10月04日
  • 女優の娘

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    この表現は正しくないかもしれないけれど、思っていたより「普通の物語」だった。

    ポルノ女優の娘、アイドルとしての自分、埋まらなかった母娘の溝と、溝から溢れた濁ったなにか。
    誰もが不完全で、孤独で、身勝手で、それは別に特別なことではなく誰の日常でも起こりうる。だから普通と思えたのかな。

    誰かの主役でいることは、幸せなのか、そうじゃないのか。本当に血は水よりも濃いのか。
    なんだかいろんなことを一気に考えさせられるけれど、結果的に「答えはひとつじゃないし、誰かの答えは決して自分には当てはまらない」に戻る。同じところをぐるぐる旋回してるような読書体験だった。



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    2019年09月01日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    全部のお話に部屋の見取り図がついてて、これ見るのが楽しい♪

    △それでは二人組を作ってください 朝井リョウ
    主人公がヤな子で、さすが朝井リョウというか、隠れブラックだった。読後感があまりよくない。
    ○隣の空も青い 飛鳥井千砂
    男二人でダブルの部屋に出張、という設定が笑えた。主人公より、同室の先輩がいい味出してる。日韓関係を盛り込んで、希望もあって、○
    ×ジャンピングニー 越谷オサム
    ダメんずとズルズル同棲話。この手の話はあまり興味が持てない。私小説、リッチな日本の時代版て感じ。でも、最終話よりは、終わり方が爽やかかな。
    ○女子的生活 坂木司
    なるほど!と

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    2019年07月25日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    ネットスラングとハイテンションなノリに付いていけた…
    昔読んだベルサイユのバラの記憶と合わせながら、答え合わせのような気持ちで読み進める
    14歳で異国に嫁ぎ、誰が敵なのか味方なのか分からぬままあれよあれよと神輿に担ぎ上げられるトワネットちゃんカワユス&カワイソス

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    2019年07月21日
  • しゃぼん

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    2019/06/11

    官能的小説が読みたくて取り寄せた
    性的かっていえば、そうでもなくて
    性 思春期 セックス そういう混沌とした感情が
    思考が、ブレながら安心と安定を求めて模索しているという感じだ。


    ストーリーは一応つながっていはいるが(「しゃぼん」の視点のみ)
    独立しているので短編としても読める。
    読みやすいわけではないし、生々しい、ぬるさ、空気がどんよりとそこにある気さえする。「生きている」小説なので好き嫌いはあるだろう。
    賞をとった「ねむりひめ」は「好き」という気持ちだけで立っている切実さが
    「もうすぐ春が」は現実と快楽のカオスでのたうち回る学生としての生き辛さが
    「いろとりどり

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    2019年07月08日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリー近くにある架空の商店街、明日町こんぺいとう商店街。昭和の香りの商店街のお店を舞台に、それぞれの作家が一話づつ書き下ろす。
    それぞれの話に、他のお店が登場したり…。続編3まで刊行中。

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    2019年03月22日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    還暦後の遊び場‥探さなくては‥いや、自分で作るのか。さて、私はどんな遊び場を作ろうかな!
    商店街7つのお店の物語、「伊藤米店」が好みかな♪

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    2019年03月02日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    共同生活がテーマで書かれたアンソロジー。

    面白い作品と微妙な作品の差が激しいと思った。
    特に、男女の恋愛模様を描いた作品はだいたい私の好みではなかった。
    逆に、恋愛絡みではない共同生活(ルームシェア、出張のホテル、隣の家の子供の世話)は結構面白かった。

    好きな作家さんがいるなら読んでもいいかもしれない。

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    2019年02月14日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    部屋がらみで様々な人が寄稿した短編集。
    それぞれの人の特徴を感じながら一気に読める軽い本。
    この本を皮切りにいっぱい本が読めるようになってきた。
    もっと簡単に本に向き合って良いんだなと思わせてくれてありがとう。

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    2019年02月10日
  • マリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫nex)

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    世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。1774年 5 月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる──。王妃の最期の言葉に、涙があふれるクライマックス!

    最初から最後まで軽やかで華やかで、自分のことも家族のことも大好きで乙女な部分を持ち続けたマリー・アントワネット。本当の姿はどうだったのか、今となっては分からない。でも小説とは思えな

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    2019年01月29日
  • マリー・アントワネットの日記 Bleu(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

     「桃尻語訳 枕草子」を思い出す、この先鋭的な表現。縦書きなのに絵文字もバリバリ入って来ます。

     さて、下巻は王太子妃が王妃になったところから始まり、悲劇が迫って来ます。囚われの身になっても、最後まで世話人がついていたりして、少なくともルイ16世の存命中はまあまあ穏やかな暮らしぶりでした。
     豪華な食事や豪奢な服飾品の有無だけは王宮の暮らしと違うけれど、王族は捕えらる前から常に人の目にさらされる不自由さに慣れていたのかもしれないと思います。
     
     涙の完結!という呷り文句があったけれど、ラストはむ
    しろ清々しかった。
     レーヌ・ド・フランスではなく、マリー・アントワネットを生き切って、トワネ

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    2019年01月21日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    面白い!
    ベルばらでおなじみの皆さんが、また違った感じでいきいき暮らしておられます。
    特にルイ16世がベルばらより男前になってました。

    最近はやりのSNS表現またはオタク言葉?の解説があって(無論解説なしで分かる人は解説読み飛ばすよろし)これも勉強になります。

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    2019年01月21日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    このプリンセス、他人とは思えない! ハーイ、あたし、マリー・アントワネット。もうすぐ政略結婚する予定www 1770年1月1日、未来のフランス王妃は日記を綴り始めた。オーストリアを離れても嫁ぎ先へ連れてゆける唯一の友として。冷淡な夫、厳格な教育係、衆人環視の初夜・・・。サービス精神旺盛なアントワネットにもフランスはアウェイすぎた──。時代も国籍も身分も違う彼女に共感が止まらない、衝撃的な日記小説!

    すごい。読みやすくて突っ込みどころ満載の言葉遣いなのに共感しかわいてこない。私はプリンセスでも何でもない庶民で彼女からしたら得体の知れない人物なんだけど。リアルすぎて本当にこんな日記書いてたら面白

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    2018年12月30日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    腐れ縁の恋人たち、趣味の似た女の子同士、傷心の青年と少女、出張先の先輩と後輩、住みついた妖怪と僕…。気鋭の作家8人がさまざまなシチュエーションを詰め込んだ、ひとつ屋根の下アンソロジー。

    いろいろな間取りがあって楽しい。

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    2018年12月05日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    最近の人気作家8名の作品によるアンソロジー。

    朝井リョウさん,似鳥鶏さんを目当てに読み始めたが,他の方の作品も良かった。

    自分以外の他者との共同生活。
    それは,自分の私的な一面を他者に開示するのと同義である。

    その他者が親しい人間とは限らない。
    それでも,同じ空間とルールを共有していくなかで,互いの私的な部分も共有され,いずれは自分の習慣の一部として生活に組み込まれていく。

    私の大学は同棲率が高いことで有名らしいが,実際はどうなのだろう。

    意外と本書のような物語が,私の部屋のすぐ下で起こっていたりするのかもしれない。

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    2018年11月18日
  • 戦場のガールズライフ(小学館文庫)

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    東京でバイトをしながら、地味に暮らしている二十歳の珠子。
    そこへ故郷名古屋から、高校時代の濃すぎる友人が次々と転がり込んで、共同生活をする羽目に。
    スーパーバカポジティブの、二流地方モデルの希奈子。
    一見地味なのに、フェロモン全開の美深。
    アングラビジュアル系バンドの追っかけをするゴスロリ毒舌美少女の由美。
    この三人が恐ろしいテンポで動き回り、しゃべりまくる小説。
    でも、絵が浮かぶ。
    映像作品になったら面白いかも。
    こんな三人に振り回され、自分の個性のなさに落胆していた珠子も、最後には自分の行く道をつかみ始め、物語としての結構も整っている。

    アラサーやら、アラフォーの女性のじたばたを扱った小

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    2018年10月06日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    飛鳥井千砂の「隣の空も青い」が好きかな。
    坂本司の「女子的生活」もおもしろかった。
    浅井リョウの「それでは二人組を作ってください」は人間のあざとい部分が見えて、らしい。

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    2018年08月12日