吉川トリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この表現は正しくないかもしれないけれど、思っていたより「普通の物語」だった。
ポルノ女優の娘、アイドルとしての自分、埋まらなかった母娘の溝と、溝から溢れた濁ったなにか。
誰もが不完全で、孤独で、身勝手で、それは別に特別なことではなく誰の日常でも起こりうる。だから普通と思えたのかな。
誰かの主役でいることは、幸せなのか、そうじゃないのか。本当に血は水よりも濃いのか。
なんだかいろんなことを一気に考えさせられるけれど、結果的に「答えはひとつじゃないし、誰かの答えは決して自分には当てはまらない」に戻る。同じところをぐるぐる旋回してるような読書体験だった。
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Posted by ブクログ
全部のお話に部屋の見取り図がついてて、これ見るのが楽しい♪
△それでは二人組を作ってください 朝井リョウ
主人公がヤな子で、さすが朝井リョウというか、隠れブラックだった。読後感があまりよくない。
○隣の空も青い 飛鳥井千砂
男二人でダブルの部屋に出張、という設定が笑えた。主人公より、同室の先輩がいい味出してる。日韓関係を盛り込んで、希望もあって、○
×ジャンピングニー 越谷オサム
ダメんずとズルズル同棲話。この手の話はあまり興味が持てない。私小説、リッチな日本の時代版て感じ。でも、最終話よりは、終わり方が爽やかかな。
○女子的生活 坂木司
なるほど!と -
Posted by ブクログ
2019/06/11
官能的小説が読みたくて取り寄せた
性的かっていえば、そうでもなくて
性 思春期 セックス そういう混沌とした感情が
思考が、ブレながら安心と安定を求めて模索しているという感じだ。
ストーリーは一応つながっていはいるが(「しゃぼん」の視点のみ)
独立しているので短編としても読める。
読みやすいわけではないし、生々しい、ぬるさ、空気がどんよりとそこにある気さえする。「生きている」小説なので好き嫌いはあるだろう。
賞をとった「ねむりひめ」は「好き」という気持ちだけで立っている切実さが
「もうすぐ春が」は現実と快楽のカオスでのたうち回る学生としての生き辛さが
「いろとりどり -
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世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。1774年 5 月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる──。王妃の最期の言葉に、涙があふれるクライマックス!
最初から最後まで軽やかで華やかで、自分のことも家族のことも大好きで乙女な部分を持ち続けたマリー・アントワネット。本当の姿はどうだったのか、今となっては分からない。でも小説とは思えな -
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ネタバレ「桃尻語訳 枕草子」を思い出す、この先鋭的な表現。縦書きなのに絵文字もバリバリ入って来ます。
さて、下巻は王太子妃が王妃になったところから始まり、悲劇が迫って来ます。囚われの身になっても、最後まで世話人がついていたりして、少なくともルイ16世の存命中はまあまあ穏やかな暮らしぶりでした。
豪華な食事や豪奢な服飾品の有無だけは王宮の暮らしと違うけれど、王族は捕えらる前から常に人の目にさらされる不自由さに慣れていたのかもしれないと思います。
涙の完結!という呷り文句があったけれど、ラストはむ
しろ清々しかった。
レーヌ・ド・フランスではなく、マリー・アントワネットを生き切って、トワネ -
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このプリンセス、他人とは思えない! ハーイ、あたし、マリー・アントワネット。もうすぐ政略結婚する予定www 1770年1月1日、未来のフランス王妃は日記を綴り始めた。オーストリアを離れても嫁ぎ先へ連れてゆける唯一の友として。冷淡な夫、厳格な教育係、衆人環視の初夜・・・。サービス精神旺盛なアントワネットにもフランスはアウェイすぎた──。時代も国籍も身分も違う彼女に共感が止まらない、衝撃的な日記小説!
すごい。読みやすくて突っ込みどころ満載の言葉遣いなのに共感しかわいてこない。私はプリンセスでも何でもない庶民で彼女からしたら得体の知れない人物なんだけど。リアルすぎて本当にこんな日記書いてたら面白 -
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東京でバイトをしながら、地味に暮らしている二十歳の珠子。
そこへ故郷名古屋から、高校時代の濃すぎる友人が次々と転がり込んで、共同生活をする羽目に。
スーパーバカポジティブの、二流地方モデルの希奈子。
一見地味なのに、フェロモン全開の美深。
アングラビジュアル系バンドの追っかけをするゴスロリ毒舌美少女の由美。
この三人が恐ろしいテンポで動き回り、しゃべりまくる小説。
でも、絵が浮かぶ。
映像作品になったら面白いかも。
こんな三人に振り回され、自分の個性のなさに落胆していた珠子も、最後には自分の行く道をつかみ始め、物語としての結構も整っている。
アラサーやら、アラフォーの女性のじたばたを扱った小
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