吉川トリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2019/06/11
官能的小説が読みたくて取り寄せた
性的かっていえば、そうでもなくて
性 思春期 セックス そういう混沌とした感情が
思考が、ブレながら安心と安定を求めて模索しているという感じだ。
ストーリーは一応つながっていはいるが(「しゃぼん」の視点のみ)
独立しているので短編としても読める。
読みやすいわけではないし、生々しい、ぬるさ、空気がどんよりとそこにある気さえする。「生きている」小説なので好き嫌いはあるだろう。
賞をとった「ねむりひめ」は「好き」という気持ちだけで立っている切実さが
「もうすぐ春が」は現実と快楽のカオスでのたうち回る学生としての生き辛さが
「いろとりどり -
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Posted by ブクログ
世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。1774年 5 月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる──。王妃の最期の言葉に、涙があふれるクライマックス!
最初から最後まで軽やかで華やかで、自分のことも家族のことも大好きで乙女な部分を持ち続けたマリー・アントワネット。本当の姿はどうだったのか、今となっては分からない。でも小説とは思えな -
Posted by ブクログ
ネタバレ「桃尻語訳 枕草子」を思い出す、この先鋭的な表現。縦書きなのに絵文字もバリバリ入って来ます。
さて、下巻は王太子妃が王妃になったところから始まり、悲劇が迫って来ます。囚われの身になっても、最後まで世話人がついていたりして、少なくともルイ16世の存命中はまあまあ穏やかな暮らしぶりでした。
豪華な食事や豪奢な服飾品の有無だけは王宮の暮らしと違うけれど、王族は捕えらる前から常に人の目にさらされる不自由さに慣れていたのかもしれないと思います。
涙の完結!という呷り文句があったけれど、ラストはむ
しろ清々しかった。
レーヌ・ド・フランスではなく、マリー・アントワネットを生き切って、トワネ -
Posted by ブクログ
このプリンセス、他人とは思えない! ハーイ、あたし、マリー・アントワネット。もうすぐ政略結婚する予定www 1770年1月1日、未来のフランス王妃は日記を綴り始めた。オーストリアを離れても嫁ぎ先へ連れてゆける唯一の友として。冷淡な夫、厳格な教育係、衆人環視の初夜・・・。サービス精神旺盛なアントワネットにもフランスはアウェイすぎた──。時代も国籍も身分も違う彼女に共感が止まらない、衝撃的な日記小説!
すごい。読みやすくて突っ込みどころ満載の言葉遣いなのに共感しかわいてこない。私はプリンセスでも何でもない庶民で彼女からしたら得体の知れない人物なんだけど。リアルすぎて本当にこんな日記書いてたら面白 -
Posted by ブクログ
東京でバイトをしながら、地味に暮らしている二十歳の珠子。
そこへ故郷名古屋から、高校時代の濃すぎる友人が次々と転がり込んで、共同生活をする羽目に。
スーパーバカポジティブの、二流地方モデルの希奈子。
一見地味なのに、フェロモン全開の美深。
アングラビジュアル系バンドの追っかけをするゴスロリ毒舌美少女の由美。
この三人が恐ろしいテンポで動き回り、しゃべりまくる小説。
でも、絵が浮かぶ。
映像作品になったら面白いかも。
こんな三人に振り回され、自分の個性のなさに落胆していた珠子も、最後には自分の行く道をつかみ始め、物語としての結構も整っている。
アラサーやら、アラフォーの女性のじたばたを扱った小 -
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Posted by ブクログ
表題作の『しゃぼん』のほか、『いろとりどり』、『もうすぐ春が』、『ねむりひめ』の4編を収録。うち、『ねむりひめ』は“女による女のためのR-18文学賞”で大賞と読者賞をダブル受賞した作品だそうですが、賞を過剰に意識して書かれた作品なのか、電車の中では読むのがはばかられるほどのエロ表現頻出。そのわりにちっともエロくない、半端なポルノ作品に感じます。『しゃぼん』は130頁ちょいの中編で、まもなく30歳になる女性が主役。何があったか無職で、宅配ピザ屋の店長を務める優しい彼に甘えまくり。お風呂に入るのが大嫌い、生理中はしょっちゅう血を垂れ流してソファを汚してしまう粗相ありという、女性としてどうなのよと言
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