吉川トリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレパリピでウェイ系な最強プリンセスがやってきた!
マリー・アントワネットの物語を知っている人が楽しむ作品である。まったく知らない人はこれを一冊目にしてはいけない。ベルばらを読んでおくか、せめて宝塚を見ておいて、あらすじだけでもアントワネットの生涯を知っていないと面白くないと思う。私は彼女の生涯を知った状態で読んだので、知らない人がどう思うかは実際のところわからないが、多分これがマリー・アントワネットとの出会いという人は、めんくらって終わるのではないか。知っている人でもめんくらうかもしれないが。
マリー・アントワネットをどう思うか。悲劇の女性、わがままなフランス王妃、革命の原因になった、などな -
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Posted by ブクログ
面白かった。
他人を切ることでブレイクした女芸人とお嫁にいくことを生きがいとしていた女子アナウンサーが地方番組で出会う。まったく違う二人だけれど、次第に各々もってた女としての生きづらさ、理不尽さに気付き、爆発させる物語。
ジェンダーの話だけれど、固い文章なわけではなく、とにかく展開ややりとりに笑える。だからといって、問題をウヤムヤにする書き方はせず切り込んでいくのが読んでいて痛快であり、辛いところもあり。
主人公たちと世代が近いこともあるけれど、特に2018年〜2020年の芸人の流れ(闇営業、第7世代の登場、ブルゾンちえみの変化、阿佐ヶ谷姉妹とばんばん実在する人物名もでてくる)、本当に今 -
購入済み
サクサク読めます
吉川トリコさんの小説って、ヒロインがカッコイイですよね。
サバサバしていて男前の性格で、きっと女も惚れる女だと思います。会話も軽快で引き込まれます。
しかーし、込められたテーマは深いのです。2度読み、3度読みもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
マリー・アントワネットが書いた風の日記を、現代日本人女性が書いたように変換する。
橋本治の桃尻娘風、もしくは桃尻語訳のようだと言ったら古いだろうか。
マリーがオーストリアから、フランスに嫁に来る辺りから、処刑されるまでを、実に軽薄な文体で綴る。
<男子が「男になる」のは社会的に一人前と認められたときで、女子が「女になる」のは出産の準備がととのったとき。なんだそれ。飲み込めない。激安焼肉チェーン店のゴムみたいな牛ホルモンより飲み込めない。>
とか、ラスト近辺、フランス革命の後逃亡するとき、
<財産はほとんど没収されちゃったも同然だし、この先の収入のあてもないんだから。夫婦そろってノン収 -
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Posted by ブクログ
『マリー・アントワネットの日記』の姉妹編。
アントワネットの周囲の人々の、革命後の人生を辿る。
革命のさなかで惨殺されたランバル公妃。
幽霊となった彼女が、アントワネットゆかりの人々を訪ね、「その後」を語らせる。
ジャンヌ・ヴァロア、デュバリー夫人、ポリニャック夫人、髪結いのレオナール、モード商のベルタン嬢などなど。
そして「大トリ」は、娘のマリー・テレーズ。
こうした後に残った人々が、苦難の人生を送りながら、語る。
この語りが、「マリー・アントワネット現象」とでもいうべきものを生み出していく力学のようなものが透けて見えるのが面白かった。 -
Posted by ブクログ
平成(令和)のJKみたいなマリー・アントワネットのLINEみたいな日記小説です。アントワネットがフランスに嫁いでから母マリア・テレジアと交わした往復書簡を読んだこともあったので、それを超解釈・翻訳したらこんなかなぁと、ちょっとネットスラング多すぎかなと思いつつ、相当面白く読みました。
フランス革命ものは毎年のように何かしら読んでるので、知識も相当蓄積されてると思ってたけど、王太子妃時代のアントワネットのことはそういえばあまり知らなかった。義弟のアルトワ伯たちとかランバン公爵夫人とかの遊び友達との関係って確かにちょっと遊んでる女子高生の生活っぽいイメージ。親の金で遊びまくる、軽はずみな若さが溢れ -
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Posted by ブクログ
*それでは二人組を作ってください(朝井リョウ)
姉とルームシェアをする大学生のリカ。小さい頃から二人組を上手く作れず、今回姉が婚約者と同棲するために出ていくことになって、友達の智美をルームシェアに誘おうとするが…
きっと女性なら必ず感じる、「二人組を作る」イベント時に感じる不安を上手く表現されていた。後味はすっきりしない感。
*隣の空も青い(飛鳥井千砂)
同じ会社の男性先輩と急遽、韓国出張に行くことになった男性主人公。宿泊するホテルの部屋が手違いでダブルの部屋で。。
国問題も少し表現されていて、でも希望が見い出せる素敵なお話だった。個人的に飛鳥井さんのファンなので読めてよかった。
*ジ -
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Posted by ブクログ
はじめて、マリー・アントワネットという人にちょっと共感することがあった。
贅沢にうつつを抜かし、国を傾けた悪女としか思えなかった。
でも、こんなところを読むと、ちょっと応援したくなる。
あたしはマリア・テレジアのような女傑じゃないし、政治のことなんかこれっぽっちもわかりません。わかんないけど、女だからって外野に回されるのには苛立ちを感じる。「女は女のやり方でうまく立ち回って男を操縦しろ」なんて発想はもっといや。シンプルじゃないし汚らしいし男も女もばかにしてる。
だけどこれ(註:ファッション)は違う。主導権はあたしの手の中にある。あたしがあたしであるためにあたしにはこれが必要なのです。「
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