あらすじ
ドラゴンズもSKE48も名古屋めしもあるのに、行きたくない街No.1!? ナゴヤドームで再会する父と娘、SKE48に憧れてストリートで踊る少女、運転免許試験場でサンタクロースと出会った女性、実直な書店員の一日――名古屋にある16の区を舞台に悲喜こもごものドラマを描く「名古屋16話」、東海・中部の都市が舞台の「8の旅」を収録。 “素顔の名古屋”が見えてくる珠玉のショートストーリー集。
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Posted by ブクログ
名古屋各区と近隣県を舞台にした短編集
知ってる地名が色々と出てくるし、名古屋あるあるも散りばめられてあるけど
僕は名古屋人ではないからなぁ さほど響かない
でも、作者は長久手とか名古屋インターの近くに住んでた事があるようで、その辺ならよくわかる
杁ケ池公園のカーブとか言ってるのはウケる
良かった短編
天白区
平針の運転免許試験場は僕も行ったことあるし、最後のどんでん返しというかがよい
ってか、祈りの言葉が怖い…… けど、作品としてはいい
西区
モゾ行ったことないけど、田舎のイオンの位置付けと一緒かな
それよりも、名古屋の車文化の特徴というかを男女それぞれの視点で描いていて、どちらの意見としてもわかり味が深い
福井
東尋坊の由来と幼馴染3人の関係について
最後のオチがまた何ともねぇ……
最近、この手のオチを見かける事が多いんだが、一般にも受け入れられたのか?
Posted by ブクログ
吉川作品を読むのも二回目。
『戦場のガールズライフ』とはうって変わって、超短編集。
地元新聞連載であったらしく、一篇ずつ名古屋市の十六の区と、周辺の県を順に舞台にしていく。
これだけの篇数に、それぞれ主人公や語り手がいるわけで。
まず驚かされるのは人物の多彩さ。
ゆる不登校の少年、SKEのオーディションに出たいと切望する女子中学生、名古屋生まれの彼女とよその地域から来た彼氏、どこの国か明かされないが名古屋で暮らす留学生、そして名古屋在住の作家の河村さんなどなど。
よくもこんなに背景の違う人物を書き分けられるものだ。
物語の結構も凝ったものが多い。
えっ、そんな設定? それが語り手? などと、こちらの予想の斜め上を行かれてしまう。
そんなおもちゃ箱のような印象なのだが、一冊読んでいくと、この人の心の中の世界がなんとなくわかって来る気がする。