吉川トリコのレビュー一覧
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芸人真亜子はコンビを解消してから迷走中。佑里香は「正統派」女子アナなのだが、どこかうまくいかず、フリーになってから迷走中。この二人が名古屋のバラエティ番組で一緒になると不可思議な化学反応が起きて・・・
ハゲシク面白かった。一ページに一回は出てくる含蓄のある表現(当社比)キャラ設定、ストーリー展開全てが好みだった。お笑いなどのテレビ業界ドラマとしても面白く読んだ。
<「パイレーツってあんたそんな、かんたんに言うけどね」
あの人らは厳密には芸人ではなく容姿と巨乳を売りにした芸人風アイドルであり、我々があの路線をいくにはいろいろと、主にカップ数が足りない上にそもそもあの路線を踏襲するつもりがなく、それにあそこまで瞬間最高風速が出てしまうとやはり後々厳しいのではないか>
<女っぽいといわれる要素を寄せ集めて作られたのが「女子アナ」だとしたら、さらにそのうわずみの、「女子アナ」っぽいといわれる要素を寄せ集めて作られたのが上垣内佑里香という女なのかもしれない>
<「中まで火が通ってるか不安だから煮込みにしちゃうんだよね。天ぷらをからっと揚げる自信がないから揚げびたしにしちゃうし、餃子をきれいに焼く自信がないからスープ餃子にしちゃう。一事が万事、ゆりちゃんてそういうふうだよね」>
<美人に生まれていたら人生ちがっていたはずだと、不美人を自称する女たちは口を揃えて言うが、実際美人に生まれてみても、望むように生きられるかといったらそうでもない。美貌にふりまわされて人生を棒に振る女もいれば、美貌に邪魔されて正当に評価されないと嘆く女もいる> -
Posted by ブクログ
人にはそれぞれの正義がある。
人を認めることも、人を貶めることも、全てがその人の正義により行われる。
だから正義と悪は表裏一体だと思う。
その正義が人を強くすることもあれば弱く、痛めつけることもある。
しかし、それを貫くことが出来る人はとても少ないんじゃないか、そんなことを思いました。
人から醜いと思われようとも、そこをその人が守り抜ければ、それがその人の正しさなのではないかとおもいます。
社会の狭さを憂うことなら誰でも出来る。
それからのことは自分の正義を通せる人しか、結局は何かをなすことはできないと思う。
ぐいぐいと引き込まれました。
みんなの気持ちが痛いほど真っ直ぐ心に響きました。
解説にもあったように、すべてを肯定し、送り出す吉川さんの力が見える作品でした。
とても考えさせられるけれど、明日ほんの少し前を向うと思える作品でした。 -
Posted by ブクログ
このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
さらに、一編ずつが短いのもポイント。
ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰️ -
Posted by ブクログ
『マリー・アントワネットの日記』が非常に面白かったので、続編的スピンオフ短編集である本書も手に取ってみました。
やはり、面白いですね~。
本書は、マリー・アントワネットの友達というか取り巻きの一人であったランバル公妃がフランス革命で命を落とした後、幽霊になってマリー・アントワネットの周囲にいた人物一人ひとりにインタビューしていくという形式をとった短編集です。
本編で活躍した(?)デュ・バリー婦人やポリニャック婦人等のお馴染みの人物はもとより、マリー・アントワネット専属の髪結い師や肖像画師、そして主席侍従などあまり本編には登場しなかった人物から見たマリー・アントワネット像なども垣間見れて非常に興味深かったですね。
本編では、マリー・アントワネットのまさかのギャル口調には驚かされましたが、本作ではマリー・アントワネット本人は登場しないのであの独特の口調を楽しむことはできません。
ですが、筆者得意の斜に構えた文体は本作品でも健在です。特にマリー・アントワネットの娘で唯一、生涯を全うしたマリー・テレーズへのインタビューではあの語り口を彷彿とさせる語りぶりで、小気味いいものがありました。
本編と同じように、本書を執筆する際にも著者はかなり参考文献を調べているようなので、本作もファクトチェックはしっかりとなされているのでしょう。
フランス革命後の歴史を勉強する際にも役立ちそうです。
本作は、続編といっても良いようなできなので本編『マリー・アントワネットの日記』を楽しまれた読者であれば、ぜひおすすめします。
この本の裏表紙の紹介には「百合文学」なんて書いてありますが、僕が本書を読んだ分にはそのような雰囲気はほとんど感じられなかったので、ちょっとこの紹介文を読んで敬遠していたような人がいたら「そんなことはない!百合文学などではなく正当な続編だ!」と声を大にして言いたいので、安心して読んでもらいたいと思います。 -
Posted by ブクログ
読友さん達が面白い!!面白い!!と紹介していたので、楽しみで仕方なかった作品。
誰もが知っているマリーアントワネットの人生を
こんなに現代の女の子風に置き換えて書いちゃうのが
面白かった。
ただ、その面白さの裏に現実のマリーアントワネットの
忍び寄る最期が分かってるいるから
最後の方は悲しいというか・・・虚しいというか。
無知な14歳の女の子を、そのまま表現されていて
最期の一瞬までマリーアントワネットはマリーアントワネットだったなぁ。
ルイ16世の王になりたくてなりたかった訳ではないのに、
最期まで国の為に命を全うする静かな姿が、おちゃらけたアントワネットと対比してズシンときた。
真相を先に知っているからこその楽しめる作品。
今時の若者言葉が随所に使われていて何度も笑ったけど、
その軽さと迫り来る悲劇のヒロイン幕引きが
楽しいやら悲しいやら自業自得やら・・・複雑な気持ちでした。
何度読み返す事が出来る1冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻のBleuは、フランス国王ルイ15世崩御で18歳で、フランス王妃になったところから。
アントワネットは「‘パンがないならお菓子を食べればいいじゃない‘なんてまじで言ってねえから!」と有名なセリフを完全否定しています。パンとお菓子の原材料が小麦だってことぐらいは知っていると言っています。
そしてロベス・ピエールが登場。
女児出産。
首飾り事件を経て、次はいきなり三十路に突入。
4人目の子供を出産しています。(男児2人、女児2人)
そして、フェルセンとの秘めた恋。
7歳で長男を亡くします。
1789年7月15日バスティーユ陥落。
「敵国オーストリアからやってきて王を意のままに操りフランスを窮状に陥れた雌虎マリー・アントワネット。いまとなって彼らの憎悪の対象があたしでよかったと思うほどです。陛下や子どもたちをこんな苦難にさらすわけにいきませんから」家族を思いやるこころは人一倍強く持っていたのがわかります。
そしてルイ16世はギロチンで処刑されます。
1793年10月14日、革命裁判所でマリー・アントワネットの魔女裁判が行われます。アントワネットは38歳、14歳の小娘ではありません。ギャル語も控えめになってきています。
自分の意志で尋問に答えていきます。
「とにかく、彼らはあたしを毒婦に仕立て上げたいようでした。うちらの歴代の王や王妃にくらべてもそこまで悪玉じゃないっつーか。どっちかっつーと善玉なほうだと思うわけ。ま、あたしが多少やらかしちゃったって気はしないんでもないんだけど。ルイ16世なんてひいき目抜きにしても最善の王だったでしょ?って思うもんね。アンリ4世たんの上いってるっしょ」とまたしてもギャル語で言っています。
その時の裁判の様子は最も感動的でした。
今までで一番王妃然としていました。
マリー・アントワネットは処刑される前のたたずまいが最も高貴だったと思います。
「そんじゃ、行ってくるね。オーヴォワー!」と言って処刑台に向かうアントワネットには涙しました。 -
Posted by ブクログ
上巻のRoseに続く下巻のBleu。
Roseはそうでもなかったが、こちらは一気読み。
結末がどうなるか(史実として)分かっているだけに、どのようにマリー・アントワネットが自分自身を語るのか?という、もうその一点だけで一気に読み進んだ(ベルバラ世代なだけに)。
フランス革命を世界史の授業(代ゼミ)では、「1789=ひなわくすぶるバスティーユ」と覚え、そこに付随するいくつかの用語を覚える程度でおしまい。そこに至る道のりは池田理代子先生の「ベルサイユのばら」が教科書だった。
そして、それらはどれも革命側=庶民の目線の歴史だったんだなぁ…ということがこの本を読んだ率直な感想だ。
吉川トリコさんの、マリー・アントワネット自身の手で彼女の伝記を綴るという、斬新なアイデア(しかも今時ギャル文体で)は、誰もが持つフランス革命のイメージを大きく変えることだろう。
確かに、民の血税を享楽に費やしたことは一国の王妃としてあるまじきことだけれど(どこかの国でも血税で桜の宴催しちゃってるからね、歴史は繰り返す!)…。
時代が時代、朝から晩まで儀式漬け、私欲まみれの貴族のお取り巻きばかりで、民の生活など知る余地もなかったのだろうなぁ。
読後に去来するのは、愛すべき気高き王妃マリー・アントワネットなのである。2019.11.25 -
Posted by ブクログ
ブク友さんのレビューで知って。
軽快なJK言葉で語るマリーアントワネット。
そのマリーアントワネットが日記をつけていたら・・
という内容。
他の方のレビューが素晴らしすぎるので、興味のある方はぜひそちらを読んでください。
私のは完全なる私的な感想です。
わずか14歳でフランスに嫁ぎ(しかも政略結婚)思春期をあんな状況で迎え、いろいろ苦労したんだね・・と考えさせられました。でも
〇ちょww。マジかww。
的な軽快さで本当に気軽に読めてしまう。
Roseはルイ15世が崩御し、ルイ16世が即位するところで終わったんだけれど、この先は・・
下り坂だよね。でも、その暗い面をどうやってこのままの文面で進めていくのか気になるので、きっと読むんだろうなあ。
宮殿の内部闘争も、人間関係大変デスネ・・でも今とあまりかわらないか。
この本の面白さは私のレビューでは全く伝わらないので、ぜひ本編をお読みください。
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