吉川トリコのレビュー一覧

  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    ネタバレ

    2029年から10年ごとに家族を振り返っていく物語。

    読み終わっても全てが明らかになるわけではなく、
    考察したくなるような読後感。
    個人的な好みとしては小説内でもう少し明らかにしてほしかったな〜。


    【ここからは特に重大なネタバレを含みます】


    とくに気になったのは、
    いのりは杏ちゃんと異母兄妹と知って結婚しなかったのか、
    餃子ロシアンルーレットが自分に当たったら
    (出生の秘密を知らない振りして?)結婚したのか?という点。

    もう1つは、木綿はだれの子?
    シオンと恋愛関係にあるチカちゃんの子である可能性もあるけど、
    この家系の因果だと……と妄想してしまうわ。

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    2023年08月31日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    10年刻みで遡って断片的に明かされていく秘密。
    面白いけど、この親子抱え込みすぎだよ。。親から受け継いでいると言えばそうかもだけど。

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    2023年08月28日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    ネタバレ

    「ほんタメ!」で紹介されており、手に取った。
    過去に遡って(10年ずつ遡る)、ひとつの家族が描かれていく。父や母、祖母、叔母の関係性がなぜこうなのか、ということが少しずつ明らかになる。

    他人から見ると少し歪なその家族の形も、そうなった理由があるのだな…。

    しかし、驚く事実も判明するし、それが今の関係性に影響は及ぼしていて、家族って、不思議。

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    2023年08月24日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    一つの家族から広がる人間関係の闇。
    人と人とのつながりの中で感じる"違和感" それが過去にさかのぼる事によって露出していき、違和感から人間のおぞましさに変わっていく。
    過去に戻れば戻るほどゾッとする事実が露わになるという構成が面白かったですね。サスペンス的展開の中でユニークな表現が多様される、魅力的な文章でした。美幸と紺ちゃんのレトロモダンな時代背景は特にお気に入りです。
    2週目以降はまた違った面白さがある気がして、いつか読み返したいです。
    時系列があっちにいったり、こっちにいったりするんだけど混乱せずに読めて、比較的読みやすかった。でも家族構成が複雑すぎるのと、時代も変わ

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    2023年08月03日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    10年ごとに遡る、家族の話。
    章ごとに話し手を変え、家族の秘密がそっと明かされる。
    それぞれはっきりした結末があるわけではないので、それで、どうなるの?!次の展開教えて!と、白黒つけたい私には章ごとにぼんやり感が残るのがイマイチ。
    でも、そこがこの本の良さであることは明白。

    登場人物がみんな残酷。
    そこまでして家族として集団を構成する意味ってなんだろう?
    どの時代も大人に悪い意味で影響される子供が気の毒だった。

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    2023年07月01日
  • あわのまにまに【電子版特典付き】

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    ネタバレ

    2029年未来の1年から9歳の少女視点で始まった家族の物語。語り手を変えながら10年ごとに遡っていく歴史で、祖母の紺までいって始めてこの家族の不思議な有り様が腑に落ちる。ゲイやレズ、兄妹の恋愛など隠されていたものがミステリーのように浮かび上がる。いのりがかわいそうでたまらなかった。

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    2023年06月20日
  • 流れる星をつかまえに

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    一見「普通」に見える人たちでも、何らかの葛藤を抱えて生きている。
    そんな人たちが、なにか大事なものをみつけて、それを掴もうと一生懸命になる物語り。

    「時代のサイクルが日毎に速くなって、どこもかしこもものや情報であふれているのに、なにか大事なものをつかみそこねているような不安がつねにうっすら貼りついている。[...] だから私もせっせと映画館に通っている。浜辺の砂からひとつぶの光る石を拾いあげるみたいに、虫取り網を天高く掲げて流れ星を追いかけるみたいに」。(197~198ページ)

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    2023年05月31日
  • 流れる星をつかまえに

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    各話主人公は違えど、同じコミュニティの中で登場人物は繋がっており、まとう空気に統一感があって、読みやすかった。
    総じてみんな「前向き」!
    元気をもらえる一冊でした♪

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    2023年05月19日
  • 余命一年、男をかう(1)

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    主人公の気持ちというか生き様、すごく共感します。
    節約して、でも生きることに執着もなくて、余命が分かるなんてうらやましいくらいだ。

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    2023年04月02日
  • 流れる星をつかまえに

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    「ママはダンシング・クイーン」「私の名前はキム・スンエ」「彼が見つめる親指」
    「私はそれを待っている」「36年目の修学旅行」「プロムへようこそ」
    6話収録の連作短編集。

    共通するテーマは『ままならない日常』。

    ゲイである事に葛藤する男子高生や、在日韓国人である事を知らされた姉妹など、どれもデリケートな問題だが本作ではドラマや映画を絡めながらカラリと明るい筆致で描かれる。

    だからこそ余計に彼ら、彼女達の苦悩が伝わって来て応援し応援される自分がいた。

    同じ場所に留まっていても何も変わらない。

    一歩踏み出す勇気を貰える作品。

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    2023年02月18日
  • おんなのじかん

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    2019年9月18日~2021年3月17日までWEBマガジン「考える人」に連載されたものを纏めたエッセイ。

    普段思っていても口に出さない、出しにくい事柄を歯切れの良い言葉でスカッと語るさまは爽快だ。

    『妊婦はそんなことを言っちゃいけません』に登場する女性医師の言動は人間性を疑い許せない思いに駆られる。

    SNSの誹謗中傷にも触れ言葉という物の暴力性について改めて考えさせられる。
    目の前にいない相手や芸能人だからといって残酷な言葉を使っていい理由にはならない。

    「知らないより知っている方が優しさに近づける」に深く共感。

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    2023年02月17日
  • 流れる星をつかまえに

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    キーワードは名古屋、韓国、映画ですか。軽いタッチで結構深刻な題材を扱った連作短編集。1編目の『ママはダンシングクイーン』が明るく面白くて1番良かったかな。後は好みがわかれそう。この作品のメインテーマとなっている「我が高校にプロムを」がピンとこなかったのがもうひとつハマれなかった理由かも。プロム、ごめんやけど自分だったら絶対にやりたくないわー。

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    2023年01月18日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    思ってたより面白かった。どの話もそれぞれの色が出ているなと。カラフルな表紙通りの作品群。その部屋で生活している住人たちの頭の中、独り言、生活模様を覗き見しているような気分になる。
    印象に残ったのは、三上延さんの「月の砂漠を」。
    ちなみに一つだけ異色な部屋が混ざってます(笑)

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    2023年01月14日
  • マリー・アントワネットの日記 Rose(新潮文庫nex)

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    まず最初に言いたいのが、この人(マリーアントワネットもとい作者)、若者言葉知りすぎワロス。

    若者であるはずの僕は、ほとんどが知らなかった。これ、読む人選ぶ小説やな〜なんて思いながら読んでいた。

    RedとBlueが出ている本作。上下巻になってます。
    で、ここで言いたいのは☆3を付けたのはRedの方であって、全体を通して言うなら☆5を付けたい。本当に。

    正直、ギャル語日記体の本作を読み進めていくのは中々きつい所もあったけど、30冊にも及ぶ参考文献から生み出された本作は、《浅い言葉で深く歴史を知れる》名作だと思います。マリーアントワネットの視点に立って、「マリア・テレジアまじ怖いンゴ」だったり

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    2022年12月26日
  • 少女病

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    軽め小説
    かかった時間  120分くらい?

    あまり読まないジャンルの本だが、普通におもしろかった。すごく昔に山本文緒をわりと読んでいた時期があるのだが、なんか似たものを感じた…と思ったら解説が山本文緒だった。
    いろいろな意味で、うっわ、女!って感じの小説だったが、まあおもしろかった。個人的には次女の司パートが印象的かな。

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    2022年12月03日
  • ミドリのミ

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    最初から最後まで、広のどこがいいのかさっぱりわからなかった。
    甲斐性もないさえないおっさんは、真面目で優しくて誠実しか取り柄がなさそうなのにその「誠実」すら男との浮気によって失われたわけだし。

    娘は、母と父どちらとの生活を選んでもきっと苦労するだろうなあ。

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    2022年11月03日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    一つの部屋と二人をお題として八名の作家が書いたアンソロジー。同じお題なのに全然違ってて面白い。朝井リョウさん目的で買ったけど、他の作家さんのも面白くて、なるほど、こういう風に好きな作家さんを発掘していくのも面白いなと思いながら読んだ。吉川トリコさん好き。

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    2022年10月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    ネタバレ

    アンソロジー どれも読みやすいし、初めての方に出会えるので、こういうのは好き。 三浦しをんさんはやはり酒が好き。 料理のイメージが全くないからか、簡単なレシピでもすごくめずらしく感じる。 お酒好きには嬉しい一冊。こんな時だから、家で飲むことの楽しさをもっと知りたいと思う。

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    2022年10月10日
  • 夜更けのおつまみ

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    ビール好きへというポップをみて購入しました。
    さくっとよめて、お腹が空く作品でした。
    お酒、いいですね。

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    2022年10月09日
  • 女優の娘

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    テレビでよく2世タレント、という言葉は耳にすることが多い。
    すごく苦労するんだろうな。自分の名前じゃなくて、誰々の息子、もしくは娘さんって絶対に言われるから。
    主人公の心情が最初と最後ではかなり違う。受け入れることができたのかなと思うと同時に、なんだか切ない気持ちにもなりました

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    2022年09月08日