【感想・ネタバレ】ぶらりぶらこの恋のレビュー

あらすじ

死んでくれないかな。ぶらこは時々、最愛の人の寝顔を眺めながら物騒なことを考えている……。
おいしいものきれいなものに目がなくて、気分に大きく左右される、宙ぶらりんのぶらこさんこと野中るり子。ピアニストとして雇われていたバーで、平岡宗介に出会った。るり子と性格は正反対の、真面目なセールスエンジニア。朝食を作っていっしょに食べること。という条件でいっしょに暮らし始めて二年。温まった布団の上で毎朝じゃれ合い、おいしいお米とぬか床から取り出した新鮮な野菜を一緒に食べていると、ぶらこは恍惚を感じる。保守的な土地・名古屋の女友達には、「このへんで手を打っといたほうがいい」と強く言われるが、結婚を申し込まれても踏ん切りがつかない。大好きなピアノが弾けて、好きな人と一緒に暮らしているだけで十分幸せ。でも、自分が開いているピアノ教室で、心ざわめく出来事が起こり……。きちんと将来をイメージできて、着実な人生を設計できる女にはなれないるり子が、葛藤しながら自分の道を探し続ける極辛恋愛小説。

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ピアノ付きの家、優しい恋人と美味しい食事。ピアニストのるり子は婚約者の宗介と幸せな暮らしを送る一方で、地に足のついた未来を恐れてもいた。その不安から、彼女はピアノを習いに来る魚屋勤務の暁生に惹かれるように。どうして一度に二人の人を好きになっちゃいけないんだろう――。やがてるり子は大きなしっぺ返しを食らうことになる。
読み始めは「こんないい暮らしで満足しないなんて贅沢な女!」と思っていました。けれど、平凡な青年である暁生がやたら魅力的に見えてきて、るり子と一緒に彼の一挙一動にドキドキするようになってしまうから不思議。浮気願望がなくても、恋愛の最初の一口の味はやみつきになるほど美味しいもの。読み終わってふと気づく、私も立派な「ぶらりぶらこ」予備軍かも…。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

名古屋が舞台、名古屋弁満載。
ピアノ弾きのぶら子、31歳はピアノを用意してくれた宗介と同居中。次男で家持ち、条件としては宗介は申し分ないのに、教室の生徒も気になる…

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2013年09月23日

Posted by ブクログ

名古屋弁が印象的。起承転結のメリハリが効いていて、ピアノをうまく使いながら最後まで読ませるのはなかなかでした。

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2014年05月09日

Posted by ブクログ

名古屋が舞台の恋愛物語。
さみしがりやのるり子は、次男で真面目な宗介に、グランドピアノを買ってもらった。
「明日、なにが起こるかもわからない」
切なく考えてしまう内容。

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2014年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

名古屋が舞台の恋愛小説。
「ふわりふわりとイイとこどり」を自称している主人公ぶら子さんだけど、好きなこと(ピアノ)を持ち、それを職業にして、何よりも、酒の肴をキチンとつくり、ぬか床も再生させるのだから、彼女はしっかりとした女性だと感じます。
とても余韻の残る小説でした。

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2013年10月02日

Posted by ブクログ

所詮、男と女なんてそんなものだ。
壊れたテレビを
叩いて直すみたいな、原始的なやり方をしてしまうのがいちばんいい。

ふらふらと根なし草のように生きられたらいいのに、と願うことはそんなにおかしなことなんだろうか。
どうしてみんな、大地に根を張り、自由にどこにも行けない生き方を選択していくのだろう。
そんなの、窮屈で退屈なだけなのに。
好きだからいっしょにいる。
どうしてそれだけじゃいけないんだろう。

私は自分を自分のためだけに使いたかったし、のしかかってくる重みを支えることも、他人に自分を切り渡すことも、ほとんど恐怖だと思っていた。

だれかと生きていくということは、そのだれかの温かみや重さでこのこころもとなさを落ち着かせることだ。重しを外したとたん、風船女は空に放たれるが、高くあがればあがるほど気温は下がるし孤独は極まる。


言葉の1つ1つが重たく響いた...

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2013年09月30日

Posted by ブクログ

持っている間はほかのものがほしくなるのに
失うとそれが一番大事だったってわかる。

日常のこまごました繰り返しこそが大事。
うんうん。

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2015年03月15日

Posted by ブクログ

うーん、どうしようもないなぁ。
ぶらこの色々揺れる想いもわからんでもないけど
宗介がいいやつすぎて全編なんか切ない。
ぬか床再生らへんは生命力を感じて良かった。

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2013年11月09日

Posted by ブクログ

タイトル買いの久しぶりのトリコさん。
読み終えて、いまいち好きになれなかったのは多分、や、絶対、ぶらこと自分が似ているところが多少なりともあったからかな。恋に恋して、一生恋していたいら安定とかよりも刺激がほしい、そんなスタンスのぶらこの気持ちわかるし、わかりまくるし。安定より刺激、ときめき、びりびり。うん。
お相手の宗介みたいな男の子知ってる。身近にいる。だからこの本好きになれなかったのかも。
宗介の弟からの電話からラストにかけてもぶらこさんらしかった。ピアノ弾きたくなる。そしてぬか床ほしくなるよ

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2013年09月11日

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