アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの話には探偵は出てこない
そして誰もいなくなったを読んだらこれも読むのをおすすめとあって読んだのだけれど、この本は一回読んだだけではその面白さはわからないと思う
最低でも2回以上読むことをおすすめしたい
ここからはネタバレとなります
まずこの物語の核となるのがアーサーキャルガリという地理学者である
二年も前の事件をほじくりかしてせっかく落ち着いていたアジール家に老婦人が殺されて逮捕されたジャッコの冤罪を告げにいく・・・というその来訪はとてつもなく迷惑なことだった
そりゃそうだ!そんな話迷惑に決まっている
元々評判の良くない老婦人の養子であるジャッコが逮捕されて(しかも獄中に肺炎で死亡)落ち -
Posted by ブクログ
ネタバレ注:内容に触れています
読んだのは、『鈍色幻視行』の舞台がクルーズ船だったので。
クルーズ船が舞台と言ったらコレだろー!、みたいな感じで読み始めた(^^ゞ
クリスティーはそこそこ読んでいると思うけど、『ナイルに死す』を読むのは初めて。
というのも、自分はポアロものよりは、マープルもの。マープルものよりは、ノンシリーズが好きだからだ。
というか、いわゆる「名探偵」ってヤツが、なぁ〜んか好きじゃない(爆)
『ナイルに死す』は世間ではクリスティーの傑作ということになっているけど、今回読んでみて思ったのは、「そうかぁ〜?」みたいな感じ(^^ゞ
いや、面白いのは面白いし。
華麗なる美女であるリ -
Posted by ブクログ
久しぶりのポアロシリーズ!
やっぱりポアロは長編が面白いなあ。
島にあるホテルの宿泊客の間に起こる殺人事件のお話。今回ヘイスティングズは出てこない。あからさまに怪しい人がいたので逆に違うだろうなと思って読み進めた。最後の最後で「え、そっち!?」という展開になり、かつポアロが犯人の正体を決定づける肝心のシーンが解決後に語られたので少し消化不良。もしかしたら伏線とか見逃していたかもしれない。
ラストシーンのとある人物の選択をちょっともったいなく思ってしまったけど、人生で何を選択するかは人それぞれだからこういうこともあるんだなと納得した。
評判のいいものから気まぐれに読み始めたポアロシリーズもあっ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ隠されていたあやまちは。
愛すべきオリヴァ夫人から嫌な予感がすると電話を受けたポアロは、オリヴァ夫人がお祭りのイベントとして筋書きを考えた犯人探しゲームが行われる予定のお屋敷に向かう。殺人事件を防ぐために赴いたポアロだったが、犯人役の少女が殺され、屋敷の夫人が行方不明になってしまった。手がかりのピースを集めながらもなかなか絵が描けなかったポアロがたどり着いたあやまちとは——。
クリスティーあるあるの「Aとされていた人物が実はAではなかった」パターンではあるが、ポアロが最初に疑っていて読者も気にかけていた、それこそミステリあるあるの「長い間会っていなかったのに急に訪ねてきた兄」ではないところ -
Posted by ブクログ
ネタバレなぜ私が、このアガサ・クリスティーをこよなく愛する私が、☆3評価にしたか。それは簡単な話である。
マープルさんがほとんど出てこないんだもの!!
マープルシリーズでなければ良いんですよ、気にならないし寧ろ面白いと思う。でもマープルさん出てきてるじゃん! マープルさんの活躍見たかったんだけど!!
というファン心理である。
とはいえ話自体はそれなりに面白かった。
犯人を考えながら読み進め、バートラム・ホテルの意外な素顔に「なるほど?」となり、まぁ途中で女流冒険家ベス・セジウィックとエルヴァイラが母娘であることはすぐにわかったのだけれども。
元軍人のドアマン、マイケル・ゴーマンとエルヴァイラの関 -
Posted by ブクログ
クリスティー作品の中でも「隠れた名作」と名高いこちら。
回想の殺人というのもいまいちピンとこなかったのですが、じっくり読み進めてみて、各々の証言から矛盾を見つけ出すポアロさんの手腕に改めて脱帽でした。
私がこれまでに読んだ中では、『杉の柩』『ホロー荘の殺人』カテゴリに分類されるような、特に人物描写に凝った本作。
16年も前のことであっても、やはり人が一人死んでいるわけで、それぞれに注目している観点や忘れられない出来事があるのが興味深いです。また、真相に関しても二転三転……からの着地で、その美しい自己犠牲精神に驚きでした。
ただ、個人的に愛着の沸く人物があまりいなかったのがハマれなかった点と -
Posted by ブクログ
この本を読んで数日後、「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」視聴しました。映画が気に入った方、クリスティ作品でオカルトっぽい「蒼ざめた馬」、設定が似ていると感じた「ねじれた家」も映像化されいていますのでご一緒にいかがでしょうか。
以下、本について。個人的にクリスティは大好きですが、こちらの作品は若い子がたくさん出てきて、少しばかり軽く感じます。時代背景も相まって70年代のよくできた少女漫画のようです。キャラクター(特に女性)の書き方は流石と思いました。
あとがきの解説で映画化について触れられていました。仰る通り原作の面影は全くなかったですが、ちゃんとクリスティでした! -
Posted by ブクログ
アンカテル卿の午餐に招かれたポアロを待っていたのは、血を流している男と、その傍らでピストルを手にしたままうつろな表情をしている女だった。それは風変わりな歓迎の芝居でもゲームでもなく、本物の殺人事件だった!恋愛心理の奥底に踏み込みながらポアロは創造的な犯人に挑む。
登場人物みんなが少しずつ歪んでいて怖かった。まともかな、と思った人ですら恋心こじらせすぎだし。一見相手を崇拝して何でも言うことを聞くような人ほど、その敬愛が崩れたときの反動がすごいんだよな。人が予想もつかないパワーを出すというか。普段怒らない人を怒らせたらいかん。個人的にはアンカテル夫人が一番怖かった。あまりに怪しすぎて絶対犯人だと -
ネタバレ 購入済み
映画
映画が面白かったので原作も読んでみたくなって買った。全然違った。別物として楽しめたけど、犯人との直接やりとりとか逮捕劇も無く、最後の答え合わせ的なのがあっさりしてて少しがっかり。少女がピンチになるところはハラハラして良かった。再度、映画がみたくなった。
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Posted by ブクログ
タイトルがすべてを表している、という書評を読んだがその通り。
元俳優チャールズのハウスパーティーで老牧師が毒殺された。チャールズとそのパトロン・サタースウェイト、ミス・リットン・ゴア(通称エッグ)は殺人ではないかと考察する。しばらくしてチャールズの友人バーソロミューも自身のハウスパーティーで他殺ともとれる死を遂げ、三人は犯人を突き止めようとする。
ポアロがあまり出てこないし、元俳優のチャールズがしょっちゅう芝居がかった台詞で考察を披露するので、そこが少し鼻につく。が、若くてチャーミングなエッグが年の離れたチャールズに恋をしていて、一生懸命振りむかせようとするのがとても可愛くて退屈しない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公が一人称ですべてを語るとき、
読者は感情移入がしやすく、
自然と主人公側に立って物語を俯瞰し、
一緒に物語の旅をすることになる。
でも、それがクリスティーの手にかかると、
この一人称も読者を欺く手段となる。
普通に考えれば、あり得ない。
転職を重ね、これと言った取り柄もない貧乏人の青年マイクと、
アメリカの大富豪の娘エリー。
このあまりにも育ちが違う二人が一緒になり、
ロマンスとして描かれる。
まるで「ローマの休日」のように。
途中、暴力や殺人、それにつながる憎しみ等の描写は描かれないが、
ラストになって押し寄せる欲望、殺人はこれまでのロマンスとして
描かれたものを一気に破壊し、