アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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イギリスの作家アガサ・クリスティの旅行記『さあ、あなたの暮らしぶりを話して クリスティーのオリエント発掘旅行記(原題:Come, Tell Me How You Live)』を読みました。
『アガサ・クリスティー99の謎』を読んで、もっとアガサ・クリスティのことを知りたくなったんですよね。
-----story-------------
アガサ・クリスティーの夫マックスは著名な考古学者だった。
しばしば夫婦は中東の地へ発掘旅行に出かけ、彼の地で実り多い時を過ごしている。
二人で第二次大戦前に訪れたシリアでの発掘旅行の顛末を、ユーモアと愛情に溢れた筆致で描いた旅行記にして、豊かな生活を送った夫 -
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ネタバレこの話は個人的にアガサの
そして誰もいなくなったを彷彿させるものがあった
殺人犯を立証できない犯人はわかっているが
それを立証できない事件というのは推理小説では必ず取り上げられる話だと思う
今回は最初と同じ舞台スタイルズ荘で事件が起こるというストーリーになっている
さすがクリスティー最初と最期の舞台を同じ場所にするというのがさすがのセンスだと感じる
ただ最初の時と違って随分とキャラクターも様変わりしていた
ヘスティングスはすでに妻を亡くしていて子供たちも自立している
ただ1人の娘であるジュディスを除いて
ポアロに関しては死期がもうそこまで迫っている状態でありベットで寝たきりの状態
それで -
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Posted by ブクログ
ポアロシリーズ長編21巻目。
1942年の作品。
ハヤカワ文庫版を読みました。
今回ポアロの元に依頼された事件は、16年前に起きた殺人事件の真相を調べてほしいというものだった。
高名な画家エイミアスクレイルの娘カーラ・ルマルションは、夫殺害容疑で終身刑となり獄中で亡くなった母のキャロラインクレイルから無実を訴える手紙を受け取った。ポアロは16年前のこの事件の関係者ー五匹の子豚ーすなわち、画家エイミアスクレイルの愛人だったエルサ・グリヤー、エイミアスの親友だったフィリップ・ブレイクとその兄メレディス・ブレイク、キャロラインの妹のアンジェラ・ウォレン、アンジェラの家庭教師だったセシリア・ウィリア -
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ネタバレ手を下さずに人を殺せるか。
信頼された神父の死は直前に会った女性の死に際の懺悔で決定的なことを聞いてしまったから? 神父が残したリストに書かれた名前の人物が急死している。偶然とは思えない。しかし手口がわからない。まさか本当に魔術なのか? あるいは心にある死への願望を刺激する方法があるのか?
オカルトの流行と科学の発展は表裏一体。新しい発見が技術の革新に繋がり、どんどんと世が変化していく時代、人がオカルト的なものをまだ信じていた時代。この事件はそんな時代を舞台にして、魔術や心理学で人が殺せるか、という謎を解こうとする。
犯人はしゃべりすぎた男。なかなかに歪んだ人物だった。そして殺し方も新し -
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【ポアロ】
1959年クリスティー69歳の作品。
あれ?これポアロシリーズだよね?と読んでる途中に何度も確認してしまうくらい全然ポアロが出てこない。
同じくポアロの出番が少なくて覚えているのは『ホロー荘の殺人』だけど、あれは全員のキャラが濃すぎてポアロの出る幕がなかった。
この作品は真面目な教師と生徒ばかりで地味な展開なので「早くポアロ出てきて!」とポアロの登場を今か今かと待ち望んだけど、結局ポアロが登場したのは最後の方。
ポアロにうんざりしていたのに出版社からの圧力でポアロシリーズを書いていたクリスティーの抵抗だったのかはわからないけど、ポアロ自身はもっと早く出たかったと思う^_^;
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Posted by ブクログ
ポアロシリーズ13作め。1936年の作品。
原題は『CARDS ON THE TABLE』。
本文の中では「手の札は開けて置く」と訳されている。
解説によるとこれはブリッジのルールで「攻撃側の一人は持ち札をすべて卓上に表向きにさらし(カーズ・オン・ザ・テーブル)、どの札を出すかは一切パートナーに委ねて、休み(ダミー)としてプレイには参加しない。」
このルール自体がこの作品の事件の基本なので、それとかけたうまいタイトルなのだが、邦題だとピンとこないのが惜しい。
たしかこの話は前に読んだはず、と思いましたが例によって犯人は覚えていないので、後半の二転三転を「あれ、この人が犯人だったけ?」と思い -
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者のデビュー作であり、著者作品初読。
話自体は台詞が多くて読みやすいのだが、登場人物の名前がややこしくて覚えにくい。
ジョン夫妻もこれを機に仲直りできてよかった〜という割とほっこりした終わり方。
ポアロというキャラクター自体、シャーロックやエラリーとは異なったクセの弱い、優しい髭のおじさんという印象。少し剽軽なところはある。
パッと真相が閃いて、周りが呆気にとられる中、興奮しながら足早にどこかへ行ってしまう感じは探偵らしくて面白い。
ヘイスティングズも時折推理をしているが、ポアロとは異なるミスリードであり、探偵ものあるあるといった感じ。 -
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Posted by ブクログ
言わずと知れたアガサ・クリスティーの名作。
中学生の頃、やたらアガサ・クリスティーを読む友人がいた。ある日、彼がこの本を読んでいたことを思い出し(といっても40年以上も前の思い出だが)、読もうと思い立ち手に取る。
1937年に書かれたものだが、僕の思い出とは異なり、色あせることはない。
まず「ナイルに死す」というタイトルが、何とも異国情緒に溢れた響きがあり、いいではないか。
物語は、アフリカの大地をゆったり流れるナイル川のように、さまざまな人々の背景、船上での新たな人間関係、密かな思惑など全てをゆっくり飲み込むかのように流れていく。
太古の文明を築いたエジプトとはそういう場所なのだろうか。
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