アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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死への旅
クリスティの長編スパイスリラー。若い女性がアクティブに行動するスパイスリラーはクリスティのなかでもたくさんあるが、今回の様に死を望んでいたヒラリーが特殊な事から亡くなった科学者の妻を演じ、失踪した科学者を探す冒険をする作品。
クリスティのスパイスリラーを幾つか読んであるが、ヒラリーの冒険は面白いが、彼女が悪の親玉を暴く、大立ち回りをする様な作品ではなく、彼女自身の活躍はあるが、どちらかと言えば諜報部員たちの傀儡の様に行動している場面が多い。
終盤に立って、彼女の強さや賢さ、魅力が表現されるのだが、その場面が少なく少し物足りない。
反面、夫と別れ、子供とは死別してしまったヒラリー -
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1936年の作品。
エルキュールポアロシリーズ長編12巻。
あらすじ
イラクのアッシリアの遺跡調査団を率いるレイドナー博士は、美貌の妻、ルイーズの付き添いとして看護婦のミス・レザランを雇う。ルイーズはとても美しく聡明な女性だったが、亡くなった前夫のフレデリックボスナーから「他の男と結婚したら殺す」と脅迫状が何度も届いたことで常に怯えていた。
果たして、ミスレザランが雇われてまもなくルイーズは何者かに殺されてしまう。たまたまバグダッドに旅行中だったエルキュールポアロはこの事件の捜査を依頼される。犯人と思われるのは、ルイーズの亡くなったはずの夫フレデリックボスナーと、その弟のウィリアム。そのど -
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ネタバレクリスティーは、一体どれだけ「予想外の犯人」を生み出すのでしょうか?
私はほとんど推理せずに読み進めるタイプなのですが、それにしても犯人に気を許しまくっていて、むしろ鼻につく○○○の方を疑っていました(^^;
今作には目次がなく、「おっ、これは第三幕で犯人を指摘するけど、真犯人はその後のエピローグでポアロさんがこっそり暴くやつだな!」なんて予想もしていましたが、そこは三幕できっちりと緞帳が下りましたね。なにも当たらない……。
目次の代わりの「〈照明〉エルキュール・ポアロ」がなんともニクいですね。
まー、しかし、「通し稽古」で実際に毒物を使うなんて……恐ろしい奴です。
素人探偵たちに少 -
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冒頭こそとある女学校の入学模様を描きつつも、それに続くは中東のある国で起こった革命に拠る余波。また、革命を逃れた宝石の行方を公安やら殺人鬼が追うというのはスリリング有る展開
けれど、メドウバンク校で生じる事件の発展はじっくりと行われるね
王国で起きた革命はお偉いさんを走らせるものでは有るけれど、イギリスの女学校では遠い話。遠縁とされるシャイスタが入学してきたとしても扱いに困るような事はない。むしろ、ちょっとやそっとじゃ揺らがない軸を持っている学校だと判る
そんな女学校で教師が何人も殺される。しかもそのうち二人が殺された現場は室内競技場という殺人の動機を見出すのが難しい場所
読者には動機が何とな -
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1934年の作品。
ポアロシリーズ8作目。
イスタンブール発カレー行きのオリエント急行の車内で、アメリカ人の富豪サミュエル・ラチェットが殺害された。列車は雪のために足止めを食い警察がしばらく到着しないことから、鉄道会社の重役ブークは、たまたまこの列車に乗り合わせた友人のポアロに事件の調査を依頼する。
調査の結果、サミュエル・ラチェットというのは偽名で、かつてアメリカで起こった有名な少女誘拐殺人事件「アームストロング事件」の誘拐殺人犯、カセッティであることがわかった。
このカセッティに恨みをもつ人物、アームストロング事件の関係者が犯人なのでは?とポアロは推理を進めていくー
アガサクリステ -
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イギリスの作家アガサ・クリスティの旅行記『さあ、あなたの暮らしぶりを話して クリスティーのオリエント発掘旅行記(原題:Come, Tell Me How You Live)』を読みました。
『アガサ・クリスティー99の謎』を読んで、もっとアガサ・クリスティのことを知りたくなったんですよね。
-----story-------------
アガサ・クリスティーの夫マックスは著名な考古学者だった。
しばしば夫婦は中東の地へ発掘旅行に出かけ、彼の地で実り多い時を過ごしている。
二人で第二次大戦前に訪れたシリアでの発掘旅行の顛末を、ユーモアと愛情に溢れた筆致で描いた旅行記にして、豊かな生活を送った夫 -
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ネタバレこの話は個人的にアガサの
そして誰もいなくなったを彷彿させるものがあった
殺人犯を立証できない犯人はわかっているが
それを立証できない事件というのは推理小説では必ず取り上げられる話だと思う
今回は最初と同じ舞台スタイルズ荘で事件が起こるというストーリーになっている
さすがクリスティー最初と最期の舞台を同じ場所にするというのがさすがのセンスだと感じる
ただ最初の時と違って随分とキャラクターも様変わりしていた
ヘスティングスはすでに妻を亡くしていて子供たちも自立している
ただ1人の娘であるジュディスを除いて
ポアロに関しては死期がもうそこまで迫っている状態でありベットで寝たきりの状態
それで -
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ポアロシリーズ長編21巻目。
1942年の作品。
ハヤカワ文庫版を読みました。
今回ポアロの元に依頼された事件は、16年前に起きた殺人事件の真相を調べてほしいというものだった。
高名な画家エイミアスクレイルの娘カーラ・ルマルションは、夫殺害容疑で終身刑となり獄中で亡くなった母のキャロラインクレイルから無実を訴える手紙を受け取った。ポアロは16年前のこの事件の関係者ー五匹の子豚ーすなわち、画家エイミアスクレイルの愛人だったエルサ・グリヤー、エイミアスの親友だったフィリップ・ブレイクとその兄メレディス・ブレイク、キャロラインの妹のアンジェラ・ウォレン、アンジェラの家庭教師だったセシリア・ウィリア -
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ネタバレ手を下さずに人を殺せるか。
信頼された神父の死は直前に会った女性の死に際の懺悔で決定的なことを聞いてしまったから? 神父が残したリストに書かれた名前の人物が急死している。偶然とは思えない。しかし手口がわからない。まさか本当に魔術なのか? あるいは心にある死への願望を刺激する方法があるのか?
オカルトの流行と科学の発展は表裏一体。新しい発見が技術の革新に繋がり、どんどんと世が変化していく時代、人がオカルト的なものをまだ信じていた時代。この事件はそんな時代を舞台にして、魔術や心理学で人が殺せるか、という謎を解こうとする。
犯人はしゃべりすぎた男。なかなかに歪んだ人物だった。そして殺し方も新し -
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【ポアロ】
1959年クリスティー69歳の作品。
あれ?これポアロシリーズだよね?と読んでる途中に何度も確認してしまうくらい全然ポアロが出てこない。
同じくポアロの出番が少なくて覚えているのは『ホロー荘の殺人』だけど、あれは全員のキャラが濃すぎてポアロの出る幕がなかった。
この作品は真面目な教師と生徒ばかりで地味な展開なので「早くポアロ出てきて!」とポアロの登場を今か今かと待ち望んだけど、結局ポアロが登場したのは最後の方。
ポアロにうんざりしていたのに出版社からの圧力でポアロシリーズを書いていたクリスティーの抵抗だったのかはわからないけど、ポアロ自身はもっと早く出たかったと思う^_^;
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ポアロシリーズ13作め。1936年の作品。
原題は『CARDS ON THE TABLE』。
本文の中では「手の札は開けて置く」と訳されている。
解説によるとこれはブリッジのルールで「攻撃側の一人は持ち札をすべて卓上に表向きにさらし(カーズ・オン・ザ・テーブル)、どの札を出すかは一切パートナーに委ねて、休み(ダミー)としてプレイには参加しない。」
このルール自体がこの作品の事件の基本なので、それとかけたうまいタイトルなのだが、邦題だとピンとこないのが惜しい。
たしかこの話は前に読んだはず、と思いましたが例によって犯人は覚えていないので、後半の二転三転を「あれ、この人が犯人だったけ?」と思い -