アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 鏡は横にひび割れて

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    ネタバレ

    「鏡は横にひび割れぬ」問題の情景がドラマチックでショッキングで美しい。
    犯人予想、今回は大きくは外さなかった。

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    2023年12月17日
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

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     サスペンススリラーであり、主人公ボビィと幼馴染の伯爵令嬢フランキーが活躍する作品。主人公は医者の友人とゴルフのラウンド中、ふとした事で崖の下の今にも死にそうな男を発見する。彼を看取るが、亡くなる間際、「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか」といい残し、それを聞いていた主人公は後々様々なトラブルに巻き込まれる。
     幼馴染の令嬢フランキーはかなり行動的で権力を持っており、彼女自身の魅力も手伝い様々な組織が協力的である。警察に行けば情報を得られるし、様々な細工をしてくれる医者の友人もいる。重鎮の弁護士であっても多少の無茶は許してくれる。魅力的な二人を中心に大きく物語は進行していく。
     クリスティ作品

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    2023年12月15日
  • マギンティ夫人は死んだ

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    裕福でもなければ名声もない掃除婦のマギンティ夫人が殺された。
    スペンス警視は一人の青年を逮捕するが、何故か納得できない。
    そこでポアロに再調査を依頼する。
    彼女の身辺を調べる中で浮上したのは、過去の四つの事件と四人の女性。
    この事実が今回の殺人事件にどう関わってくるのか。そこを探る過程が面白い。

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    2023年12月11日
  • ポアロのクリスマス

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    せっかくのクリスマスだというのに
    ポアロのマンションはヒーターが故障中。
    大金持ちの老人から呼び出しを受けたのを幸いに
    その屋敷でクリスマス・シーズンを過ごすことにする。

    老人は南アフリカのダイヤモンド鉱脈で財をなしたものの
    その遺産をめぐって命を狙われているというのだが…。
    長年顔も合わせていなかった息子たちが揃い
    外国に嫁いだ娘の忘れ形見まであらわれたその夜
    ついに老人を悲劇がおそう。

    うひゃー。
    最後までいってから読み直すと
    ここにも!あそこにも!
    たくさん伏線が張ってあるじゃないのさ…。
    心理的なトリックと物理的なトリックが相まって
    いい感じにだまされたかな〜。

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    2023年12月07日
  • クリスマス・プディングの冒険

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    クリスマスっぽいイメージで
    クリスティ自身が編んだ短編集。
    クリスマスにはクリスティを!

    タイトルになっている物語は
    ポアロさんが「イギリスらしい」
    クリスマスを過ごすために招待される
    という前触れがあるので
    読んでいるこちらも一緒に伝統の祭日を
    味わうことが出来ました。

    あと『スペイン櫃の秘密』で
    優秀だけどクールなミス・レモンが
    推理話にのってこないもんだから
    ヘイスティングスを懐かしがる
    ポアロさんがちょっと笑えます( ^∀^)

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    2023年12月07日
  • パディントン発4時50分

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    ネタバレ

    ミス・マープルと「スーパー家政婦」ルーシーのタッグは新鮮で面白かった!
    真犯人は検討も付かなかったなあ、全員怪しいから……

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    2023年11月26日
  • 魔術の殺人

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    プロットはよくできていると言えばよくできているが、トリックは凡庸。登場人物も類型的で「らしくない」一冊。正直なところ、私設少年院という筆者が(おそらく)あまり馴染みのない舞台を選んだがために臨場感が薄れ、物語に深みを欠いたのではないかと推測。

    これでミス・マープルが登場する長編12作のうち 6作を読んだ/読み返した計算。あと 6冊だし、まあ読むか。

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    2023年11月25日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    スーシェ版ポワロを見るために手に取りました。いやはや、本当にクリスティーは容疑者たちのキャラクターを立たせるのが上手いなと。美容室で働くジェーンなどは、今後のサブキャラクターになるかと思うほど詳細に描かれていましたね。

    最後の謎解きは「そんなにうまくいくか?」とツッコミたくなりましたが、客室乗務員やメイドなど、この当時の人々が「あえて意識しない」ことを利用した方法だったのだなと。意中の人が席を立った瞬間に手鏡を出すのは、令和の我々もやることですし。
    通して、あまり派手な内容とはいえないのですが、そのぶん第一章の鮮烈さは強烈。映画だったら絶対ここでタイトルが出るでしょうね。
    いつにも増して、「

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    2023年11月24日
  • 象は忘れない

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    再読。
    クイーンの「フォックス家の殺人」を読みながら、これクリスティなら「象は忘れない」か「五匹の子豚」ってところだよなって思ってた。
    で、読み直してみた。オーソドックスだよね、今からみればさ。でもやっぱり品があって好きな作品だ。「五匹の子豚」も読まなくちゃだな。

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    2023年11月20日
  • 牧師館の殺人

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    『鏡は横にひび割れて』を読んだところ、過去作に登場したであろう人やモノがたくさん出てきたので、これは最初から読もうと決意。マープルシリーズとしては4冊目になります。
    『火曜クラブ』を読んだ時に、「セント・ミアリ・ミード村、なんて恐ろしい場所……」と震えたのですが、今作でそれがよくわかりました。しかし、田舎の人間にはゴシップしか楽しみがないというのは万国共通なのでしょうか。うちの田舎にそっくりです。これが「人間性の問題」ということか。

    妙に愛嬌のあるクレメント牧師の語りに和みもするものの、村の人物が多く、誰がどんな性格で何を目撃していたかを把握するのが難しくて、なかなかページが進みませんでした

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    2023年11月19日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    ネタバレ

    半分くらいまでミス・マープルは登場しない(名前すら出てこない)。
    巻き込まれたわけでもなく事件現場に怒って乗り込むミス・マープル、珍しいのでは?

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    2023年11月18日
  • ゴルフ場殺人事件

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    展開が…どんでんどんでんし過ぎてびっくり…
    もっと緻密に静かに推理が展開される印象だったのだが…
    こんなエンタメ感?あるのは初期だからなのか、筆者がエネルギーに満ちていた時期なのか…

    お間抜け極まりないヘイスティングスの行動に途中までぶちギレていたが、それを超えるどんでんによって「おおぅ…」となり、最後は有耶無耶に掻き消されてしまった。


    とは言え展開が怒涛で斜め一気読み。いつもの雰囲気があるのだから、いい加減自分も犯人を予測できるはずなのだが…。

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    2023年11月17日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    アガサ・クリスティーはあまり読んだことがなかったので、読んでみたいと思っていた。
    ハロウィンシーズンだったので、これを買って読んでみた。
    巻末の「解説」を読んで、この本を選んだのは失敗だったと思った。悲しみ。

    村人同士お互いみんなが知っているような、狭い村の中で少女が殺される、殺人事件が起こった。
    被害者は「殺人事件を見た」と自慢していたことから、口封じの犯行かと思われるが、もともと虚言癖のあるその少女の言葉は、誰も信じてはいなかった。
    しかし、解決のために請われてやってきたポワロは、その言葉から推理を始めていき、村人たちに今まさに起こった殺人事件に加えて、過去に起こった殺人事件についても事

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    2023年11月12日
  • 動く指

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    ミス・マープルの活躍が見れる!と意気込んでいたら、全然出てこない。この物語の語り部は軍人のバートン。さすがクリスティ。あるムラで事件が起き、なにやら不審な手紙が届き。そして最後にはマープル。心踊らされた。

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    2023年11月08日
  • ビッグ4

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    ポアロシリーズ4作目。
    今回はミステリ要素は少なく、冒険活劇とでもいったところでしょうか。
    相棒ヘイスティングスの復帰。
    奥さんを放おっておいて好きにやってますわ。
    いつもの作品よりスピーディ。
    007みたいな感じでした。

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    2023年11月06日
  • ホロー荘の殺人

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    今回はミステリーじゃない、ラブサスペンスだ。
    もう男性達があまりにも情けなくて珍しく女性陣に同情してしまった。
    殺人事件は発生しているものの、ポアロの存在感はかなり薄い。
    事件の真相よりも登場人物の心情描写に重きを置いた作品と言えそう。
    それでも意外性はバッチリだったけども。

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    2023年11月04日
  • 終りなき夜に生れつく

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    マイクとエリー、突然出会ってトントン拍子に話はすすむ。お互い何が惹かれ合ったのかも読者にはわからないまま。でも、だんだんと、二人は周りがなんと言おうと幸せそうだ、というのが分かる。
    富豪であるエリーを取り囲む人は誰もが怪しく信用できないように感じるが、こんな結末とは。終わりなき夜、というタイトルにふさわしい虚無感、切なさを感じるミステリだった。

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    2023年11月03日
  • 牧師館の殺人

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    ネタバレ

    作中で「人間性」の話題がよく出てくるから、登場人物全員を疑いながら読み進めていたけど、誰が犯人か見当もつかなかった。最後の謎解きでは「そこかーーーっ」と悔しい気持ちになった。

    これの直前に読んだクリスティーの作品が「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」で、わたしはこっちの冒険とロマンスと謎解きがある方が好みかも…と、思いつつ、狭いコミュニティの中で繰り広げられる謎解きも面白く読めた。
    これまで本を読んできて、少し前の時代のイギリスのイメージはぼや〜っとあったけど、今作ではよりくっきりイメージできるようになった気がする。

    ミス・マープルをはじめとする牧師さんやグリゼルダなどのキャラクターが

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    2023年11月02日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    ネタバレ

    クリスティのミステリって大抵、キーとなるトリックや引っ掛けがあって、それ以外は大して重要ではないことが多い。
    今作で言えば、それは殺人を目撃したのはジョイスでなくミランダであった点だろう。こういう引っ掛けは面白いし好きなんだけど、事件の真相がやや薄く感じてしまう。あと共感できない動機、混乱しやすい過去の複数の事件… すらすら読めるものの、少し流してしまった。ごめんなさい。
    読んでいて楽しいが、満足できる作品とまではいかなかった。ハロウィンに読もうと思って買ったのでハロウィン感もう少し欲しかったというただの欲張り( ∵ )

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    2023年11月01日
  • ハロウィーン・パーティ

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    ポアロもの。
    ハロウィーンのこの時期に読みたいと狙ってチョイスしました。

    ハロウィーン・パーティーの最中に、参加していた少女がゲーム用のリンゴを入れていたバケツに首を突っ込んで溺死しているのが発見されます。
    死亡した少女・ジョイスは、パーティーの準備の時に「以前に殺人現場を目撃したことがある」と言い張っていました。
    件のパーティーに参加していたオリヴァ夫人は、ポアロに真相解明を依頼しますが・・・。

    そういえば、先日公開された映画『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』の元ネタがこの作品とのことですが、ベネチアのベの字も出てこなかったのですけど・・(^-^;?
    映画は見ていないのですが、一体どのあた

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    2023年10月30日