アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    騙された!それはもう清々しく騙されました!
    ……と、私は一体何度クリスティーの感想に書けば気が済むのでしょうか。それくらい、まんまと彼女の術中にハマってしまったのでした。

    「だって彼は殺されたんでしょ?」
    大富豪リチャードの葬儀で、末妹コーラが放った一言はその場をいた人々に動揺を与えた。そしてその翌日、コーラが何者かに殺される――。
    『雲をつかむ死』でも思ったのですが、クリスティー女史は本当につかみもうまい。今作はポアロものの中でも後半の作品になるのですが、あらすじが気になりすぎて手に取ってしまいました。
    ページを開いてびっくり。なんと、これまで読んだクリスティー作品で初めて、家系図がついて

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    2024年02月18日
  • 火曜クラブ

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    ミス・マープルの短篇集。部屋に数人が集まり、自分が知っている難事件を話し合う。そして、その場にいる最も謙虚でもの静かな人物が最後にズバリと真相を言い当てるというパターンは、この時代(「火曜クラブ」の発刊は1932年)には多少新規性があったのだろうか。その後、1970年代にアシモフが黒後家蜘蛛の会ですっかり定着させた感がある。訳者あとがきにもあるように一つ一つの話は長編の習作であったり翻案であったりするものも多いのだが、とりあえず「ミス・マープル登場」と言ってもよい記念碑的な一作。

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    2024年02月17日
  • 復讐の女神

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    殺人の動機、いわゆるホワイダニットが特殊というか異常でそこに物語のキモがあった。バスツアーというグランド・ホテル形式も作品に面白さを追加するいい要素だった。

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    2024年02月12日
  • 黄色いアイリス

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    スーシェ版ポワロさんの次の回が「黄色いアイリス」なので先に原作を読んでみました。ドラマもどんどん見たいのになかなか進みません(⁠^⁠^⁠;
    9話収録のうち、先にドラマで観ていたのは3編。いずれも、脚本家の脚色のうまさが光る作品になっていましたね。
    そして本書を手に取るきっかけとなった「黄色いアイリス」も、映像映えしそうな内容。どんな演出になっているのか、楽しみです。

    短編はさくっと読めていいのですが、いかんせん長編よりも人物を覚えるのに苦労します。覚えた頃にはお話が終わってしまう……。
    中でも気になったのはパーカー・パイン。調べたところ、このお話に登場したマギー・セイヤーズは悪女を演じること

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    2024年02月10日
  • 鳩のなかの猫

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    ポアロシリーズだということを忘れてしまうくらいポアロが出てこない。
    名門女子校で起こる殺人事件と中東の王国での革命騒ぎ。
    この2つの出来事が徐々に繋がっていき、全容が見えてくるという構成が面白い。
    個人的に、物語の舞台が屋敷とか豪邸ではなく“学校”であることに新鮮さを感じた。
    メインキャラのほとんどが女であり、彼女達の思惑が交錯するストーリーも良かった。

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    2024年02月04日
  • 象は忘れない

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    ネタバレ

    「五匹の子豚」のような過去の真相を探る系ストーリーだが、五匹の子豚ほど容疑者がいないので犯人ダービーの盛り上がりはイマイチ。また、双子が出てきた時点で真相はある程度察してしまう。事件の前段階でもう少し何とか出来たのでは?という感想になる。

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    2024年02月03日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    犯人がそこそこカスな上に捕まっていないので、読後感がスッキリしない。ホテルの対応にホクホクしながらも、裏にある邪悪さを感じ取って少しづつテンションが下がっているマープルが可愛い。牧師さん生きてて良かった。

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    2024年02月03日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    ポアロシリーズ10作目。1935年の作品。
    原題は『Death in the Clouds』。
    飛行機という密室の殺人事件なので「雲の中の死」、「空中殺人事件」みたいなタイトルですが、事件の不可解さから「雲をつかむ」にかけているわけですね。

    阿津川辰海による解説に「心理描写を行っているにもかかわらず、犯人が分からない、という趣向は、本作発表の四年後、『そして誰もいなくなった』で飛躍的進化を遂げる。テキストを読むというゲーム性では、『そして誰もいなくなった』は、『アクロイド殺し』のトリックとも繋がる。」とありますが、「テキストを読むというゲーム性」とはクリスティーの小説をよくあらわしている言葉

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    2024年02月02日
  • バートラム・ホテルにて

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    バートラム・ホテルという魅力的な場所で、様々な人物が錯綜する。そこにミス・マープルも絡んで。これまでのマープルものと比べて後味が悪い感じがした。それも今作の魅力だろう。

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    2024年01月31日
  • 書斎の死体

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    気分を変えてミス・マープル。『鏡は横にひび割れて』から時間を遡り、マープルシリーズ2冊目にあたる、ゴシントン館が巻き込まれる事件です。

    なんだか今作は、被害者が登場人物たちとそこまで接点が深くないのもあってか、ふわふわしたままお話が進んだ印象。殺されたルビー・キーンが、関係者全員から「頭のよわい子」と言われすぎてなんだかかわいそうになってしまった……笑
    そして真相がわかってみれば、とにかく巻き込まれたにすぎないパメラとバントリー夫妻が気の毒で。いかに良好な付き合いをしていようと、人間はくるくる手のひら返しをするものだよなぁと考えさせれたりもしました。

    トリックや動機は正直そこまでハッとする

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    2024年01月28日
  • NかMか

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    時は第二次世界大戦中、ナチのスパイが潜伏しているとされるゲストハウス・無憂荘に、身分を偽って潜り込むトミー。妻であるタペンスにはただの事務仕事と嘘をついてのミッションだったが、嘘を見破って自分自身も身分を偽り一宿泊客として無憂荘に潜入する一枚上手のタペンス。
    裏で協力しながら、あの手この手でスパイを炙り出そうとする二人。中年になり、何となく自分たちが世の中から必要とされていないのではとくさくさしていた二人だったが、再び若い頃を思い出して冒険を繰り広げる。
    誰も彼もが怪しく見え、大きな進展もないなかで誘拐事件が発生すると、今度はトミーも窮地に陥る。前作に比べると冒険感は低めだが、ゲストハウスに潜

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    2024年01月24日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    飛行機の中の殺人
    登場人物も少なくちょっと謎解きが
    くどい感じ
    遺産相続の娘が問題かなと思ったが
    後半に急に登場して
    実は殺された金貸し女性の
    メイドで働いていた設定
    クリスティは後半の謎解きが
    ワクワクするけど
    なんだかスッキリしない印象

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    2024年01月24日
  • カリブ海の秘密

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    リゾート地で療養していたミス・マープル。そこで殺人事件が起きて。アガサ・クリスティーはミステリのトリックや設定もさることながら、魅力的な人物を創造するのがとても上手だ。

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    2024年01月22日
  • 茶色の服の男

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    若い女性が主人公の冒険活劇という点で新鮮味あり。もちろんミステリー要素もしっかり入っている。
    話自体は文句なく面白いのだけれど、なぜか読み切るのに時間がかかった。クリスティー作品はいつもページをめくる手が止まらないくらいなのに。
    読んでいる間は粗削り感も拙さも感じなかったけど、解説に、本作はクリスティーの中では超初期の作品だと書いてあった。もしかするとそれが理由のひとつかも?
    いつもクリスティー作品は星4以上をつけるけれど、なかなか読み進まなかった点で今回は星3つ。

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    2024年01月16日
  • 殺人は容易だ

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    ☆3.7 読んで後悔はしない安心のクリスティ品質。
    まあ少し登場人物が多くて混乱しやすかったのと、「医者だから○○」という因果は少々こじつけではないかという点だけ気になった。ブリジェットの心変わりも唐突に感じたかな。
    ただミステリとしての構成はさすがで、フーダニットを見破ることは辛うじてできた(嬉しい)もののホワイダニットを詰めるには至らなかった。ある意味、ホワイダニットに着目すれば謎を見抜きやすいかも。間延びした箇所もなくはないが、それでも面白かったと言い切れる作品、クリスティはすごい。

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    2024年01月16日
  • 死者のあやまち

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    何回同じ手に引っ掛かるんだ私は!と悔しがるのすら楽しい。
    それこそがクリスティ作品を読み続けている理由でもあるので。
    こんな風にいつまでも驚かされていたいなあ。
    今回はゲームの死体役である少女が、本当に死体となって発見されてしまう。
    そんな中、主催者の妻・ハティも忽然と姿を消してしまう。
    いったい彼女はどこへ消えたのか。

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    2024年01月15日
  • バートラム・ホテルにて

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    推理小説としてのプロットはかなり緩いし、犯罪シンジゲートの描き方はかなり雑で現実味がない。しかし、ビートルズが登場し、古き時代の英国が失なわれていく中で、何とかしてかつての「雰囲気」を描こうとしたのか。全てに古色蒼然とした魅力をたたえるバートラムホテルと個性豊かな登場人物たちは健在。

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    2024年01月14日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    映画の原作ということで買ったけど全然違う。映画の方が良かった。別の話として読めば、ある程度基準はクリアしている。

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    2024年01月10日
  • 書斎の死体

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    久しぶりにBSでミス・マープルのテレビシリーズが!
    楽しく観ていますが、原作と大きく違う部分があるらしく!確認したくて読み始め。
    テレビシリーズと原作は別物と割切り(笑)楽しめました。個人的には原作派です。
    その方が動機や「書斎の死体」の理由や、解明のきっかけがスムーズにつながる気がするので。
    でも!そんな改変がどうでもよくなるくらい、実写は実写の良さがある…ので、これをきっかけに、40年ぶりにアガサ再読してみよ、と思ったところです。

    さて、ホントは星3.8くらいです。4は多いが3じゃ少ない。
    だいたい書斎に死体があるなんて、普通じゃないですよね?(笑)

    追記: 一つ忘れていました。この作

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    2024年01月12日
  • リスタデール卿の謎

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    アガサ・クリスティーの短編集。あとがきの言葉を借りると「主人公が疑惑を追求するもの」「主人公が犯罪に巻き込まれるもの」「重厚な犯罪にまつわる悲劇」の話が収録されていて、様々なテイストが味わえた。
    『ナイチンゲール荘』と『事故』がハラハラして好きです。
    ※収録作※
    リスタデール卿の謎
    ナイチンゲール荘
    車中の娘
    六ペンスのうた
    エドワード・ロビンソンは男なのだ
    事故
    ジェインの求職
    日曜日にはくだものを
    イーストウッド君の冒険
    黄金の玉
    ラジャのエメラルド
    白鳥の歌

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    2024年01月08日