アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレクリスティ自選ベスト10に入るほど自信作とのこと。派手な展開はないものの、レオニデス一家の特殊な背景や人間模様を楽しむいぶし銀みたいな作品だったかな。もし発表年代順に読んでいくと、徐々にこういう類の作品に傾倒していく様が読み取れたりするんかな?と妄想。
あと某作が与えた影響は計り知れないなあと。実は私も事前情報でネタバレの如きものを喰らっていたが、読んでいるうちに「この作品じゃなかったのかなあ?」と徐々に自信をなくし、仕舞いには完全にミスリードされるという(笑) ネタバレまでも貫通してミスリードするこの手腕はさすが女王。というか自分がアホなだけか? -
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ネタバレタイトルがとても美しい。
原題のEndless Nightを直訳するのではなく
元の、詩“Some are born to sweet delight,Some are born to Endless night.”から取った意味を
尊重して訳されているのが素敵だと思う。
違和感がずっとあって、普通こんなケチがついたら
どんなに気に入ってもその場所に住みたくないだろうに
固執してしまうところまで含めて『呪い』なのかな
と思いながら読んでいたが
怖いのはそこではなかった。
オチが想像できたというレビューも見かけた。
現代でこそ珍しくないカラクリかもしれないが
これを1967年に執筆したというのは凄いのでは。
丘などの場所設定も妖しく美しく破滅的だった。 -
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オリヴァ夫人が船旅で知り合った友人に誘われて参加したハロウィーンパーティで事件が起こる。夫人はポアロに解決を依頼するが……ポアロシリーズ31作目。
ようやくこの季節に読めた!それだけで満足。
後期クリスティー 作品らしい、動きが少なく作中人物たちの年月を感じる。
ただ、翻訳が古い。女性がたくさん出てくるんだけど、だいたいの女性の語尾が「ですわ」でちょっと読むのがしんどい。
毎年この時期には本屋さんで面陳されていることやし新訳版が出たらいいのになぁ、と思ったり。
事件は過去から掘り返すスタイルで、こちらは後期ポアロシリーズだとあるあるなんだけど、少し間延びした感じが否めない。
謎解きはさすがクリスティ。
作中でカボチャモチーフが全く出てこなくて、ひたすらリンゴなのはなんでなのかと調べたら(オリヴァ夫人がリンゴ齧ってたり)カボチャはアメリカ中心のハロウィンで、アイルランドをはじめヨーロッパはではリンゴを使ったゲームなどが主流だとか。
そういえば昔何かで調べたとき、ジャックオーランタンはヨーロッパではカボチャじゃなくてカブだったとかあったような……。
こういう発見があるのは楽しい。季節に絡めた物語を読む楽しみ感ある。
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いわゆるクリスティーの「国際謀略モノ」。
ドラマ版で『愛国殺人』などを観たのでなんとなく敬遠していたのですが、ポアロ未読作品もいよいよ10作ほどとなり、ここまできたら読破するぞ!と手を付け始めた次第です。
でも、これがなかなか「劇場版 名探偵ポアロ」てな雰囲気で楽しめましたね〜(´∀`)
表舞台には決して出ないけれど、驚異の頭脳を持つ中国人・アメリカの大富豪・フランスの天才女科学者・そして謎の殺し屋……それらで構成される「ビッグ4」。
その支配は世界中におよび、少しでも疑いを持った人々は皆消されてしまうという……。いってしまえば荒唐無稽な展開なのですが、まさにビッグキャストでお届けする超大作映画!なスピーディーさとスリルで、エンタメ気分全開で読み終えることができました。
なにより、全編にわたってヘイスティングズが大活躍(笑)するのと、あのロサコフ伯爵夫人が登場するのですから、彼らとポアロさんのやりとりを楽しめるという点で、一読の価値アリといえます。なんとポアロさんの○○も登場?!
それにしても、たぶん本編とは関係ないのですが、チェスの対局中に相手が死んでしまって……という導入を映画かドラマで見た記憶があるのですがそれが思い出せず……。お話は一応の解決をみたわけですが、個人的にそれがモヤモヤしてしまいました( ˊᵕˋ ;)なんだったかな〜? -
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ネタバレ殺された男と時計の謎。
タイプの仕事を依頼された家を訪ねたら男が死んでいた。住人は外出中で、近所の家に聞き込みをしても特に何も見ていないと言う。増えていた時計は何を意味するのか。そして死んでいた男は何者なのか。
時計の謎それだけ? タイトルにまでしているのにミスリードのためだけに増やしていたとは。よくある「実はAは実母だった」「実はBとCは姉妹だった」パターンだが、片方はわかりやすかった。教師のキャラが1人しかいないから。
この作品のハイライトはむしろポアロによる探偵小説講義にあるのかも。ドイルを褒めるところにクリスティーの人格が出ている。 -
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この話の後日譚を先に読んでしまったので、これはもう読まないと……そう考えて手に取った。本来は三部作の第一作で、第二作が私が先に読んでしまった『復讐の女神』第三作は作者であるアガサ・クリスティが亡くなったことで、世に出ることはなかったという……とても残念。
導入部を読んで既視感があり、『ああ、多分十代の頃に一度読んでるなあ』などと思った。案の定大部分が忘却の彼方なので、犯人は当てられなかったし真相もお察しという。新鮮な気持ちで読めたという利点はあれど、そうとう私の記憶力はポンコツだなあなどと感じて切なくなった。とはいえ、まだ『あ、読んだことある』と気づいただけマシだと考えてもいる。
導入部を読んだ十代の私は、ミス・マープルが人の話を随分と適当に聴いていた様子を見て、なんていい加減な人なんだろうと、ちょっとばかり嫌な気持ちになっていた。しかし、半世紀を生きて読み返すとむしろそれが礼儀で優しいように感じる。人の話を鵜呑みにしたり、真剣に100%の態度で聞き入るのは危険だし、ちっとも誠実ではない。相手のことを尊重するというのは、そういう行為ではない。
アガサ・クリスティはこの話を73歳くらいで書いたそうで、しみじみとすごい人だなあ感動してしまう。彼女の著作はまだまだ未読のものが多い、ゆっくりと楽しみたいと思う。 -
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ネタバレ『死との約束』を書いている途中に、この被害者設定をそのまま借用して、直球の本格を書こうと思いついたのだろうか。またもや財力で一家を支配し、家族をゲームの駒のように動かして楽しむ富豪が登場する。おそらく『メソポタミヤの殺人』のような広義のものを除き、ポアロ初の密室らしい密室。実際は、終盤にとある証言が出てようやく、不可能状況(犯人消失もの)だったということが判明する。
【ややネタバレ】
記憶に残る伏線を大量に敷き、それでもなお欺いてくる真犯人の隠し方の上手さはいつも通りだが、今回はクリスティーでは滅多にお目にかかれない物理トリックで新鮮だった。
さすクリ要素は死体発見時の引用セリフ「あの年寄りが、あんなにたくさんの血を持っていたと、誰が考えただろう?」
この引用、かっこいいだけじゃない!血まみれで血ぬられた血生臭いミステリー、なるほど。
当時の血に関する科学捜査ってこのレベルも見抜けなかったの?てのは少々意外だった。
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ネタバレ一家を財力で支配するサディスティックな未亡人。ボイントン一家の人間が自由を手にするためには、専制君主気取りの女王を死に追いやらなければならない。「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という一文から始まるのが魅力的。ただ、一家の人間は被害者以外は薄味というか、あまり記憶に残らないキャラクター造形でレノックスとレイモンドがややこしくて何度冒頭を振り返ったか。部外者サラが一家の人間を救い出そうと奮闘するも、君主にすべて気取られて釘を刺される展開は一種のディストピアもののような趣向で面白い。実はこの出来事が事件の謎を解く鍵となっている…
誰からも憎まれる被害者の設定が、登場人物たちの行動・証言をより複雑にして、不可思議な状況が出来上がるという趣向もいい。あのクリスティーの名作の亜種みたいな印象だ。 -
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ネタバレ死にたかった彼女に与えられたのは決死のスパイ任務。
相次ぐ科学者失踪の謎を探るために、白羽の矢が立ったのは飛行機事故で命を落とした女性と同じ赤毛のヒラリー。彼女は失踪した科学者ベタートンの妻になりすまして中東に滞在する。旅の目的地がどこにあるのかわからないまま。
クリスティーあるあるの国際的陰謀に素人が挑む冒険小説ちょっぴりロマンス付き。いきなり素人がスパイ任務は無理だろうと思うけどヒロインに自分を重ねてみれば、これ以上楽しい設定もない。旅の途中で出会うさまざまな人物の裏を考えつつ、ロマンスだと思えば意気投合した若い男性がお相手なのは明白。夫の科学者が犯した殺人までは読めなかった。共産主義やソ連に対する態度がとても時代を感じるが、そこももはや作品のエッセンス。 -
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ハロウィーン・パーティで人殺し?!
子どもが、頭をバケツに沈められて殺された!
少女ジョイス(13歳)が、パーティーの準備中に「人が殺されるのを見た」と得意そうに言った。そのジョイスが殺された。犯人は誰?
パーティーに参加していたミステリー作家のオリヴァー夫人が、私立探偵ポアロに事件解決の依頼をします。ポアロは様々な人物と接触し、過去の殺人事件を追いかけるなどして、推理します。
“子どもが殺されるのは珍しくない”“ジョイスの学校の先生が殺された未解決事件”など、なんだかこの地域は物騒極まりない。そうこうするうちにまたまた、事件発生!
会話の多さに飲み込まれる感じで、いったい誰が犯人か、最後まで予想できませんでした。かなり混みいってました。本筋の事件解決以外に、ゾクっとする事実も判明します。 -
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ネタバレ古代エジプトに愛と平和と美を追求した王がいた。
アクナーテンはそれまでのエジプトの神アメン信仰を廃止して、太陽神アテンを唯一神とする。争いを否定し、美を尊んだ。エジプトは、世界は、愛と平和に満ちるはずだった——。
ちょうど大河ドラマ『べらぼう』を見ているせいか、人は正しく生きたいとは思わないのだと。それまで心を寄せていた様々な神たちを取り上げられることを民衆は喜ばない。力で治めていた場所にいきなり真理を説いても従うわけがない。窮地に援軍を送らずに愛を説く王なんて、軍からしたら見捨てられたと思うだけだ。
毒を用意した人、実際に飲ませた人、決別を伝えた人。アクナーテンの周囲が皆それぞれに複雑な想いを抱えていた。そして殺人は起きる。ミステリというか、エジプト歴史劇。クリスティーは楽しかっただろう。解説がさすがの吉村作治先生。 -
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読んだ本 ゴルフ場殺人事件 アガサ・クリスティ 20251005
ポアロシリーズが長編で34冊。時間をかけて読んでみようと思ってます。
アガサ・クリスティの小説は、いろんなミステリー作家がいても未だに超える人はいないって思わせるほど、よくできたお話ばかりで、「ABC殺人事件」なんてプロファイリング小説の元祖みたいなもんで、読み返してみても、うーんって唸らせてしまう。どこかにヒントが隠れてて、それを見過ごしてラストまでいってしまうとホントに悔しくなってしまう。
「ゴルフ場殺人事件」は、まだ初期の作品のせいか、正直まだ成熟してないような気がしますが、それでも色んな気になる手掛かりが、残りのページ数でまだ何かあるって教えてくれます。
それにしても、ヘイスティングスなんて老境に差し掛かってると思ってたのですが、この物語の中では恋なんかしてまだ若いのかな。
次は何読もうかな