アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クリスマスに見つけて、お正月に読み終わりました。
ミステリーではなくてもクリスティはクリスティ。それが一番の感想です。ただし、全編ショートショートと言えそうな長さなので、この長さが私のクリスティ感と違うところです。全編に注がついています。その注を確かめると、ほとんどが出典としての聖書。どこに書かれていることを典拠としての話なのか、ということでした。これは、聖書を手元に置いて読むと、もっと理解が深まるのでしょう。
典拠を示した注ではなかったのが「いと高き昇進」。聖者についての解説です。この注を確かめて思ったのは、聖人の大部分が、日本でいえば鎌倉時代ぐらいの人々だということ。聖人とは、ひょっとする -
Posted by ブクログ
殺人を犯した“かも”しれないという依頼人の登場で始まる死体なき殺人事件。当人に自覚のない殺人事件とはー?
年寄り扱いされたことを根に持ち、オリヴァ夫人の趣旨のぼやけた会話にうんざりするポアロは人間らしく魅力的なキャラクターで、ポアロに合わせてついつい他の登場人物にも感情移入をしてしまう。始めの4/5でゆっくりと謎や設定をばら撒き、最後にパズルのピースを勢いよく当てはめていくようなストーリー展開で、ポアロと共に謎を解明したい人向け。灰色の脳細胞を持つ名探偵に圧倒されたいなら短編集?久しぶりにアガサクリスティの作品を読んだので、こんな感じの作風だったかなと少し違和感を覚えたが、どんでん返しの展開は -
Posted by ブクログ
ポアロもの5篇と、ミス・マープルもの1篇が収録されている、中短編集。
「はじめに」の中で、本書はクリスティー曰く“料理長のおとくい料理集”とのことで、ポアロとマープルが一冊でお楽しみ頂ける、小粋なクリスマス・プレートとなっております。
個人的に好きだったのは、表題作の第一話「クリスマス・プディングの冒険」。謎解きは勿論、まさにこの時期にぴったりな、英国の伝統的なクリスマスの雰囲気を味わえるお話です。
舞台となる一家の少年少女たちが、ポアロにドッキリを仕掛けようとするのも微笑ましいですね。
特に、コリン少年が朝にポアロを起こしにいった時に、ポアロのかぶっているナイト・キャップ目にしたとたん“ -
Posted by ブクログ
クリスティは、中学生くらいのころに『そして誰もいなくなった』を読んで大衝撃を受け、それでミステリーにどハマりした…というような歴史認識でいるわりに、(その後も有名どころを何冊か読んだはずだが、)何も覚えていない。ミス・マープルやポワロもアンソロジーでちらほらとしか読んでおらず、要するにクリスティ初心者なのだが、トミーとタペンスという男女バディものの冒険小説的なシリーズがあるとブク友さんに教えてもらい、なんだか楽しそうだぞと思い読んでみることに。
第一次大戦後のロンドンで、お金に困った若い二人の男女が久方ぶりに再会し、何でも屋とでもいうような会社を設立するところから物語が始まる。そんな無鉄砲 -
Posted by ブクログ
すごいトンデモ探偵のポアロさんだった(笑)
双子のお兄さんが出てくるし。
いや、本当に別人じゃないかってくらい
いつものポアロさんじゃない。
なんでこれを読んでいなかったか…
本能的に避けてたのかしら( ̄∀ ̄)
解説によると
別々の短編を無理くり一本化するため
その横糸が必要になって
すべての事件の裏に
謎の組織がいることにしたらしい。
もう全部「ビッグ4のしわざだ!」です。
おかげでヘイスティングズは
うっかり敵の手に落ちて殺されかけたり
敵地に潜りこまされたり、散々です。
最初「ちょっとポアロの顔を見るだけ」で
南米から仕事の合間に訪ねたのに
結局、一年くらい事件に巻き込まれている。
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Posted by ブクログ
ネタバレ殺人事件が起きてそれを解決していくので、立派なミステリーなのだが、私はコテコテのラヴロマンス作品として楽しんだ。中々ストレートな恋愛もので、その関係は子供ぽくさえ感じられる。
クリスティは、もしかしたらあまり男女間のドロドロした関係を描くのは得意でないか嫌いなのかもしれない。まだ作品をそんなに多くは読んでないので断言はできないが。
謎解きの過程は二転三転してそれなりに楽しめるのだが、ジロー刑事との対決の場をもう少し多くした方がより面白い作品になったのではないだろうか。
題名も何故に「ゴルフ場殺人事件」と?マークが最後まで飛んでいました。そんなにゴルフ場が重要な役目を果たしているとは思えなか